募集中地域・自治体の補助金

令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について

実施機関
熊本県
募集期間
通年(随時受付)
地域
熊本県

令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について(熊本県)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。

この制度は何か? 熊本地震で壊れた介護施設・事業所の「建物」を直す費用の6分の5を支える、国の災害復旧補助金

令和8年熊本地震で被害を受けた介護サービスの事業所や施設が、建物とそれと一体の設備を直すときに使える補助金です。正式名称は「社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金」で、熊本県の高齢者支援課が、介護サービス事業所等向けの案内ページ(2026年7月29日更新、その後10月8日に様式を追加)で受け付けています。

この制度の位置づけを、最初に整理します。

見るポイント内容(熊本県のページと国の交付要綱より)
制度の種類補助金(国庫補助金。県を通して事業者に交付される間接補助の形)
目的地震などの異常な自然現象で被害を受けた社会福祉施設等の災害復旧を進め、入所者等の福祉を確保すること
補助率5/6(一部の事業所を除く)。残る1/6が法人の負担
対象金額の下限災害復旧協議額が1件につき80万円以上(保険で対応される分を除いた金額)
対象になる工事社会福祉施設等の建物(建物と一体となる設備を含む)の災害復旧に必要な工事費・工事請負費と、工事事務費
受付窓口熊本県 健康福祉部 長寿社会局 高齢者支援課 施設介護班(熊本市内の事業所等は熊本市が窓口)
協議書の提出期限補助対象施設(★1)は令和8年9月18日、8月28日に追加された施設(★2)は令和8年10月16日(金)必着

一般の中小企業向けの補助金とは性格が違います。対象は、介護保険法や老人福祉法などにもとづいて運営されている「社会福祉施設等」です。商店や工場の被災を支える制度ではありません。建物の復旧に特化している点も特徴で、パソコンや車両、事業再開のための初度経費といった「設備」寄りの費用は、別の補助金(後述)の領域です。

この記事では、まずどの施設・事業所が対象かを確かめ、次にいくら出るのかを計算例で示し、経費の線引き、申請の流れ、つまずきやすい点、別の補助金との違いを順に整理します。締切が近いので、協議書をまだ出していない事業者は、先に「今週やること」の表(日程の節)をご覧ください。

自分の施設は対象か? ★1と★2の2つのグループ

県のページは、補助対象を2つに分けています。最初の発表で示されたのが★1、8月28日に追加されたのが★2です。補助率や下限額、必要書類は、どちらも同じです。違いは、対象の施設・設置者の範囲と、協議書の提出期限です。

グループ対象の施設等(県のページの記載)協議書の期限
★1老人デイサービスセンター(市町村、社会福祉法人。認知症対応型のみ営利法人も対象)、老人短期入所施設(市町村、社会福祉法人)、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院、訪問看護事業所、老人福祉センター、老人福祉施設付設作業所、在宅介護支援センター、認知症高齢者グループホーム、在宅複合型施設、生活支援ハウス、小規模多機能型居宅介護事業所、夜間対応型訪問介護事業所、介護予防拠点、地域包括支援センター、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所、看護小規模多機能型居宅介護事業所令和8年9月18日(金)まで。間に合わない場合は★2の期限でも可
★2(8/28追加)老人デイサービスセンター(医療法人、一般社団法人等)、老人短期入所施設(医療法人、一般社団法人等)、有料老人ホーム(一定の要件を満たすもの)、訪問介護事業所、訪問入浴介護事業所、福祉用具貸与事業所、訪問リハビリテーション事業所、通所リハビリテーション事業所(老健・医療院併設のものを除く)、居宅介護支援事業所令和8年10月16日(金)必着

同じ種類の施設でも、設置者(市町村、社会福祉法人、医療法人、営利法人など)によって、対象になるかどうかが変わります。県が公開している「補助対象施設及び補助率一覧表」(熊本県高齢者支援課、令和8年9月11日付)は、施設の種類と設置者の組み合わせを表にしたもので、丸印のついた組み合わせが対象です。たとえば、特別養護老人ホームや養護老人ホームは市町村と社会福祉法人が対象で、営利法人は対象に含まれません。ケアハウスなどの軽費老人ホームや、認知症対応型通所介護事業所、小規模多機能型居宅介護事業所、認知症高齢者グループホーム、地域包括支援センターは、営利法人を含む民間の設置者にも丸印がついています。

さらに、この一覧表には注意したい記載があります。通所介護事業所、地域密着型通所介護事業所、短期入所生活介護事業所、訪問看護事業所、有料老人ホーム、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所、訪問入浴介護事業所、福祉用具貸与事業所などの欄に、営利法人の場合は「自治体連携型補助金へ(県商工振興金融課所管の補助金の対象となります)」という注記があります。つまり、同じ事業所でも、設置主体が営利法人なら、この社会福祉施設等災害復旧費ではなく、県の商工部門が所管する別の補助金に回る場合があります。この別の補助金の中身は、今回読んだ資料には含まれていないため、熊本県商工振興金融課に確認してください。

有料老人ホームには、さらに条件があります。県の一覧表には、平成28年4月14日(平成28年熊本地震の発生日)以前から運営しているものが対象に含まれること、また、今後創設が予定されている「登録有料老人ホーム」に相当すると認められるもの(特定施設入居者生活介護の指定を受けているか、要介護3以上の者、一定の認知症のある要介護者、一定の医療ニーズのある要介護者のいずれかを入居対象とするもの)が対象に含まれることが書かれています。

障害福祉サービスの事業所など、介護以外の社会福祉施設も、国の交付要綱では対象施設に挙げられています。ただし、県のこのページは「介護サービス事業所等」向けの案内です。障害福祉分野の事業所は、県の障害福祉担当課など、別の窓口になる可能性があるため、該当する場合は県の高齢者支援課(096-333-2217)に、どの担当課が窓口かを問い合わせてください。

いくら出るのか? 補助率5/6と、80万円の下限

補助率は、★1・★2とも5/6(一部の事業所を除く)です。国・県が5/6、法人の負担が1/6という作りで、一覧表にもその区分で書かれています。

国の交付要綱には、この間接補助の仕組みが表で書かれています。県などが事業者に補助する率(⑥欄)と、国が県などに補助する率(⑦欄)が別々に定められていて、たとえば老人デイサービスセンターや軽費老人ホーム(ケアハウス)では、補助率が5/6、国庫補助率が4/5です。養護老人ホームと特別養護老人ホームでは、補助率が5/6、国庫補助率が7/10です。事業者から見える補助率は5/6、その中の国と県の持ち分が施設の種類で違う、という理解になります。

交付額の計算方法は、国の交付要綱の第2の6に書かれています。間接補助事業の場合を、順に表にします。

順番やること
1工事請負契約等を締結する単位ごとに、対象経費の実支出額の合計と、総事業費から寄付金その他の収入額を差し引いた額とを比べて、少ないほうを選ぶ(社会福祉法人の場合は、寄付金収入額は差し引かない)
2施設の種類ごとに、厚生労働大臣に協議して承認を得た「基準額」の合計を出す
31で選んだ額と2の基準額とを比べて、少ないほうを選ぶ
43の額に補助率(5/6)を掛け、県などが実際に補助した額と比べて、少ないほうを国庫補助の基本額とする
5事業ごとに出た交付額の1,000円未満の端数は切り捨てる

ポイントは、「実際に払った額」「寄付金などを引いた額」「厚生労働大臣が承認した額」のうち、少ない額が基準になることです。見積もりが高くても、承認された額を超えた部分は補助の対象になりません。逆に、国の査定で承認された額より安く工事できた場合は、実際に払った額が基準になります。

計算のイメージをつかむために、仮の数字で試算します。実際の金額は、国の査定と県の確認で決まるため、あくまで目安です。

項目仮の数字
工事請負費(建物の復旧)2,000万円
工事事務費(設計監督料、旅費、消耗品費など。工事費の2.6%が上限)上限52万円(2,000万円×2.6%)。ここでは50万円とする
対象経費の合計2,050万円
保険金で対応される分500万円(保険等で対応される分は対象金額から控除)
災害復旧協議額(保険控除後)1,550万円(80万円以上なので対象)
補助率5/6を掛けた額約1,291万6,000円(1,000円未満切り捨て)
法人の負担(概算)約258万4,000円

この試算は、基準額が実支出額以上に承認されたと仮定し、保険金以外の収入がない場合の単純な掛け算です。保険金の扱いは、県のQ&A(令和8年8月21日時点)に、「復旧に要する費用のうち、保険等で対応する金額を控除した金額が80万円以上であれば補助対象となる」とあります。保険金の受け取り見込みがある場合は、協議書に書く金額の整理を、県の窓口に相談してください。

下限額の80万円については、県のQ&Aが2点を示しています。

質問(県のQ&A)回答の要点
電気工事と水道工事があるとき、それぞれ80万円以上が必要か合算して、災害復旧協議額が1件につき80万円以上であればよい
80万円は事業所ごとか事業所ごと。ただし、社会福祉施設等を一か所で複数運営している複合施設は、複合施設としての調査額で80万円以上
協議書の金額は税込みか税抜きかどちらでもよい。税込みで出した場合、事業完了後に消費税の申告で仕入れに係る消費税額が確定し、県への報告と、その全部または一部の返還が必要になる場合がある

税込み・税抜きの話は、最後の精算に効いてきます。課税事業者として消費税の仕入税額控除を受けている法人は、補助金に係る仕入控除税額の報告と納付が必要になることがあります。県の交付要領は、事業完了日の属する年度の翌々年度の6月15日までに知事へ報告するよう定めています。経理担当者と、税理士に確認するべき項目です。

どこまでが対象経費か? 建物と一体の設備まで、買収・借用・宿舎は外れる

対象経費は、県のページと国の交付要綱の別表で、同じ言葉で書かれています。「社会福祉施設等の建物(建物と一体となる設備を含む)の災害復旧に必要な工事費又は工事請負費及び工事事務費」です。国の要綱の別表には、「施設の復旧と一体的に復旧されるものであって、厚生労働大臣が必要と認めた復旧を含む」とも書かれています。

工事事務費は、工事の施工のために直接必要な事務に要する費用で、旅費、消耗品費、通信運搬費、印刷製本費、設計監督料などです。その額は、工事費または工事請負費の2.6%に相当する額が上限です。

対象外の費用は、6つ書かれています。

対象外の費用内容
既存建物の買収買収したほうが建物を復旧するより効率的だと認められる場合を除く
借用土地・借用施設の復旧設置者が維持管理の責任を有すると証明でき、その責任の範囲内で行うものを除く
職員の宿舎職員宿舎の復旧費用は対象外
災害復旧以外の工事中に生じた災害別の工事の最中に起きた被害は対象外
設計の不備・施工の粗漏が原因の災害明らかに設計や工事の粗漏による被害と認められるもの
その他災害復旧費として適当と認められない費用

借用施設の扱いは、賃貸の建物で運営している事業所に直結します。建物の所有者が別にいる場合、その復旧は原則として対象外です。ただし、設置者が借用施設の維持管理の責任を負っていると証明できて、その責任の範囲内で行うなら、対象に戻ります。賃貸借契約書で、修繕の負担がどちらにあるかを、先に確認しておく必要があります。

建物と一体の設備と、そうでない設備との線引きについて、県のQ&Aに具体例があります。

質問回答
壁掛け式のエアコンは対象か対象外。「施設の復旧と一体的に復旧される」ものに該当しないとされた
天井や壁に埋め込まれたエアコンは対象になる
井戸の修繕に遠方の業者を呼んだときの、掛かり増し経費(宿泊代、ガソリン代)は工事作業員の交通費(宿泊費を含む)は実地調査要領の「労務費」、工事に必要な機材の運搬に要するガソリン代等は「材料費(運搬費・保管料を含む)」に該当すると解される。業者が「諸経費」に計上している場合は、経費の性質がわかるように書いてもらう
井戸の調査、洗浄、検査の費用は対象になる

壁掛けエアコンが外れる、という点は見落としやすい部分です。備品として扱われるものは、この補助金ではなく、設備の災害復旧費補助金の領域に入ります。見積書を取るときは、建物と一体の工事と、備品の購入や入替えを、別の項目に分けて書いてもらうと、あとの整理が楽になります。

厚生労働省の事務連絡(令和8年8月14日付のQ&A Vol.2)には、井戸の復旧についての考え方があります。被災した施設の所有物で、発災前から使っていた井戸が、地震で壊れた場合の「原形復旧の範囲内」なら、設備の復旧費用として社会福祉施設等災害復旧費補助金の対象になりえます。この「原形復旧」には、壊れた井戸の現状復旧のほか、地下水の水質が変わったことなどによる代替井戸の掘削も含まれる、と読むとされています。また、申請日より前に払った経費も補助の対象になる、という考え方も示されています。施設内配管の検査は、損傷が見つかって修繕した場合は災害復旧費補助金の対象、修繕が不要だった場合は事業再開に要する経費として設備の災害復旧費補助金の対象、とされています。

設備の購入や再開費用は別の補助金? 設備災害復旧費補助金との役割分担

厚生労働省のQ&Aに付いた参考資料に、もう1つの補助金が載っています。「社会福祉施設等設備災害復旧費補助金(介護事業所・施設等復旧支援事業分)」です。2つの補助金の関係を整理します。

比べる点社会福祉施設等災害復旧費補助金(この記事の制度)社会福祉施設等設備災害復旧費補助金(介護事業所・施設等復旧支援事業分)
主な対象建物と一体となる設備を含む、建物の災害復旧工事事業再開に要する設備等の経費
金額の考え方補助率5/6、協議額80万円以上1施設あたり450万円(下限額30万円)の補助基準額
経費の例工事費、工事請負費、工事事務費事業所の車両(訪問、送迎、移送用)、事務用品・事務機器(パソコン、デスク、コピー機、キャビネットなど)、事業所を借り上げる際の礼金・事務手数料、その他事業再開に必要となる初度経費
実施主体都道府県・指定都市・中核市が事業者に補助(間接補助)都道府県・指定都市・中核市

この設備のほうの補助金は、事業再開を目的にしています。参考資料には、激甚災害に指定された場合は、基準額の引き上げや下限額の撤廃を想定している、と書かれています。ただし、この記述は、別途の予算措置で対応する想定を示したもので、金額が決まったという意味ではありません。

つまり、1つの被災でも、建物を直す費用はこの補助金へ、事務機器や車両を買い直す費用はもう1つの補助金へ、と費用を分けて考えることになります。同じ費用を2つの補助金に重ねて請求することは、できません。県の交付要領の交付条件にも、「この補助金に係る補助金の交付と対象経費を重複して、他の補助金の交付を受けてはならない」とあります。

激甚災害の指定で、補助率はどう変わるのか?

厚生労働省のQ&A(Vol.2、令和8年8月14日付)は、激甚災害に指定されたことに伴う補助率の嵩上げについて、次のように答えています。

項目内容(厚生労働省のQ&Aより)
過去の激甚災害での対応予算が確保できた段階で、いわゆる補助率の嵩上げ要綱を出してきた。たとえば特別養護老人ホームや養護老人ホームでは、国1/2・都道府県等1/4・事業者1/4から、国2/3程度・都道府県等1/6程度・事業者1/6とする措置
今回の熊本地震同様の対応を行うことを検討している
「程度」と書く理由嵩上げ率は、自治体の税収や災害復旧事業の自治体負担額に応じて算定されるため
設備のほうの補助金補助基準額の引き上げと、下限額の撤廃を検討している

この文書は「検討している」という段階の記述です。ここで注意したいのは、県のページが示す「5/6」が、この嵩上げを織り込んだ数字かどうかは、読んだ資料からは判断できないことです。国の要綱(令和8年9月9日付の通知)は、この地震に特化した交付要綱で、熊本地震による災害に適用することが明記されています。この要綱の中には、激甚災害法の特別の財政援助の対象になる事業は、この要綱を適用しないという記述もあります。補助率が最終的にいくらになるかは、県の高齢者支援課に確認してください。県のページには、国の「特例措置について」の通知(令和8年9月9日付、老発0909第2号)も掲載されていますが、スキャン画像のためテキストとして読めませんでした。

申請はどう進むのか? 協議書から入金まで

県のページと交付要領から、流れを順に整理します。この制度では、最初に出すのが「協議書」で、補助金の交付申請ではありません。協議書は、国(厚生労働大臣)に災害復旧事業を協議して承認を得るための書類で、県が取りまとめて国に送ります。

段階事業者がやること根拠
被害の記録被災状況の写真を十分に撮る。見積もりを3社以上から取って保管する県のページの留意事項
協議書の提出協議書(様式第1号・第2号)、見積書(1者〜3者)、理由書(見積書が1者のみの場合)、建物図面・立面図、被害写真(図面に撮影場所を記載)を、県に直接提出県のページ、県のQ&A(市町村を経由せず県へ直接)
国の査定・承認国が実地調査などで査定し、承認する。承認額が基準額になる国の交付要綱
交付申請申請額一覧表(別紙1)、災害復旧整備申請額内訳(別紙2)、事業計画書(別紙3)、収支予算書、契約書・見積書の写し、施設の平面図、被害写真などを2部提出県の交付要領第2条
工事の着工と完了着工と完了を、それぞれ10日以内に別紙4で県に報告する県の交付要領第5条
実績報告精算額一覧表(別紙6)、災害復旧整備精算額内訳(別紙7)、事業実績報告書(別紙8)、収支精算書、契約書・工事仕様書の写し、支出済み工事費の費目別内訳書、工事事務費の費目別内訳書、工事完了後の写真、検査済証等の写し、工事契約金額報告書を2部提出県の交付要領第7条
精算交付申請・入金別紙9で精算交付の申請を行う。国は必要に応じて概算払ができる県の交付要領第8条、国の交付要綱

工事が年度内に終わらない場合は、別紙5の繰越承認申請で、県の承認を受けます。事業の内容を変えるときは、事業変更計画書と変更後の収支予算書を添えた変更申請が必要です。建物の規模・構造・用途、設置場所、入所定員・利用定員を変える場合は、速やかに知事の承認を受けなければなりません。

県のQ&Aには、時期についての重要な回答があります。協議書の提出や交付決定の前に、復旧作業を始めてもよいのです。ただし、後で確認できるように、被災状況(建物・設備)がわかる写真や必要な証明書を取っておくこと。被災状況が確認できない場合は、国の査定で補助対象外になる、と書かれています。多くの補助金は交付決定前の着手を認めないため、この点は、この制度の大きな特徴です。

今週やること。10月16日必着までの日程

本日は2026年10月12日(月)です。★2の協議書の期限は、10月16日(金)必着です。

日やること
10月12日(月)自施設が★1か★2に当たるか、県のページで確認する。補助対象施設及び補助率一覧表で、設置者の区分を確認する
10月13日(火)被害写真を、図面に撮影場所を落としながら整理する。見積書が3社分あるか、1社だけなら理由書が書けるかを確認する
10月14日(水)協議書(様式第1号・第2号)に金額を入れる。新たに追加された01チェックリストと02面積按分表(参考様式)で、漏れを確認する
10月15日(木)郵送の場合は、必着のため前日までの到着が安全。持参またはメールなら、県の窓口へ送付
10月16日(金)必着の締切日

県のページには、★1の期限(9月18日)に間に合わなかった場合の記述があります。★2の期限でも可能とされていますが、協議書の提出数が多いと見込まれるため、早めの提出が望ましく、期限の間際になると、資料の修正を短期間で依頼されることがあります。

提出先は、〒862-8570 熊本市中央区水前寺6丁目18-1 熊本県 健康福祉部 長寿社会局 高齢者支援課 施設介護班(行政棟 新館4階)。電話は096-333-2217、ファクスは096-384-5052です。提出方法は、郵送、持参、メールとされています。なお、検索サイトによっては、この制度の締切を別の日付で表示している場合があります。基準にするのは、県のページに書かれた期限です。

提出書類で見られるのは何か? 写真・見積書・面積按分

協議書の審査は、被害の事実の確認と、復旧費用の妥当性の確認が中心です。県のページの記載から、確認される点を表にします。

確認される点県のページの記載準備のコツ
被害の事実写真がなく被害が確認できない場合は補助対象外被害箇所の全景と近景を撮る。メジャーを当てて大きさ・高さがわかるようにする
水害時の写真床上浸水はフローリングだとわかりにくい。どこまで浸水したか、メジャーを当てた写真や動画があると査定がスムーズ。反り返ったフローリングは、サンプル程度に一部を廃棄せず残す。窓ガラスが割れた場合は、割れたガラスすべてを撮る写真は動画から切り出してもよい
設備の被害備品台帳と突き合わせて被害を確認できる写真。備品台帳に載っていなくても、被災直近に取得した備品で、購入伝票・領収書等で施設の所有であることが明らかな場合は調査の対象にできる備品台帳を更新しておく。購入伝票・領収書を探しておく
費用の妥当性修繕にあたっては見積もりを3社以上取って保管する。見積書が1者のみのときは理由書同じ仕様で3社に依頼し、比較できる形にする
面積の按分02面積按分表(参考様式)が追加されている補助対象外の用途(職員宿舎など)や、介護と別事業が同じ建物にある場合の按分に使う

県のページには、「建物補修復旧、建物以外の工作物、土地」の被害写真は、被害が確認できるもの(たとえば各居室等の全景写真)とされています。被害の概略がわかる写真も必要です。

補助を受けたあとの義務は? 5年保管と財産の処分

補助金は、受け取って終わりではありません。県の交付要領の交付条件(第4条)が、事業者に課している義務を表にします。

義務内容
変更の承認建物の規模・構造・用途(軽微な変更を除く)、設置場所、入所定員・利用定員を変更するときは、知事の承認を受ける
中止・廃止事業を中止・廃止するときは、速やかに知事の承認を受ける
遅延の報告予定の期間内に完了しない、または遂行が困難になったときは、速やかに知事に報告して指示を受ける
財産の目的外使用の禁止補助事業で取得した不動産や、効用が増えた不動産は、厚生労働大臣が定める期間を経過するまで、知事の承認なしに、交付の目的に反して使用、譲渡、交換、貸付、担保提供、取り壊し、廃棄をしてはならない
財産処分の収入承認を得て財産を処分して収入があった場合、全部または一部を県に納付させることがある
帳簿・証拠書類の保管収入と支出を明らかにした帳簿と証拠書類を、補助金の額の確定の日の属する年度の終了後5年間保管する
消費税の報告仕入控除税額が確定した場合は、翌々年度の6月15日までに知事に報告し、仕入控除税額があれば県に納付する
寄付金の禁止地方公共団体以外の者は、契約の相手方やその関係者から、寄付金等の資金提供を受けてはならない(共同募金会への指定寄付金を除く)
一括下請の禁止建設工事の契約で、相手方が工事を一括して第三者に請け負わせることを承諾してはならない
契約手続地方公共団体以外の者が結ぶ契約は、一般競争入札に付すなど、県が行う契約手続の取扱いに準拠する
重複受給の禁止同じ対象経費で、他の補助金を受けてはならない

この中で、実務上、最も重いのが、契約手続の条件です。「一般競争入札に付するなど、県が行う契約手続の取扱いに準拠」とあるため、緊急の復旧でも、業者の選び方が問われます。相見積もり(3社以上)が求められているのは、この条件とつながっています。見積書が1社分しかない場合に理由書を求められるのも、同じ考え方です。

つまずきやすい点は? よくある疑問を表で整理

つまずき対応の考え方
協議書を出す前に直してしまった県のQ&Aでは、復旧作業は申請前でも行ってよい。ただし、被災状況がわかる写真や証明書を残しておくこと
保険金が出る保険等で対応される分を控除した金額が80万円以上であれば対象。協議書の金額の整理は県に相談
営利法人が運営している事業所施設の種類によっては、県商工振興金融課所管の自治体連携型補助金に回る。県の一覧表の注記を確認する
熊本市内の事業所熊本市が窓口。県の高齢者支援課への協議書提出とは別に、熊本市に確認する
賃貸の建物設置者が維持管理の責任を負うと証明できる範囲のみ対象。契約書で修繕負担を確認
壁掛けエアコンの交換対象外。天井・壁に埋め込まれたエアコンは対象
80万円に届くか微妙電気・水道など複数の工事は合算できる。複合施設は複合施設として80万円以上
消費税協議書は税込・税抜どちらでもよいが、税込の場合は、後で仕入控除税額の報告と、返還の可能性がある
期限に間に合わない★1の期限は過ぎている。★2の期限(10月16日必着)を使えるかを含め、県の施設介護班に相談する

この補助金に向く事業者・向かない事業者

向く事業者向かない事業者
令和8年熊本地震で、建物や、建物と一体の設備(埋め込み型エアコン、配管、井戸など)に被害を受けた、対象種別の介護施設・事業所備品、パソコン、車両、壁掛けエアコンなど、建物と一体でないものの購入が中心の事業者(設備の災害復旧費補助金のほうが近い)
被害写真と、3社の見積書を準備できる事業者被災状況の写真や証拠がなく、被害を確認できない事業者
保険控除後の協議額が80万円以上になる事業者保険などで、ほとんどの費用がまかなわれる事業者
自分が設置者として、建物の維持管理の責任を負っている事業者賃貸建物で、修繕の責任が貸主にある事業者
契約手続の条件(競争性の確保)に対応できる事業者営利法人で、県商工部門の補助金のほうが適している事業者

よく似た制度とどう違うのか?

県のページ自体が、近くに関連制度を置いています。この補助金は、国が決めた災害復旧の仕組みを県が運用するもので、通常時の施設整備補助とは別です。国の2つの通知を比べると、次のようになります。

通知内容
厚生労働省発社援0630第4号(令和8年6月30日)平時の「社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金交付要綱」。暴風、洪水、高潮、地震などの異常な自然現象による被害が対象
厚生労働省発社援0909第8号(令和8年9月9日)「令和八年熊本地震による災害に係る」交付要綱。この地震に特化して適用。令和8年に起きた他の災害で、この要綱の対象とならない事業は、平成22年3月15日付の交付要綱によるとされている

熊本県の交付要領には、「この要領は、令和8年9月18日から施行し、令和8年7月28日から適用する」という附則があります。7月28日以降の被害に遡って適用する扱いです。

解説者から見た、この制度の使いどころ

ProdX Crowd編集部が、この制度の資料を読んで感じた使いどころを書きます。

第1に、準備の中心は書類より写真です。県のページが写真の撮り方に何行も割いているのは、被害の事実を確認できないと、国の査定で対象外になるためです。水害の事例(床上浸水の高さ、反ったフローリングの現物)は、地震の被害にも当てはまる考え方で、「どこが、どのくらい壊れたか」を後から第三者が見てわかる形にすることが大切です。

第2に、見積もりの取り方が、のちの精算に響きます。工事を3社以上で比べ、建物と一体の工事と備品を分けて書いてもらい、掛かり増し経費は経費の性質がわかるように書いてもらう。この3つを、工事を頼む段階で伝えておくと、協議書と実績報告が楽になります。

第3に、2つの補助金を並べて考えることです。建物は災害復旧費補助金、事業再開に必要な備品や車両は設備の災害復旧費補助金と、費用の置き場所を先に決めておくと、重複や漏れを避けられます。

よくある質問

質問回答
協議書は市町村を経由しますか経由せず、県に直接提出します(県のQ&A)
補助率はいくらですか5/6(一部の事業所を除く)。国・県が5/6、法人が1/6です
下限額はありますか災害復旧協議額が1件につき80万円以上です。保険等で対応される分は控除します
申請前に工事してよいですか行ってよいとされています。ただし被災状況の写真や証明書を残してください
見積書は何社必要ですか3社以上を取って保管します。1者だけの場合は理由書を付けます
期限はいつですか★1は9月18日、★2は10月16日(金)必着です
問い合わせ先はどこですか熊本県 高齢者支援課 施設介護班(電話096-333-2217)です。熊本市内の事業所は熊本市に確認してください
補助率の嵩上げはありますか厚生労働省は、過去の激甚災害と同様の対応を検討していると示しています。確定した内容は、県に確認してください

最新の様式、Q&A、国の通知は、熊本県のページ(https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/32/274659.html)に順次追加されています。申請前に、そのページで最新の更新日を確認してください。

この制度を一言でいうと

「令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について」は、熊本県が実施する補助金・助成金です。対象の地域は熊本県です。

社会福祉施設等であって、暴風、洪水、高潮、地震、その他の異常な自然現象により被害を受けた施設の災害復旧に関し、厚生労働大臣に協議して承認を得た災害復旧事業に要する費用の一部を補助することにより、災害の速やかな復旧を図り、もって施設入所者等の福祉を確保する。

受付の期間は、通年(随時)で受け付けています。

制度名令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について
実施機関熊本県
種類補助金・助成金
対象地域熊本県
受付期間通年(随時)で受け付けています

「令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について」の対象になる方

対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。

対象かどうかを、この順に確認します
  1. 1地域熊本県
  2. 2規模従業員数の制約は示されていません
確認することこの制度の内容
地域熊本県
規模従業員数の制約は示されていません
この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
承認認定・登録・承認を受けていることが、条件になっている場合があります。取得に時間がかかるものは、申請より先に手続きを始めます。

補助率・金額の区分(この制度の定め)

区分内容
その他5/6(一部の事業所を除く) / ○対象金額(★1、★2両方) / (※対象金額は保険で対応される分を控除した金額です。) / ○補助対象経費(★1、★2両方) / 社会福祉施設等の建物(建物と一体となる設備を含む)の災害復旧に必要な工事費又は工事請負費及び工事事務費 / (1)既存建物の買収(既存建物を買収することが建物を復旧することより、効率的で
補助率補助対象施設及び補助率一覧表 (PDFファイル:126KB)
金額災害復旧協議額一件につき80万円以上

申請の方法と、そろえる書類

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
郵送書類の郵送や持参が必要です。到着の期限(必着か、消印有効か)を確認し、余裕を持って発送します。コピーを手元に残しておきます。

この制度で、特に注意したいこと

区分内容
その他○留意事項(★1、★2両方) / (1)被災時の写真を十分に撮影しておくこと(動画を撮影して、写真として切り出してもOk)。
注意点災害復旧費補助の対象となる可能性がある場合は、以下3点にご注意ください。

「令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について」の手続きの流れと日程

この制度は通年で受け付けられています。予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。

手続きの流れ
  1. 申請計画書・見積書を提出
  2. 審査1〜3か月
  3. 交付決定ここから発注できる
  4. 発注・実施期間内に支払いまで
  5. 実績報告証拠書類を提出
  6. 検査・確定補助額が決まる
  7. 入金お金が入るのは最後

発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。

申請の方法:・郵送、持参、メール 提出先

「令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について」についてのよくある質問

Q&A令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金について

経営者のイメージ写真
経営者

Q. 令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金についての受付期間はいつですか?

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ProdX Crowd編集部
A.

通年で受け付けています。予算の状況により終了することがあるため、早めに実施機関へ確認します。

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経営者

Q. 令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金についての申請は、どのように行いますか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

・郵送、持参、メール 提出先

経営者のイメージ写真
経営者

Q. 令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金についてで、注意すべきことはありますか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

○留意事項(★1、★2両方)

経営者のイメージ写真
経営者

Q. 令和8年熊本地震に係る社会福祉施設等災害復旧費国庫補助金についてで、注意すべきことはありますか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

災害復旧費補助の対象となる可能性がある場合は、以下3点にご注意ください。

この制度を検討するときの確認リスト

確認項目状況
対象の地域(熊本県)に、事業所がある□ はい □ いいえ
交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない□ はい □ いいえ
後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている□ はい □ いいえ

情報の確認元:熊本県の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。