募集中地域・自治体の補助金

「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内

実施機関
洲本市
募集期間
2026/09/01 〜 2026/10/30
地域
兵庫県・洲本市

「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内(洲本市)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。

ひょうご農商工連携ファンド事業助成金は、県内の「中小企業者等」と「農林漁業者」が組んで新商品・新サービスを試作する費用の3分の2を、最大400万円まで助成する制度

洲本市の商工観光課が案内している「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」は、国や市が直接配る補助金ではなく、公益財団法人ひょうご産業活性化センターが、農商工連携ファンド(基金)の運用益などを財源に交付する助成金です。洲本市のページは、センターの公募を地元事業者に知らせる案内にあたり、制度の中身(対象者・経費・審査・スケジュール)はセンターが公開している募集要項に書かれています。

この記事は、センターの募集要項(令和8年度募集分)、申請様式と記載例、よくある質問(2025年11月版)、採択事業者一覧(令和7年度・8年度)、制度チラシを読んで整理した解説です。まず骨格を表で押さえます。

項目内容(募集要項より)
実施主体公益財団法人ひょうご産業活性化センター(創業推進部 新事業課)
正式名称ひょうご農商工連携ファンド事業助成金(通称:ひょうご農商工連携事業助成金)
対象者兵庫県内に事業所を有する中小企業者等と、県内に居住地・所在地を持つ農林漁業者の「連携体」。単独の企業は対象外
助成事業研究開発(地域の農林漁業資源を活用した新商品・新サービスの開発)と、試作品の検証・調査のための販路開拓
助成率助成対象経費の3分の2以内
助成限度額助成期間を通じた総額で400万円以内
助成期間交付決定日から最長で令和11年3月31日まで(今回募集分の交付決定は令和9年4月1日の予定)
受付期間令和8年9月1日(火)から10月30日(金)、最終日16時必着
応募方法Googleフォームで入力・送信したあと、必要書類を持参または郵送
審査学識経験者等で構成する審査委員会。書面審査の通過者にヒアリング
問合せ078-977-9072(新事業課)、神戸市中央区東川崎町1-8-4 神戸市産業振興センター2階

制度の性格を一言でいえば、「売るための広告費を出す制度」ではなく、「売れる商品に仕上げるまでの試作と検証を支える制度」です。募集要項は、販路開拓費を、広告宣伝活動ではなく研究開発にフィードバックする検証・調査活動にかかる経費に限る、と書いています。この線引きを理解しておくと、経費の可否で迷う場面がほとんど解けます。

いま応募できるのか。受付期間と、センターのページ表示のずれ

洲本市のページは、受付期間を令和8年9月1日から10月30日(最終日16時必着)としたうえで、詳細はセンターのページを見るよう案内しています。一方、センターの制度ページを確認した時点では、受付期間の欄に「受付は終了しました」「令和8年度募集は終了しました」という表示が出ていました。募集要項の本文は受付期間を同じ日付で記載しているため、日付そのものは一致しています。

つまり、案内ページの日付から見ると締切が近い(本記事の作成日は令和8年10月12日)にもかかわらず、センター側は受付終了の表示に切り替わっている、という状況です。この食い違いは、記事の側では解消できません。いま応募を考えている事業者は、次のように動くのが安全です。

状況確認すること確認先
令和8年度募集に間に合うか知りたい受付が実際に終了しているか。書類の持参・郵送を受け付けているかセンター 新事業課 078-977-9072(平日9時から12時、13時から17時。最終日は16時まで)
間に合わない場合に次回があるか来年度の募集時期と、様式の変更点同上、またはセンターの制度ページ
申請前に内容を相談したい連携体の組み方、経費の対象可否、提出書類の不備同上。募集要項には「できるだけ申請書提出前にご相談ください」と明記

センターのページには、採択事業者一覧が平成23年度から令和8年度まで並んでいます。毎年度の募集が続いてきた制度なので、今回の募集を逃した場合でも、次の募集に向けた準備期間にこの記事の内容を使えます。準備は、連携体の組成、試作計画、見積り取得の3点に集約されます。

「連携体」とは誰と誰の組み合わせか

この制度の最大の特徴は、申請の単位が会社ではなく「連携体」であることです。募集要項は、連携体を、中小企業者等と農林漁業者が通常の商取引関係を超えて協力し、お互いの強みを生かして売れる新商品・新サービスの開発、生産等を行い、需要の開拓を行う者と定義しています。

単なる「農家から原料を仕入れて加工する」関係だけでは、連携体としては弱いということです。審査項目にも「連携体の強み」があり、単独では実現できなかったことが連携で可能になる、という説明が求められます。

区分要件(募集要項より)
連携体の構成兵庫県内に事業所を有する中小企業者等と、農林漁業者。いずれか一者を「連携体代表者」として特定する
代表者になれる者兵庫県内に事業所を有する中小企業者等、または兵庫県内に居住地・所在地を有する農林漁業者のいずれか
中小企業者等中小機構法に基づく中小企業者(みなし大企業と農林漁業者を除く)、および営利活動として事業を行う県内のNPO法人等
農林漁業者中小企業者と農林漁業者との連携による事業活動の促進に関する法律に基づく農林漁業者のうち、県内に居住地または所在地を有する者。農業者は耕地が県内にあること
共通の条件県税等の滞納がないこと
応募時点の状態新商品・新サービスの開発にすでに取り組んでいる、または令和10年3月までに取り組みを開始する予定であること

NPO法人が「中小企業者等」に含まれる点は、見落とされやすい部分です。公開されている令和8年度の採択事業者には、特定非営利活動法人が連携体の代表者になっている案件があります。営利活動として実施する場合に限られますが、会社だけが対象と思い込まない方がよい制度です。

中小企業者等の範囲は、業種ごとの資本金・従業員数で決まる

中小企業者の範囲は、募集要項の別表で、資本金と常勤従業員数のいずれかが基準以下であれば該当する形で定められています。個人事業主も含まれます。

業種・組織形態資本金(出資総額)常勤従業員
製造業、建設業、運輸業3億円以下300人以下
卸売業(ソフトウェア業、情報処理サービス業、旅館業を除く)1億円以下100人以下
サービス業(同上の除外あり)5,000万円以下100人以下
小売業(同上の除外あり)5,000万円以下50人以下
ゴム製品製造業(自動車・航空機用タイヤ等を除く)3億円以下900人以下
ソフトウェア業・情報処理サービス業3億円以下300人以下
旅館業5,000万円以下200人以下
その他の業種3億円以下300人以下
組合関連企業組合、協業組合、事業協同組合、事業協同小組合、商工組合、協同組合連合会、その他政令で定める組合・連合会

注意したいのは「みなし大企業」の除外です。発行済株式の総数または出資金額の2分の1以上が同一の大企業の所有に属している会社、3分の2以上が複数の大企業の所有に属している会社、大企業の役員または職員を兼ねている者が役員総数の2分の1以上を占めている会社は、数字の上では中小企業者でも対象になりません。親会社が大企業のグループ会社は、申請前に株主構成を確認してください。

助成の対象になる事業は「研究開発」と、それに付随する「検証型の販路開拓」の2つ

募集要項は、助成事業を2種類に分けています。

類型募集要項の定義実務上の読み方
研究開発地域の農林漁業資源を活用した新商品・新サービスの開発に必要な事業原料の選定、加工方法の確立、試作機での試作、品質の確認までが中心
販路開拓試作品の改良に向けた検証・調査に必要な事業。営業や販売は認めない。ただしテスト販売は可展示会に試作品を出して反応を見る、外注の市場調査をする、といった「改良のための材料集め」

そのうえで、研究開発を伴わない販路開拓のみの申請は認められていません(募集要項の注意書き、収支予算書の注記にも同じ記載があります)。すでに完成して販売中の商品の拡販、新しい店舗の出店、通常の広告出稿は、この制度の対象になりません。

もう一つの制限が、他の補助金との関係です。同一事業について、同一年度に国庫補助金および県補助金を受けている、または受けることが決まっている場合は、この助成事業の対象外です。申請書類のチェックリストにも、国・県・市町の他の補助金等を同じ事業に活用予定があるか、活用するならその名称を書く欄が設けられています。

経費は何が出て、何が出ないのか。費目ごとの上限と条件

助成対象経費は、事業の実施に必要な経費として明確に区分でき、証拠書類によって発注、納品、支払の金額・時期・内容が確認できるものです。消費税・地方消費税などの租税公課は助成対象経費に含まれません(源泉所得税は含みます)。

費目助成対象になる内容条件・上限(募集要項)対象外の例
専門家謝金(外注のみ)試作品の仕様・性能・安全性などについて、学識経験者等から受けた助言への謝礼1件あたり税抜10万円未満。専門家支援内容報告書の提出が必要連携体の構成員を専門家とした支出、一般的な経営指導・顧問料、飲食代
専門家旅費(外注のみ)上記専門家を招く際の旅費経済的かつ合理的な経路。領収書や搭乗券、公共交通の区間一覧が必要グリーン車、タクシー、燃料代、お車代
原材料費試作・開発に使う原材料必要最小限の数量。受払簿で管理し、納品時の写真を残す。仕損品は写真で記録通常業務の仕入れ、事業開始前の在庫品、販売商品の製造に使う原材料
機械装置・工具器具費試作開発に必要な機械装置・工具器具の購入、リース、レンタル(軽微な据付費を含む)1件あたり税抜50万円未満。リースは助成期間内の分だけで、支払総額も50万円未満販売商品の製造を伴う機械、連携体構成員間のリース・購入、通常の事業に使う備品
委託費(外注のみ)加工、デザイン、試作、実験、設計、試験検査、システム開発の委託具体的な仕様書が必要。委託先から実施結果報告書を入手する打合せ・助言だけの委託、企業ブランド全体のデザイン・CI策定、仕様書のない支出
産業財産権等取得費(外注のみ)開発する新商品に係る特許、意匠、商標、実用新案の弁理士費用助成事業完了日までに出願手続の完了が分かる公的書類が取れること特許庁へ納付する出願手数料・審査請求料・特許料
展示会等の出展費試作品を出す展示会の会場費、出展料、運搬費、旅費既存商品と並べて出す場合は開発商品に係る部分のみ。旅費の対象人数は合計4名まで(海外展示会は2名まで)個別商談訪問、営業活動に直接つながる経費、社用車・自家用車の費用
市場調査費(外注に限る)アンケート調査やヒアリング調査の外注1件あたり税抜50万円未満。アンケート原本、分析結果、報告書が必要連携体や従業員によるアンケートの人件費、財務戦略・M&A・税務法務などの経営コンサル
パンフレット類・ホームページ作成費(外注に限る)展示会や市場調査に付随して必要になる試作品のパンフレット、ホームページの制作1件あたり税抜50万円未満。保存用2から3部を除き事業期間中に全量配布。助成を受けた旨を明記商品の販売・ネット販売が目的の経費、助成事業以外の内容を含むホームページ、従来物の増刷

この表で読み取れる共通点は、ほぼすべての費目が「外注先の領収・成果物で裏づけが取れるもの」に限られていることです。社内の人件費や、自社で作るパンフレットの機器代は対象になりません。募集要項は、経費の支出について二者以上の見積合わせを行うなど、経済的な使用を心がけるよう求めています。

外注先にも条件がある。身内・同じ連携体への支払いは対象外

見落とされやすいのが、外注先の要件です。募集要項は、本事業における外注先が次のいずれにも該当しないことを要件としています。

外注先として認められない者内容
親族・従業員代表者の配偶者その他三親等以内の親族、および従業員
役員・関係会社法人の場合は、上記に加えて役員と関係会社
業としていない者役務の提供または販売を業としていない者
連携体構成員連携体の構成員(同じ連携体の中での委託・リース・購入は対象外)

例外は原材料の購入です。連携体の構成員からの原材料購入は、市場価格と比べて妥当で、手間賃(人件費)を含まない場合に限り対象になります。よくある質問でも、連携体を構成する農林漁業者の生産物を、代表者である中小企業者が購入する費用は、代表者側の助成対象経費に含められると回答しています。逆に、農林漁業者の従来からの生産に付随する費用(種苗、肥料、農機具の購入など)は、原則として助成対象経費に含められません。

さらに、第三者に公開されたプロフィール資料(公式サイトや掲載ページなど)から、職業として当該サービスを提供していることが確認できない相手への支出は、専門家謝金・委託費・市場調査費・パンフレット等のいずれでも対象外とされています。知人に頼むのではなく、実際に事業として受けている会社や専門家を選ぶのが前提です。

金額の計算例。募集要項の記載例を、読み解く

助成額は「助成対象経費(税抜)の3分の2以内、千円未満切り捨て、総額400万円以内」です。募集要項の記載例(様式3-1・様式2-1)は、2年事業の資金計画を次の数字で示しています。いずれも公式の記載例の数字で、実在の申請ではありません。

項目1年目2年目合計
研究開発費3,000,000円1,901,000円4,901,000円
販路開拓費100,000円1,200,000円1,300,000円
助成対象経費(税抜)3,100,000円3,101,000円6,201,000円
租税公課(消費税等)310,000円310,100円620,100円
全体事業費(税込)3,410,000円3,411,100円6,821,100円
テスト販売収入0円200,000円200,000円
助成申請額2,066,000円1,934,000円4,000,000円

1年目は、助成対象経費310万円の3分の2が約206.6万円となり、千円未満を切り捨てた2,066,000円が申請額です。2年目は、助成対象経費3,101,000円からテスト販売収入200,000円を差し引いた2,901,000円の3分の2、すなわち1,934,000円になります。2年目の合計で、助成総額がちょうど400万円の上限に収まる設計です。

ここで、記事独自の仮の数字による試算も示します。仮に、1年で完結する試作計画で助成対象経費が240万円だったとします。

仮の数字による試算金額
助成対象経費(税抜)2,400,000円
助成額(3分の2)1,600,000円
連携体の負担(助成対象経費の3分の1)800,000円
租税公課(消費税等10%と仮定)240,000円
連携体が最終的に負担する額(負担分と消費税等の合計)1,040,000円

消費税等は助成の対象外なので、全体で支払う金額は助成対象経費の3分の1より大きくなります。もう一つ注意したいのは、助成金が支払われるのは実績報告の確認が済んでからだという点です。よくある質問は、助成金は年度ごとに実績報告をしたうえで、実績検査を経て助成金額が確定した後に支払う、と明記しています。試作の費用は、いったん連携体が全額立て替える前提で資金計画を組む必要があります。

テスト販売は「できるが、条件が細かい」

販路開拓の中で、収入が発生する活動はテスト販売だけです。募集要項は、試作品を展示会のブース、自ら所有・借上げした販売スペース、第三者への委託などで、限られた期間に、不特定多数の人へ試験的に販売し、仕様や顧客の反応を測定・分析して、改良につなげる事業をテスト販売と定義しています。

助成対象とするテスト販売の要件内容
期間販売期間がおおむね1か月以内
回数同一の場所・同一の趣旨で複数回行わない(試作品の改良や販売予定価格の改定をした場合を除く)
表示「テスト販売価格」などと表示し、通常の販売商品と区別できるようにする
検証消費者等へのアンケートなどでテスト販売の効果を検証する
収入の扱いテスト販売で収入が生じたら、その収入を助成事業の経費から差し引いて助成対象経費を計算する

記載例には「税抜1,000円×200個=200,000円」のテスト販売が示されています。この収入は、先ほどの2年目の計算のとおり、助成対象経費から差し引かれます。売れた分だけ助成額が減るので、「売上を立てて助成も満額もらう」ことはできない設計です。

審査で見られるのは5つの観点。記載要領が求める書き方

審査は、学識経験者等で構成する審査委員会が、予算の範囲内で行います。募集要項の審査項目は次の5つで、助成事業計画書(様式2-1)も同じ構成で書くことになっています。

審査項目細目記載要領が求めていること
必要性開発に至る社会的背景、開発する商品等のニーズ大規模な市場調査は必須でない。取引先・顧客の声、問い合わせ、既存商品の販売状況、テスト販売や試食の反応など、日常の事業活動で把握した情報を根拠にする
新規性・革新性・優位性自社比較での新規性、他社比較での優位性、連携体の強み「新しい」「県内産原料を使う」だけで終わらせず、原材料・加工方法・保存方法・パッケージなどで何をどう変えるかを書く。連携によって単独では出せなかった価値を説明する
市場性市場占有シェアとその根拠、販路開拓の方法、想定ユーザー精密な市場占有率は不要。既存取引先の件数と1件あたりの数量を積み上げるなど、現実的な販売見込みを数字で示す。「幅広い層」ではなく具体的な顧客像を書く
実現可能性課題解決・目標達成の可能性、助成期間内に実現できるか課題・リスクを書かないことは評価につながらない。課題と対応策をセットで書き、実施体制、資金計画、スケジュールを示す
地域経済活性化への波及効果申請者・連携者への効果、地域への波及効果連携した農林漁業者の取引量・単価・所得への効果と、県内の加工・物流・資材・小売などへの波及を具体的に書く

記載要領の冒頭には、本申請書は専門的な調査・研究に基づく記載を求めるものではなく、日常の事業活動を通じて把握している情報や、取引先・顧客から得た知見をもとに率直かつ具体的に書くこと、重要なのは事業の必要性と実現可能性が審査担当者に伝わることだ、と書かれています。審査向けの美文より、実際に聞いた顧客の声と、数字の積み上げが評価の材料になる制度だと読めます。

また、事務局は審査に必要と認めるとき、計画書の内容について質問して回答を求めたり、必要な指示を行ったりします。事前の現地調査やヒアリングも行われます。審査の経過や選定結果の内容についての問合せには応じないと明記されているため、不採択の理由を後から尋ねることはできません。準備の段階で、センターの窓口に事前相談をしておくことが、実質的な対策になります。

申請書類と提出の手順

申請は、Googleフォームでの入力・送信と、書類の持参または郵送の二段構えです。Googleアカウントでのログインが必要で、フォームの送信締切は令和8年10月30日(金)16時です。

区分提出書類補足
申請書類(各1部)申請書類チェックリスト書類の不備を自己点検するための様式
同上事業計画申請書(様式1)助成金の申請予定額と、実施期間(開始・完了予定日)を記入
同上助成事業計画書(様式2-1)、中期収支計画(様式2-2)、売上高算出根拠資料様式2-1は枠に収まらない場合、A4片面3枚まで補足資料を添付可
同上収支予算書(様式3-1)、支出明細書(様式3-2)2年事業の場合は1年ごとに作成。支出明細書は連携体の構成員ごと
同上反社会的勢力の排除に関する誓約書(様式4)連携体代表者と構成員が記載
同上補足資料(様式任意、A4片面)事業計画の内容が分かる資料、経費の積算根拠が分かる資料
添付書類(写し可)履歴事項全部証明書(発行から3か月以内、法人のみ)代表者・構成員とも
同上定款(法人のみ)、直近2か年の財務諸表(決算書と法人税申告書)または所得税確定申告書の写し代表者のみ

採択後の交付申請の段階では、兵庫県税の「納税証明書(3)」(未納なしの証明、発行から3か月以内)が、代表者・構成員の双方に必要になります。税務署や市役所では発行されず、管轄の県税事務所の窓口で依頼します。法人の場合は、法人と代表者の両方の証明が要ります。洲本市を含む淡路島は洲本県税事務所(淡路県民局、洲本総合庁舎)の管轄で、センターの資料に所在地と電話番号が載っています。

提出先は神戸市中央区東川崎町1-8-4 神戸市産業振興センター2階の新事業課で、受付は平日の9時から12時、13時から17時(最終日は16時まで)です。提出された書類は返却されません。受付時に内容確認で時間を要したり、不備で受け付けられなかったりすることがあるため、できるだけ提出前の相談が勧められています。

日程の全体像。審査から実績報告までは約2年

今回募集分の流れは、募集要項の参考ページに、予定として次のように示されています。

時期やること備考
令和8年9月1日から10月30日申請書の提出提出後から決定までの間に、適宜申請書の補正がある
令和8年11月から令和9年2月上旬審査(書面・ヒアリング)ヒアリングは書面審査の通過者のみ
令和9年2月中旬ごろ助成事業の決定・結果通知採択・不採択をセンターが通知
令和9年3月ごろ助成金交付申請助成事業者が交付申請書を提出(様式は別途配布)
令和9年4月助成期間の開始助成対象期間は交付決定日(4月初旬予定)以降
令和9年10月ごろ遂行状況報告必要に応じて
令和10年3月末まで助成事業の完了2年事業は令和11年3月まで
令和10年4月末、または完了後30日以内の早い日実績報告の提出年度ごと
実績確認後助成金額の確定、請求、交付証拠書類に不備があると、交付決定額全額の交付ができない

最も気をつけたいのは、助成対象期間の起点が「交付決定日」であることです。募集要項は、助成期間外に行った事業や支払われた経費は、原則として助成対象にならないと明記しています。申請した時点(令和8年秋)から交付決定(令和9年4月初旬の予定)までの間に、原材料を買ったり、試作機を発注したりすると、その経費は対象外になります。採択の通知を受けても、交付決定日までは動けない、と覚えておいてください。

採択後に待っている義務。5年間の報告と、事業化の目標

助成金は、受け取って終わりではありません。募集要項が定める採択後の義務を、表にまとめます。

義務内容違反時
実績報告助成事業の完了日の翌日から30日以内に、事業実績報告書と収支実績を裏づける証憑書類を提出。2年事業は年度ごと期限までに揃わない、または虚偽・不適正な記載があると、交付決定の取消し・不支給
年度ごとの確認実績確認を経て金額が確定してから、連携体代表者へ一括で交付証拠書類に不備があると全額が交付されないことがある
事業成果の報告交付年度の翌年度から5年間(理事長が必要と認める場合は10年まで)、事業目標の達成度、売上高、収益などを報告交付決定の全部または一部の取消し
事業化目標助成金交付後3年以内に事業化(開発した新商品についての売上が計上されること)目標未達の扱いは募集要項に具体的な記載がないため、センターに確認
長期目標事業終了後5年以内に、申請時に定めた目標(売上など)を達成同上
公表助成対象事業の連携体構成員名、事業名、事業概要、企業概要、進捗状況などの公表公表内容は事務局が公表用に編集・要約することがある

申請の段階で、中期収支計画(様式2-2)に、事業完了後の5年間の売上高・売上原価・営業利益などを書くことになります。記載例は完了1年後の売上300万円から5年後の700万円へ伸びる形ですが、これは記載例の数字で、実際の目標は事業ごとに自社で設定します。この計画の数字が、後年の成果報告の「比較基準」になる点を意識して、無理のない目標にしておくことが大切です。

また、偽りその他不正な手段で助成金の交付を受けたことが判明した場合は、交付決定が取り消され、すでに交付された助成金の返還を命じられることがあります。

つまずきやすい点を、事前に洗い出す

募集要項と記載例、よくある質問から、実際につまずきやすい点を整理します。

つまずき起きる理由事前の手当て
交付決定前に発注してしまう助成対象期間は交付決定日以降。事前着手の経費は原則対象外見積りは先に取ってよいが、発注・契約・支払は交付決定日以降にする
販路開拓だけの計画になる研究開発を伴わない販路開拓のみの事業は対象外試作・改良のための研究開発費を計画の中心に置く
外注先が連携体の構成員や身内構成員・親族・従業員・関係会社への支出は対象外外注先は第三者の専門会社にし、公式サイト等で事業実態を確認できる先を選ぶ
仕様書や成果報告書がない委託費は、委託内容を示す仕様書と、実施結果報告書が必要発注前に仕様書を作り、納品時に報告書を受け取る
原材料の管理が甘い受払簿、納品時の写真、仕損品の写真が必要購入時から受払簿を付け、荷姿と中身の写真を撮る
経費の上限を超える専門家謝金は1件10万円未満、機械装置・調査・パンフレットは1件50万円未満(いずれも税抜)見積りの段階で件数と金額を分け、上限に収まるか確認する
資金の立替が重い助成金は実績確認後の支払い助成期間中の全額を立て替える前提で、自己資金や資金調達の計画を立てる
構成員の書類が揃わない構成員ごとに会社概要資料や履歴事項全部証明書などが必要早めに構成員へ依頼し、納税証明書(3)の取得日数も見込む
他の補助金との重複同一事業・同一年度の国庫補助金・県補助金は対象外他制度に申請済み・申請予定がある場合は、センターに相談する

令和7年度・8年度の採択から見える、この制度の「型」

センターは採択事業者の一覧(事業名、連携体構成員、事業内容)を毎年公開しています。令和8年度は新規5件、令和7年度は新規4件です。内容をざっと見ると、この制度が想定している「連携のかたち」が見えてきます。

年度事業の方向(一覧の事業名・事業内容より)連携の組み合わせ
令和8年度海苔の端材と養殖資源を活用したアップサイクル調味塩の開発塩の製造会社、海苔関連の会社、もう1社の3社連携
令和8年度規格外の養殖あさりと地元農園の野菜を使った、常温保存できるレトルトクラムチャウダーの開発水産系の会社と農園
令和8年度淡路島産のオレンジ果汁とはちみつを使ったクラフトシロップの開発果樹園(洲本市)と、ハーブ園産はちみつを扱う会社
令和8年度小野市の農園の野菜・米粉を使った、グルテンフリー・スイーツ&惣菜の開発NPO法人、料理人が率いる事業者、農園
令和8年度山田錦と枝豆品種を使った、コンセプトカフェ向けの関連商品の開発食品会社と農事組合法人
令和7年度ドローンのセンシング技術を活用した、栗農園向けの農薬散布サービスの開発農園と肥料・農薬の販売会社(新サービスの開発)
令和7年度県内産の米と有機野菜を使ったリゾット(レトルト)の開発加工・販売業者と農業者
令和7年度兵庫県産の茶葉を使った、インバウンド向けのアレンジティと提案事業茶のコンサルティング業者と茶葉の生産者
令和7年度有機甜菜とパッションフルーツを使った発酵調味料の開発発酵飲料の製造業者と農園

ここから読み取れる傾向は、次のとおりです。第一に、食品の新商品が多いものの、令和7年度のドローン農薬散布のように、サービスの開発も採択されています。募集要項が「新商品・新サービス」と並べているのは名目ではなく、実際に両方が対象になっています。第二に、規格外品や端材、通年供給が難しい品種など、「使われていなかった地域資源の価値を引き出す」切り口が目立ちます。第三に、洲本市のある淡路島の産品(なるとオレンジ)を使った案件が令和8年度に採択されており、地元の事業者にとって手の届く制度だということが分かります。

ただし、採択一覧から言えるのは「どんな計画が採択されたか」までで、審査の得点や不採択の理由は公開されていません。この表は、自社の計画を考えるヒントとして使い、他社の採択内容をなぞる使い方は避けた方がよいでしょう。

この助成金が向く事業者、向かない事業者

制度の条件から、向き不向きを表にします。

向く事業者理由
地元の農林漁業者と組んで、規格外品や未利用の部位、端材などを使った新商品を考えている加工業者連携体の強みと地域資源の活用が、審査の中心になる
すでに試作を始めていて、機械の借用、外注での加工、成分分析などに費用がかかる事業者研究開発費の対象が広く、助成率も3分の2と高い
展示会に試作品を出して反応を見てから、仕様や価格を決めたい事業者検証型の販路開拓費が対象になる
農林漁業者の側から、加工や販売のパートナーを探して商品化したい生産者農林漁業者も連携体代表者になれる
助成期間中の立替資金を確保でき、5年間の報告に対応できる事業者助成金は後払いで、事後の報告義務も長い
向かない事業者理由
単独で、自社の商品を開発したい事業者連携体でなければ対象外
すでに完成した商品の販売促進や、広告・出店に費用をかけたい事業者営業・販売・広告宣伝は対象外。研究開発を伴わない販路開拓のみの事業は不可
兵庫県外の事業者や、県外の農林漁業者だけの組み合わせ兵庫県内に事業所・居住地・所在地を有することが条件
助成金を先に受け取ってから事業を始めたい事業者助成金は実績確認後の後払い
同じ内容で国・県の補助金をすでに使う予定の事業者同一年度・同一事業での併用は対象外

ほかの支援制度とどう違うか。位置づけを整理する

兵庫県内で新商品を開発する場合、ほかにも使える制度は複数あります。ここでは、募集要項と記載例から確認できる範囲で、この助成金の性格だけを整理します。

観点ひょうご農商工連携ファンド事業助成金一般的な設備投資型の補助金(性格の比較)
申請の単位中小企業者等と農林漁業者の連携体(単独不可)多くは単独の事業者
対象経費の重心試作・検証のための研究開発費と、検証型の販路開拓生産設備や販売のための投資が中心になる制度が多い
設備の扱い1件50万円未満の試作用機械装置・工具器具(販売商品の製造を伴うものは対象外)制度によって、量産設備も対象になる
営業・広告対象外(テスト販売のみ可)制度によって、広告宣伝費が対象になる
国・県の補助金との併用同一事業・同一年度は対象外制度ごとに規定が異なる
事後の義務5年間の事業成果報告、3年以内の事業化制度ごとに異なる

つまり、この助成金は「量産前の、小さくて確かな一歩」を支える制度です。試作が終わって量産設備に投資する段階になれば、別の制度の出番になります。他制度の条件は、それぞれの公募要領で確認が必要ですが、この制度で試作と検証を終えたデータは、次の段階の事業計画で「ニーズの根拠」や「販売見込み」として使えます。

洲本市・淡路島で使うときの現実的な進め方

洲本市のページは、この助成金を市内の事業者向けに案内しています。淡路島には、玉ねぎ、なるとオレンジ、淡路島産の海藻・魚介など、加工用途の広い地域資源があります。令和8年度に洲本市の果樹園が代表者の案件が採択されていることは、先ほど表で示したとおりです。

これから連携体を作る場合の進め方を、時期とともに整理します。

段階やること確認の目安
構想誰と組むかを決め、役割(原料・加工・販売・設備)を整理する連携体の定義(通常の商取引関係を超えた協力)に当てはまるか
要件確認構成員がみなし大企業に当たらないか、県税の滞納がないかを確認する納税証明書(3)が取れるか
経費の洗い出し試作に必要な原材料、機械、外注、展示会、調査を書き出し、上限(10万円未満、50万円未満)に収める外注先が第三者の事業者か、仕様書を作れるか
見積り二者以上の見積りを取り、積算根拠の資料にする見積りの日付と有効期限
計画書の作成5つの審査項目に沿って、顧客の声と数字の積み上げで書く中期収支計画との整合
事前相談センターの新事業課へ、提出前に連絡する受付時間は平日の9時から17時
提出Googleフォームの送信後、書類を持参または郵送最終日は16時必着

よくある質問

質問答え(募集要項・よくある質問より)
助成金はいつ支払われますか年度ごとに実績報告をし、実績検査を経て助成金額が確定した後に支払われます。2年事業は年度ごとの支払いです
農林漁業者の従来からの生産費用(種苗、肥料、農機具)は対象ですか原則として対象になりません
連携体の農林漁業者の生産物を、代表者の中小企業者が購入する費用は対象ですか対象経費に含めることができます。ただし、価格が市場価格に照らして妥当で、手間賃を含まないことが条件です
販路開拓だけの申請はできますかできません。新商品・新サービスの研究開発を行わない事業は対象外です
営業や販売の費用は出ますか営業・販売は認められません。ただし、要件を満たすテスト販売は可能です
採択後に金額が変わることはありますかあります。交付決定の際に、応募資格や経費の妥当性を再度判定し、決定しない場合や、申請額を減額して決定する場合があります
採択後に取り消されることはありますか申請内容に虚偽その他不適正な記載が認められた場合は、採択が取り消されることがあります
不採択の理由を教えてもらえますか審査経過や選定結果の内容についての問合せには応じないとされています
申請書類はどこで入手しますかセンターのホームページ(web.hyogo-iic.ne.jp の農商工連携のページ)から様式をダウンロードできます
経費が実際に対象になるかは、いつ決まりますかよくある質問は、個々の経費が助成対象になるかどうかは、事業完了後の実績報告で、取組内容、成果物、証拠書類の確認を経て判断される、と説明しています

確認先と、記事の使い方

この記事は、センターが公開している令和8年度募集の募集要項、様式、記載例、よくある質問、採択事業者一覧、チラシを読んで書いています。公募の要件は年度ごとに変わることがあるため、申請する際は、最新の募集要項を必ずセンターのページで確認してください。

確認したいこと窓口
募集の状況、様式、経費の対象可否公益財団法人ひょうご産業活性化センター 創業推進部 新事業課 078-977-9072
メールでの問合せ募集要項に記載のアドレス(shinjigyo@staff.hyogo-iic.ne.jp)。洲本市のページに載っているアドレスと綴りが異なって見えるため、募集要項の表記を使ってください
納税証明書(3)の取得管轄の県税事務所(淡路島は洲本県税事務所、電話0799-26-2031)
洲本市内での案内洲本市 商工観光課

補助金や助成金の申請は、書類の整合性や期限管理、経費の線引きなど、細かな確認が積み重なります。自社の計画がこの制度に合うか迷う場合は、ProdX Crowd編集部が運営する補助金検索で、ほかの制度との併用や使い分けも合わせて検討してください。

この制度を一言でいうと

「「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内」は、洲本市が実施する補助金・助成金です。対象の地域は洲本市・兵庫県です。

「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内 - 洲本市ホームページ JavaScriptが無効のため、文字の大きさ・背景色を変更する機能を使用できません。 「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内 「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内

受付の期間は、2026年9月1日から2026年10月30日まで。

制度名「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内
実施機関洲本市
種類補助金・助成金
対象地域洲本市・兵庫県
受付期間2026年9月1日から2026年10月30日まで

「「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内」の対象になる方

対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。

対象かどうかを、この順に確認します
  1. 1地域洲本市・兵庫県(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本)
  2. 2規模従業員数の制約は示されていません
確認することこの制度の内容
地域洲本市・兵庫県(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本)
規模従業員数の制約は示されていません

「「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内」の経費で気をつけたいこと

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
ホームページシステム・ソフトウェア・ウェブ関連の経費が含まれています。クラウドの月額利用料は「何か月分まで」と決められていることがあります。契約期間と補助事業の期間の関係を、見積もりの段階で確認します。汎用のパソコンやタブレットは対象外のことが多い点にも注意が必要です。

「「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内」の手続きの流れと日程

この制度の受付は2026年9月1日から2026年10月30日まで。締切の2026年10月30日から逆算した、準備の目安は次の表のとおりです。

手続きの流れ
  1. 申請計画書・見積書を提出
  2. 審査1〜3か月
  3. 交付決定ここから発注できる
  4. 発注・実施期間内に支払いまで
  5. 実績報告証拠書類を提出
  6. 検査・確定補助額が決まる
  7. 入金お金が入るのは最後

発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。

時期(目安)やること
2026年8月30日ごろ公募要領を読み、対象かどうかを確認する
2026年9月14日ごろ見積書の依頼、電子申請のアカウント取得、決算書・納税証明書の準備
2026年9月29日ごろ事業計画書の作成を始め、第三者(商工会議所・よろず支援拠点など)にも見てもらう
2026年10月22日ごろ書類の最終確認。入力を前倒しで済ませる
2026年10月30日受付の終了日。この日までに提出が完了していること

「「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内」についてのよくある質問

Q&A「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内

経営者のイメージ写真
経営者

Q. 「ひょうご農商工連携ファンド事業助成金」のご案内の受付期間はいつですか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

2026年9月1日から2026年10月30日まで。

この制度を検討するときの確認リスト

確認項目状況
対象の地域(洲本市・兵庫県)に、事業所がある□ はい □ いいえ
受付期間(2026年9月1日から2026年10月30日まで)に間に合う□ はい □ いいえ
交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない□ はい □ いいえ
後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている□ はい □ いいえ

情報の確認元:洲本市の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。