認定農業者制度(農業経営改善計画)
認定農業者制度(農業経営改善計画)(大田原市)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。
認定農業者制度は補助金ではなく、市町村が「5年間の農業経営改善計画」を認定し、各種の支援を受ける入口になる制度です
認定農業者制度は、農業経営基盤強化促進法に基づく制度です。お金を直接給付する補助金ではありません。農業者が、自分の経営の現状と5年後の目標、目標を達成する方法を「農業経営改善計画」にまとめて市町村に出し、市町村がその計画を認定します。認定を受けた農業者は「認定農業者」と呼ばれ、国、県、市町村などの支援を受けられる立場になります。
この記事は、栃木県大田原市の公式ページ(認定農業者制度(農業経営改善計画)、2026年3月11日公開)と、同ページに載っている申請書、記入例、共同申請の案内、広域認定の案内、個人情報の取扱いの同意書を読んで整理しました。J-Net21の支援情報ナビの掲載(制度の概要)が入口になっていますが、実施しているのは大田原市(農政課)です。ほかの市町村で認定を受ける場合は、その市町村の基本構想で数字や日程が違います。この記事で出てくる数字は、あくまで大田原市の案内に載っているものです。
制度の位置づけと、全体像を表にします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度の種類 | 補助金ではなく、計画の認定制度 |
| 根拠 | 農業経営基盤強化促進法 |
| 認定する人 | 営農区域により、市町村長、都道府県知事、地方農政局長、農林水産大臣 |
| 認定の対象 | 市町村の「基本構想」が示す「育成すべき農業経営」を目指す、農業者の「農業経営改善計画」 |
| 計画の中身 | 現在の農業経営と5年後の経営の目標、目標を達成するための方法 |
| 有効期間 | 当初認定日から5年 |
| 認定を受けると | 国・県・市町村等の様々な支援を受けられる(支援ごとに別の条件・手続き) |
| 大田原市の窓口 | 産業文化部 農政課 農政係(TEL 0287-23-8708、FAX 0287-23-1507、nousei@city.ohtawara.tochigi.jp、本庁舎4階) |
補助金の探し方の記事を読んでここに来た方は、この制度に「いくらもらえる」という金額がないことに戸惑うかもしれません。この制度は、ほかの補助金や支援を受けるための、スタートラインにあたります。金額がないのは仕様どおりです。
認定農業者になると、何ができるようになりますか
大田原市のページには、認定を受けた本人が受けられる「主な支援措置」が並んでいます。認定は、支援を受けるための「資格」のようなものです。
| 支援の名前(大田原市のページの表記) | この記事での扱い |
|---|---|
| 経営所得安定対策(ゲタ・ナラシ)への加入 | 認定農業者であることが、加入の場面で関わる。加入の条件や金額は、国の資料と市の農政課で確認 |
| 中間管理機構を通した農地の借り入れ及び売買 | 農地を集めて経営を広げるとき、認定農業者として関わる。手続きは農地中間管理機構と市の農政課で確認 |
| 農業者年金の保険料補助 | 認定農業者が受けられる支援として案内されている。条件は農業者年金基金の資料で確認 |
| 融資にあたる制度(ページには、資金の名前が並んでいる) | このサイトでは融資を扱わないため、解説しません。金融機関や日本政策金融公庫の窓口へ |
ページには「上記の各支援を受けられるのは、認定農業者として認定を受けた本人となります」という注意が書かれています。家族や従業員が、認定を受けた人の名前を借りて支援を受けることはできません。この点は、家族で営農している場合に特に重要なので、のちほど共同申請の章で説明します。
支援の内容ごとに、別の条件と申請の手続きがあります。認定されたから自動的に受けられる、というわけではない点に注意してください。
認定の要件は、何ですか
大田原市のページは、認定の要件を、次の3つに整理しています。計画がこれらを満たし、適当であれば、5年間の有効期限を付して認定されます。
| 要件 | 意味 |
|---|---|
| 計画が市の基本構想に照らして適切 | 市が「こういう農業経営を育てたい」と定めた構想の方向と、計画が合っていること |
| 計画が農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために適切 | 農地の使い方が、無理なく、全体として効率的であること |
| 計画の達成が確実な見込み | 数字の目標と、そこへ至る方法に、実現できそうな根拠があること |
3つ目の「計画の達成される見込みが確実なものであること」は、数字を並べるだけでは通りにくい点です。なぜその面積を増やせるのか、そのための労働力はどう確保するのか、機械の取得はどの時期か、といった、計画の中の筋道を書く必要があります。
大田原市のページには、数字の目標についての注意書きがあります。「年間農業所得の目標について、主たる従事者一人あたり500万円以上です。なお、法人等の経営体においては、計算方法が変わります」。記入例のページにも「目標の所得は大田原市の基本構想に基づき、500万円以上になるように計画を立てて下さい」と書かれています。
この500万円という所得の水準は、大田原市の基本構想に基づくものです。ほかの市町村の基本構想では、数字が異なる場合があります。他市町村の方は、その市町村の農政担当課に、基本構想の目標水準を確認してください。
所得の目標を立てる考え方(仮の数字)
所得は「収入から費用を引いた額」です。申請書の目標は、主たる従事者1人あたりで見られます。大田原市の記入例の欄には、「所得(収入-費用)の算出方法は、『農業経営改善計画の所得水準算出方法』を参考に算出して下さい」という注意書きがあります。
次の表は、考え方を見やすくするための仮の数字です。大田原市の記入例の数字とは別のものです。
| 項目(仮の数字) | 現状 | 5年後の目標 |
|---|---|---|
| 農産物の販売による収入 | 2,800万円 | 3,600万円 |
| 費用(肥料、農薬、資材、動力、減価償却など) | 1,800万円 | 2,300万円 |
| 年間農業所得(収入−費用) | 1,000万円 | 1,300万円 |
| 主たる従事者の人数 | 2人 | 2人 |
| 主たる従事者1人あたりの年間所得 | 500万円 | 650万円 |
大田原市の基準(500万円以上)に対して、現状が500万円で、5年後に650万円という計画です。現状が基準より低い場合でも、目標の年に基準へ届く計画にする、という考え方になります。現状が低いまま、5年後も届かない計画では、「基本構想に照らして適切」とは言いにくくなります。
申請書には、何を書きますか
大田原市のページから、申請書(PDFとXLSX)と記入例(PDFとXLSX)が取得できます。申請書の項目は、次のように並んでいます。記入例のPDFにある注意書きも合わせて整理します。
| 欄 | 書く内容 | 記入例の注意書き |
|---|---|---|
| 申請者欄 | 住所、フリガナ、個人・法人名、生年月日(または法人設立年月日)、連絡先、代表者氏名と法人番号(法人のみ) | 認定申請日を記載。夫婦・親子の共同申請では、全員の氏名、フリガナ、生年月日を記載 |
| 申請先の行政庁 | 市長、県知事、地方農政局長、農林水産大臣のどれか | 該当する欄に○を付ける |
| ①営農類型 | 現状と目標(5年後)の営農類型。稲作、麦類作、露地野菜、施設野菜、果樹類、花き・花木、酪農、肉用牛、養豚、養鶏など | 該当する営農類型に1つチェック。単一経営か複合経営かの定義あり |
| ①(2)年間所得、年間労働時間 | 主たる従事者1人あたりの年間所得、年間労働時間、主たる従事者の人数 | 目標の所得は市の基本構想に基づき500万円以上。労働時間は、生産と、加工・販売など関連・付帯業務の両方を含める |
| ②農業経営の規模拡大 | 作目・部門名ごとの作付面積(a)と生産量、畜産は飼養頭数。加工・販売など関連・付帯事業の売上 | 作付面積は特定作業受託を含む。単位はa(アール) |
| ②(3)農用地と農業生産施設 | 農用地の所在地、所有地・借入地・その他の面積。農業生産施設の種別、規模 | 農業生産施設とは、畜舎、蚕室、温室など、農畜産物の生産に供する施設 |
| ③〜⑥ | 生産方式の合理化、経営管理の合理化、農業従事の態様の改善、その他の農業経営の改善の、現状と目標・措置 | 記入例の文章を参考に、自分の経営の実態に合わせる |
| 参考:経営の構成 | 構成員・役員の氏名、年齢、続柄、担当業務、年間農業従事時間、雇用者の人数 | 主たる従事者の定義あり(下で説明) |
| 別紙 | 生産方式の合理化に係る農業用機械等の取得計画 | 機械及び装置、器具及び備品、建物とその附属設備、構築物、ソフトウェア等を記載 |
別紙の取得計画は、後の手続きにも関わります。大田原市のページには、認定後に、農業用機械等の取得計画などの内容を変えるときは、市へ届け出る、と書かれています。計画に書かなかった機械を買う、買う時期を大きく変える、といった場合に、この届出が関わります。
営農類型の「単一経営」と「複合経営」
記入例には、営農類型の選び方が書かれています。
| 用語 | 記入例の定義 |
|---|---|
| 単一経営 | 経営体ごとの農産物販売金額のうち、1位の部門(作物)の販売金額が、農産物の総販売金額の80%以上を占める経営 |
| 複合経営 | 1位の部門の販売金額が、総販売金額の80%に満たない経営 |
| 工芸農作物 | さとうきび、たばこ、茶、てんさい、こんにゃくいも、なたね、いぐさ、ホップ、ごま、はっか、じゅちゅうぎく、ラベンダー、薬用作物など |
| その他の作物 | 芝、種草、栽培きのこ類(施設栽培を含む)、桑葉、牧草等の販売を含む |
| その他の畜産 | 養蚕、馬を肥育しての販売、めん羊、やぎ、うさぎ、うずら、その他の毛皮獣、ミツバチの飼養等の販売を含む |
「主たる従事者」とは誰か
記入例には、主たる農業従事者の定義があります。農業経営において主体的な役割を担う者のことです。例えば、法人経営では経営者・役員等、家族経営では世帯主などです。この人数が、1人あたりの所得の計算の分母になります。
例えば、夫婦で農業をしている場合に、夫だけを主たる従事者にするか、夫婦2人にするかで、1人あたりの所得は変わります。仮に年間農業所得が1,000万円なら、1人なら1,000万円、2人なら500万円です。この数え方は、実態に合わせて書く必要があり、収入や担当業務の分担と矛盾しないようにします。
面積の単位に気をつける
記入例には、面積換算の早見表が載っています。作付面積の単位は、a(アール)です。
| a(アール) | ㎡ | 約何か |
|---|---|---|
| 1a | 100㎡ | 約1畝 |
| 10a | 1,000㎡ | 約1反 |
| 100a | 10,000㎡ | 約1町 |
| 約0.3a | 約33㎡ | 10坪 |
| 約3.3a | 約330㎡ | 100坪 |
| 約33a | 約3,300㎡ | 1,000坪 |
「反」や「町」の感覚で数字を書いてしまうと、10倍や100倍の誤りになります。記入例にも、作付面積の単位に注意するよう書かれています。生産量の単位は、作目に応じた単位を記載します。
記入例の数字には、現状の年間所得600万円、5年後の目標800万円、年間労働時間は2,400時間から2,000時間への短縮、水稲の作付面積が現状400aという、大田原市が示した「書き方の例」が使われています。これは、申請者を表す数字ではなく、書き方を示すための例なので、自分の経営の数字に置き換えてください。
申請はどこに出しますか。営農する区域で、窓口が変わります
窓口は、農業を営む区域で決まります。大田原市の記入例と、広域認定の案内に書かれています。
| 農業経営を営む区域 | 認定する人(申請先) |
|---|---|
| 単一の市町村の区域内 | 市町村長 |
| 複数の市町村にまたがり、単一の都道府県内 | 都道府県知事 |
| 複数の都道府県にまたがり、単一の地方農政局の管区内 | 地方農政局長 |
| 複数の地方農政局の管区にまたがる | 農林水産大臣 |
大田原市の記入例では、これを具体的に説明しています。大田原市内にだけ農用地や農業用生産施設がある場合は、大田原市長。栃木県内の複数の市町に農用地や農業用生産施設がある場合は、栃木県知事。関東農政局の管轄内の複数の都県に経営を行う農用地や農業用生産施設がある場合は、関東農政局長。関東農政局の管轄の外を含む、複数の都道府県にある場合は、農林水産大臣です。
この仕組みは、2020年4月から始まりました。以前は、複数の市町村で営農する農業者が、市町村ごとにそれぞれ認定申請をしていました。営農区域ごとに申請先が1つにまとまり、手続きが簡単になった、と案内に書かれています。なお、すでに認定を受けている農業経営改善計画の有効期間中は、直ちに都道府県や国へ認定を申請し直す必要はありません。
また、オンラインでの申請準備(計画の入力)が2020年2月から、国・都道府県が認定する申請の受付が2020年4月から始まった、と案内にあります。市町村が認定する申請のオンライン化は、案内の発行時点では2021年度から順次拡大する予定とされていました。現在、大田原市がオンラインで受け付けているかどうかは、大田原市のページには書かれていません。申請書は、市の農政課へ届け出る方法で案内されています。オンライン申請の可否は、農政課に確認してください。
広域認定の問い合わせ先
広域認定の案内に、お住まいの地域ごとの問い合わせ先が載っています(案内の発行時点)。
| お住まいの地域 | 問い合わせ先 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 北海道・沖縄県 | 経営局経営政策課 | 03-6744-2143 |
| 東北(青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島) | 東北農政局担い手育成課 | 022-263-1111(内線4070) |
| 関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、静岡) | 関東農政局担い手育成課 | 048-600-0600(内線3810) |
| 北陸(新潟、富山、石川、福井) | 北陸農政局担い手育成課 | 076-263-2161(内線3915) |
| 東海(岐阜、愛知、三重) | 東海農政局担い手育成課 | 052-201-7271(内線3124) |
| 近畿(滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山) | 近畿農政局担い手育成課 | 075-451-9161(内線2716) |
| 中国四国(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知) | 中国四国農政局担い手育成課 | 086-224-4511(内線2184) |
| 九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島) | 九州農政局担い手育成課 | 096-211-9111(内線4374) |
組織名や電話番号は変わることがあります。かける前に、農林水産省や各農政局の最新の案内で確かめてください。
いつ申請すれば、いつ認定されますか
大田原市は、年に3回、認定の時期を設けています。ページに載っているスケジュールを、表にします。
| 認定時期 | 申請締切日 | 審査期間 | 認定日 |
|---|---|---|---|
| 6月認定 | 3月下旬 | 4月末から5月末 | 6月上旬 |
| 10月認定 | 7月下旬 | 8月末から9月末 | 10月上旬 |
| 2月認定 | 11月下旬 | 12月末から1月末 | 2月上旬 |
この記事の確認日(2026年10月12日)時点で、10月認定の申請締切(7月下旬)はすでに過ぎています。いまから申請する場合の、次の機会は、2月認定です。申請締切は11月下旬、審査期間は12月末から1月末、認定日は2月上旬と、ページに書かれています。締切日までに、申請書、添付書類、個人情報の取扱いの同意書をそろえる必要があります。
ページに書かれているのは「下旬」「上旬」といった幅のある表現です。正確な締切日と、必要な書類の提出方法は、農政課(電話0287-23-8708)に確認してください。
2月認定を目指す場合の、逆算の日程の例
次の表は、仮の予定です。実際の締切日は、市の案内で確認してください。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 10月 | 現在の経営の数字(収入、費用、作付面積、労働時間、構成員の担当)を集める。基本構想の目標水準を、農政課に確認する |
| 11月上旬 | 申請書と記入例を取り寄せ、目標の数字と、取得したい機械の計画を作る。共同申請なら、家族経営協定の話し合いを始める |
| 11月中旬 | 申請書を仕上げる。農政課で、記入内容の事前の確認を受ける |
| 11月下旬(締切) | 申請書、同意書、必要書類を、農政課へ届け出る |
| 12月末〜1月末 | 審査期間。問い合わせがあれば対応する |
| 2月上旬 | 認定。以後5年間が、有効期間 |
事前の確認は、書類の不備による差し戻しを減らします。この制度の書類は、経営の数字がそろっていないと書きにくいため、早めに数字を集めるのが、最も効きます。
共同申請は、どのような場合にできますか
家族で農業をしていて、夫婦や親子がそれぞれ認定農業者になりたい場合、1つの計画を共同で申請できます。大田原市のページと、共同申請の案内に書かれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 共同申請とは | 家族経営協定を締結した夫婦や親子などが、共同で農業経営改善計画の認定を申請すること |
| 要件1 | 申請者が、全員、同じ世帯に属する者、またはかつて同じ世帯に属していた者(その者の配偶者を含む) |
| 「同一の世帯」の意味 | 住居と生計を同じくする親族の集団 |
| 要件2 | 家族経営協定等の取決めが締結されており、その中で、農業経営から生ずる収益が申請者全員に帰属すること、農業経営に関する基本的事項を申請者全員の合意で決めることが明確になっていること |
| 要件3 | その家族経営協定の取決めが守られていること |
| 申請書の書き方 | 申請者欄の「個人・法人名」「フリガナ」「生年月日」に、共同申請者全員の情報を連記する |
案内には、共同申請のメリットとして、共同経営者としての地位と責任が明確になること、役割分担に基づく経営改善の取組みが進みやすいこと、親子で計画を作れば将来の経営継承が円滑になること、が挙げられています。
家族経営協定は、家族で農業に関わる各世帯員が、経営方針、役割分担、収益の配分、働きやすい就業環境などを話し合って決める取り決めです。指定の様式はありません。協定は、最寄りの農業普及指導センターや農業委員会などの指導機関の意見を聞きながら作り、第三者である指導機関の立ち合いのもとで締結すると、実効性が高まる、と案内にあります。協定の締結で、配偶者でも農業者年金のメリット措置を受けられる、という効果の例も示されています。
単独申請と共同申請の違い
| 比べる点 | 単独で申請 | 共同で申請 |
|---|---|---|
| 認定を受ける人 | 申請者1人 | 共同申請者全員 |
| 前提となる書類 | 申請書(農業経営改善計画) | 申請書に加えて、家族経営協定等の取決め |
| 家族の関わり | 主な支援措置を受けられるのは認定を受けた本人 | 認定を受けた各人が、それぞれ認定農業者の立場になる |
| 向く状況 | 経営の主体が1人で、ほかの家族は手伝いの位置づけ | 夫婦や親子で、役割・収益・意思決定を共有している |
| 注意する点 | 後継者が将来、別に認定を受けるかを考える | 協定の内容が、実際の運営と合っているか |
「主な支援措置は認定を受けた本人のみ」という原則があるため、家族のうちだれを認定農業者にするかは、経営の仕組みの設計にあたります。将来、親から子へ経営を移す予定があるなら、早い段階で、共同申請の形を検討する価値があります。
認定後に、市へ届け出るのは、どんなときですか
認定を受けても、手続きは続きます。大田原市のページには、次の場合に市へ届け出る、と書かれています。
| 届出が必要な場合 | 具体例(ページの表記) |
|---|---|
| 農業経営改善計画申請書の内容を変更するとき | 住所、代表者氏名、農業用機械の取得計画等 |
| 認定の取り消しを申請したいとき | 後継者への経営移譲、廃業、規模縮小等 |
また、計画の内容を変更した場合でも、認定の有効期間は、当初の認定された計画の有効期間までです。ページに「計画内容の変更等の場合は、当初認定された計画の有効期間までとなります」と書かれています。変更したからといって、そこからまた5年に延びるわけではありません。有効期間は、当初の認定日から5年で数えます。
5年後はどうなりますか
大田原市のページには、5年後の更新の手続きは、詳しく書かれていません。認定の有効期限が近づいたときは、新しい農業経営改善計画を作って認定を受けることになると考えられますが、更新の手続きの時期や書類は、農政課へ確認してください。有効期間の終わりの数か月前に、現状の数字を整理し直す準備を始めるのが、実務上は安全です。
個人情報の取扱いの同意書には、何が書かれていますか
申請の書類には、「個人情報の取扱いに係る同意書」が含まれます。大田原市の同意書は、次のように、個人情報の利用と提供の範囲を示しています。申請する人は、読んだうえで、署名します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 利用の目的 | 認定業務の実施のために利用 |
| そのほかに活用する場面 | 地域計画の作成・見直し、農業委員会の委員の任命、農業協同組合の理事等の選任、その他の経営改善等に資する取組み |
| 提供する情報の内容 | 認定農業者の氏名(法人は名称と代表者名)と年齢、住所、認定の有効期間、経営改善計画等の内容、農業経営指標に基づく自己チェックの結果 など |
| 提供する関係機関 | 国、都道府県、市町村、地域農業再生協議会、農業委員会ネットワーク機構、農業委員会、農業協同組合連合会、農業協同組合、土地改良区、農地利用改善団体、農地中間管理機構、農地利用集積円滑化団体、普及指導センター、青年農業者等育成センター、株式会社日本政策金融公庫、独立行政法人農業者年金基金 など |
| 提供の範囲 | 必要最小限度内 |
認定を受けると、経営の数字や計画の内容が、地域の農業関係機関に共有される可能性があります。そのかわりに、農地の相談、技術指導、各種の支援の案内が、これらの機関から受けやすくなる、という関係です。計画に書く数字は、関係機関に伝わる前提で、実態に合うものにしてください。
同意書の様式には、「農業経営改善計画」と「青年等就農計画」のどちらの認定に関するものかを選ぶ欄があります。同じ様式が、新規就農者向けの計画の認定にも使われます。
認定農業者制度で、つまずきやすいのはどこですか
| つまずきやすい点 | 起きること | 対策 |
|---|---|---|
| 所得の水準を、他の市町村の数字で考える | 自分の市町村の基準に届かない計画になる | 基本構想の目標水準を、先に農政課に確認する(大田原市は主たる従事者1人あたり500万円以上) |
| 面積の単位の取り違え | 作付面積が10倍、100倍に誤る | 単位はa。記入例の換算表を横に置く |
| 主たる従事者の人数のとり方 | 1人あたりの所得が合わない | 経営での役割に応じて数える。担当業務の欄と矛盾させない |
| 目標の数字だけ書いて、方法を書かない | 「達成の見込みが確実」と読めない | ③〜⑥の欄に、機械、人、管理の具体的な方法を書く |
| 機械の購入予定を別紙に書かない | 認定後に取得計画の変更届が必要になる | 5年間に買う予定の機械等を、時期とともに別紙に書く |
| 営農区域の確認漏れ | 申請先を間違える | 農用地・農業生産施設の所在地を全部書き出し、窓口の表で確かめる |
| 共同申請で、協定が形だけ | 要件の「取決めの遵守」を満たさない | 協定の内容を、実際の運営に合わせて決める |
| 締切を逃す | 次の認定時期まで数か月待つ | 年3回の締切(3月下旬、7月下旬、11月下旬)から逆算する |
| 変更の届出を忘れる | 住所、代表者、機械の取得計画の変更が、市に伝わらない | 変更があったら、すぐ農政課へ届け出る |
向いている人、向かない人は、どう分かれますか
| 状況 | 向くか | 理由 |
|---|---|---|
| 5年後に規模を広げたい、機械や施設に投資したい | 向く | 取得計画を計画書に位置づけ、各種の支援を検討する土台になる |
| 農地を借りたり買ったりして、面積を増やしたい | 向く | 認定農業者として、中間管理機構を通した農地の借り入れ・売買に関わる |
| 家族で農業をしており、配偶者や後継者の位置づけを明確にしたい | 向く | 共同申請と家族経営協定で、役割と収益の帰属を明確にできる |
| 農業の規模が小さく、1人あたり500万円の所得目標が現実的でない | 慎重に検討 | 大田原市の目標水準に届く計画を作れるかを、先に確認する |
| すぐに現金の給付がほしい | 向かない | この制度に給付金はない。補助金などは別の制度を探す |
| 計画を作る時間が、まったくとれない | 向かない | 現状と5年後の数字、方法の整理が必要 |
| 農業を数年のうちにやめる予定 | 向かない | 認定の有効期間は5年。廃業や規模縮小は、取消の申請の対象になる |
補助金や他の認定制度との関係は、どうなりますか
認定農業者は、補助金そのものではなく、補助金などの支援を受ける際に、条件や優遇の対象として関わることがある、という位置づけです。支援ごとに、認定農業者であることが、必須なのか、優遇なのか、関係がないのかは異なります。それは、各支援の要綱や募集要項に書かれています。
| 比べる制度の種類 | 認定農業者制度との関係 |
|---|---|
| 国や県の農業関係の補助事業 | 募集要項で、認定農業者であることが、対象の要件や加点の条件になっている場合がある。個別に募集要項で確認 |
| 青年等就農計画の認定(新規就農者向け) | 同じ個人情報の同意書の様式が使われる、別の認定制度。新規就農者は、こちらの計画を使う場合がある |
| 経営所得安定対策 | 加入の場面で、認定農業者であることが関わる |
| 農地の貸し借り・売買の制度 | 中間管理機構を通した農地の借り入れ・売買で、認定農業者として扱われる |
| 経営革新計画など、他分野の「計画の承認・認定」制度 | 農業者が、農業以外の事業を始める場合などに、別の計画制度の対象になることがある。別の窓口と別の要件 |
「認定農業者であること」を、補助事業の要件に求める募集もあります。補助金の募集要項で「認定農業者」という文言を見かけたら、まずこの制度の認定を持っているか、認定の有効期間が切れていないか、を確かめてください。
よくある質問
| 質問 | 答え |
|---|---|
| 認定農業者になると、お金がもらえますか | この制度自体は、給付金や補助金ではありません。認定を受けることで、各種の支援を受けられる立場になります。支援ごとに、別の条件と手続きがあります |
| 認定の有効期間は、どれくらいですか | 当初の認定日から5年です。計画内容を途中で変更しても、有効期間は当初の認定計画の期間までです |
| 年に何回、申請できますか | 大田原市では、6月、10月、2月の年3回の認定時期があります。申請締切は、それぞれ3月下旬、7月下旬、11月下旬です |
| 所得の目標は、いくらにすればよいですか | 大田原市では、主たる従事者1人あたり年間農業所得500万円以上です。法人等の経営体では、計算方法が変わります。他の市町村は、基本構想で確認してください |
| 夫婦で一緒に認定を受けられますか | 家族経営協定を締結した夫婦や親子は、共同申請ができます。要件は、同じ世帯、協定の締結、協定の遵守です |
| 複数の市町村で農業をしています | 営農区域に応じて、都道府県知事、地方農政局長、農林水産大臣に申請します。2020年4月から、申請先が一本化されています |
| 申請書は、どこで手に入りますか | 大田原市のページに、申請書(PDFとXLSX)、記入例、同意書があります。申請は、市農政課へ届け出ます |
| 認定を受けたあとに、住所や機械の計画が変わったら | 市へ届け出ます。計画の内容の変更や、認定の取消の申請にあたるときは、届け出が必要です |
| 廃業や規模縮小のときは | 認定の取り消しを申請できます(後継者への経営移譲、廃業、規模縮小等) |
| 問い合わせ先は | 大田原市 産業文化部 農政課 農政係(栃木県大田原市本町1丁目4番1号 本庁舎4階、TEL 0287-23-8708、FAX 0287-23-1507、nousei@city.ohtawara.tochigi.jp)。家族経営協定については、大田原市農業委員会事務局(TEL 0287-23-8716) |
編集部のまとめ:まず「基本構想の目標水準」と「営農区域」を確かめます
この制度に取り組む順番は、決まっています。最初に、自分の市町村の基本構想で、所得の目標水準が何円なのかを、農政課で確認します。次に、自分の農用地と農業生産施設が、どの市町村にあるかを書き出して、申請先を決めます。そのうえで、現状の収入、費用、面積、労働時間、構成員の担当を集めて、5年後の目標と、そこへ至る方法を書きます。
家族で営農している場合は、だれが主たる従事者で、だれが認定農業者になるのか、共同申請にするのかを、申請の前に家族で話し合ってください。支援を受けられるのは認定を受けた本人だけ、という原則があるため、この話し合いは、後の支援の使い方に直結します。
この記事の数字と日程は、大田原市のページ(2026年3月11日公開)と、そこに載っている資料の記載にもとづいています。市の基本構想や認定の時期は、見直されることがあるため、申請の前に、必ず農政課(0287-23-8708)へ最新の内容を確認してください。ほかの市町村で申請する場合は、その市町村の農政担当課の案内に従ってください。
この制度を一言でいうと
「認定農業者制度(農業経営改善計画)」は、大田原市が実施する認定制度です。対象の地域は大田原市・栃木県です。
認定農業者制度は、農業経営基盤強化促進法に基づき、市町村が定めた「農業経営基盤の強化に関する基本的な構想」(以下「基本構想」という。)において示す「育成すべき農業経営」を目指し、農業者が自らの創意工夫に基づき作成する「農業経営改善計画」を市町村が認定する制度です。 この認定を受けた農業者は、国や県、市町村等から様々な支援が受けられます。
受付の期間は、通年(随時)で受け付けています。
| 制度名 | 認定農業者制度(農業経営改善計画) |
|---|---|
| 実施機関 | 大田原市 |
| 種類 | 認定制度 |
| 対象地域 | 大田原市・栃木県 |
| 受付期間 | 通年(随時)で受け付けています |
| 問い合わせ先 | 北海道・沖縄県にお住まいの方 経営局経営政策課03-6744-2143 先電話番号 |
「認定農業者制度(農業経営改善計画)」の対象になる方
対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。
- 1地域大田原市・栃木県(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本)
- 2規模従業員数の制約は示されていません
| 確認すること | この制度の内容 |
|---|---|
| 地域 | 大田原市・栃木県(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本) |
| 規模 | 従業員数の制約は示されていません |
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 認定 | 認定・登録・承認を受けていることが、条件になっている場合があります。取得に時間がかかるものは、申請より先に手続きを始めます。 |
「認定農業者制度(農業経営改善計画)」が目指していること
ふりがなをつけるスマートフォンサイト組織から探すお問い合わせサイトマップくらし・教育行政・まちづくり手続き・申請案内認定農業者制度(農業経営改善計画)公開日 2026年03月11日認定農業者制度は、農業経営基盤強化促進法に基づき、市町村が定めた「農業経営基盤の強化に関する基本的な構想」(以下「基本構想」という。)において示す「育成すべき農業経営」を目指し、農業者が自らの創意工夫に基づき作成する「農業経営改善計画」を市町村が認定する制度です。この認定を受けた農業者は、国や県、市町村等から様々な支援が受けられます。認定農業者になるためには認定農業者の認定を受けるためには、現在の農業経営と5年後の農業経営の目標、目標を達成するための方法などを記入した「農業経営改善計画」を作成し、提出していただくことになります。その計画が以下の要件を満たし、適当であれば5年間の有効期限を付して認定農業者として認定いたします。
「認定農業者制度(農業経営改善計画)」の経費で気をつけたいこと
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 認定 | 認証・規格の取得に関する費用が含まれています。審査費用、コンサルティング費、更新費用のうち、どれが対象かを、制度の定めで確認します。 |
申請の方法と、そろえる書類
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 規模 | 規模拡大したいけ |
| その他 | ど、3つの市町村 / なって、手続がカ / ンタンになった / 複数市町村で農業を営む農業者の場合は、市町村に代わって都道府県 / 又は国が農業経営改善計画の認定手続を一括で行います。(2020年4 / 月)から実施) |
| 申請の方法 | に申請するのは大 / 認定申請を行う必要はありません。 |
| 日程 | ※ 現在、認定を受けている農業経営改善計画の有効期間中は、直ちに都道府県又は国への |
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 電子申請 | 申請は電子(オンライン)で行います。入力の画面が複雑なことがあるため、締切の直前ではなく、余裕を持って入力を始めます。入力内容は、一時保存して、第三者に見てもらいます。 |
審査・採択の観点
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 日程 | 4月末から5月末 / 8月末から9月末 / 12月末から1月末 / 認定農業者の有効期間 / 有効期間は当初認定日から起算して5年となります。 / (注意)計画内容の変更等の場合は、当初認定された計画の有効期間までとなります。 |
「認定農業者制度(農業経営改善計画)」の手続きの流れと日程
この制度は通年で受け付けられています。予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。
- 計画の作成現状・目標・内容
- 支援機関の確認制度による
- 申請期限・申請先を確認
- 認定設備取得の前に
- 優遇措置の利用税制・融資・加点
- 毎年の報告実施状況
「認定農業者制度(農業経営改善計画)」についてのよくある質問
Q&A認定農業者制度(農業経営改善計画)
Q. 認定農業者制度(農業経営改善計画)の受付期間はいつですか?
通年で受け付けています。予算の状況により終了することがあるため、早めに実施機関へ確認します。
Q. 認定農業者制度(農業経営改善計画)の申請は、どのように行いますか?
規模拡大したいけ
Q. 認定農業者制度(農業経営改善計画)の問い合わせ先はどこですか?
北海道・沖縄県にお住まいの方 経営局経営政策課03-6744-2143 先電話番号
この制度を検討するときの確認リスト
| 確認項目 | 状況 |
|---|---|
| 対象の地域(大田原市・栃木県)に、事業所がある | □ はい □ いいえ |
| 交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない | □ はい □ いいえ |
| 後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている | □ はい □ いいえ |
情報の確認元:大田原市の公開情報・公募要領等の資料。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。
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