令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集
令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集(川崎市)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。
この助成金は何者か。補助金ではなく「基金の運用益」を配る仕組み
川崎市の「心身障害者福祉事業基金(通称ふれあい基金)助成金」は、国や市の一般財源から出る通常の補助金とは成り立ちが違います。実施要綱の第1条と第2条によれば、市民、企業、団体と川崎市が資金を積み立てて基金をつくり、その基金を運用して生じる果実、つまり利子を財源に、市内の社会福祉法人や団体等が行う在宅の心身障害者向けの援護事業へ助成する、という二段構えです。令和8年度の募集文にも、市民と行政の共同事業として基金を積み立て、運用で生じた利子を財源とする旨が書かれています。
この成り立ちが、申請する側の実務に直結します。財源が利子なので総額が小さく、募集文には「予算の範囲内で助成」とあり、令和8年度の事業費予算は2,322,000円と明記されています。大きな設備投資を支える制度ではなく、福祉の現場で「あと少しの備品が足りない」「作品を展示する機会がほしい」といった場面を埋める制度です。ProdX Crowd編集部では、この規模感を最初に押さえたうえで読むことをすすめます。
| 項目 | 内容 | 出どころ |
|---|---|---|
| 制度の名称 | 川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金 | 川崎市の募集ページ |
| 実施機関 | 川崎市 健康福祉局 障害保健福祉部 障害者社会参加・就労支援課 | 川崎市の募集ページ |
| 財源 | 基金の運用で生じる果実(利子) | 実施要綱第2条、募集文 |
| 令和8年度の予算 | 2,322,000円 | 令和8年度の申請募集について |
| 募集期間 | 令和8年10月1日(木)から10月30日(金)まで、必着 | 同上 |
| 助成を受けられる主体 | 市内の社会福祉法人又は団体等 | 実施要綱第2条 |
| 要綱の制定 | 平成元年7月1日施行。その後、平成9年4月1日と平成24年11月1日に改正 | 実施要綱の附則 |
この助成金は「会社が設備投資に使う補助金」ではありません。申請できるのは、川崎市内で障害のある方の援護に関わる事業を行う社会福祉法人や団体等です。営利目的の一般企業が通常の事業の設備更新に使えるものとは読めないため、読者が事業所の運営者であるか、障害福祉に関わる法人の事務担当者である場合に限って、以降の内容が実務の役に立ちます。
いくらもらえるのか。上限は原則15万円、展示販売だけ50万円
募集文の留意事項(3)に、申請上限額は15万円(消費税及び地方消費税を含む)と書かれています。ただし対象事業のうち(6)の「施設等で製作された作品の展示及び販売の機会を設定する事業」の上限は50万円(同じく税込)です。上限が2段階あるのは、備品の購入と、展示販売のイベントを組む費用とで、必要な金額の規模が違うからだと考えられます。
さらに留意事項は、1申請につき原則1品目、1法人(団体等)につき1申請限定と定めています。つまり、1つの法人が複数の事業所を持っていても、申請は法人単位で1件だけです。事業所ごとに別の備品がほしくても、どれか1つを選ぶ必要があります。
| 区分 | 上限額(税込) | 数の制限 | 条文・資料 |
|---|---|---|---|
| 備品等の臨時的経費(対象事業の4) | 15万円 | 1申請につき原則1品目 | 留意事項(3)(4) |
| 展示及び販売の機会を設定する事業(対象事業の6) | 50万円 | 1法人1申請 | 留意事項(3)(5) |
| その他の対象事業(1から3、5、7) | 15万円 | 1法人1申請 | 留意事項(3)(5) |
仮の数字で考える:上限を超える備品はどうなるか
公式の記入例(申請書の記入例)が、まさにこのケースを示しています。記入例では、事業収支予算の歳出に「備品1台 180,000円」、歳入に「ふれあい基金助成金150,000円」と「法人負担分30,000円」が並び、合計はどちらも180,000円で一致しています。実績報告書の記入例でも、助成金受入額150,000円に対して助成対象事業総支出額が180,000円で、差引過不足額は▲30,000円と書かれています。
この記入例の金額は様式の見本であり、実在の申請の数字ではありません。以下の表は、記入例の考え方に沿って編集部が置いた仮の数字で、上限15万円のときの法人負担の出方を確かめたものです。
| 仮の備品価格(税込) | 助成金の申請額 | 法人負担 | 考え方 |
|---|---|---|---|
| 100,000円 | 100,000円以内 | 0円 | 上限内のため、価格の範囲で申請する |
| 150,000円 | 150,000円 | 0円 | ちょうど上限 |
| 180,000円 | 150,000円 | 30,000円 | 記入例と同じ型。差額は法人が負担する |
| 300,000円 | 150,000円 | 150,000円 | 上限を超えた分は全額が法人負担 |
ここで押さえるのは、申請額は「上限以内の金額」であり、申請書の収支予算では助成金と法人負担分を両方書いて、歳入と歳出を合わせるということです。価格が上限を超える備品を選ぶなら、その差額を自前で用意できることが前提になります。
予算総額から見た競争の厳しさ
予算が2,322,000円で、1件の上限が15万円なら、上限いっぱいの申請ばかりが採用されたと仮定した場合、2,322,000円を150,000円で割ると約15.5件分です。実際の採択件数は公表資料に出ていないため、この数字は「もし全件が上限額だったら」という仮の数字による目安にすぎません。上限より安い申請が多ければ件数は増えます。いずれにせよ、全申請が通る前提の制度ではなく、運営委員会が優先順位を付けて配分する制度だと理解してください。
どんな事業が対象か。7つの区分と、現場での具体像
募集文の「助成対象事業」には、次の7つが並びます。実施要綱第5条と同じ内容です。区分の言葉だけでは想像しにくいので、公式資料にある文言から読み取れる範囲で、実務のイメージを添えます。
| 区分 | 公式の文言(要旨) | 現場での具体像の例 |
|---|---|---|
| 対象事業の1 | 障害者の地域活動に助成を行う等、在宅障害者の福祉の向上を図る事業 | 地域で行う障害のある方の活動への支え |
| 対象事業の2 | 家庭、学校、職場、地域社会等、広く市民一般の協力の下に記念行事を開催し、障害者福祉の普及啓発を進める事業 | 市民を巻き込んだ記念行事。協力者を広げる性格が求められる |
| 対象事業の3 | 障害者の国外及び国内派遣等を図り、国内外の障害者との連携と親睦を深める事業 | 派遣や交流の機会づくり |
| 対象事業の4 | 施設等の臨時的経費(備品等)の助成 | 空調、ミシン、パソコン、車いす等の入れ替えや新規購入 |
| 対象事業の5 | 施設等の製品の共同受注事業 | 複数の施設が共同で仕事を受ける取り組み |
| 対象事業の6 | 施設等で製作された作品の展示及び販売の機会を設定する事業 | 作品展や販売会の開催。上限50万円の区分 |
| 対象事業の7 | その他、市民の善意が生かされる事業であって運営委員会で適当と認められた事業 | 上の6区分に収まらない提案。運営委員会の判断次第 |
公式の資料が示す「過去の実績」は、エアコン、ミシン、パソコン、車いす、ブラインド設置の5つです。いずれも備品や設備の整備で、対象事業の4に当たるものだと読めます。記入例の事業計画書もパソコンの買い替えを題材にしているため、実際の申請の中心は備品の購入と入れ替えだと考えて差し支えありません。ただし、1から3、5から7の区分の事業も要綱上は対象なので、備品以外の取り組みに使いたい場合も、課への事前確認をおすすめします。
「施設等の臨時的経費」の意味
対象事業の4にある「臨時的経費」という言葉は、毎年かかる運営費ではなく、一時的に生じる費用を指すと読むのが自然です。実際、留意事項(7)に「事務に係る消耗的な経費は、対象外となります」とあります。毎月の事務用品や消耗品は対象外で、設備や備品という形の残るものが対象という線引きだと考えられます。具体的にどこまでが消耗的な経費に当たるのかは、公式資料に細かい基準が出ていないので、迷う品目は障害者社会参加・就労支援課に事前に確認してください。
何が対象外になるのか。落とし穴は留意事項の8項目
募集文の「留意事項」は、そのまま失格条件の一覧でもあります。申請前に自分の計画を一つずつ当ててみるのが、いちばん確実な点検方法です。
| 留意事項 | 内容 | 申請前の確認 |
|---|---|---|
| (1) | 募集期間を過ぎたものは、いかなる理由があっても受理できない。申請書と実績報告書の内容が異なる場合は、交付した助成金を返還する | 10月30日必着。実績報告と申請の内容を合わせる |
| (2) | これまで交付を受けたことがない法人(団体等)が優先 | 過去に交付を受けた法人は、後回しになりうる |
| (3) | 申請上限額は15万円(税込)。(6)の展示販売のみ50万円 | 見積書は税込で確認する |
| (4) | 1申請につき、原則1品目 | 複数の備品を1件にまとめない |
| (5) | 1法人(団体等)につき、1申請限定 | 法人内の事業所間で調整し、1件に絞る |
| (6) | 決定前に実施した事業は対象外 | 助成決定の通知前に購入・契約しない |
| (7) | 事務に係る消耗的な経費は対象外 | 消耗品は計画に入れない |
| (8) | 他の助成制度により助成可能な場合は対象外 | ほかの助成が使えないか先に調べる |
とくに(6)は、取り返しがつきません。「決定前に実施した事業は、対象外となります」と明記されているので、申請書を出したあとでも、交付決定の通知が届く前に備品を発注・購入すれば、その事業は対象外になります。募集期間が10月で、決定の時期は公式資料に書かれていないため、通知がいつ届くかは担当課に確認し、それまでは発注を待つのが安全です。
もう一つ、(2)の優先順位も押さえておきます。初めて申請する法人は優先される側です。一方で、過去に受けたことのある法人が申請してはならないとは書かれておらず、「優先」の度合いも資料にはありません。したがって、初めてであれば有利に働く可能性があり、2回目以降の場合は、計画書の説得力でより丁寧に差を付ける必要がある、というのが実務的な読み方です。
審査では何を見られるのか。事業計画書の5つの問い
実施要綱第7条は、助成金の審査及び決定について、申請された事業は運営委員会の協議を経て川崎市が配分を決定すると定めています。つまり、審査するのは担当課の職員だけではなく、川崎市心身障害者福祉事業基金運営委員会です。募集文は、事業計画書について「委員会において協議しますので、次のことに留意し詳細に記入してください」と書き、5つの問いを挙げています。この5つが、実質的な審査の観点です。
| 問い | 書くべき内容 | 書き方のコツ |
|---|---|---|
| 法人(団体等)のどのような活動に使用するのか | 事業所の活動と、その中での備品の役割 | 利用者に提供している活動の内容から書き出す |
| なぜ実施が必要なのか | 現状の困りごとと、放置したときの影響 | 事実と日付で書く。年数、劣化の状態、事故やリスク |
| なぜこの仕様、性能が必要なのか | 機種や規格を選んだ理由 | 業務内容と性能の関係、既存設備との互換性 |
| 修理できないものなのか | 修理で足りない理由 | 修理が不可能、または割に合わない根拠 |
| 価格は適正なのか | 見積の妥当性 | 見積書とカタログで裏づける |
公式の記入例から読み取れる書き方
事業計画書の記入例は、パソコンの買い替えを題材にしています。記入例の文面を要約すると、現在使っているノートパソコンのOSがWindows7で、マイクロソフトによるサポートが2020年に終了している、サポートが切れたまま使うとウイルス感染や個人情報漏えいなどセキュリティ上の大きな問題がある、本体が古くOSを新しい版に上げることも難しいので買い替える、という流れです。さらに、その事業所で行う作業に必要な処理速度や性能、これまで使ってきた機器との互換性や操作性を考えて機種を選んだ、という説明が続きます。
ここから学べる型は次のとおりです。まず困りごとを、サポート終了や経年劣化のような客観的な事実で述べます。次に、その困りごとが利用者や個人情報にどう響くかを書きます。最後に、機種選定の理由を、事業所の作業内容と結びつけて説明します。「古くなったから新しくしたい」だけでは、先ほどの5つの問いの半分にしか答えていません。
なお、記入例の「Windows7」という具体は、あくまで様式の記入例の題材です。自分の申請で同じ事情があるとは限らないため、実際の機器の状態を確かめて書いてください。
「修理できないのか」と「価格は適正か」に備える
5つの問いのうち、とくに書き漏らしやすいのが、修理の可否と価格の適正さです。修理できない理由は、メーカーや業者の見解を書面や見積で残しておくと、計画書の裏づけになります。価格については、申請書類に「申請金額の挙証資料(見積書等)」が含まれており、備品等の場合は商品カタログ等の写しも必要です。見積書は、できれば複数の業者から取って比較できるようにしておくと、価格が適正だという説明がしやすくなります。複数見積が必須だとは公式資料には書かれていないため、あくまで説明を強くするための工夫です。
何を出せばいいのか。提出書類と、その出し方
申請方法は、募集期間内に、必要書類を健康福祉局障害者社会参加・就労支援課のメールアドレス宛てに電子メールで提出する形です。募集文には「電子メールの送信後に到着確認のため、お電話をいただくようお願いします」とあり、電子メールでの対応が難しい場合は郵送で提出できます。
| 書類 | 提出する場面 | 補足 |
|---|---|---|
| 申請書(様式第2号) | 全員 | 住所、電話、団体名、代表者名、申請額、事業の名称、目的と内容、事業収支予算を書く |
| 事業計画書(別紙) | 全員 | 運営法人名、施設名、主な活動内容、申請の目的及び内容を詳細に書く |
| 申請金額の挙証資料(見積書等) | 全員 | 税込の金額が分かるもの |
| 商品カタログ等の写し | 備品等の場合のみ | 仕様と価格の裏づけ |
| 買替え前の写真 | 備品等の買替えの場合のみ | 劣化や損傷の状態を示す |
| 概算払理由書及び根拠資料 | 特段の事情がある場合のみ | 任意様式 |
申請書の書き方
申請書の記入例によれば、日付は「募集期間内の日付」を入れる指示が付いています。10月1日から30日の間の日付で書くという意味です。宛先は川崎市長で、住所、電話、団体名、代表者名(理事長など)、助成金申請額、事業の名称(記入例では備品整備事業)、事業の目的及び内容(助成対象事業や備品の使用目的を具体的に記入)、事業収支予算(歳入と歳出)、担当者名、連絡先、電子メールの順に並びます。
事業収支予算は、歳入に助成金と法人負担分、歳出に支出の内容と金額を書き、合計が一致するようにします。記入例の歳入は「ふれあい基金助成金150,000円」と「法人負担分30,000円」で合計180,000円、歳出は備品1台で180,000円です。
概算払は「特段の事情」がなければ使えない
募集文によれば、概算払とは、金額が未確定で、支出すべき時期が未到来の段階で、概算をもって支出する方法です。概算払を希望するときは、特段の事情があると認められる理由書と根拠資料を任意様式で出します。特段の事情があると認められなければ、通常払い、つまり実績報告書の提出後の支払いになります。
つまり原則は後払いです。備品の代金は、まず法人が自分で立て替えて支払い、実績報告のあとに助成金を受け取る流れになります。資金繰りに余裕のない法人は、この立て替えの負担を計画に織り込んでおく必要があります。なお実施要綱第8条は「この助成金は、交付決定後すみやかに交付する」と定めていますが、概算払の扱いは募集文の記載を優先して理解してください。
日程はどう組むか。10月30日必着から逆算する
今日は2026年10月12日で、募集の締切は10月30日(金)必着です。残りは18日で、メール提出とはいえ、見積書の取得、事業計画書の作成、法人内の決裁を考えると、余裕のある日数ではありません。
| 時期の目安 | やること | ひとこと |
|---|---|---|
| 今週中 | 申請の要否を決める。1法人1申請なので、どの事業所のどの備品か、法人内で決める | ここが法人内の調整で最も時間がかかる |
| 10月19日の週まで | 見積書、カタログ、買替え前の写真をそろえる | 業者への見積依頼に日数がかかる |
| 10月23日ごろまで | 申請書、事業計画書の下書きを完成させる。理事長の決裁を取る | 記入例を横に置いて書く |
| 10月26日から29日 | 電子メールで提出し、到着確認のため電話をする | 必着なので締切日の当日は避ける |
| 10月30日(金) | 締切。これを過ぎたものはいかなる理由があっても受理されない | 日付が変わる前に届く必要がある |
| 助成決定の通知後 | 発注、購入、実施 | 決定前の実施は対象外。決定の時期は担当課に確認する |
| 事業完了後すみやかに | 実績報告書、領収書の写し、助成を受けたものの写真を提出 | 年度末までに完了させる |
表の中の10月の日付は、締切から逆算した編集部の目安で、市が示した日程ではありません。公式資料に書かれているのは、10月1日から10月30日までの募集期間と、事業の完了を翌年度にまたがせられないという点だけです。
年度をまたぐ事業は対象外
募集文の「助成決定」の項に、「翌年度にまたいだ事業は助成対象となりません」とあります。実績報告書の記入例には、日付欄の指示として「年度末(令和9年3月31日)までの日付」とあります。つまり、令和8年度の助成は、令和9年3月31日までに事業を終え、報告まで済ませる前提です。納期の長い備品、たとえば特注品や設置工事を伴うものは、決定から年度末までに納品と設置が終わるかを、見積の段階で業者に確認しておく必要があります。
助成が決まったあとは何をするのか。実績報告、返還、保存
交付の決定は、運営委員会の協議を経て、助成金交付通知書(様式第3号)で通知されます。通知を受けた者は、事業完了後、速やかに次の書類を提出します。
| 書類 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 実績報告書(様式第4号) | 事業の名称、目的及び内容、実施経過、事業実績 | 日付は年度末までの日付 |
| 領収書の写し | 支出の証拠 | 実施要綱第9条は、領収書を添えることを定めている |
| 助成を受けたものの写真 | 備品が導入された状態 | 募集文の記載 |
実績報告書の記入例を見ると、事業実績の欄は、助成金受入額(A)、助成対象事業総支出額(B)、差引過不足額(A)-(B)の3列です。記入例では受入額150,000円、総支出額180,000円、差引過不足額▲30,000円となっています。事業の実施経過の欄には、備品を入れ替えた日付と、利用者の活動が円滑に行えるようになったなどの結果を書く形です。
返還を求められるのはどんなときか
実施要綱第10条は、市長が助成金の全部または一部を返還させることができる場合を、運営委員会の協議を経たうえで、次の3つに限って定めています。募集文の留意事項(1)には、申請書と実績報告書の内容が異なる場合は返還になる、とも書かれています。
| 返還の対象になる場合 | 根拠 | 現場での注意 |
|---|---|---|
| 虚偽の申請その他不正の行為により助成金の交付を受けたとき | 実施要綱第10条第1号 | 見積や写真に不正確なものを使わない |
| 事業の未着手、休止または廃止のとき | 同条第2号 | 交付決定後に計画が頓挫したら、早めに課へ連絡する |
| その他、要綱またはこれに基づく指示に違反したとき | 同条第3号 | 募集文の留意事項の守り漏れも含みうる |
また、第11条は、市長が必要に応じて、交付を受けた団体に関係書類の提出を求め、事業内容を審査できると定めています。第12条は、助成金の交付を受けた者に、経費の経理を明らかにした書類を整備し、これを5年間保存する義務を課しています。領収書、見積書、実績報告の控え、写真は、少なくとも5年間は紛失しないように保管してください。
つまずきやすい点はどこか。実務の落とし穴をまとめる
| つまずき | なぜ起こるか | 避け方 |
|---|---|---|
| 決定前の発注 | 備品が必要で急いでしまう | 通知書が届くまで発注しない。納期が不安なら課に相談する |
| 法人内で申請が重複する | 1法人1申請なのに、事業所ごとに動く | 法人の事務局で申請を一本化する |
| 複数品目をまとめて申請する | 1申請につき原則1品目 | 一番必要な1品目を選ぶ |
| 税抜きの金額で上限を判断する | 上限は消費税込 | 見積は税込金額で比べる |
| 計画書が「古いから」で終わる | 5つの問いに答えていない | 必要性、仕様、修理の可否、価格の4点まで書く |
| 他の助成を確認していない | 他の助成で足りる場合は対象外 | 申請前に、使える他の助成がないか調べる |
| 申請と実績報告の内容がずれる | 実際に買ったものが違う | 申請した品目と数量を変えない。変更が必要なら先に連絡する |
| 年度をまたぐ納期 | 特注品や設置工事 | 年度末までに完了できるか業者に確認する |
| 締切当日の送信 | 必着で、到着確認の電話も必要 | 数日前に送り、電話で受信を確認する |
| 電話番号の取り違え | 資料ごとに記載が異なる | 下の「確認先」の項を見る |
問い合わせ先の電話番号が2つある
川崎市の募集ページの「お問い合わせ先」には電話044-200-2456と書かれ、一方、募集文のPDFの問い合わせ先には電話044-200-2928と書かれています。どちらも同じ課の連絡先として公式資料に出ているため、編集部では優劣を付けられません。電話で到着確認をするときは、募集ページと募集文の両方の番号を控えておき、つながらなければもう一方に掛けてください。FAXは044-200-3932、電子メールは40syusien@city.kawasaki.jpで、住所は〒210-8577 川崎市川崎区宮本町1番地(川崎市役所本庁舎12階)です。
この助成金に向く団体、向かない団体は
| 観点 | 向く団体 | 向かない団体 |
|---|---|---|
| 法人の種類 | 川崎市内の社会福祉法人、障害者の援護に関わる団体等 | 市外の法人、障害者の援護と関わりのない事業者 |
| 必要なもの | 上限15万円の範囲で効果が出る備品や、50万円以内の展示販売の企画 | 数百万円規模の設備更新や、運営費の穴埋め |
| 過去の交付 | これまで交付を受けたことがない | 毎年のように交付を受けてきた(優先の対象から外れる) |
| 資金繰り | 差額や立て替えを、自前で賄える | 助成金の受け取りまで待てない(概算払は特段の事情が必要) |
| 時期 | 年度末までに納品や実施が終わる | 納品が翌年度にずれ込む |
| 他制度 | ほかの助成が使えないことを確認できている | 他の助成で足りる可能性が高い |
向かない側に当てはまっても、申請できないとは限りません。ただ、この助成金は、小さな備品を確実に整えたいとき、初めて公的な助成に挑戦する法人にとって手を伸ばしやすい制度です。反対に、運営費全体を支える財源を探している場合は、別の制度を当たるべきです。
ほかの制度とはどう違うのか。位置づけを整理する
川崎市の同じ分類(その他の障害者制度)のページには、身体障害者補助犬の健康管理費の支給、障害者に関するマーク、ヘルプマーク、移動支援事業、公共施設利用料の障害者減免など、障害のある方本人や事業所向けのさまざまな制度が並んでいます。これらは、個人への給付や減免、事業所の届出の案内が中心で、ふれあい基金助成金のように、法人や団体が行う事業の費用を助成する制度とは性格が異なります。
| 比べる観点 | ふれあい基金助成金 | 一般的な事業者向けの補助金 |
|---|---|---|
| 財源 | 基金の運用で生じる利子 | 国や自治体の予算 |
| 規模 | 令和8年度の予算は2,322,000円 | 数百万円から数千万円の枠が多い |
| 申請者 | 市内の社会福祉法人又は団体等 | 中小企業など、営利事業者を想定したものが多い |
| 1件の額 | 原則15万円まで(展示販売は50万円まで) | 事業規模に応じて大きい |
| 審査 | 運営委員会の協議 | 外部審査員や事務局の採点が多い |
| 払い | 原則、実績報告後の通常払い | 精算払いが原則のものが多い |
最後の2行は、一般的な傾向として述べており、個別の制度で異なります。この助成金の具体的な性質は、あくまで川崎市の資料にある内容です。
基金そのものへの寄付という選択肢
実施要綱第3条は、この基金に寄付をする者、企業または団体は、寄付申込書(様式第1号)で市長あてに申し込むと定めています。第4条は、基金のために提供された積立金は、収納済通知書をもって、あらかじめ指定された金融機関に預け入れるとしています。基金の財源は、市民、企業、団体からの寄付と川崎市の積立てでできているということです。申請する側の読者には直接の関係はありませんが、助成の原資がどこから来るのかを知っておくと、事業計画書に「市民の善意が生かされる事業」であることを意識した書き方がしやすくなります。対象事業の7に「市民の善意が生かされる事業」という言葉が出てくるのも、このためです。
よくある質問
| 質問 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 一般の会社でも申請できるか | 要綱は、市内の社会福祉法人又は団体等が実施する在宅心身障害者の援護事業への助成と定めている。一般企業の通常業務の設備更新は想定されていないと読める。迷う場合は課へ確認する | 実施要綱第2条 |
| 申請期限に間に合わなかったら | いかなる理由があっても受理されない | 留意事項(1) |
| 備品を2つほしいが | 1申請につき原則1品目、1法人1申請 | 留意事項(4)(5) |
| すでに購入したものは対象か | 決定前に実施した事業は対象外 | 留意事項(6) |
| 上限を超える金額の備品を買ってよいか | 買ってよいが、助成は上限まで。差額は法人が負担する | 留意事項(3)と記入例 |
| 消耗品は含められるか | 事務に係る消耗的な経費は対象外 | 留意事項(7) |
| 他の助成金と併用できるか | 他の助成制度により助成可能な場合は対象外。併用の扱いは課へ確認 | 留意事項(8) |
| いつ支払われるか | 決定後すみやかに交付と定める要綱の一方、募集文では概算払は特段の事情が必要で、原則は実績報告後 | 実施要綱第8条、募集文 |
| 書類はいつまで保存するか | 5年間 | 実施要綱第12条 |
| 申請の方法は | 電子メールで提出し、到着確認の電話をする。難しい場合は郵送 | 募集文 |
最終確認:公式の資料はどこにあるか
川崎市の募集ページ(https://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000190115.html)に、申請募集について、申請書、記入例、事業計画書、記入例、実績報告書、記入例、実施要綱が並んでいます。本記事の数字と条文は、これらの資料の本文を読んで確認したものです。募集ページの公開日と更新日は2026年10月1日です。年度の途中で資料が差し替わる可能性があるので、申請の直前に、最新の資料でもう一度、上限額、締切、提出先を確かめてください。
| 確認する項目 | 公式資料での場所 | 問い合わせ先 |
|---|---|---|
| 締切と提出先 | 令和8年度の申請募集について | 障害者社会参加・就労支援課 |
| 対象事業の範囲 | 実施要綱第5条、募集文の助成対象事業 | 同上 |
| 書式 | 申請書(様式第2号)、事業計画書、実績報告書(様式第4号) | 同上 |
| 電話 | 044-200-2456(募集ページ)、044-200-2928(募集文) | 同上 |
ProdX Crowd編集部は、補助金・助成金の公募要領を読み解き、申請書類の組み立てを支援してきました(株式会社ウブントゥ社内集計で、500件以上、20億円以上)。この助成金のように規模が小さくても、事業計画書の5つの問いに事実で答える、期限と順序を守る、実績報告まで見通す、という基本は大きな補助金と同じです。申請を考えている法人は、まず締切の10月30日から逆算し、法人内で1件の申請に絞るところから始めてください。
この制度を一言でいうと
「令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集」は、川崎市が実施する補助金・助成金です。対象の地域は川崎市・神奈川県です。
本市では、障害者の援護充実を図るとともに障害者の自立と社会参加をめざし、市民と行政の共同事業として川崎市心身障害者福祉事業基金を積立し、基金の運用により生じた果実(利子)を財源として、市内の社会福祉法人又は団体等が実施する障害者援護事業に対し助成を行っています。 募集期間:令和8年10月1日(木曜日)から令和8年10月30日(金曜日)まで(必着)
受付の期間は、2026年10月1日から2026年10月30日まで。
| 制度名 | 令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集 |
|---|---|
| 実施機関 | 川崎市 |
| 種類 | 補助金・助成金 |
| 対象地域 | 川崎市・神奈川県 |
| 受付期間 | 2026年10月1日から2026年10月30日まで |
「令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集」の対象になる方
対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。
- 1地域川崎市・神奈川県(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本)
- 2規模従業員数の制約は示されていません
| 確認すること | この制度の内容 |
|---|---|
| 地域 | 川崎市・神奈川県(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本) |
| 規模 | 従業員数の制約は示されていません |
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 法人 | 法人が対象です。履歴事項全部証明書(登記事項証明書)と、直近の決算書が、基本の提出書類になります。 |
| 団体 | NPO・組合・団体も対象に含まれています。定款や規約、会員の名簿など、団体としての実態を示す書類が必要になることがあります。 |
この制度の日程と期間の定め
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 日程 | 2026年10月1日(木曜日)から2026年10月30日(金曜日)まで(必着) |
| その他 | 添付ファイル / (別紙)事業計画書(DOCX, 15.79KB) |
| 申請の方法 | 申請募集について(PDF, 178.67KB) 別ウィンドウで開く / (様式第2号)申請書(DOC形式, 32.50KB) / (記入例)申請書(PDF, 63.85KB) 別ウィンドウで開く |
この制度で、特に注意したいこと
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 日程 | 2026年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集 / 2026年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集 / 公開日: 2026年10月1日 / 更新日: 2026年10月1日 |
| その他 | 川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)とは? |
| 地域 | 本市では、障害者の援護充実を図るとともに障害者の自立と社会参加をめざし、市民と行政の共同事業として川崎市心身障害者福祉事業基金を積立し、基金の運用により生じた果実(利子)を財源として、市内の社会福祉法人又は団体等が実施する障害者援護事業に対し助成を行っています。詳細は、添付の申請募集についてを御覧ください。 |
「令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集」の手続きの流れと日程
この制度の受付は2026年10月1日から2026年10月30日まで。締切の2026年10月30日から逆算した、準備の目安は次の表のとおりです。
- 申請計画書・見積書を提出
- 審査1〜3か月
- 交付決定ここから発注できる
- 発注・実施期間内に支払いまで
- 実績報告証拠書類を提出
- 検査・確定補助額が決まる
- 入金お金が入るのは最後
発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。
| 時期(目安) | やること |
|---|---|
| 2026年8月30日ごろ | 公募要領を読み、対象かどうかを確認する |
| 2026年9月14日ごろ | 見積書の依頼、電子申請のアカウント取得、決算書・納税証明書の準備 |
| 2026年9月29日ごろ | 事業計画書の作成を始め、第三者(商工会議所・よろず支援拠点など)にも見てもらう |
| 2026年10月22日ごろ | 書類の最終確認。入力を前倒しで済ませる |
| 2026年10月30日 | 受付の終了日。この日までに提出が完了していること |
「令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集」についてのよくある質問
Q&A令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集
Q. 令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集の受付期間はいつですか?
2026年10月1日から2026年10月30日まで。
Q. 令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集で、注意すべきことはありますか?
2026年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集
Q. 令和8年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集で、注意すべきことはありますか?
2026年度川崎市心身障害者福祉事業基金(ふれあい基金)助成金の申請募集
この制度を検討するときの確認リスト
| 確認項目 | 状況 |
|---|---|
| 対象の地域(川崎市・神奈川県)に、事業所がある | □ はい □ いいえ |
| 受付期間(2026年10月1日から2026年10月30日まで)に間に合う | □ はい □ いいえ |
| 交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない | □ はい □ いいえ |
| 後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている | □ はい □ いいえ |
情報の確認元:川崎市の公開情報・公募要領等の資料。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。
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