中小企業の会計
中小企業の会計(中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策))の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。
「中小企業の会計」は、補助金ではなく、決算書の作り方を示す2つのルールを使い分けるための施策
「中小企業の会計」は、お金がもらえる補助金ではありません。中小企業基盤整備機構(中小機構)のJ-Net21「補助金・助成金だけじゃない!中小企業支援施策」に載っている解説で、中小企業が決算書(会社法でいう計算書類)を作るときに拠りどころにできる2つの会計ルール、「中小企業の会計に関する基本要領」(中小会計要領)と「中小企業の会計に関する指針」(中小会計指針)を紹介する内容です。J-Net21の該当ページは2025年3月に内容が改訂されています。
申請書も、締切も、交付される金額もありません。そのかわり、このルールに沿って決算書を整えると、数字で会社の状態を把握しやすくなり、金融機関や取引先に説明しやすくなる、というのがこの施策の趣旨です。補助金を探していてこのページにたどり着いた方は、まず「お金の制度ではない」ことを押さえたうえで、読み進めてください。
最初に、全体像を表にします。
| 項目 | 内容(J-Net21と、日本税理士会連合会・中小企業の会計に関する検討会の資料より) |
|---|---|
| 位置づけ | 補助金・助成金ではなく、会計ルールの紹介と普及の施策 |
| 掲載元 | 中小機構 J-Net21(中小企業支援施策)。2025年3月内容改訂 |
| 中心となる2つのルール | 中小会計要領(簡便)と中小会計指針(一定の水準を保つ) |
| ねらい | 経営力、資金調達能力、取引先との交渉力を高めるため、財務諸表の質を上げる |
| 支援の中身 | パンフレット・リーフレットの無料頒布。決算書の適用状況を確かめるチェックリスト |
| 申請・締切 | なし。自社の判断で、いつからでも利用できる |
| 強制力 | 法令で利用を強制するものではない(中小会計要領の注記による) |
この記事では、2つのルールの成り立ち、対象になる会社、違い、各論の中身、決算書の作り方で迷いやすい点、チェックリストの使い方、税務や補助金申請との関係を順に整理します。融資の商品については、このサイトでは解説の対象外のため触れません。
なぜ中小企業に、専用の会計ルールがあるのか
J-Net21の解説は、中小企業が経営力や資金調達能力、取引先との交渉力を高めるには、数字で会社の経営状態を正しく把握する必要があり、そのためには「会計の力」で財務諸表の質を向上させることが重要だと述べています。一方で、経営資源が限られている中小企業が、大企業向けの企業会計基準に従って財務諸表を作るのは、負担が大きいとも指摘しています。
そこで用意されたのが、中小企業向けに作られた2つのルールです。どちらも「こう処理しなければならない」という法律ではなく、会社法が求める計算書類を作る際に、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行として参照できる拠りどころです。会社法は、株式会社と持分会社に、適時に正確な会計帳簿を作り、計算書類を作成することを求めています(中小会計指針の総論による。会社法第431条・第614条、会社計算規則)。中小会計指針の資料では、株式会社の計算書類は、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表と書かれています。
2つのルールが作られた経緯は、次のとおりです。
| 年 | できごと(資料に書かれている内容) |
|---|---|
| 2002年6月 | 中小企業庁が「中小企業の会計に関する研究会報告書」を発表 |
| 2002年12月 | 日本税理士会連合会が「中小会社会計基準」を公表 |
| 2003年6月 | 日本公認会計士協会が「中小会社の会計のあり方に関する研究報告」をまとめる |
| 2005年8月 | 上の3つの報告を統合するものとして、中小会計指針が公表される |
| 2012年1月 | 中小企業の会計に関する検討会が、報告書として中小会計要領を取りまとめる |
| 2012年2月1日 | 中小会計要領を公表。J-Net21によれば、作成以来、改正は一度も行われていない |
| 2023年5月 | 中小会計指針の改正(個別注記表に収益の計上基準の注記の記載例が追加された) |
| 2025年9月 | 日本公認会計士協会などの4団体が、項番号や関係法令の更新を中心とした修正指針を公表 |
指針は、会計基準の改正に合わせて、1〜2年ごとに見直されてきました。要領は、安定的に継続して使えることを重視して、作成以来の改正がないという対照的な性格を持っています。
中小会計要領は、どんな会社が、何のために使うルールか
中小会計要領は、中小企業団体、金融関係団体、企業会計基準委員会、学識経験者などが参加した「中小企業の会計に関する検討会」が作成したものです。日本税理士会連合会の資料によれば、中小企業庁、金融庁、法務省の協力のもとで作られ、中小企業の多様な実態に配慮し、その成長に資するため、会社法上の計算書類等を作る際に参照するための会計処理や注記を示しています。
要領の冒頭には、作成の考え方が4つ書かれています。
| 作成の考え方 | 意味 |
|---|---|
| 経営者が活用しようと思える会計 | 理解しやすく、自社の経営状況の把握に役立つこと |
| 利害関係者への情報提供に資する会計 | 金融機関、取引先、株主などに説明できること |
| 会計と税制の調和を図った会計 | 実務の会計慣行を考慮し、会社計算規則に準拠しつつ、税制とのズレを小さくすること |
| 作成負担を最小限にする会計 | 中小企業に過重な負担を課さないこと |
利用が想定される会社は、金融商品取引法の規制の適用対象会社と、会社法上の会計監査人設置会社を除く株式会社です。特例有限会社、合名会社、合資会社、合同会社も利用できます。つまり、ほとんどの小規模な株式会社や合同会社が、使える側に入ります。
要領には、このほかに、次のような運用上のルールが定められています。
| 総論の項目 | 要領の定め |
|---|---|
| 企業会計基準や中小指針の利用 | 要領の対象会社が、企業会計基準や中小指針に基づいて計算書類を作ることも妨げない |
| 複数ある会計処理方法 | 企業の実態に応じて適切な方法を選ぶ。選んだ方法は毎期継続して適用し、変更には合理的な理由と、変更の旨・理由・影響の注記が必要 |
| 各論に書かれていない処理 | 企業会計基準、中小指針、法人税法で定める処理のうち会計上適当と認められるもの、その他一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行から選ぶ |
| 記帳の重要性 | 適切な記帳が前提。すべての取引を、正規の簿記の原則に従って、適時に、整然かつ明瞭に、正確かつ網羅的に記録する |
| 国際会計基準との関係 | 安定的に継続して利用できる会計処理の方法を定めたもの。 |
「記帳が前提」という点は、見落としやすいところです。要領は、会計処理を簡便にしてくれますが、帳簿をつけなくてよいという意味ではありません。領収書や請求書の整理、通帳との突き合わせ、月次の締めといった基本の作業があって初めて、決算書の数字が信頼できるものになります。
要領が挙げる6つの会計の考え方
要領の総論では、利用にあたって留意する考え方として、次の6つが示されています。
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| 真実性の原則 | 企業の財政状態と経営成績について、真実な報告をする |
| 資本取引と損益取引の区分の原則 | 株主とのお金のやりとりと、日々の損益を、はっきり分ける |
| 明瞭性の原則 | 利害関係者が判断を誤らないよう、必要な会計事実を明瞭に表示する |
| 保守主義の原則 | 財政に不利な影響がありそうなときは、備えて健全な処理をする |
| 単一性の原則 | 株主総会用、信用目的、租税目的など、目的ごとに形式が違っても、内容は同じ信頼できる会計記録に基づく。政策的な考慮で事実をゆがめない |
| 重要性の原則 | 重要性の乏しいものは、本来の処理によらず、簡便な方法で処理してよい |
とくに単一性の原則は、「銀行向けの決算書」と「税務署向けの決算書」を別々の数字で作ってはいけない、という趣旨です。形式が異なっても、土台となる会計記録は一つでなければなりません。
中小会計指針は、会計参与設置会社などを念頭に、一定の水準を保つルール
中小会計指針は、2005年8月に、日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会の4団体が策定しました。法務省、金融庁、中小企業庁の協力のもとで作られています。目的は、中小企業が計算書類を作成するにあたり、拠ることが望ましい会計処理や注記を示すことです。
J-Net21の解説では、会計専門家が役員に入っている会計参与設置会社が拠ることが適当とされ、一定の水準を保った会計処理が示されていると説明されています。指針の本文にも、会計参与設置会社が計算書類を作成する際には、本指針に拠ることが適当であると書かれています。ただし、会計参与を置いた会社が、指針ではなく会計基準に基づいて計算書類を作ることを妨げるものでもありません。
適用対象は、次の株式会社を除いた株式会社です。
| 対象外となる会社 | 理由(指針の説明) |
|---|---|
| 金融商品取引法の適用を受ける会社と、その子会社・関連会社 | 公認会計士または監査法人の監査を受け、会計基準に基づいて財務諸表を作るため |
| 会計監査人を設置する会社(大会社以外で任意に設置する株式会社を含む)と、その子会社 | 同上 |
特例有限会社、合名会社、合資会社、合同会社も、指針に拠ることが推奨されています。
指針は、すべての項目を網羅しているわけではありません。本文には、特に中小企業で必要と考えられる項目を重点的に取り上げており、書かれていない処理は、方針の考え方に基づいて判断することが求められると説明されています。また、重要性の原則はすべての項目に適用され、重要性が乏しいかどうかは、金額面と質的な面の両方から判断するとされています。具体的な基準は、会社ごとの状況で異なり得る、という書き方です。
指針の各論は、どんな項目を扱っているか
指針の目次は、各論で次のような項目を扱っています(括弧内は項番号)。
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 資産 | 金銭債権(10〜16)、貸倒損失・貸倒引当金(17・18)、有価証券(19〜24)、棚卸資産(25〜29)、経過勘定等(30〜32-2)、固定資産(33〜39)、繰延資産(40〜44) |
| 負債 | 金銭債務(45〜48)、引当金(49〜52)、退職給付債務・退職給付引当金(53〜58) |
| 税 | 税金費用・税金債務(59〜61)、税効果会計(62〜67) |
| 純資産・損益 | 純資産(68〜72)、収益・費用の計上(73〜75) |
| 取引の特殊なもの | リース取引(75-2〜75-4)、外貨建取引等(76〜80)、組織再編の会計(81・82) |
| 開示 | 個別注記表(83〜87)、決算公告と、貸借対照表・損益計算書・株主資本等変動計算書の例示(88〜90) |
ここに、税効果会計と組織再編の会計が含まれている点が、要領との大きな違いです。J-Net21も、中小会計指針には中小会計要領にない「税効果会計」や「組織再編の会計」などが示されており、必要な場合に参照するとよいと説明しています。
要領と指針は、どう違うのか。選び方の目安
2つのルールは、どちらが優れているかではなく、会社の実態に合うほうを選ぶものです。J-Net21は、会社区分ごとに依拠すべき会計ルールが異なり、中小企業に適用されるのが要領と指針だと整理しています。資料から読み取れる違いを表にします。
| 比べるところ | 中小会計要領 | 中小会計指針 |
|---|---|---|
| 作成の主体 | 中小企業の会計に関する検討会 | 日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会の4団体 |
| 作られた時期 | 2012年(平成24年)2月1日公表 | 2005年(平成17年)8月策定 |
| 想定する会社 | 広く中小企業一般。会計監査人設置会社と金融商品取引法の適用会社を除く株式会社。特例有限会社・持分会社も利用可 | 会計参与設置会社が拠ることが適当。同様の除外あり。特例有限会社・持分会社も推奨 |
| 水準 | 実態に即した簡便な会計処理 | 一定の水準を保った会計処理 |
| 税効果会計・組織再編 | 含まれない | 含まれる |
| 改正の頻度 | 作成以来、改正なし(J-Net21) | 会計基準の改正に合わせ、1〜2年ごとに改正。直近は2025年9月の修正 |
| 見直しの考え方 | 安定的に継続利用できることを重視 | 取引実態に合わせて、利用しやすいものに見直し続けている |
| 会社の簡便さ | 作成負担を最小限に | 要領より、処理の定めが細かい |
選び方の考え方は、資料に沿えば、次のように整理できます。ただし、最終的な判断は、顧問の税理士や公認会計士と相談して決めるのが現実的です。
| 会社の状況 | 目安になる考え方 |
|---|---|
| 経理を少人数で回しており、決算書の作成負担をできるだけ抑えたい | 要領が、作成負担を最小限にする設計になっている |
| 会計参与を置いている、または置く予定がある | 指針に拠ることが適当と書かれている |
| 繰延税金(税効果会計)や、組織再編の処理が必要になりそう | 要領には定めがなく、指針に定めがある |
| 取引先や金融機関への説明のために、一定の水準を示したい | 指針は、一定の水準を保った会計処理が示されている |
| 迷う | どちらの利用も妨げられていない。税理士等に相談し、決算書に拠ったルールを注記する |
なお、要領の対象会社が、企業会計基準や指針に基づいて決算書を作ることも、要領は妨げていません。要領は「最低限これを下回ってはいけない線」というより、「簡便に、しかし筋の通った決算書を作るための手引き」と考えると、使い方がつかみやすくなります。
要領の各論は、14の項目で決算書の主要な作り方を示している
要領の各論は、次の14項目で構成されています。それぞれ、条文にあたる定めと、実務向けの解説があります。
| 番号 | 項目 | 定めの要点(要領より) |
|---|---|---|
| 1 | 収益、費用の基本的な会計処理 | 収益は、販売やサービス提供を行い、現金・売掛金・受取手形などを取得した時に計上。費用は、原因となる取引が発生した時、またはサービスを受けた時に計上。収益と費用は対応させ、総額で計上する |
| 2 | 資産、負債の基本的な会計処理 | 資産は原則として取得価額で計上。債務は債務額で計上 |
| 3 | 金銭債権・金銭債務 | 債権は取得価額、債務は債務額。受取手形割引額と裏書譲渡額は貸借対照表の注記 |
| 4 | 貸倒損失、貸倒引当金 | 法的に消滅した債権と、回収不能の債権は貸倒損失。回収不能のおそれがあれば、見込額を貸倒引当金に |
| 5 | 有価証券 | 原則は取得原価。売買目的は時価。時価が著しく下落したら、回復の見込みを除き評価損 |
| 6 | 棚卸資産 | 原則は取得原価。評価基準は原価法か低価法。著しく下落した場合は評価損 |
| 7 | 経過勘定 | 前払費用・前受収益は当期の損益に含めない。未払費用・未収収益は当期に反映 |
| 8 | 固定資産 | 有形・無形・投資その他の資産に分類。取得原価で計上し、減価償却を行う。災害などで著しい価値下落があれば評価損 |
| 9 | 繰延資産 | 費用処理するか、資産計上して効果の及ぶ期間で償却 |
| 10 | リース取引 | 借手は、賃貸借取引または売買取引に係る方法に準じて処理 |
| 11 | 引当金 | 4つの要件を満たすものを引当金に。賞与引当金・退職給付引当金の考え方も示される |
| 12 | 外貨建取引等 | 取引発生時の為替相場で円換算。外貨建債権債務は、取得時または決算時の為替相場 |
| 13 | 純資産 | 資産から負債を引いた額。株主資本は、資本金、資本剰余金、利益剰余金等 |
| 14 | 注記 | 重要な会計方針などを注記。要領に拠った場合は、その旨を記載 |
以降の節では、決算で判断に迷いやすい項目を、資料の記載に沿って掘り下げます。
収益と費用は、「お金の出入り」ではなく「発生した期間」で数える
要領の最初の項目は、収益と費用の基本です。解説には、収益と費用は、現金の受取りや支払いに基づいて計上するのではなく、発生した期間に正しく割り当てることが必要だと書かれています。
売上高のような収益は、製品や商品の販売、サービスの提供を行い、その対価を取得した時(売掛金なら発生した時)に認識するのが原則で、一般に「実現主義」と呼ばれます。実務では、商品を出荷した時に計上する方法が多く見られるものの、取引の実態に応じて決める、と書かれています。費用は、発生原因となる取引が発生した時、またはサービスを受けた時に認識し、「発生主義」と呼ばれます。
さらに、収益と費用は総額で計上します。たとえば、賃借している建物を転貸する場合は、受取家賃と支払家賃の両方を計上します。差額だけを損益計算書に載せることはできません。
| 取引の例 | 考え方 |
|---|---|
| 商品を出荷したが、代金は翌月に入金 | 売掛金が発生した時に売上を認識する(現金の受取りを待たない) |
| 1年分の家賃を期中に前払いした | 決算期末までに提供を受けていない分は、前払費用として当期の費用に含めない |
| 決算日までに働いた従業員の給料を、翌月に払う | 未払費用として、当期の費用に反映する |
| 建物を借りて、他社に又貸しした | 受取家賃と支払家賃を、それぞれ総額で計上する |
| 販売した商品の仕入原価 | 売上高に対応させて、売上原価として費用に計上する |
こうした処理を毎期続けることで、経営者が、月ごと・期ごとの利益を比べられるようになります。
経過勘定は4種類。「提供の時期」と「お金の時期」のズレを直す
要領の解説は、経過勘定を4つに整理しています。
| 勘定 | 内容 | 具体例 | 当期の損益 |
|---|---|---|---|
| 前払費用 | 期末までにまだ提供を受けていないサービスに対して支払った対価 | 前払いの家賃、保険料、支払利息 | 含めない |
| 前受収益 | 期末までにまだ提供していないサービスに対して受け取った対価 | 前受けの家賃収入、受取利息 | 含めない |
| 未払費用 | 提供を受けたサービスの対価で、期末までに支払っていないもの | 後払いの家賃、支払利息、従業員給料 | 反映する |
| 未収収益 | 提供したサービスの対価で、期末までに受け取っていないもの | 後払いの家賃収入、受取利息 | 反映する |
金額的に重要性の乏しいものは、受け取った期または支払った期の収益・費用として処理することも認められています。重要性の原則を使った簡便処理です。
債権・資産の評価で、決算前に見ておきたいところ
売掛金や貸付金の貸倒れは、3つの段階で考える
要領は、金銭債権について、決算時に貸倒れの可能性を検討するよう求めています。解説では、3つの場合に分けられています。
| 場面 | 処理 |
|---|---|
| 倒産手続きなどにより、債権が法的に消滅した | 債権の計上額から直接減額し、貸倒損失として費用に計上 |
| 法的には消滅していないが、債務者の資産状況や支払能力から回収不能と見込まれる(たとえば、相当期間債務超過で弁済できないことが明らか) | 債権の計上額から直接減額し、貸倒損失として費用に計上 |
| 回収不能のおそれがある | 回収不能見込額を貸倒引当金として計上し、貸倒引当金繰入額を費用にする |
貸倒引当金の計算方法として、要領の解説は、債権全体に対して、法人税法上の中小法人に認められている法定繰入率で算定する方法が、実務上考えられるとしています。過去の貸倒実績率で見積もる方法なども示されています。税法の仕組みを会計に使えるのは、要領が「会計と税制の調和」を掲げているからです。
有価証券と棚卸資産は、「著しい下落」に注意
有価証券は、原則として取得原価で計上します。ただし、短期間の価格変動で利益を得る目的で、反復的に売買するもの(法人税法の売買目的有価証券。上場株式が想定されます)は時価で計上します。
取得原価で評価している有価証券の時価が、取得原価よりも著しく下落したときは、回復の見込みがあると判断する場合を除いて、評価損を計上します。要領の解説は、個々の銘柄の時価が取得原価に比べて50%程度以上下落した場合は、「著しく下落した」に該当すると考えられると書いています。非上場株式は時価の把握が難しいものの、大幅な債務超過などで、ほとんど価値がないと判断できるものは、評価損の計上が必要と考えられる、という書き方です。
棚卸資産(商品、製品、半製品、仕掛品、原材料など)も、原則は取得原価です。購入金額に付随費用を加えた額が取得価額で、製造業なら材料費、労務費、製造経費を積算します。期末の金額の計算方法は、個別法、先入先出法、総平均法、移動平均法、最終仕入原価法、売価還元法などから選び、評価基準は原価法か低価法です。
| 状況 | 要領が示す対応 |
|---|---|
| 商品が著しく陳腐化した | 評価損の計上が必要と考えられる |
| 災害で著しく損傷した | 同上 |
| 賞味期限切れや雨ざらしで、ほとんど価値がない | 同上 |
| 時価が下がったが、回復の見込みがある | 評価損は計上しなくてよい(回復見込みの判断が前提) |
一度選んだ評価方法は、毎期継続して適用するのが原則です。変更するときは、合理的な理由と、注記が必要になります。
固定資産は、取得原価で計上し、耐用年数にわたって償却する
固定資産は、有形固定資産(建物、機械装置、土地など)、無形固定資産(ソフトウェア、借地権、特許権、のれんなど)、投資その他の資産に分類されます。取得価額は、購入金額に、引取費用などの付随費用を加えて計算します。
有形固定資産は、定率法、定額法などで減価償却を行います。無形固定資産は、原則として定額法です。耐用年数は、実務上は法人税法に定める期間を使うのが一般的ですが、資産の性質、用途、使用状況を考慮して、適切な利用期間を耐用年数にすることも考えられる、と解説されています。災害などで予測できない著しい資産価値の下落があったときは、相当の金額を評価損として計上します。
なお、指針は、固定資産について、減価償却は経営状況により任意に行ってはならず、耐用年数にわたって毎期継続して規則的に行うこと、予測できなかった著しい資産価値の下落があったときは取得原価を減額し、減損損失として特別損失に計上することを要点に挙げています。「利益が出ないから今期は償却しない」という調整はできない、ということです。
繰延資産は、費用処理か資産計上かを選べる。償却期間は決まっている
要領は、創立費、開業費、開発費、株式交付費、社債発行費、新株予約権発行費を、費用として処理するか、繰延資産として資産に計上するか、選べるとしています。資産に計上した場合は、効果の及ぶ期間にわたって償却します。
| 繰延資産 | 償却期間(要領の表2) |
|---|---|
| 創立費、開業費、開発費 | 5年以内 |
| 株式交付費、新株予約権発行費 | 3年以内 |
| 社債発行費 | 社債の償還までの期間 |
支出の効果が期待されなくなったときは、資産の価値がなくなっていると考えられるため、一時に費用処理します。また、法人税法に固有の繰延資産(公共的施設・共同的施設の設置改良費、資産を賃借するための権利金、役務の提供を受けるための権利金、広告宣伝用資産の贈与費用など、効果が1年以上に及ぶもの)は、会計上の繰延資産ではないため、固定資産の「長期前払費用」として計上することが考えられる、と書かれています。
負債・純資産・注記で押さえたいこと
引当金は、4つの要件がそろったときに計上する
引当金は、まだ確定した債務ではないものの、財政状態を適正に表すために負債として計上するものです。要領は、次の4つがすべて当てはまるものを引当金として、当期の負担分を当期の費用または損失に計上するとしています。
| 要件 | 意味 |
|---|---|
| 将来の特定の費用または損失であること | 何に対する見込みかが特定できる |
| 発生が当期以前の事象に起因すること | 原因が、すでに起きている |
| 発生の可能性が高いこと | 起こりそうなことが前提 |
| 金額を合理的に見積れること | 根拠のある金額で表せる |
要領の解説によると、具体的には、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付引当金、返品調整引当金などがあり、金額的に重要性が乏しいものは計上する必要がないとされています。
賞与引当金は、翌期に従業員へ支給する賞与の見積額のうち、当期の負担に属する部分を計上します。決算日後に払う賞与の金額を見積もり、当期に属する分を月割りで計算する方法が考えられる、と解説されています。
退職給付引当金は、退職金規程や、退職金等の支払いに関する合意があり、退職一時金制度を採用している場合に、期末の自己都合要支給額を基に計上します。決算日時点で、全従業員が自己都合で退職した場合に必要になる退職金の総額を基礎に、その一定割合を計上する方法が考えられる、とあります。
一方で、中小企業退職金共済、特定退職金共済、確定拠出年金など、拠出した後に追加の負担が生じない制度を使っている場合は、毎期の掛金を費用処理し、退職給付引当金は計上されません。
| 退職金の制度 | 要領での扱い |
|---|---|
| 社内の退職一時金制度(退職金規程あり) | 期末の自己都合要支給額を基に、退職給付引当金を計上 |
| 中小企業退職金共済、特定退職金共済、確定拠出年金など | 毎期の掛金を費用処理。引当金は計上しない |
リース取引は、2つの処理が選べる
借手側のリース取引は、賃貸借取引に係る方法か、売買取引に係る方法に準じた処理のどちらかを選びます。賃貸借取引の方法では、リース期間を通じて支払リース料を費用処理します。売買取引に準じる方法では、リース対象物件を「リース資産」として資産に、借入金に相当する額を「リース債務」として負債に計上し、リース資産は一般に定額法で償却します。
賃貸借の方法をとると、将来支払う金額が貸借対照表に載りません。そのため、金額的に重要なものについては、期末時点の未経過リース料を注記することが望ましい、と要領は述べています。
外貨建取引、純資産、注記
外貨建取引は、取引発生時の為替相場による円換算額で計上します。外貨建ての債権債務は、取得時の相場か決算時の相場のいずれかで円換算します。為替予約をしている場合は、決済時の確定した円換算額で計上できます。決算日の相場で換算して差額が生じたときは、為替差損益として損益処理します。
純資産は、資産の合計から負債の合計を引いた額で、株主資本は、資本金、資本剰余金、利益剰余金などで構成されます。設立や株式発行のときに株主から払い込まれた額は資本金とするのが原則ですが、会社法の規定に基づき、払込金額の2分の1を超えない額は、資本準備金として計上できます。配当を行った場合は、会社法により、一定額を資本準備金または利益準備金に計上する必要があります。
注記は、会社計算規則に基づき、重要な会計方針(有価証券や棚卸資産の評価基準・方法、減価償却の方法、引当金の計上基準など)や、株主資本等変動計算書に関する事項(期末の発行済株式数、配当金額など)を書きます。要領に拠って計算書類を作成した場合には、その旨を記載します。これは、利害関係者が、その会社がどんなルールで決算書を作ったかを知るための情報です。受取手形割引額と裏書譲渡額の注記、未経過リース料の注記も、先に述べたとおり求められる、または望ましいとされています。
決算書の作り方で迷ったときの確認順
資料の記載をもとに、決算書を作る手順と、確認先を表にまとめます。
| 順番 | やること | 参照するもの |
|---|---|---|
| 1 | 帳簿が、取引を網羅して、正確につけられているかを見る | 要領の総論「記帳の重要性」 |
| 2 | 自社が、要領と指針のどちらに拠るかを決める | J-Net21の比較、顧問の税理士等 |
| 3 | 収益・費用を、発生した期間に割り当てる(経過勘定を含む) | 要領 各論1・7 |
| 4 | 債権・有価証券・棚卸資産の評価を点検する | 要領 各論3〜6 |
| 5 | 固定資産・繰延資産・リースの処理を確認する | 要領 各論8〜10 |
| 6 | 引当金・外貨建取引・純資産を確認する | 要領 各論11〜13 |
| 7 | 注記を作り、どのルールに拠ったかを書く | 要領 各論14 |
| 8 | チェックリストで、適用状況を確かめる | 日本税理士会連合会のチェックリスト |
適用状況を確かめる「チェックリスト」とは
日本税理士会連合会は、中小企業の計算書類が、中小会計要領や中小会計指針にどの程度拠っているかを確認するための書類として、チェックリストを作成しています。税理士が、会社から提供された情報に基づいて、事業年度ごとに確認を行い、署名・押印する形式です。
要領用は、2012年3月に作成・公表され、2015年4月に公表されたものが最新版として掲載されています。指針用は、平成27年(2015年)6月に改訂されたものが、J-Net21から案内されています。
| チェックリスト | 確認する項目の例(資料の記載より) |
|---|---|
| 要領の適用に関するチェックリスト | 収益・費用の計上時期と対応、資産の取得価額での計上、預貯金の残高確認、貸倒損失と貸倒引当金、有価証券・棚卸資産の評価損、経過勘定の処理など、要領の各論の項目に沿った確認 |
| 指針の適用に関するチェックリスト | 預貯金の残高証明書または通帳での確認、金銭債権の計上価額、手形割引があった場合の手形譲渡損、1年以内に回収できない債権の表示区分、関係会社に対する金銭債権の区分表示や注記など、指針の各論の項目に沿った確認 |
チェックリストは、会社が税理士に作成を依頼し、税理士が通知する仕組みで、日本税理士会連合会は、依頼書と通知書の様式も公表しています(2013年7月8日)。これらは、金融機関の取引で、決算書の信頼性を示す書類として使われることがあります。具体的にどの金融機関が、どの書類を求めるかは、取引先の金融機関に直接確認してください。J-Net21は、日本政策金融公庫や、その他の金融機関に、これらの適用を条件とする融資商品があると案内していますが、融資の内容は、このサイトでは解説していません。
補助金・税制・取引とどうつながるのか
この施策は、補助金そのものではありませんが、補助金や経営支援の場面で、決算書の質が影響する場面は少なくありません。資料に基づいて言える範囲で、整理します。
| 場面 | 決算書・会計との関係 |
|---|---|
| 補助金の申請 | 多くの制度が、直近の決算書(貸借対照表・損益計算書)や、確定申告書の写しの提出を求める。数字がそろっていると、事業計画の根拠を示しやすい。必要書類は、制度ごとの公募要領で確認する |
| 経営力向上や経営革新の計画づくり | 付加価値額や給与支給総額などの数値目標を立てる際、営業利益、人件費、減価償却費などの会計数値が、出発点になる |
| 金融機関との取引 | 決算書の信頼性を示す材料として、要領・指針の適用や、税理士のチェックリストが使われる場合がある(確認は各金融機関へ) |
| 税務申告 | 要領は「会計と税制の調和」を掲げる。耐用年数や貸倒引当金の繰入率など、法人税法の考え方を会計処理に取り入れられる場面がある。ただし、税務上の取扱いは、国税庁や税理士に確認する |
| 取引先との関係 | 利害関係者に、会社の状況を説明できる決算書が、取引先の信頼につながる |
補助金のように「申請して審査を受ける」施策では、決算書の数字を事業計画に反映する場面が多くあります。減価償却費、人件費、営業利益といった数字の意味を、経営者自身が把握しているかどうかは、計画書の説得力に影響します。その土台になるのが、記帳と決算の質です。
つまずきやすい点
資料から読み取れる、迷いやすい点を、表にします。
| つまずき | 資料に基づく整理 |
|---|---|
| 補助金だと思って申請しようとする | この施策に、申請書や審査はない。会計ルールの紹介である |
| 要領と指針を、法律と同じ強制力のあるものだと考える | 要領は、法令等で利用が強制されるものではないと注記されている。指針も「拠ることが望ましい」「推奨される」という書き方 |
| 要領を使えば、記帳は簡単でよいと考える | 要領は、適切な記帳が前提と明記している |
| 要領と指針を、途中で行き来してよいか迷う | 要領の対象会社が、企業会計基準や指針に基づいて作ることも妨げない。ただし、処理方法の変更には、合理的な理由と注記が必要になる場面がある。税理士等に相談する |
| 指針が古いと思い込む | 2023年5月に改正、2025年9月に修正が公表されている。最新の本文は、日本税理士会連合会のページで確認する |
| 要領が古いと思い込む | 2012年の公表以来、改正されていないが、安定的に継続利用できるように作られている |
| 重要性の乏しいものまで、すべて厳密に処理しようとする | 重要性の原則で、簡便な方法も認められている。判断は、金額面と質的な面で行う |
向く会社、向かない会社
| 会社のタイプ | 判断 |
|---|---|
| 決算書を作っているが、会計ルールを意識したことがない | 向く。自社の決算がどのルールに拠っているのかを、税理士に確認するところから始められる |
| 経理担当が少人数で、作成負担を抑えたい | 要領が向く可能性がある |
| 会計参与を置いている、または置きたい | 指針が向く |
| 税効果会計や組織再編の処理が必要 | 指針の該当項目を参照する |
| 金融商品取引法の適用会社、会計監査人設置会社 | 対象外。会計基準に基づく財務諸表を作る |
| 補助金・助成金そのものを探している | 向かない。このページは、お金が出る制度ではない |
| 融資の条件を探している | このサイトでは、融資の解説は行っていない |
類似の施策と、何が違うのか
| 施策・制度 | この施策との違い |
|---|---|
| 補助金・助成金 | 事業の経費の一部を支援する。申請書、審査、交付決定がある。本施策には、これらがない |
| 経営革新計画 | 新事業活動と数値目標を計画にまとめ、承認を受ける制度。計画の数字を作る際に、会計の整理が役立つ |
| 国税庁の記帳・帳簿保存の案内 | 税務のための記帳・保存のルール。要領は、会社法の計算書類を作るための会計ルール。両者は完全には同じでない |
| 会計参与制度 | 税理士や公認会計士が、取締役と共同して計算書類を作る制度。指針は、これを念頭に置いている |
よくある質問
| 質問 | 回答 |
|---|---|
| お金はもらえますか | もらえません。会計ルールの紹介と、パンフレット等の無料頒布が中心の施策です |
| 申請は必要ですか | 必要ありません。要領や指針は、自社の判断で使います |
| 要領と指針は、同時に使えますか | 1つの決算書の作成にあたっては、どのルールに拠ったかを決めて一貫して適用します。要領の対象会社が、指針や企業会計基準に基づいて作ることは、要領が妨げていません |
| 有限会社・合同会社でも使えますか | 特例有限会社、合名会社、合資会社、合同会社も、要領を利用でき、指針に拠ることが推奨されています |
| どこでパンフレットを入手できますか | 中小企業庁のホームページと、日本税理士会連合会のホームページで、無料で入手できると、J-Net21は案内しています。日本税理士会連合会のリーフレット「会計ルールを経営に活かす」(2017年7月)も紹介されています |
| 最新の指針はどこで確認しますか | 日本税理士会連合会の「中小会計指針・中小会計要領」のページです。2025年9月19日の修正指針と、旧指針との対照表が掲載されています |
| 指針の問い合わせ先は | 関係4団体(日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会)が、公表資料に、それぞれの連絡先を載せています。窓口は、各団体の公式サイトで確認してください |
| 自社に合うルールを、どう決めますか | 顧問の税理士や公認会計士に、決算書の利用先(金融機関、取引先、補助金の申請など)と、経理体制を伝えて相談してください |
まとめ:補助金の前に、自社の決算書を点検する
この施策は、お金の制度ではありませんが、補助金申請、経営計画づくり、取引先や金融機関への説明のどの場面でも、決算書の信頼性が土台になります。J-Net21の解説は、経営力、資金調達能力、取引先との交渉力を高めるために、中小会計要領か中小会計指針に拠った財務諸表の作成をすすめています。
まずは、自社の決算書が、どちらのルールに拠っているのかを、顧問の税理士に確認することから始めてください。そのうえで、記帳の質、経過勘定、貸倒れ、評価損、引当金、注記といった点検項目を一つずつ見直すと、決算書の説得力は上がります。補助金や経営計画の相談をする際も、直近の決算書を手元に置いて話すと、具体的な議論に進みやすくなります。
ProdX Crowd編集部は、補助金の申請や経営計画づくりの前に、自社の数字を整理しておくことをすすめます。補助金の候補は、補助金検索から探せます。
確認先は次のとおりです。制度の内容は、中小機構J-Net21の該当ページ(https://j-net21.smrj.go.jp/publicsupport/2019030401.html)、最新の指針と要領は、日本税理士会連合会の「中小会計指針・中小会計要領」のページ(https://www.nichizeiren.or.jp/taxaccount/sme_support/guide/)で確認できます。
この制度を一言でいうと
「中小企業の会計」は、中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策)が実施する補助金・助成金です。対象の地域は全国です。
中小企業向けに作られた「中小企業の会計」について解説しています。 中小企業が経営力や資金調達能力、取引先との交渉力を高めるためには、数字で会社の経営状態を正しく把握する必要があります。したがって、「会計の力」で財務諸表の質を向上させていくことが重要です。 しかし、経営資源が限られている中小企業では、大企業向けに作成された企業会計基準に従った財務諸表を作成するのは困難である場合が多いでしょう。そこで、中小企業向けに作られた「中小企業の会計に関する基本要領」(以下、「中小会計要領」)や「中小企業の会計に関する指針」(以下、「中小会計指針」)に拠って財務諸表を作成することをおすすめします。
受付の期間は、通年(随時)で受け付けています。
| 制度名 | 中小企業の会計 |
|---|---|
| 実施機関 | 中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策) |
| 種類 | 補助金・助成金 |
| 対象地域 | 全国 |
| 受付期間 | 通年(随時)で受け付けています |
「中小企業の会計」の対象になる方
対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。
- 1地域全国
- 2規模従業員数の制約は示されていません
| 確認すること | この制度の内容 |
|---|---|
| 地域 | 全国 |
| 規模 | 従業員数の制約は示されていません |
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 会社 | 法人が対象です。履歴事項全部証明書(登記事項証明書)と、直近の決算書が、基本の提出書類になります。 |
| 団体 | NPO・組合・団体も対象に含まれています。定款や規約、会員の名簿など、団体としての実態を示す書類が必要になることがあります。 |
| 中小企業 | 中小企業者・小規模事業者の定義に当たることが条件です。業種ごとに、資本金や従業員数の上限が決まっています。自社が当たるかを、定義の表で確認します。 |
この制度の内容
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| その他 | 中小企業向けに作られた「中小企業の会計」について解説しています。 / 中小企業が経営力や資金調達能力、取引先との交渉力を高めるためには、数字で会社の経営状態を正しく把握する必要があります。 / したがって、「会計の力」で財務諸表の質を向上させていくことが重要です。 / しかし、経営資源が限られている中小企業では、大企業向けに作成された企業会計基準に従った財務諸表を作成するのは困難である場合が多いでしょう。 / そこで、中小企業向けに作られた「中小企業の会計に関する基本要領」(以下、「中小会計要領」)や「中小企業の会計に関する指針」(以下、「中小会計指針」)に拠って財務諸表を作成することをおすすめします。 |
| 事業者の区分 | 中小会計要領は、中小企業団体関係者等で構成される「中小企業の会計に関する検討会」が、平成24年1月に「中小企業の会計に関する検討会報告書」として取りまとめ、同年2月1日に公表したものです。 |
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 会社 | 法人が対象です。履歴事項全部証明書(登記事項証明書)と、直近の決算書が、基本の提出書類になります。 |
| 団体 | NPO・組合・団体も対象に含まれています。定款や規約、会員の名簿など、団体としての実態を示す書類が必要になることがあります。 |
| 中小企業 | 中小企業者・小規模事業者の定義に当たることが条件です。業種ごとに、資本金や従業員数の上限が決まっています。自社が当たるかを、定義の表で確認します。 |
「中小企業の会計」の手続きの流れと日程
この制度は通年で受け付けられています。予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。
- 申請計画書・見積書を提出
- 審査1〜3か月
- 交付決定ここから発注できる
- 発注・実施期間内に支払いまで
- 実績報告証拠書類を提出
- 検査・確定補助額が決まる
- 入金お金が入るのは最後
発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。
「中小企業の会計」についてのよくある質問
Q&A中小企業の会計
Q. 中小企業の会計の受付期間はいつですか?
通年で受け付けています。予算の状況により終了することがあるため、早めに実施機関へ確認します。
この制度を検討するときの確認リスト
| 確認項目 | 状況 |
|---|---|
| 対象の地域(全国)に、事業所がある | □ はい □ いいえ |
| 交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない | □ はい □ いいえ |
| 後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている | □ はい □ いいえ |
情報の確認元:中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策)の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関等のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。
補助金・経営支援顧問