募集中地域・自治体の補助金

キャリアアップ助成金

実施機関
中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策)
募集期間
通年(随時受付)
地域
全国

キャリアアップ助成金(中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策))の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。

キャリアアップ助成金は、非正規で働く人の正社員化と処遇改善に取り組んだ会社へ、厚生労働省が支給する雇用関係の助成金

キャリアアップ助成金は、いわゆる補助金ではなく、雇用関係助成金です。有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用の人(制度上は「有期雇用労働者等」)が、同じ会社の中でキャリアアップできるように、正社員化や処遇改善に取り組んだ事業主へ支給されます。窓口は、事業所の所在地を管轄する都道府県労働局またはハローワークです。経費の一部を後から補う補助金とは、仕組みが違います。

厚生労働省の令和8年度パンフレットには、この助成金は全額事業主負担の雇用保険二事業で運営されている、と書かれています。ご自身の会社が納めている雇用保険料が、財源の一部になっている制度です。

この記事は、中小機構のJ-Net21の解説(2025年9月内容改訂)を起点にしつつ、厚生労働省の公式資料を読み込んで書いています。読んだ資料は、パンフレット「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」(令和8年4月8日現在)、Q&A(令和8年7月29日版)、短時間労働者労働時間延長支援コースのリーフレット、支給要領の掲載ページです。数字は、令和8年度の資料に書かれたものだけを使っています。

最初に、制度の全体像を表で示します。

項目内容
制度の位置づけ雇用関係助成金(補助金ではない)
実施機関厚生労働省。申請先は、事業所を管轄する都道府県労働局(ハローワークを通じて出せる場合もある)
財源雇用保険二事業(全額事業主負担)
対象者雇用保険適用事業所の事業主。民間企業のほか、公益法人、NPO法人、医療法人、社会福祉法人なども含む
令和8年度のコース正社員化、障害者正社員化、賃金規定等改定、賃金規定等共通化、賞与・退職金制度導入、短時間労働者労働時間延長支援の6コース
最初の手続き取組の前日までに、キャリアアップ計画を労働局へ提出する
支給の流れ取組、6か月分の賃金の支払い、その翌日から2か月以内に支給申請、審査、支給決定
電子申請雇用関係助成金ポータルで可能(GビズIDが必要)

注意してほしいのは、この助成金の入口が「申請」ではなく「計画」だという点です。取組を始める前に計画を出していない場合、その取組は助成の対象になりません。本文の後半で、この点を何度か確認します。

なぜ非正規雇用の「企業内キャリアアップ」が、制度の対象になっているのか

J-Net21の解説は、労働力調査(基本集計)の2025年7月分の結果を引いて、非正規雇用労働者が2,128万人に上り、雇用者全体の36.4%を占めると書いています。そのうえで、企業が人材不足を改善するには、労働者一人ひとりの生産性を上げ、同時に職場への定着を促すことが必要で、そのために、正規と非正規の間の不合理な待遇差の解消や、不本意に非正規で働く人の正社員化につなげる手段として、この助成金が使えると説明しています。

厚生労働省の「有期雇用労働者等のキャリアアップに関するガイドライン」も、同じ考え方に立っています。Q&Aに収録されたガイドラインは、助成措置の内容を、正規雇用労働者等への転換、処遇改善、人材育成の3本柱で整理しています。さらに、事業主が配慮することが望ましい事項として、キャリアアップ管理者の配置、有期雇用労働者等の意見を踏まえた計画の作成と周知、本人の希望や能力に応じた転換、そして労働関係法令と社会保険関係法令の遵守を挙げています。

このことは、実務に直結します。助成金の趣旨は、非正規の人の処遇を良くすることです。パンフレットには、労働者の処遇改善が図られていない場合や、非正規雇用労働者の処遇低下が図られている場合など、本助成金の趣旨・目的に沿った取組と判断されない場合には、不支給となる、という注意書きがあります。「助成金がもらえるから正社員にする」という順番の設計は、制度の趣旨と、審査の両面で、うまくいかない可能性があります。

令和8年度のコース別の支給額を、1つの表で比べる

令和8年度のパンフレットに載っている、各コースの支給額を、比較できる形に並べます。金額は、取組を行った日の年度の制度で決まります(Q&Aは、申請様式や支給額は取組を行った日で変わる、と説明しています)。

コース何をすると対象か中小企業の支給額大企業の支給額単位
正社員化(有期から。重点支援対象者)就業規則等に規定した制度に基づき、正社員へ転換80万円(40万円×2期)60万円(30万円×2期)1人当たり
正社員化(有期から。重点支援以外)同上40万円(1期)30万円(1期)1人当たり
正社員化(無期から。重点支援対象者)同上40万円(20万円×2期)30万円(15万円×2期)1人当たり
正社員化(無期から。重点支援以外)同上20万円(1期)15万円(1期)1人当たり
賃金規定等改定有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を3%以上増額改定して適用4万円から7万円(引き上げ率で段階)2.6万円から4.6万円1人当たり
賃金規定等共通化正規雇用労働者と共通の賃金規定等を新たに作成して適用60万円45万円1事業所当たり1回のみ
賞与・退職金制度導入(どちらか)すべての有期雇用労働者等に賞与または退職金制度を新設し、支給または積立てを実施40万円30万円1事業所当たり1回のみ
賞与・退職金制度導入(両方同時)賞与と退職金制度を同時に新設56万8,000円42万6,000円1事業所当たり1回のみ
短時間労働者労働時間延長支援(1年目)新たに社会保険に加入させ、労働時間の延長等を実施40万円(小規模企業は50万円)30万円1人当たり
短時間労働者労働時間延長支援(2年目)1年目の取組後に、さらに労働時間延長などを実施20万円(小規模企業は25万円)15万円1人当たり

賃金規定等改定コースの段階は、引き上げ率が3%以上4%未満で4万円、4%以上5%未満で5万円、5%以上6%未満で6.5万円、6%以上で7万円です(大企業は、それぞれ2.6万円、3.3万円、4.3万円、4.6万円)。

小規模企業事業主の区分は、短時間労働者労働時間延長支援コースだけで確認が必要です。常時雇用する労働者の数が30人を常態として超えない事業主が、小規模企業事業主にあたります。

中小企業事業主の範囲は、パンフレットが資本金と常時雇用する労働者数の組み合わせで示しています。

業種資本金の額・出資の総額常時雇用する労働者の数(どちらかに該当)
小売業(飲食店を含む)5,000万円以下50人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
卸売業1億円以下100人以下
その他の業種3億円以下300人以下

資本金のない事業主は、常時雇用する労働者の数で判定します。いずれも、支給申請の時点の額と人数で見ます。

すべてのコースに共通する「事業主の条件」

どのコースを選ぶ場合でも、次の条件を、すべて満たす事業主が対象です。パンフレットの共通要件を整理しました。

共通要件内容
雇用保険適用事業所の事業主であること雇用保険被保険者が0人の事業所や、事業所が廃止されている場合は対象にならない
キャリアアップ管理者を置いていること雇用保険適用事業所ごとに配置する。複数の事業所や労働者代表との兼任はできない
キャリアアップ計画を作成して、管轄の労働局長へ提出していること対象労働者に係る計画を、雇用保険適用事業所ごとに作る
対象労働者の労働条件、勤務状況、賃金の支払い状況などを明らかにする書類を整備していること賃金の算出方法を説明できること
キャリアアップ計画期間内に取り組み、支給申請時点で各コースのすべての要件を満たしていること計画期間の外での取組は対象外

次の事業主は、この助成金を受け取れません。

受給できない事業主内容
労働保険料の滞納支給申請した年度の前年度より前の、いずれかの保険年度の労働保険料を納めていない(申請後に滞納の通知はされないため、事前に自分で確認する)
労働関係法令の違反支給申請日の前日から過去1年間に違反を行った
風俗営業等性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業、またはこれらの営業の一部を受託する営業を行う
反社会的勢力との関わり暴力団と関わりのある事業主、暴力主義的破壊活動を行った(または行うおそれのある)団体等に属している事業主
倒産支給申請日または支給決定日の時点で倒産している
雇用保険適用事業所でなくなった支給申請時または支給決定時に、雇用保険適用事業所の事業主でない

労働保険料の滞納と、1年以内の労働関係法令の違反は、中小企業の実務で特に確認が必要です。どちらも、支給要件の判断が申請時点で行われます。

計画書から支給までの流れ:いつ、何を出すのか

パンフレットが示す流れは、次のとおりです。

順番手続きポイント
1キャリアアップ計画の作成・提出コースを実施する日の前日までに、管轄の労働局長へ。労働組合等の意見を聴いて作る
2就業規則等の改定(転換規定がない場合など)正社員化なら、転換制度を就業規則等に規定する。労働基準監督署への届出も必要
3取組の実施正社員への転換、賃金規定等の改定、制度の導入など
4取組後6か月分の賃金の支払い正社員化では、転換後6か月分の賃金。転換前6か月と比べて3%以上の増額が必要
5支給申請6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内
6支給審査、支給決定追加書類を求められることがある

計画書の作成について、パンフレットは次のように整理しています。

項目内容
提出期限コース実施日の前日まで。実施日の前日が行政機関の休日にあたる場合は、その休日の翌日まで。パンフレットは、実施日の1か月前など、余裕を持った提出を勧めている
計画期間3年以上5年以内
記載内容計画対象者、目標、期間、目標を達成するために事業主が行う取組を、活用するコースに沿って記載
意見聴取有期雇用労働者等を含む、その事業所のすべての労働者の代表から意見を聴く
変更計画書の「表紙」「共通事項」「キャリアアップ管理者情報」「計画」のいずれかに変更があれば、変更届が必要。新しいコースを追加する場合も変更届。すでに提出済みのコース内で、取組内容だけを変える場合は不要
紙の計画の再提出5年の計画期間が終わったあとも取り組むなら、変更届ではなく、満了後に新たな計画書を作って提出する
提出方法窓口への持参、郵送、電子申請

Q&Aには、計画に関する具体的な質問がいくつも載っています。目を引いたものを、表にします。

質問の場面Q&Aの答え
計画を4月1日に出したが、計画期間の開始は5月1日。4月18日付けで正社員転換した人は対象か対象外。助成の対象は、キャリアアップ計画期間中に行った取組。計画書を実施日の前日までに出していても、取組が計画期間内でなければ対象にならない
計画に書いたのと違う取組をした場合計画に書いたコースの中で、結果として違う取組になったときは対象になる(正規雇用への転換を予定して、結果的に短時間正社員へ転換した場合など)。そもそも計画していなかったコースの取組は対象外。変更届でコースを追加した場合は、届出日の翌日以降の取組のみが対象
計画期間内に取組が終わらない場合満了前なら、変更届で、当初の計画開始日から最大5年まで延長できる。もともと5年で設定している場合や、満了日の後は延長できない
計画期間の満了日の翌日に転換を予定している場合新たな計画の提出が必要。旧計画の終期から1か月前を目安に提出する
計画書を失くした見つからない場合は、管轄の労働局またはハローワークに問い合わせる

計画書の不備が、いちばん痛い失敗になる

Q&Aの「助成金の支給を受けられない例」の1つ目は、計画の不備です。9月30日にキャリアアップ計画を出し、翌日の10月1日に社会保険に加入させたところ、計画の記載に不備があって10月2日に修正を求められ、再提出になった、という例です。答えは、計画は「適正な記述」をしたうえで、措置を開始する日の前日までに提出しなければならず、再提出した10月2日以降の措置から助成の対象になるため、この例は対象にならない、というものです。

不備の例として、Q&Aは、キャリアアップ管理者が労働者代表と同一人物である場合や、管理者の配置日が計画開始日の前日以前でない場合を挙げています。パンフレットも、キャリアアップ管理者は、複数の事業所および労働者代表との兼任はできない、と明記しています。

Q&Aの兼務可否の表を、そのまま整理します。

役割の組み合わせ兼務できるか
キャリアアップ管理者と使用者代表できる
キャリアアップ管理者と労働者代表できない
キャリアアップ管理者と対象労働者できる
使用者代表と労働者代表できない
使用者代表と対象労働者できない
労働者代表と対象労働者できる

キャリアアップ管理者になれるのは、その事業所に雇用されている人(有期雇用労働者でも、知識と経験があればなれる)か、事業主や役員です。社外の人(在籍出向者、派遣労働者、雇用保険適用事業所番号が異なる事業所の人)や、雇用されていない親族は、なれません。

正社員化コースを、実際の流れに沿って読む

J-Net21が「活用している企業が最も多い」として取り上げているのが、正社員化コースです。就業規則または労働協約その他これに準ずるものに規定した制度に基づき、有期雇用労働者等を正社員へ転換した場合に助成します。勤務地限定、職務限定、短時間正社員といった多様な正社員へ転換した場合も、正規雇用への転換とみなされます。派遣労働者を、派遣先が正社員として直接雇用する場合も、このコースの対象です。

支給額を決める3つの軸

正社員化コースの支給額は、次の3つの軸で決まります。

軸内容
転換前の雇用形態有期雇用労働者か、無期雇用労働者か。有期のほうが、支給額が大きい
重点支援対象者か該当すれば、第1期と第2期の2回に分けて申請でき、支給額も大きい
企業規模中小企業か、大企業か

重点支援対象者は、次のa、b、cのいずれかです。

区分内容
a雇入れから3年以上の有期雇用労働者
b雇入れから3年未満で、(1)雇入れの日の前日から起算して過去5年間に正規雇用労働者であった期間が合計1年以下、かつ(2)過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない有期雇用労働者
c派遣労働者(派遣先で正社員として直接雇用する場合)、母子家庭の母等または父子家庭の父、人材開発支援助成金の特定の訓練の修了者

bに該当する場合は、対象労働者本人が記載する「対象者確認票」(様式第3号別添様式1-5)を原本で提出します。審査のとき、労働局が対象労働者に直接問い合わせることもあります。

雇用された期間が通算で5年を超える有期雇用労働者は、無期雇用労働者とみなされ、aには該当しません。新規学卒者で、雇い入れから1年を経過していない人は、支給対象外です。令和8年4月1日に雇用された新規学卒者は、令和9年3月31日まで、支給対象外とされています。

cの「人材開発支援助成金の特定の訓練」にあたるのは、人材開発支援助成金の人材育成支援コース、事業展開等リスキリング支援コース、人への投資促進コースの訓練を修了した人です。この場合、人材開発支援助成金の「訓練実施計画届」を、キャリアアップ助成金の計画とみなせる取扱いがあります(紙で作成・提出する場合に限る。令和5年度以降の届出が対象。訓練修了者が正社員転換された場合のみ)。

加算額(1事業所当たり1回のみ)

正社員化コースには、3種類の加算があります。

加算の内容中小企業大企業
正社員転換制度を新たに規定し、その区分へ転換した20万円15万円
多様な正社員制度(勤務地限定、職務限定、短時間正社員のいずれか1つ以上)を新たに規定し、その区分へ転換した40万円30万円
正規雇用労働者への転換等に係る所定の情報を、自ら管理するウェブサイトまたは「しょくばらぼ」に公表した20万円15万円

3つ目の「情報公表加算」は、令和8年4月8日に新設されました。Q&Aによると、令和8年4月8日以降に対象労働者を転換等する場合で、公表の日がキャリアアップ計画期間中かつ支給申請日までであることが必要です。公表は、支給申請日から少なくとも支給申請事業年度の終了まで続けることへの同意が必要で、公表する内容は、次の3つのすべてです。

公表する内容具体的に書くこと
制度の概要手続き(面接試験・筆記試験等)、転換の要件(勤続年数、人事評価結果、所属長の推薦など、客観的に確認できるもの)、実施時期(「毎年4月・10月」「随時(評価結果による)」など)
直近3事業年度の転換等の人数転換・直接雇用の制度ごと
入社から転換までの期間直近3事業年度の、雇入日から転換日の前日までの平均期間と、最短の期間

既存の転換規定がある会社が、「転換制度を新たに規定した」加算を受けることはできません。パンフレットは、すでに転換規定が存在し、対象労働者より前に同制度の利用者がいる場合は、加算の対象にならないと明記しています。

対象になる労働者の条件

パンフレットが挙げる、対象労働者の条件は、次の9点です。

条件内容
1賃金の額または計算方法が正規雇用労働者と異なる雇用区分の就業規則等の適用を、通算6か月以上受けて雇用される有期雇用労働者または無期雇用労働者(派遣労働者や、有期実習型訓練修了者には別の定め)
2正規雇用労働者として雇用することを約して雇い入れられた有期雇用労働者等でないこと。正社員求人に応募して、試用期間として有期契約を結んだ人は、理由を確認されることがある
3転換の前日から過去3年以内に、その事業所または密接な関係の事業主で、正規雇用労働者として雇用されたことがある人、請負・委任の関係にあった人、取締役などだった人でないこと
4転換を行った適用事業所の事業主、または取締役の3親等以内の親族以外であること
5支給申請日において、転換後の状態が続き、離職していないこと
6支給申請日において、有期雇用労働者または無期雇用労働者への転換が予定されていないこと
7転換後の雇用形態に定年制がある場合、転換日から定年までが1年以上あること
8支給対象事業主または密接な関係の事業主の事業所で、定年を迎えた人でないこと
9就労継続支援A型の事業所における利用者でないこと

1つ目の条件は、会社の規定の作り方に関わります。「個別の雇用契約書で定める」としか書いていない就業規則では、正社員と非正規の間の賃金の違いが確認できず、要件を満たしません。パンフレットは、「契約社員及びパート労働者の就業に関する事項については別に定める」として別の規定を置き、その規定上で差が確認できる場合や、1つの就業規則の中で「正規雇用労働者」「契約社員」「パート」が区別され、差が確認できる場合を、対象となり得る例に挙げています。実態に差があっても、規定に差がなければ対象になりません。

「正規雇用労働者」と認められる条件は、意外と厳しい

パンフレットは、正規雇用労働者の定義を、同一の事業所内の正規雇用労働者に適用される就業規則が適用されている人、ただし、「賞与または退職金の制度」かつ「昇給」が転換時点で適用されている人に限る、と定めています。

項目対象となり得る書き方対象外となる書き方
賞与「賞与は原則として支給する。ただし、業績によっては支給しないことがある。」「賞与は支給しない。ただし、業績によっては支給することがある。」「賞与の支給は、会社業績による。」(いわゆる決算賞与も対象外)
昇給客観的な昇給基準に基づく規定(「昇給は勤務成績その他が良好な労働者について、毎年○月○日をもって行う。ただし、業績の著しい低下その他やむを得ない事由がある場合は行わないことがある」など)客観的な昇給基準がなく、賃金の据え置きや降給の規定があるもの(「会社が必要と判断した場合には、賃金の昇降給その他の改定を行う」など)
退職金事業主が積立・拠出額を全額負担する制度(Q&Aは、企業型確定拠出年金(選択型)を生涯設計手当等の名目で前払いで受け取る場合も、対象となり得ると説明している)基本的に、パンフレットが定める退職金の定義にあてはまらない制度

賞与・退職金・昇給は、社会通念上、正規雇用労働者の待遇として相当な水準の制度である必要があります。正社員転換後に試用期間を設けることは、パンフレットが、転換前のキャリアアップの取組の中で適性の見極めや訓練ができるのだから、転換後に設けないよう注意を促しています。試用期間つきで転換した場合は、試用期間が終わった日の翌日に、転換が完了したものとして扱われます。

事業主側の条件(主なもの)

条件内容
転換制度の規定有期雇用労働者等を正規雇用労働者に転換する制度を、就業規則または労働協約その他これに準ずるものに規定していること。面接試験や筆記試験などの手続き、客観的に確認できる要件、転換の時期が明示されたものに限る(口頭での明示は認められない)
規定に基づく転換制度を作ったあとに転換したこと。転換したあとに制度を作っても対象にならない
6か月以上の継続雇用と賃金の支払い転換後6か月以上継続して雇用し、6か月分の賃金を支給したこと(第2期は12か月)
賃金の3%以上の増額転換後6か月間の賃金が、転換前6か月間の賃金より3%以上増えていること
解雇等をしていない転換日の前日から起算して6か月前の日から、1年を経過する日までの間に、雇用保険被保険者を、事業主都合で離職させていないこと
特定受給資格離職者の割合同じ期間に、特定受給資格離職者として受給資格の決定が行われた人数が、転換日時点の雇用保険被保険者数の6%を超えていないこと(決定が行われた人数が3人以下の場合は除く)
本人同意に基づく運用他の雇用形態に転換する制度がある場合、本人の同意に基づく制度として運用していること
社会保険等の適用転換日以降、雇用保険の被保険者とし、社会保険の適用要件を満たす事業所なら社会保険の被保険者とすること
多様な正社員の場合制度に基づき転換した日に、対象労働者以外の(多様な正社員でない)正規雇用労働者を雇用していること

この中で、特に、転換前の6か月と転換後の6か月の「賃金」の比べ方が、実務の山場になります。

賃金3%以上の増額は、「何を含めるか」で結果が変わる

パンフレットは、賃金の比較の仕方を、細かく定めています。賃金とは、基本給と、定額で支給されている諸手当を含む賃金の総額です。原則として、所定労働時間1時間当たりの賃金で比べます。ただし、転換の前後で所定労働時間に変更がなく、いずれも月給であれば、6か月間の賃金の総額で比べます。

賃金の比較に含められない手当は、名称にかかわらず、次の3種類です。

含められない手当例
実費補填であるもの通勤手当、住宅手当、燃料手当、工具手当、食事手当
毎月の状況により変動することが見込まれるなど、処遇が改善しているか判断できないもの歩合給、精皆勤手当、休日手当、時間外労働手当(固定残業代を含む)、将来に減額が見込まれる調整手当
賞与いわゆるボーナス

パンフレットは、これ以外の諸手当でも、趣旨によって算定から除かれる場合があると書いています。また、転換後の賃金に含める手当は、決定と計算の方法(支給要件を含む)が、就業規則または労働協約に記載されているものに限られます。パンフレットは、本コースを受ける場合、原則として、支給する諸手当を適切に就業規則または労働協約に記載しておく必要がある、と書いています。

固定残業代の落とし穴

固定残業代が基本給に含まれている場合は、固定残業代に関する時間数と金額などの計算方法、固定残業代を除いた基本給の額を、就業規則または雇用契約書等に明記しておく必要があります。固定残業代の総額または時間相当数を減らしている場合(廃止した場合も含む)は、転換前後の賃金に固定残業代を含めた場合と、含めなかった場合の、どちらで比べても3%以上増えている必要があります。

パンフレットの例を、表にします。

例転換前転換後判断の目安
例1基本給20万円、固定残業代5万円(合計25万円)基本給21万円、固定残業代4万円(合計25万円)固定残業代の総額を減らしている例。合計は同じで、固定残業代を除くと増加するが、含めた場合に3%増えていないため、要件を満たさない
例3基本給20万円、固定残業代5万円(32時間分)(合計25万円)基本給20.6万円、固定残業代5万円(31時間分)(合計25.6万円)基本給が上がったのに固定残業代の額が同じなので、時間相当数が減ったと判断される例

パンフレットは、基本給の増額分を、適切に同じ時間数分の固定残業代へ反映させている場合(基本給20万円で32時間分5万円、基本給20.6万円で32時間分5万1,500円など)は、「固定残業代の総額または時間相当数を減らしている場合」とはみなさない、と説明しています。

計算の例

賃金上昇の計算は、厚生労働省が公開している「賃金上昇要件確認ツール」でできます。公式のパンフレットに載っている計算例を紹介します。転換前は1日6時間・月20日勤務の月給15万円、転換後は1日8時間・月20日勤務の月給21万円のケースです。年間休日数は125日で、月平均の所定労働時間は、転換前が120時間、転換後が160時間です。

項目転換前6か月転換後6か月
月平均所定労働時間120時間(6か月で720時間)160時間(6か月で960時間)
賃金の総額90万円(15万円×6か月)126万円(21万円×6か月)
1時間当たりの賃金1,250円1,313円
賃金上昇率(1,313円−1,250円)÷1,250円×100=約5%3%以上のため要件を満たす

小数点以下は切り捨てで、3%以上の増額が必要、と書かれています。次の表は、同じ考え方で、編集部が作った仮の数字です。実際の会社の例ではありません。

仮の設定計算結果
月給制で、所定労働時間に変更なし。転換前は月給20万円、転換後は基本給20.6万円20.6万円÷20万円=1.03ちょうど3%の増額。要件を満たす水準
同じ設定で、転換後の基本給が20.5万円20.5万円÷20万円=1.0252.5%で、3%に届かない。要件を満たさない
転換前は基本給18万円と通勤手当1万円、転換後は基本給18.5万円と通勤手当1万円通勤手当を除いて、18.5万円÷18万円約2.8%。通勤手当は賃金の比較に含められないため、3%に届かない

令和8年10月1日以降に正社員転換等を行う場合、企業型確定拠出年金(選択型)の事業主掛金(掛金運用額)は、賃金比較に含めない取扱いに変わっています。Q&Aは、掛金運用額が労働基準法や雇用保険法などで賃金に該当しないことや、他制度の取扱いとの整合を、見直しの理由に挙げています。令和8年9月30日までに転換等を行った場合は、変更前の取扱いが続きます。本日(2026年10月12日)の時点では、新しい取扱いが始まって間もないため、この制度を利用している会社は、Q&Aの該当箇所を確認してください。

正社員化コースの計算例(仮の数字)

制度の組み立てを理解するために、編集部が仮の数字で、中小企業の例を作りました。実在の会社や事例ではありません。

仮の設定は、中小企業事業主が、1年度のうちに、次の4人を正社員へ転換した、というものです。いずれも、対象労働者の要件、事業主の要件を満たしたものとします。

対象者(仮)区分1人当たりの支給額小計
Aさん有期雇用労働者。雇入れから3年以上(重点支援対象者のa)80万円(40万円×2期)80万円
Bさん有期雇用労働者。雇入れから3年以上(重点支援対象者のa)80万円(40万円×2期)80万円
Cさん有期雇用労働者。重点支援対象者に該当しない40万円(1期)40万円
Dさん無期雇用労働者。重点支援対象者に該当しない20万円(1期)20万円
合計(加算なし)220万円

重点支援対象者のAさんとBさんは、第1期と第2期に分けて申請します。第1期は転換後6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内、第2期は12か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内です。第2期は、第1期の賃金から、合理的な理由なく引き下げていないことが要件です。第1期で不支給の決定を受けると、第2期は申請できません。

加算を組み合わせると、次のようになります(いずれも1事業所当たり1回のみ)。

加算の組み合わせ(仮)加算額合計
加算なし0円220万円
転換制度を新たに規定して転換した場合20万円240万円
さらに、情報公表加算(令和8年4月8日以降の転換等)20万円260万円
転換制度ではなく、多様な正社員制度を新たに規定して転換した場合40万円260万円

すでに転換規定がある会社では、転換制度を新たに規定する加算は使えません。また、1年度1事業所当たりの支給申請の上限は、20人です(同一の対象者の2回目の申請を除く)。

一方、費用の側も考える必要があります。正社員転換後の賃金は、転換前より3%以上高くなければいけません。そして、転換後は、賞与または退職金の制度と昇給の対象になります。助成額は、数年かけて増える人件費の補填にならないこともあります。助成金は、処遇改善を後押しするものであり、その費用を賄う前提で採用や転換を設計すると、あとで資金繰りが苦しくなる可能性があります。

賃金規定等改定コース:基本給を3%以上上げて、規定に反映する

賃金規定等改定コースは、有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を、3%以上増額改定して、その規定を適用させた場合に助成するコースです。賃金規定とは、就業規則や労働協約に定めた賃金額の定め(賃金規定、賃金テーブル、賃金一覧表など)です。一部の有期雇用労働者等だけを対象にする場合は、雇用形態別、職種別、部門別など、合理的な理由に基づく区分に限って認められます。

項目内容
支給額1人当たり、増額率に応じて、中小企業は4万円、5万円、6.5万円、7万円。大企業は2.6万円、3.3万円、4.3万円、4.6万円
上限1年度1事業所当たり100人まで
加算職務評価の手法を活用して賃金規定等を増額改定した場合に20万円(大企業15万円)。有期雇用労働者等に適用される昇給制度を新たに規定した場合に20万円(大企業15万円)。いずれも1事業所当たり1回のみ
対象労働者賃金規定等を増額改定した日の前日から起算して3か月以上前から、改定後6か月以上継続して雇用されている有期雇用労働者等。増額改定前の基本給に比べて3%以上昇給している人
事業主の条件増額改定前の規定を3か月以上運用し、増額改定後の規定を6か月以上運用し、定額で支給している諸手当を減額していないこと
全等級を増額既存の賃金規定等を改定する場合は、対象労働者が位置づけられていない等級も含めて、すべての等級を増額改定する必要がある
最低賃金最低賃金の効力が生じた日以降に賃金規定等を増額した場合、その最低賃金に達するまでの増額分は含めない

最低賃金への対応は、実務で見落としがちです。パンフレットによると、最低賃金の効力が生じた日以降に賃金規定等を増額した場合、その最低賃金に達するまでの増額分は、3%以上の判定に含められません。毎年の最低賃金の改定に合わせて時給を上げただけでは、要件を満たさない可能性があるため、最低賃金に達するまでの分を除いても、3%以上の増額になっているかを確認する必要があります。

仮の数字で、助成額の見当をつけます。以下は、編集部が作った仮の数字です。

仮の設定計算助成額の目安
中小企業。対象労働者10人。全員の基本給を4%増額(4%以上5%未満)5万円×10人50万円
同じ人数で、全員の基本給を6%増額(6%以上)7万円×10人70万円
上記6%の例で、昇給制度を新たに規定した加算も受ける70万円+20万円90万円
6%の例で、職務評価の加算と昇給制度の加算の両方を受ける70万円+20万円+20万円110万円

基本給を上げる効果は、毎月の人件費に、そのまま上乗せされます。たとえば、10人の月給が、平均で月20万円だとすると、6%の増額は、1人あたり月1.2万円、10人で月12万円、年間144万円の負担増です。助成額(70万円)は、この増加分の一部を埋めるにとどまります。

賃金規定等共通化コースと、賞与・退職金制度導入コース

この2つは、1事業所当たり1回の支給で、制度設計の変更が大きいコースです。

比べる点賃金規定等共通化コース賞与・退職金制度導入コース
内容正規雇用労働者と共通の、職務等に応じた賃金規定等を、すべての有期雇用労働者等に新たに作成し、適用するすべての有期雇用労働者等に、賞与または退職金制度を新たに設け、支給または積立てを実施する
支給額(中小企業)60万円40万円(賞与と退職金の両方を同時に導入した場合は56万8,000円)
支給額(大企業)45万円30万円(両方同時の場合は42万6,000円)
要件の核心賃金規定等の区分を、有期雇用労働者等と正規雇用労働者について、それぞれ3区分以上設け、うち共通する区分を2区分以上設ける。共通区分に格付けした有期雇用労働者等の、基本給など職務に密接に関連した賃金の時間当たりの額を、正規雇用労働者の同等の区分と同額以上にする賞与は、対象労働者1人につき、6か月分相当として5万円以上を支給。退職金は、1か月分相当として3,000円以上を6か月分、または6か月分相当として1万8,000円以上を積み立て、費用を全額事業主が負担する
運用期間共通化した賃金規定等を、6か月以上運用初回の賞与の支給または退職金の積立てのあと、6か月以上運用
減額の禁止適用を受けるすべての労働者の基本給と定額の諸手当を、適用前より減額しない適用を受けるすべての有期雇用労働者等の基本給と定額の諸手当を、適用前より減額しない

賞与・退職金制度導入コースには、見落としやすい取扱いがあります。パンフレットは、すでに一部の有期雇用労働者等に賞与を支給している(就業規則上も制度の規定がある)会社が、すべての有期雇用労働者等へ一律支給すると就業規則を変更した場合は、「対象を拡大した」と解され、制度を「新たに設けた」とはいえず、支給対象外になると説明しています。他方、就業規則等に規定がなく、慣例的に支給していた賞与制度を、就業規則等に規定した場合は、支給対象となり得ます(退職金制度も同じ)。また、定年の適用を受けない有期雇用労働者については、原則として年齢にかかわらず、退職金制度を適用している必要があります(ごく短期間の雇用契約である場合を除く)。

仮の数字で、賞与・退職金制度導入コースの費用と助成額を見ます。以下は編集部が作った仮の数字です。

仮の設定計算結果
中小企業。有期雇用労働者5人に、賞与を1人5万円ずつ(最低ライン)支給5万円×5人=25万円の賞与助成額は40万円(1事業所1回)。賞与の支給額を上回る
同じ会社が、同時に退職金制度も新設し、1人あたり月3,000円を6か月積み立てる3,000円×6か月×5人=9万円の積立賞与と退職金の両方で56万8,000円(1事業所1回)。賞与25万円と積立9万円の合計34万円を上回る
賞与を支給した翌年以降も制度を続ける賞与は継続的な人件費助成は1回きり。制度を続ける人件費は、助成の外で賄う必要がある

制度を導入して、6か月以上運用する必要があります。助成は1回限りですが、賞与や退職金の制度は、一度作ると、毎年続く負担になります。助成額の大きさよりも、会社として、その制度を維持できるかどうかが、判断の中心です。

短時間労働者労働時間延長支援コース:「年収の壁」への対応として新設された、暫定の措置

J-Net21が、「年収の壁」への対応として新設されたと説明しているのが、このコースです。パンフレットは「当分の間の暫定措置」と明記しています。雇用する短時間労働者を、新たに社会保険に加入させるとともに、労働時間の延長等を行った事業主に助成します。

令和8年度のQ&Aは、社会保険適用時処遇改善コースが、令和7年度末で廃止されたと説明しています。令和8年度以降に社会保険の適用を行った場合は、このコースを活用することになります。

1年目の取組

延長する週の所定労働時間同時に必要な基本給の増額支給額(中小企業)
5時間以上不要40万円(小規模企業は50万円、大企業は30万円)
4時間以上5時間未満5%以上同上
3時間以上4時間未満10%以上同上
2時間以上3時間未満15%以上同上

延長前の6か月の週当たりの平均実労働時間と、延長後の6か月の週所定労働時間を比べます。延長前後6か月の「週所定労働時間の差」と「週当たりの平均実労働時間の差」が、どちらも延長時間の要件を満たす場合でも、差し支えない、とされています。複数年かけて延長に取り組み、社会保険に加入させる場合も対象です。

2年目の取組

1年目の取組のあと、対象労働者に次のいずれかを行った場合、第2期の支給対象になります。

内容支給額(中小企業)
週所定労働時間を、さらに2時間以上延長する20万円(小規模企業は25万円、大企業は15万円)
基本給を、さらに5%以上増額する同上
昇給、賞与、退職金制度のいずれかを新たに適用する同上

社会保険に加入させたあとも、雇用保険と社会保険の被保険者として適用させ続けること、週所定労働時間と社会保険加入状況を明確にした雇用契約書等を作成・交付していること、基本給や定額の諸手当を合理的な理由なく減額していないことが、事業主の要件に含まれます。

仮の数字で見ます。以下は編集部が作った仮の数字です。

仮の設定助成額の目安
中小企業(従業員40人)。週20時間のパート1人を週25時間にして、新たに社会保険に加入させる(5時間延長)1年目:40万円
上記のパート1人が、1年目のあと、さらに週所定労働時間を2時間延長する2年目:20万円
常時雇用する労働者が25人の小規模企業。同じ条件で5時間延長1年目:50万円、2年目:25万円
週20時間を週23時間(3時間延長)にし、基本給を10%増やして社会保険に加入させる1年目:40万円(3時間以上4時間未満で、基本給10%以上の増額が必要)

社会保険に加入させる側の費用負担も、見ておく必要があります。事業主負担の社会保険料は、加入した人の報酬に応じて毎月発生します。助成は1年目と2年目で終わりますが、保険料の負担は、その後も続きます。

申請の日程を、取組の日から逆算する

6か月分の賃金を払ってから、その翌日から2か月以内。この期間が、支給申請の期限です。パンフレットが示す例(賃金締切日が月末、賃金の支払いが翌月15日の会社)で、正社員化コースの1期目と2期目の日程を、表にします。

日付できごと
4月1日正社員転換日(取組の日)。この前日の3月31日までに、キャリアアップ計画の提出と、就業規則等の整備が必要
9月30日転換後6か月目の賃金締切日
10月15日6か月目の賃金の支払日
10月16日から12月15日第1期の支給申請期間(賃金支払日の翌日から2か月以内)
翌年3月31日転換後12か月目の賃金締切日
翌年4月15日12か月目の賃金の支払日
翌年4月16日から6月15日第2期の支給申請期間

支給申請期間は、就業規則等で決められた賃金支払日ではなく、実際に賃金が支給された日の翌日から数えます。Q&Aには、毎月25日払いの会社が、2月24日、25日が土日なので、2月23日に前倒しで6か月分の賃金を支給した例があります。この場合、支給申請期間は、2月24日から4月23日です。

時間外手当を実績に応じて、基本給等と別に翌月などに払う規定の会社は、6か月分の時間外手当が支給される日が、基準になります(時間外勤務の実績がなく、結果として支給がない場合も含む)。転換日が賃金締切日の翌日でない場合は、転換日以降の最初の賃金締切日の後、6か月分で見ます。勤務した日数が11日未満の月は、6か月の数に入りません(有給休暇などで、労働の対価が全額支給された日は、出勤日とみなします)。

準備の日程を、逆算した表にします。以下は、取組の日を仮に4月1日とした場合の、編集部が作った目安です。

時期やること
取組の日の3か月前から現在の就業規則と、非正規向けの規定を点検する。転換規定、賞与・退職金・昇給の規定、賃金規定の差を確認する
取組の日の2か月前まで就業規則等を改定し、従業員へ周知する。労働基準監督署へ届け出る(10人未満の事業所は、届出か、申立書の添付)。キャリアアップ管理者を決める
取組の日の1か月前までキャリアアップ計画を作成し、労働者代表の意見を聴いて、労働局へ提出する(パンフレットが勧める余裕)
取組の日転換、賃金規定の増額の適用、制度の導入などを実施する
取組後6か月間賃金を適切に支給し、賃金台帳、出勤簿、雇用契約書などを整理する
6か月目の賃金の支払い後賃金上昇要件確認ツールで確認し、支給申請書と添付書類を作成する
支払日の翌日から2か月以内支給申請(電子申請、窓口持参、郵送)。郵送の場合は、申請期間内に労働局に届く必要がある

パンフレットとQ&Aは、就業規則は事業場の従業員に周知した日付で効力を持つため、原則として、発効と施行を同じ日付にするよう求めています。就業規則の届出は、発効後速やかに、少なくとも支給申請までの間に行います。届出義務のある変更があるのに、申請日までに届け出ていない場合は、原則として不支給になります。

申請書類は、何を出すのか(正社員化コースの例)

正社員化コースの、第1期の申請で求められる書類を、パンフレットの確認事項と合わせて整理します。

書類確認されること
キャリアアップ助成金支給申請書(様式第3号)、正社員化コース内訳(別添様式1-1)、対象労働者詳細(別添様式1-2)記入漏れ、転換日が計画期間内か、賃金の支払日が正しいか(締切日と支給日が、基本給と残業代で分かれていないか)
支給要件確認申立書(共通要領様式第1号)問4から16で「いいえ」がある場合は、助成金を受けられない
管轄労働局長に受理されたキャリアアップ計画書の写し(変更届を含む)正社員転換の前日までに受理されているか
正社員転換前後の就業規則または労働協約等の写し労働基準監督署の受理印があるか。転換制度(手続き、要件、時期)が明示・周知されているか。賞与または退職金と昇給が適用されているか。転換前に異なる賃金の規定が6か月以上適用されていたか
対象労働者の転換前後の雇用契約書または労働条件通知書等の写し就業時間や賃金形態が就業規則と一致しているか。定年までの期間が1年以上あるか
対象労働者が雇用された日付が分かる書類雇入れ日の確認
転換前後の賃金台帳等の写しと、賃金3%以上増額に係る計算書転換前6か月と転換後6か月。社会保険料や雇用保険料の控除が確認できるか
転換前後の出勤簿またはタイムカード等の写し賃金台帳等で勤務状況が確認できない場合に限る
中小企業事業主の場合:事業所確認票(様式第4号)中小企業事業主であることの確認
代理人が申請する場合:委任状(原本)代理人の権限の確認

パンフレットは、添付書類について、出勤簿や賃金台帳などは、法定帳簿として事業場で作成している原本、または原本をコピーしたものに限ると明記しています。原本から加工・転記した書類や、別に作成した書類が提出されていることが分かった場合は、不支給になります。

不正受給と、勧誘への注意

この助成金は、不正受給への対応が、公式資料の中でも、強い調子で書かれています。

項目内容
返還不正に受給した助成金は、全額返還する。パンフレットは、受給した日の翌日から返還が終わる日までの期間について年3%の延滞金に加え、返還額の20%の額を違約金として請求する、と書いている
受給制限不正受給を行った場合、5年間は、雇用関係助成金(不正受給をした助成金以外も含む)を受給できない
公表公表基準に該当する場合は、事業主名と代表者名などが公表される。企業名公表や刑事告訴の対象になる場合もある
代理人の責任申請代理人が不正受給に関与した場合や、不正の事実を知っていて黙認した場合は、代理人にも返還の連帯債務が発生し、事務所の名称などが公表される
役員・従業員の行為事業主の代表者のほか、役員、従業員、代理人など、申請や書類作成に関わった人が不正をした場合も、事業主が不正をしたものとみなされる
実地調査総勘定元帳や法定帳簿の確認のため、予告なく実地調査が行われる場合がある。調査に協力しない場合は不支給
書類の保存支給申請書、添付書類の写しなどは、支給決定されたときから5年間保存する。会計検査院の検査の対象になる場合がある
差し替えの禁止一度提出された書類は、事業主の都合による差し替えや訂正を行えない

パンフレットは、冒頭近くで、「助成金の勧誘にご注意ください」という注意書きも載せています。申請や、助成対象の診断、受給額の無料査定をするといった書面を一方的に送る業者や、電話で執拗に勧誘する業者の情報が寄せられているが、厚生労働省や労働局・ハローワークは、このような勧誘に関与していない、という内容です。「100%助成金が受けられます」といった謳い文句の勧誘についても、支給要件を満たしていないと判断されれば受給できない、と注意しています。申請を代理人に任せていても、申請は事業主名で行われる以上、内容が不正受給に該当する場合は、事業主も処分の対象になります。

元から正社員だった人を、非正規扱いにして、新たに賞与や退職金、昇給の制度を作り、賃金を増額して、正社員転換したように見せる申請は、不正受給に該当するため、厳格に対処する、とパンフレットは明記しています。

つまずきやすい点を、公式資料から整理する

つまずき背景(公式資料の記述)防ぐ方法
計画書の提出が遅れた、または不備があった計画は適正な記述で、措置を開始する日の前日までに提出する。不備で再提出になると、再提出以降の措置からが対象取組の1か月前までに提出し、キャリアアップ管理者と労働者代表の兼任を避ける
計画期間の外で取組をした取組が計画期間内でなければ対象外計画期間の開始日と取組の日の前後関係を確認する
転換規定が就業規則にない、または口頭の運用手続き、要件、時期が書面で明示されていること。口頭では認められない面接や筆記試験、勤続年数や人事評価などの客観的な基準、転換時期を条文にする
正社員になっても、賞与や昇給の規定がない正規雇用労働者の定義に、賞与または退職金かつ昇給が必要規定の文言を、パンフレットの対象外例と見比べる
非正規と正社員の賃金の差が、規定で確認できない規定に差がなければ、適用を受けていたことが確認できない契約社員やパート向けの規定を別に設ける
賃金が3%増えていない通勤手当、時間外手当、固定残業代、歩合給、賞与は除いて比べる賃金上昇要件確認ツールで事前に計算する
賃金の支給日の数え方を間違える支給申請期間は、実際に賃金が支給された日の翌日から2か月。休日の前倒し払いも、実際の支給日で数える賃金台帳で、支給日を確認する
申請期間を過ぎた期間外の申請は受け付けられず、不受理余裕をもって、期間の前半に申請する
申請後に不足に気づいた申請時の書類で審査するため、追給して書類を差し替えても、支給対象にならない申請前に、支給要件を全項目チェックする(厚生労働省の支給申請チェックリストがある)
対象者が離職した支給申請日に離職している場合は、本人都合や責めに帰すべき解雇などを除いて、支給されない転換後の定着の支援を、計画の一部にしておく
身内を対象にした事業主、取締役の3親等以内の親族は対象外親族関係を確認する
事業主都合の離職が多い転換日の前日から6か月前の日から1年を経過する日までの間に、解雇等で離職させていないこと、特定受給資格離職者の割合が6%以内(3人以下は除く)転換の前後1年強の期間の、人員の動きを確認する

近い制度との違いと、使い分けの考え方

比べる制度キャリアアップ助成金との違い
人材開発支援助成金(厚生労働省)訓練を行った事業主への助成。キャリアアップ助成金のパンフレットには、人材開発支援助成金の特定の訓練(人材育成支援コース、事業展開等リスキリング支援コース、人への投資促進コース)を修了した人を正社員化すると、重点支援対象者として2期分の申請ができる、とある。両方を使う場合は、人材開発支援助成金の訓練実施計画届を、キャリアアップ計画とみなせる簡素化がある
一般的な設備投資向けの補助金経費の一部を補う補助金は、事業計画を審査して採択を決める公募が多い。キャリアアップ助成金は、取組の前に計画を出し、取組と賃金の支払い後に、支給要件を満たしたかを審査される。経費の補填ではなく、雇用の取組への助成である
併給調整パンフレットは、同一の行為等を対象として2つ以上の助成金等が申請された場合、一方しか支給されないことがある(併給調整)と書いている。併給の可否は、厚生労働省の「雇用関係助成金の申請にあたって」のページで確認できる

キャリアアップ助成金の中でも、コース間の組み合わせは考えられます。たとえば、有期雇用労働者の基本給を上げる賃金規定等改定コースと、その後に正社員へ転換する正社員化コースです。ただし、計画期間内に取組を終える必要があり、コースごとに運用期間や減額禁止の条件があります。同じ人について、続けて制度を使う場合は、各コースの要件が互いに矛盾しないかを、労働局で確認するのが確実です。

向く会社と、向かない会社

向く会社理由
非正規で働く人が多く、正社員登用の仕組みを整えたい会社正社員化コースで、転換制度の整備と実際の転換の両方が助成の対象になる
すでに正社員への転換を予定していて、就業規則や賃金の整備が進んでいる会社要件を満たす準備が早く、計画を前もって出しやすい
非正規の賃金テーブルを見直す予定の会社賃金規定等改定コースや共通化コースが、見直しの時期と合う
パートの就業時間を延ばして、社会保険に加入してもらう方針の会社短時間労働者労働時間延長支援コースが、その取組に対応している
賃金台帳、出勤簿、雇用契約書を日頃から整備している会社添付書類が、原本の整備を前提にしている
向かない会社理由
助成金の受給を、転換や賃上げの主な目的にしている会社趣旨に沿った取組と判断されなければ不支給。処遇低下を伴う取組は対象外
就業規則がなく、整備する余力もない会社転換規定、賃金規定、賞与や昇給の規定が書面で必要
労働保険料の滞納がある、または1年以内に労働関係法令の違反がある会社事業主の受給できない条件にあたる
取組の前に、計画を出せない会社計画は、取組の前日までの提出が必須
事業主都合の離職が多い時期の会社解雇等の離職や特定受給資格離職者の割合の要件に引っかかる
申請を、窓口に任せきりにしたい会社申請は事業主名で行われ、内容に責任を負う

ProdX Crowd編集部の見方:支給額より先に、「就業規則が、制度の趣旨を語れているか」を見る

公式資料を読んで、編集部が最初に感じたのは、この助成金の審査の中心が、「お金の計算」ではなく「規定の文章」にあるということです。支給額は、コースごとに決まっていて、計算で分かります。難しいのは、就業規則や賃金規定に、制度が、客観的に確認できる形で書かれているかどうかです。

見るべき点編集部の見方
転換規定の書き方手続き、要件、転換時期の3点が、条文として確認できるか。対象を限定する年齢制限や勤続年数の上限が、書き方次第で要件を満たさなくなる点にも注意が必要(パンフレットの注記)
非正規向けの規定正社員の規定との違いが、基本給、賞与、退職金、各種手当のいずれかで、明示されているか(通勤手当、家族手当を除く)
賃金の比較手当の名前に頼らず、実費補填や変動する手当を外して、3%を満たすか
日付の管理計画の提出日、取組日、賃金の締切日、支払日、申請期間の終わりの日を、1枚の表にしておく
証拠の整備賃金台帳、出勤簿、雇用契約書が、法定帳簿として整っているか

もう1つ、見落としたくないのが、制度が毎年変わることです。J-Net21は、毎年度、内容が変更されるため注意が必要、と書いています。実際、令和8年度は、4月8日に正社員化コースへ情報公表加算が新設され、社会保険適用時処遇改善コースが令和7年度末で廃止され、10月1日以降の転換等から、企業型確定拠出年金の掛金運用額の取扱いが変わりました。令和7年度以前の取組には、旧要件が適用されます。インターネットで見つかる解説が、どの年度の制度を前提にしているかを、必ず確認してください。

助成金の相談先として、公式資料は、管轄の都道府県労働局またはハローワークを挙げています。ただし、パンフレットは、労働局やハローワークでは、コンサルタントの実施や事前審査までは行っておらず、支給申請の際には、要件の達成状況を、事業主が自分でよく確認するよう求めています。要件を満たしているかどうかの最終的な責任は、事業主にあります。

よくある質問

質問回答
申請に締切はあるのか年に1回の公募のような締切はありません。ただし、コース実施日の前日までに計画を出すこと、そして6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内に申請することが、取組ごとの期限になります
電子申請と紙の申請は、どちらがよいかどちらも可能です。パンフレットは、電子申請の利点があるので検討するよう勧めています。電子申請で支給申請をするには、事前に、キャリアアップ計画も電子申請で届け出ている必要があります。紙の計画が有効でも、電子で支給申請をしたいなら、取組の前日までに、新たに電子で計画を出します
電子申請で必要な準備は何かGビズIDの取得、雇用関係助成金ポータルでの事業所情報の入力、支払方法・受取人住所届の入力です。操作に関する問い合わせ先として、パンフレットは、電話0570-081-857(ナビダイヤル、受付9時30分から18時、土日祝と年末年始を除く)を載せています
複数のコースを使えるか使えます。電子申請の場合は、コースごとに計画書を作ります。コースごとに異なる計画期間や、異なるキャリアアップ管理者を置くこともできます
外国人の従業員は対象になるか外国人技能実習生は、正社員化コースの対象外です。就労目的の在留資格(技術・国際業務など)、永住者、定住者は対象になり得ます。特定技能第1号は、正社員化コースの対象外で、特定技能第2号は対象になり得ます。EPA受入れ人材(看護師・介護福祉士)は、試験に合格した場合に対象になり得ます
社会保険労務士に依頼してよいか依頼できます。J-Net21も、要件と手続きが細かいため、社会保険労務士のサポートを依頼するのもよい、と書いています。ただし、パンフレットは、申請内容が不正受給に該当する場合、事業主も処分の対象になると注意しています。書類の内容は、事業主が必ず確認してください
就業規則の作成義務がない、10人未満の会社でも必要か必要です。Q&Aは、就業規則等への規定が必要なコースでは、企業規模にかかわらず、就業規則または労働協約を作り、労働者に明示し、その規定に基づいて取り組む必要がある、と答えています。10人未満の事業所は、取組日までに周知したうえで、支給申請前に労働基準監督署へ届け出るか、事業主と労働者代表の氏名等を記載した申立書を添付します
転換した人を、関連会社へ出向させてもよいか事業主都合で転換後に関連会社へ転籍出向等をさせた場合は、継続雇用の要件を満たさず、支給対象外になる可能性があります
申請期間中に、対象者が離職したらどうなるか支給申請日に離職している場合は、本人都合による離職、天災などで事業の継続が困難になった場合、本人の責めに帰すべき理由による解雇を除いて、支給されません
問い合わせ先は事業所の所在地を管轄する、都道府県労働局またはハローワーク。パンフレットの末尾に、都道府県労働局の一覧が載っています。厚生労働省の「キャリアアップ助成金」のページには、様式、パンフレット、Q&A、支給要領が掲載されています

まとめ:非正規雇用の「その先」を、制度と書類の両面で設計する助成金

この記事の要点を、最後に整理します。

論点要点
制度の位置づけ補助金ではなく、厚生労働省の雇用関係助成金。財源は雇用保険二事業
令和8年度のコース正社員化、障害者正社員化、賃金規定等改定、賃金規定等共通化、賞与・退職金制度導入、短時間労働者労働時間延長支援の6コース
最初の手続き取組の前日までに、キャリアアップ計画を労働局へ。不備があれば、再提出以降の取組から
最大の山場規定の整備と、賃金3%以上の増額(正社員化コース)。何を賃金に含めるかで結果が変わる
申請の期限6か月分の賃金を支給した日の翌日から2か月以内。実際の支給日で数える
守るべきこと趣旨に沿った取組であること。不正受給には、返還、違約金、5年間の受給制限、公表がある
毎年見直す令和8年度は、情報公表加算の新設、社会保険適用時処遇改善コースの廃止、確定拠出年金の掛金の取扱いの変更があった
最初にやること就業規則の点検、キャリアアップ管理者の選任、取組の日の確定、計画の提出準備

キャリアアップ助成金は、支給額の大きさだけを見ると魅力的ですが、本当の価値は、非正規で働く人の処遇を見直す機会になる点にあります。就業規則と賃金規定を整理し、取組を計画に落とし込み、6か月分の賃金まで、一つひとつを積み上げていく。そのプロセスを、会社の人事制度の整備として進めれば、助成金は、その途中で得られる結果の1つになります。まずは、自社の就業規則を読み直し、非正規の人と正社員の違いが、書面で説明できるかを確かめるところから始めてみてください。

この制度を一言でいうと

「キャリアアップ助成金」は、中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策)が実施する補助金・助成金です。対象の地域は全国です。

近年、有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者など、正規雇用でない雇用形態で働く人(非正規雇用労働者)が増えています。企業が生産性を上げていくために、このような非正規雇用労働者が、仕事ぶりや能力の評価に納得し、意欲を持って働ける職場環境づくりが求められています。 非正規雇用労働者の企業内のキャリアアップが重要 非正規雇用労働者の数は年々増加しており、労働力調査(基本集計)によると、その数は2,128万人に上ります(2025(令和7)年7月分結果)。これは雇用者全体の36.4%を占めます。非正規雇用を選択した理由はさまざまですが、その理由にかかわらず仕事ぶりや能力の評価に納得し、意欲を持って働きたいという思いを持っています。

受付の期間は、通年(随時)で受け付けています。

制度名キャリアアップ助成金
実施機関中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策)
種類補助金・助成金
対象地域全国
受付期間通年(随時)で受け付けています

「キャリアアップ助成金」の対象になる方

対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。

対象かどうかを、この順に確認します
  1. 1地域全国
  2. 2規模従業員数の制約は示されていません
確認することこの制度の内容
地域全国
規模従業員数の制約は示されていません

「キャリアアップ助成金」の経費で気をつけたいこと

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
雇用人件費に関する項目があります。対象になる人の範囲(新規採用者のみ、など)と、計算の方法が決まっていることが多いので、算定の方法を、先に確認します。

「キャリアアップ助成金」の手続きの流れと日程

この制度は通年で受け付けられています。予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。

手続きの流れ
  1. 申請計画書・見積書を提出
  2. 審査1〜3か月
  3. 交付決定ここから発注できる
  4. 発注・実施期間内に支払いまで
  5. 実績報告証拠書類を提出
  6. 検査・確定補助額が決まる
  7. 入金お金が入るのは最後

発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。

「キャリアアップ助成金」についてのよくある質問

Q&Aキャリアアップ助成金

経営者のイメージ写真
経営者

Q. キャリアアップ助成金の受付期間はいつですか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

通年で受け付けています。予算の状況により終了することがあるため、早めに実施機関へ確認します。

この制度を検討するときの確認リスト

確認項目状況
対象の地域(全国)に、事業所がある□ はい □ いいえ
交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない□ はい □ いいえ
後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている□ はい □ いいえ

情報の確認元:中小企業基盤整備機構(J-Net21 中小企業支援施策)の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関等のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。