支援事例教育・学習支援 / 繰り返しの講義を動画に

多数の珠算教室で繰り返される講義を動画化し、講師が個別指導に集中できる体制へ

子ども向けの珠算教室を、英語とそろばんを組み合わせた教育として多数運営する企業が、授業の中で同じ説明を繰り返す必要があり、教室の数が増えるほど講義の品質のばらつきや講師の負担が生じやすいという課題を、共通の説明を授業の動画にして、講師が理解度の確認や個別の支援に集中できる体制へ変える取り組みとして整理した事例です。動画の役割は講師を完全に置き換えることではなく、共通の説明をコンテンツ化して、講師を個別の支援へ向けることにある、という点が読みどころです。教育の効果についての医学的・認知的な断定は行いません。なお、同じ分野の別の資料には異なる事業の記述が混在していたため、本件の根拠には一切使っていません。

業種
教育・学習支援
支援テーマ
繰り返しの講義をコンテンツ化
区分
公的支援制度・設備投資
公的支援制度
公的支援制度を活用
教育・学習支援のイメージ
イメージ画像です。実際の支援先を撮影したものではありません。

+OUR SUPPORT

この事例での、ProdX Crowdの支援

事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。

  • 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
  • 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
  • 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
  • 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。

01BEFORE

この企業の事業と、強み

この企業は、子ども向けの珠算教室を、英語とそろばんを組み合わせた教育として提供し、多数の教室を運営しています。

強みは、講師の研修、振替の制度、入退室の通知、保護者への対応、多教室の展開、学習の支援です。

02PROBLEM

直面していた課題と、その本当の原因

授業の中で、同じ説明を繰り返す必要があります。従来の流れは、講師が説明し、生徒が練習し、質問に対応し、次の説明に移る、というものです。

教室の数が増えるほど、講義の品質のばらつきや、講師の負担が生じやすくなります。真因は、誰が教えても同じ内容になる共通の説明を、講師が毎回、人の手で行っていることです。

  • 1見えていた課題同じ説明の繰り返し。品質のばらつき。講師の負担。
  • 2一段奥の原因共通の説明も、講師が毎回行っている。
  • 3真因共通の内容と、個別の対応が、分けられていない。

03PROBLEM TREE

課題を掘り下げる

目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。

  • 1同じ説明の繰り返し授業のたびの説明。
  • 2教室ごとの品質の差ばらつき。
  • 3講師の負担個別の対応に回る時間の不足。

04STRATEGY

選んだ打ち手と、その理由

モニターを導入し、授業の動画、フラッシュ暗算、大人向けの珠算講座などを展開します。

業務の流れは次のように変わります。変更前は、講師が講義を行い、生徒が練習し、個別の補助をします。支援では、動画で共通の説明を行い、生徒が練習し、講師が個別に補助する形へ変わります。

図解|変更前と変更後(目標)

授業の流れ

変更前

  1. 講師が講義
  2. 生徒が練習
  3. 個別の補助

変更後(目標)

  1. 動画で共通説明
  2. 生徒が練習
  3. 講師が個別に補助

05ALT

なぜこの打ち手か|他の選択肢との比較

講師の研修を強化して、説明の品質を揃える選択は、動画のような設備が不要ですが、毎回の説明の負担は残ります。

動画で共通の説明をする選択は、品質の均一化と負担の軽減が見込めますが、設備と動画の制作・更新の費用がかかります。まず一部の教室で試し、生徒の反応と講師の時間の変化を確かめる順序が現実的です。

06ESSENCE

動画の役割|講師の置き換えではない

動画の役割は、講師を完全に置き換えることではありません。共通の説明をコンテンツ化し、講師を、理解度の確認や個別の支援に集中させることです。

同じ内容の説明を毎回行う時間が減れば、講師は、一人ひとりのつまずきを見つけて支援することに時間を使えます。教室ごとの講義の品質の差も、小さくなる可能性があります。

  • 1動画に任せる共通の説明。
  • 2講師が担う理解度の確認、個別の支援、保護者への対応。
  • 3期待する効果講義の品質の均一化と、講師の負担の軽減。

07STAKEHOLDERS

関係者ごとに見る|誰にとって何が変わるか

動画の導入は、複数の立場に関わります。

  • 1生徒動画を見ながら練習する流れに慣れる必要がある。
  • 2保護者講師との関わりが減らないかを気にする。
  • 3講師説明の役割が減り、個別の支援の役割が増える。
  • 4教室の管理者設備と動画の品質を管理する。

08ACTION STEPS

実行に向けた段階(目標)

事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。

  • 1共通の説明の洗い出し動画にする内容を決めます。
  • 2一部の教室で試行生徒の反応を確かめます。
  • 3講師の役割の整理個別の支援の手順を決めます。
  • 4新サービスの追加フラッシュ暗算などを加えます。

09DIAGNOSTIC QUESTIONS

自社に当てはめるときの問い

繰り返しの講義の動画化を考えるときの問いです。

  • 1毎回同じ説明をしている部分は、どこか共通化できる内容を洗い出す。
  • 2講師の時間は、個別の支援に回るか再配置の先を決める。
  • 3動画の品質を、誰が保つか更新と管理の担当。
  • 4動画だけでは足りない部分は何か個別の確認の仕組み。
  • 5効果の説明が、断定になっていないか根拠のない表現を避ける。

10POINT

読み方のポイント|標準化できる部分と、人でなければできない部分

教育の仕事には、誰がやっても同じ内容にできる部分と、人でなければできない部分があります。前者をコンテンツ化すれば、後者に時間を使えます。

標準化は、人を減らすためではなく、人の力を価値の高い部分に集めるための手段として考えると、現場の納得を得やすくなります。

11HOW TO USE

自社の計画に使うときの読み方|多拠点で教育を提供する企業

この事例を、自社の検討に使うときは、業種の違いに引きずられず、構造を取り出して当てはめると役に立ちます。次の問いに、自社の場合を書き込んでみてください。

  • 1拠点ごとの説明の品質に、差があるか標準化の必要性を確かめる。
  • 2共通の説明と個別の支援を、分けられるか業務を分解する。
  • 3講師の時間の再配置先は決まっているか個別支援の手順。
  • 4教育の効果を、根拠なく語っていないか表現を点検する。

12LEARNINGS

他社が学べること

繰り返される説明をコンテンツ化すると、講師の時間を個別の支援に回せる可能性があります。標準化の目的は、人を減らすことではなく、人の力を価値の高い部分に使うことです。

教育の効果については、確認できる範囲を超える断定をしません。

13SUMMARY

この支援で整理した主なポイント

  • 課題は、授業中に同じ説明を繰り返すこと。教室が増えるほど品質のばらつきと講師の負担が生じやすい。
  • 打ち手は、モニターと授業動画で共通の説明をし、講師は個別の補助に集中する流れ。フラッシュ暗算・大人向け講座も追加。
  • 教育効果に関する医学的・認知的な断定はしない。別資料(異なる事業の記述が混在)は本件の根拠に使わない。

14RELATED SERVICES

関連するサービス

※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。

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同じような課題を検討している方へ

同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。