支援事例IT・経営支援 / 共通の趣味を起点としたマッチング
共通の趣味を起点に、経営者同士の信頼関係と取引機会を生み出すサービスを構想
ITベンチャーなどへの経営・マーケティング支援を行い、システム開発の技術と事業企画の経験を持つ企業が、一般的な企業マッチングサービスでは登録者同士が接点を持っても取引に発展しにくいという課題に対して、商談目的だけでなく、共通の趣味から会話、関係づくり、信頼、ビジネスという順番で人をつなぐ、経営者向けのWebマッチング・コミュニティを構想した事例です。登録者数だけでなく、実際の利用や継続が重要だという点が読みどころです。

- 課題一般的な企業マッチングは、登録者同士が接点を持っても、実際の取引に発展しない場合があった。
- 支援した打ち手共通の趣味を起点に、交流、信頼、ビジネス機会の順でつなぐ会員制のサービスとして整理した。
- 目指す状態利用率・継続率・マッチング率などの確認項目を、計画として描いた。
+OUR SUPPORT
この事例での、ProdX Crowdの支援
事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。
- 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
- 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
- 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
- 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。
01BEFORE
この企業の事業と、強み
この企業は、ITベンチャーなどに対して、経営やマーケティングの支援を行っています。システム開発の技術と、事業の企画の経験を持っています。
支援の仕事の中で、経営者が抱える課題や、出会いの場に対する期待を、近い距離で見てきた立場です。
02PROBLEM
直面していた課題と、その本当の原因
一般的な企業のマッチングサービスは、登録した者同士が接点を持てるようにする仕組みです。しかし、接点を持っただけでは、実際の取引に発展しない場合があります。
真因は、取引には、まず相手を信頼することが前提になるのに、サービスが「いきなり商談」を求める構造になっている点です。初対面の相手に、すぐに取引を持ちかけても、信頼がなければ断られます。出会いの数を増やしても、信頼を築く過程が抜けていると、取引は生まれにくいのです。
- 1見えていた課題登録者同士が出会っても、取引に至らない。
- 2一段奥の原因いきなり商談を求める構造になっている。
- 3真因信頼を築く過程が、サービスの中に組み込まれていない。
03PROBLEM TREE
課題を掘り下げる
目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。
- 1登録しても取引にならないいきなり商談を求める構造になっている。
- 2信頼が生まれにくい信頼を築く過程が、サービスにない。
- 3利用が続かない参加し続ける理由が、設計されていない。
04ALT
なぜこの打ち手か|他の選択肢との比較
既存の企業マッチングサービスを、そのまま使う選択もあります。しかし、出会いの先に取引が生まれにくいという課題は残ります。商談会やイベントを開催する方法もありますが、一度きりの出会いで終わる可能性があります。
共通の趣味を軸にした継続的なコミュニティを作る選択は、時間をかけて信頼を育てる設計です。月額の会員制は、収益の安定にもつながります。ただし、会員が増えるまでの間は、場の価値が小さいため、最初の数十人を密度高く集め、交流の質を保つ運営が成否を分けます。
05IDEA
新しい発想|順序を変える
新しい発想は、商談の目的だけで人をつなぐのではなく、共通の趣味から始めることです。共通の趣味、会話、関係の構築、信頼、そしてビジネス、という順番にします。
仕事の話から入るより、共通の関心から入るほうが、相手との距離が縮まりやすい場合があります。人は、自分と同じことを好む相手に、親しみを感じるからです。その上で信頼が生まれれば、仕事の相談も自然に出てきます。この事例は、「取引」を直接の目的にせず、取引が生まれる土台のほうを、サービスとして提供しようとしています。
- 1共通の関心趣味
- 2交流会話・イベント
- 3信頼関係の蓄積
- 4ビジネス機会相談・取引
06MODEL
事業モデル
- 1WHO経営者・個人事業主。
- 2WHATWebのマッチング・コミュニティ。共通の趣味を軸にした交流の場。
- 3HOWシステム開発の技術と、事業企画の経験を使って構築・運営する。
- 4CHANNEL既存の経営者のネットワークと、コミュニティの紹介。
- 5COSTシステムの開発・運用、運営、会員の獲得、サポート。
07STAKEHOLDERS
関係者ごとに見る|誰にとって何が変わるか
コミュニティは、参加者と運営者の関係で成り立ちます。
- 1参加する経営者共通の関心で出会えるが、時間を使う価値を感じられる必要がある。
- 2運営企業参加者が継続する理由をつくり、場の質を保つ。
- 3紹介する既存のネットワーク信頼できる場として、知人に勧められるかを判断する。
08ACTION STEPS
実行に向けた段階(目標)
事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。
- 1小さな場の開始少人数の交流の場で反応を見ます。
- 2継続の確認参加の頻度と満足を確かめます。
- 3有料化価値を感じる範囲で月額を設定します。
- 4取引の把握取引につながった事例を集めます。
09DIAGNOSTIC QUESTIONS
自社に当てはめるときの問い
人をつなぐサービスを考えるときの問いです。
- 1出会いのあと、何が起きれば取引になるか信頼が生まれる過程を、具体的に書き出します。
- 2参加者は、続ける理由を持てるか継続率を決める要因を考えます。
- 3登録者数ではなく、何を成果とするか利用率、交流頻度、マッチングの割合を決めます。
- 4最初の数十人を、どう集めるか密度のある小さな場から始める方法を考えます。
- 5運営側は、場の質をどう保つかルールと運営の役割を決めます。
10POINT
読み方のポイント|信頼は、設計できるか
この事例の問いは、「信頼を、サービスの設計で後押しできるか」です。信頼は、時間をかけて築くものですが、出会い方、会話のきっかけ、継続して会える頻度は、設計できます。
共通の趣味は、そのきっかけの一つです。ただし、趣味さえ共通であれば信頼が生まれる、とは限りません。場の雰囲気、参加者の質、運営のルールが、信頼を支えます。サービスが提供するのは、出会いではなく、信頼が育つ条件であるという視点が、設計の核になります。
11LEARNINGS
他社が学べること
人をつなぐサービスの価値は、出会いの数ではなく、その後の関係と取引に決まります。出会いのあとに何が起きるかを設計することが、サービスの本質です。
また、コミュニティは、登録者の数だけでは評価できません。利用の頻度、継続、そして実際の成果を測る項目を、先に決めておくことが、サービスの価値を見失わないための前提です。
12SUMMARY
この支援で整理した主なポイント
- 課題は、登録者同士が出会っても、実際の取引につながりにくいこと。
- 発想は、商談目的ではなく、共通の趣味から信頼をつくる順序への転換にある。
- 収益は有料会員の月額で、会員拡大の数値は検証対象であり、達成可能性は保証されない。
13RELATED SERVICES
関連するサービス
※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。
14RELATED CASES
関連する支援事例
美容室経営で培った集客ノウハウを、業界向けマッチングサービスへ転換
月額掲載料を軸にした収益と、付帯する支援を別に管理する構想を、計画として描いた。
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- 店舗運営のノウハウをシステム化し、他の美容室へ提供するモデルとして、掲載側・利用側の双方の動機を整理した。
- 目指す方向
- 月額掲載料を軸にした収益と、付帯する支援を別に管理する構想を、計画として描いた。
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- 目指す方向
- 不定期な売却益への依存から、生成AIの会話サービスによる月額の継続収益へ転換する構想。
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- 支援した打ち手
- 単に顧客を増やすのではなく、造園で蓄積した植物の専門知識を、一般消費者向けの商品選び・相談・提案へ変換する事業として整理した。
- 目指す方向
- 園芸店の来店客が庭・外構の相談につながり、既存の造園事業へ還流する逆方向の流れも整理した。
同じような課題を検討している方へ
同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。
補助金・経営支援顧問
