支援事例金融・保険 / 事業多角化

既存顧客との関係性を、新たな農業支援事業へ。

単一の事業への依存を減らし、新しい収益基盤をつくりたいと考えた企業の事例です。既存の顧客ネットワークや金融関連のつながりを整理し、農業分野の人手不足や食品ロスといった課題と結びつけて、農作業支援と農産物の加工販売を組み合わせた新規事業を設計しました。

業種
金融・保険
支援テーマ
事業モデル
区分
経営コンサルティング
農業のイメージ
イメージ画像です。実際の支援先を撮影したものではありません。

+OUR SUPPORT

この事例での、ProdX Crowdの支援

事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。

  • 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
  • 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
  • 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
  • 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。

01COMPANY

この企業の事業と、強み

金融・保険の分野で事業を行ってきたこの企業は、長年の事業を通じて、多くの顧客や関係先とのネットワークを築いていました。一方で、単一の事業に収益を依存していることは、環境の変化に対する弱さにもつながります。経営者は、新たな収益基盤を持つことを考え、既存の顧客との関係性を活かせる分野を探していました。その中で注目したのが農業分野です。農業では人手不足が課題となり、食品ロスも社会的な関心を集めています。既存のネットワークの中に農業関係者が含まれていることから、つながりを活かした事業の可能性が見えてきました。

02PROBLEM

直面していた課題と、その本当の原因

業種が大きく異なる分野への多角化は、経験の少なさが不安材料になります。そこで、事業の核を「農業」ではなく、「自社が持つ関係性」と「農業が抱える課題」の接点に置きました。既存の顧客ネットワーク、金融関連のつながりの中に、農業分野で困りごとを抱える方がいるかを確認し、農業側の課題として、人手不足、食品ロス、農作物の販路をあげて検討しています。自社の関係性が活きる場面と、農業側が求める支援を重ねることで、事業の方向性を絞り込みました。

  • 1表面的な課題新しい収益基盤をつくりたい。
  • 2本質的な課題既存の顧客との関係性が、新事業の資産として整理されていない。
  • 3経営上の論点農業分野の課題と、自社の関係性をどう結びつけるか。

03STRATEGY

選んだ打ち手と、その理由

支援では、既存の顧客ネットワークと金融関連のつながりを書き出し、どこに農業との接点があるかを確認しました。次に、農業分野の課題として人手不足や食品ロスを取り上げ、それに対して自社が提供できる支援を検討しています。農作業を支援するサービスと、農産物を加工して販売する事業という二つの柱を組み合わせることで、農家の負担を減らしつつ、農産物の価値を高める形を考えました。誰に何を提供するのか、収益をどのように得るのかを整理し、新規事業の計画としてまとめています。

農業分野への参入方法としては、自社で農地を持って生産する方法もありますが、投資と専門性の面で負担が大きくなります。そこで、既存の関係性を活かせる「支援」と、農産物の付加価値を高める「加工販売」を軸に選びました。農作業支援は農家の人手不足に、加工販売は食品ロスの削減と販路の拡大に結びつき、二つを組み合わせることで事業としての広がりを持たせています。既存の資産を使い、無理のない形で参入できることを重視しました。

04ACTIONS

取り組みの具体像

実行に向けて、農作業支援の人員確保と提供方法、農産物の加工に必要な設備や委託先の考え方、販売先、既存ネットワークへの案内の進め方、始める順番を整理しました。まず関係性のある農業関係者を対象に、小さく始める進め方を想定しています。

  • 1既存顧客ネットワーク|関係の棚卸し長年の取引で築いた顧客の中に、農業に関わる人、農地を持つ人、農産物の販売先を探している人がいるかを洗い出します。既存の関係が、新事業の最初の入口になります。
  • 2金融関連ネットワーク|つながりの活かし方金融に関わる関係先から、農業の担い手や新規の就農者、農地の相談につながる経路があるかを整理します。事業の資金や設備の相談に応えられる点も、信頼の材料になります。
  • 3農業の人手不足|支援のニーズ繁忙期の人手、高齢化による担い手の不足といった課題を、具体的な作業の場面(収穫、選別、出荷)で整理します。人手を必要とする時期と作業が見えると、支援のサービスを設計できます。
  • 4食品ロス|加工と販売の機会規格外や余剰の農産物が出る理由と量を把握し、加工して価値を高める可能性を探ります。廃棄を減らしながら収益に変える点が、農家にも自社にも利点になります。
  • 5農作業支援|提供方法作業の人員を派遣する形、作業を請け負う形など、農家にとって使いやすい形を選びます。繁忙期に集中する需要に応える人員の確保の方法も、計画に入れます。
  • 6農産物加工販売|組み合わせ農作業の支援を通じて得た農産物を加工し、販売する流れをつくります。支援と販売がつながることで、農家と自社の双方に利益が生まれる構造になります。

05VISION

この取り組みが目指す姿

整理した事業は、農作業支援と農産物の加工販売を組み合わせた新規事業です。

06POINT

この事例から考えられること

異業種への多角化では、新しい分野の知識より、自社がすでに持っている関係性を起点にすることが現実的です。この事例では、既存のネットワークと農業側の課題が重なる点を探したことで、無理のない参入の形が見えてきました。事業を考えるとき、「自社が持つ資産は何か」「誰がどのような課題を持っているか」の二つを重ね合わせると、アイデアが具体的になります。多角化は、規模より接点の質から考えることが大切です。

業種が大きく異なる分野への多角化では、自社の強みを「農業」ではなく「関係性」に置くことが出発点です。最初に、既存の関係の中から、農業で困りごとを持つ人を数名見つけ、実際の作業の支援から試すことで、事業の型を確かめます。農産物の加工販売は、衛生や表示のルールの確認を、開始前に済ませておきます。

07SUMMARY

この支援で整理した主なポイント

  • 既存の顧客ネットワークと金融関連のつながりを棚卸しした。
  • 農業の人手不足と食品ロスという、二つの課題を整理した。
  • 農作業支援と農産物の加工販売を組み合わせた事業を設計した。
  • 自社が土地や生産に投資せず、関係性で参入する形を選んだ。

08RELATED SERVICES

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※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。

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