支援事例製造業 / 設備投資・高精度加工
精密3D図面に対応し、高難度の造形型枠を製造する体制へ。
展示空間や立体造形に使う発泡樹脂系の型枠・原型を手掛ける製造事業者が、3Dデータに基づく高精度加工への対応を目指し、NCカット設備の導入と切削工程の見直しを整理した事例です。

- 課題従来設備では3Dデータの高精度加工に限界。
- 支援した打ち手NC設備・切削工程・歩留まりの見直しを整理。
- 目指す状態高難度の型枠に対応する体制を計画。
+OUR SUPPORT
この事例での、ProdX Crowdの支援
事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。
- 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
- 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
- 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
- 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。
01COMPANY
この企業の事業と、強み
この事業者は、展示空間や立体的な造形に使われる、発泡樹脂系の型枠や原型の製作を手掛けています。造形の設計は3Dデータで行われることが増え、型枠にも設計どおりの高い精度が求められるようになっています。
発泡樹脂系の型枠・原型を製作してきた経験と、立体造形に関する加工の知見が、既存の強みです。
展示空間や立体造形の分野で、複雑な形状を高い精度で求める顧客が想定されています。
02PROBLEM
直面していた課題と、その本当の原因
支援では、従来の設備では、3Dデータに基づく高精度の加工への対応に限界があり、切削にかかる時間や、材料の端材が出ることも課題だったと整理されています。精度に対応できないことは、受注できる案件の幅が限られることを意味します。
03STRATEGY
選んだ打ち手と、その理由
支援では、3D CADデータに対応するNCカット設備を導入し、加工誤差の縮小、切削工程の見直し、材料歩留まりの改善を図る方針が整理されています。設備投資は、生産能力を増やすことだけが目的ではなく、これまで受注できなかった顧客の要求に応えるための戦略的な投資として位置づけられています。
04ACTIONS
取り組みの具体像
支援では、設備の導入、切削工程の見直し、材料歩留まりの改善、新たな高精度案件への対応体制の整備が挙げられています。
- 13D CADデータへの対応顧客から受け取る3Dデータを、そのまま加工に使える流れにします。図面の読み取りに頼らないことで、複雑な形状への対応力が上がります。
- 2NCカット設備の導入データに基づいて自動で削る設備を導入します。人の手では難しい曲面や細部を、安定して加工できるようになります。
- 3加工誤差の縮小加工の精度が上がると、組み合わせるときの手直しが減ります。誤差の縮小は、顧客の満足と、納品後の信頼につながります。
- 4切削工程の見直し削る順番、工具、固定の方法を見直し、時間を短縮します。時間の短縮が、より多くの案件を受けられる余力になります。
- 5材料歩留まりの改善材料の取り方を工夫し、端材を減らします。材料費の削減と、廃棄の削減が同時に進みます。
- 6新たな高精度案件への対応これまで精度の面で断っていた案件に、応えられるようになります。受注の幅が広がることが、投資の最大の意味です。
- 7生産性と受注対応力の向上一件あたりの加工時間が短縮され、納期の約束がしやすくなります。短い納期の案件にも対応できる体制を目指します。
- 8補足|3Dデータの精度を、加工の精度につなぐ設計が3Dデータで行われるようになると、型枠にも設計どおりの精度が求められます。設備の更新で、加工の誤差が小さくなれば、組み合わせるときの手直しが減り、納期の約束もしやすくなります。導入後は、加工の誤差、1件あたりの加工時間、材料の歩留まり、断っていた高精度案件の受注件数を記録して、計画との差を確かめます。
- 9導入前の確認リスト設備を導入する前に、次の点を確かめます。
- 10データ顧客から受け取る3Dデータの形式を確認したか。
- 11精度求められる加工誤差の水準を確認したか。
- 12歩留まり現在の材料の無駄を測ったか。
- 13補足|「断っていた案件」を数える精度の面で断っていた案件の数と、その案件の規模を記録しておくと、設備投資の効果を見積もりやすくなります。受注の幅が広がることが投資の最大の意味であるため、断っていた案件の記録が、判断の根拠になります。切削の順番や工具、固定の方法の見直しは、設備の導入と同時に進めると、時間の短縮と材料の歩留まりの改善が、同時に確かめられます。
- 14補足|導入後に記録すること導入の後は、加工の誤差、1件あたりの加工時間、材料の歩留まり、これまで断っていた高精度案件の受注件数を記録し、計画との差を確かめます。顧客の3Dデータの形式が多様な場合は、データの変換や確認にかかる時間も、工程の一部として記録しておきます。
- 15補足|歩留まりの見方材料の歩留まりは、取れる材料の寸法と、型枠の形の組み合わせで決まります。複雑な形状ほど端材が出やすいため、材料の取り方を事前にシミュレーションしておくと、材料費の削減につながります。
05PUBLIC SUPPORT
公的支援制度の活用
本事例は設備投資を中心とした計画であり、公的支援制度を資金計画の選択肢の一つとして活用しています。
06VISION
この取り組みが目指す姿
支援した内容は、3Dデータに対応するNCカット設備を導入し、高精度な型枠加工への対応力と生産性を高めることです。
07POINT
この事例から考えられること
設備投資は、「生産量を増やすため」だけでなく、「受注できなかった要求に応えるため」という見方をすると、目的が明確になります。断っていた案件の理由を整理することが、投資の方向性を決める手がかりになります。
設備投資は、「これまで受けられなかった顧客の要求に応える」という目的を軸に判断します。受注したい案件の種類と精度を具体的に洗い出し、設備の仕様と照らして投資の規模を決めます。データの受け渡しの方法と、加工前の確認の流れも、導入前に取り決めておきます。
08SUMMARY
この支援で整理した主なポイント
- 従来の設備では、3Dデータに基づく高精度加工に限界があることを課題にした。
- 切削時間と端材の発生を、改善の対象として特定した。
- 3D CADデータに対応するNCカット設備の導入を整理した。
- 加工誤差と歩留まりの改善を、目標に置いた。
- これまで受注できなかった要求に応えることを、投資の目的にした。
09RELATED SERVICES
関連するサービス
※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。
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補助金・経営支援顧問

