支援事例飲食 / 時間帯別の収益化
夜営業中心の飲食店を、朝・昼・夜の時間帯別収益モデルへ再設計
繁華街の路面店舗で、夜間の営業を中心に炭火焼き鳥などを提供する飲食店が、家賃や設備費が営業していない時間帯にも発生する構造に着目し、朝・昼・夜の時間帯ごとに別の需要へ店舗を使う取り組みを整理した事例です。新しい店を出す前に、今ある店の時間の稼働率を高めるという発想が読みどころです。

- 課題夜間のみの営業で、居抜きの外観が業態と一致せず新規客が入りにくかった。
- 支援した打ち手朝食・ランチ・夜の三つの時間帯に店舗を使い、入口と看板を整える取り組みとして整理した。
- 目指す状態営業時間の延長に伴う費用も含めて、時間帯別の収益を合計して評価する計画として描いた。
+OUR SUPPORT
この事例での、ProdX Crowdの支援
事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。
- 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
- 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
- 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
- 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。
01BEFORE
この企業の事業と、強み
この店は、炭火焼き鳥などを提供する飲食店で、繁華街の路面にあります。夜の営業が中心で、居抜きで入った店舗を使っています。かつては高級店だった物件を利用しているため、実際の業態と、店舗の外観が一致していません。
路面店は、通行する人に見てもらえる強みがあります。しかし、外観が実際の店と違うと、その強みが生かされません。
02PROBLEM
直面していた課題と、その本当の原因
家賃や設備の費用は、営業していない時間にも発生します。
もう一つの課題は、居抜きの物件の外観が、実際の業態と一致していない点です。店内の様子が外から見えにくく、新しいお客様が入店をためらう要因になっていました。真因は、「店舗という資産を、一日のうち一部の時間しか使っていない」ことと、「入口で店の中身が伝わっていない」ことの二つです。
- 1一段奥の原因朝と昼の時間帯が、使われていない。
- 2真因店舗の稼働時間と、外観の伝わり方に改善余地がある。
03PROBLEM TREE
課題を掘り下げる
目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。
- 1新規の客が入店しにくい居抜きの外観が、実際の業態と合っていない。
- 2営業を延ばすと費用が増える人員、食材のロス、設備の追加費用が発生する。
04STRATEGY
選んだ打ち手と、その理由
構想は、朝は朝食の需要、昼はランチや定食の需要、夜は既存の飲食の需要に応える、三つの時間帯の営業です。これに合わせて、ガラス張りの入口、入口の改修、看板、昼と夜それぞれの店舗の訴求を計画しています。
新しい店舗を出す前に、今ある店舗の時間の稼働率を高めるという発想です。店舗の場所、設備、仕入れの経路は、すでに揃っています。使っていない時間に別の需要へ売ることで、同じ固定費の上に、新しい売上を重ねます。
未利用
朝食
未利用
ランチ・定食
営業
既存の飲食
業態と不一致
ガラス張り・看板で昼夜を訴求
05EXECUTION
実行の進め方(目標)
最初に、外観の改修と看板で、店舗の様子が外から見えるようにします。その後、朝の営業を試し、需要がある時間帯だけを残します。
三つの時間帯を同時に始めると、人員の確保や仕入れの管理が複雑になります。一つずつ増やし、数字を見ながら続けるかどうかを判断する順序が、現実的です。
- 1外観の改修入口、ガラス、看板で、店の様子を伝える。
- 2昼の営業ランチの需要を確かめる。
- 3朝の営業朝食の需要があるかを試す。
06ACTION STEPS
実行に向けた段階(目標)
事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。
- 1外観の改修店の様子が外から伝わるようにします。
- 2朝の営業の試行需要を確かめます。
07STAKEHOLDERS
関係者ごとに見る|誰にとって何が変わるか
この構想は、関わる人の立場ごとに、変わることが異なります。
- 1朝・昼のお客様夜とは異なる目的で利用する。店の価値を、入口で伝える必要がある。
- 2スタッフ営業時間が増え、働き方の調整が必要になる。
08DIAGNOSTIC QUESTIONS
自社に当てはめるときの問い
時間帯別の活用を検討するときの問いです。
- 1営業していない時間は、何時間あるか設備と家賃が、使われていない時間を数えます。
- 2その時間に、周辺にどんな需要があるか通勤、観光、住民など、時間帯によって人の動きは変わります。
- 3外から見て、何の店か分かるか入口で、店の中身が伝わるかを確かめます。
- 4追加の人員と食材は、確保できるか営業時間を延ばす前に、確認します。
09HOW TO USE
自社の計画に使うときの読み方|時間帯別の稼働率を高める
この事例を、自社の検討に使うときは、業種の違いに引きずられず、構造を取り出して当てはめると役に立ちます。次の問いに、自社の場合を書き込んでみてください。
- 1未使用の時間を数える設備と家賃が使われていない時間を、時間数で把握する。
- 2時間帯ごとの需要を調べる周辺の人の動きを、時間帯別に確認する。
- 3外観を見直す外から、何の店か伝わるかを確かめる。
10POINT
読み方のポイント|固定費の考え方
固定費は、営業していない時間にも発生します。そのため、店舗の稼働時間が長いほど、一時間あたりに配分される固定費は小さくなります。夜だけの営業から、朝・昼・夜の営業に広げることは、固定費の一時間あたりの負担を下げる効果があります。
ただし、時間を増やすために人員や食材の費用が増えれば、効果は薄れます。固定費の負担と、追加の変動費の両方を並べて見ることが、時間帯別の収益を読むときの基本です。
11LEARNINGS
他社が学べること
新しい店舗を出す前に、今ある店舗の「時間」を見直す。これは、飲食に限らず、店舗や設備を持つ事業の多くで使える発想です。
稼働率は、場所の広さだけでなく、時間の使い方でも決まります。ただし、時間を増やすと、人員と費用も増えます。続ける時間帯と、やめる時間帯を、数字で判断できます。
12SUMMARY
この支援で整理した主なポイント
- 課題は、営業していない時間も固定費が発生しているのに、夜間だけの営業になっていること。
- もう一つの課題は、居抜きで使う店舗の外観が、実際の業態と合っていないこと。
- 構想は、朝・昼・夜の時間帯ごとに需要を分け、外観の改修と合わせて新規客の入りにくさを下げる内容である。
13RELATED SERVICES
関連するサービス
※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。
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同じような課題を検討している方へ
同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。
補助金・経営支援顧問

