支援事例小売・地域サービス / 遊休資産の稼働率・地域コミュニティ

老舗日本茶店の遊休スペースを、地域の交流拠点へ転換

長年にわたり日本茶の加工・販売を続けてきた老舗が、需要の減少で十分に使われなくなっていた店舗2階を、教室・講演・音楽・イベント・配信・文化活動のためのレンタルスペースとして事業化し、1階の店舗への送客も生む仕組みを整理した、支援事例です。

業種
小売・地域サービス
支援テーマ
遊休資産活用
区分
経営コンサルティング
小売・地域サービスのイメージ
イメージ画像です。実際の支援先を撮影したものではありません。

+OUR SUPPORT

この事例での、ProdX Crowdの支援

事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。

  • 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
  • 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
  • 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
  • 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。

01PROBLEM TREE

課題を掘り下げる

目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。

  • 1表面|2階が使われていない需要の減少で、低稼働になっています。
  • 2原因|用途が以前のままで固定されている交流の場という用途以外に、使い道を設計していません。
  • 3さらに奥|資産の稼働率を管理していない遊休の費用が見えにくくなっています。
  • 4経営上の制約固定費が、収益と結びついていません。

02BUSINESS BEFORE

支援前の事業

この企業は、長年にわたって日本茶を加工し、販売してきた老舗です。茶葉のブレンド、火入れ、加工といった技術と、長年通う固定客、地域での信用が事業の土台です。店舗では、客と店主が言葉を交わしながら、好みに合う茶を選ぶ。その対話が、価値の一部になっていました。

03ASSETS

会社が持っていた資産

  • 1茶葉のブレンドと火入れの技術味を作る技術は、長年の経験で磨かれた中核の資産です。
  • 2長年の固定客世代を超えて通う顧客との関係があります。
  • 3地域の信用老舗としての信頼が、新しい取り組みへの安心感になります。
  • 4顧客との対話商品を売るだけでなく、客と店が関係を築いてきました。
  • 5店舗を中心としたコミュニティ顧客同士が集まり、交流する場として、店が機能してきた歴史があります。

04IDLE ASSET

2階が遊休になっていた

店舗の2階は、以前から、顧客同士が交流できる場所として使われていました。しかし、需要の減少などにより、十分に活用されない状態になっていました。

建物は、使っていなくても、固定費がかかります。維持の費用、税金、設備の管理。つまり、遊休の資産は、収益を生まないまま、コストだけを生み続けます。

05DEMAND

需要はすでに寄せられていた

この計画の根拠は、需要が「予想」ではなく「相談」として存在していたことです。教室、講演、音楽、イベント、配信、文化活動。さまざまな目的で、スペースを使いたいという声が、店に届いていました。

需要がすでにあるため、新しい建物を建てるのではなく、すでにある資産の用途を設計し直すことで、事業が成り立つ可能性があります。

図解|BEFORE → AFTER PLAN
  • BEFORE|現在
  • 1F 日本茶の販売
  • 2F 低稼働・遊休
  • 固定費だけが残る
  • AFTER PLAN|計画
  • 2F 教室・イベント・ライブ・講演・交流
  • ↓ 人の流れが生まれる
  • 1F 日本茶・物販・試飲

06NEW BUSINESS

新事業|レンタルスペース

新事業は、2階をレンタルスペースとして事業化することです。教室や講演、音楽、イベント、配信など、多様な用途に貸し出します。

  • 1遊休資産使われていなかった2階が、収益を生む資産になります。
  • 2地域の信用老舗が運営する場所であることが、利用者の安心につながります。
  • 3既存のコミュニティ店を中心に集まっていた人々が、最初の利用者や紹介者になります。
  • 4人的ネットワーク講師・演者・主催者とのつながりが、利用の入口になります。

07NOT JUST RENT

「部屋を貸した」では終わらない

この事例の価値は、単に空間を貸し出すことではありません。遊休の資産に、地域の信用と、既存のコミュニティと、人的なネットワークを組み合わせて、一つの事業に変えたことです。同じ広さの貸し会議室でも、老舗の茶店の2階という文脈があるかどうかで、利用者の集まり方は変わります。

08FLOW

人の流れを1階につなぐ

支援では、2階の利用者が、1階の日本茶店の顧客にもなる流れが設計されています。

図解|2階と1階の人流
  1. 12階のイベント・教室に参加
  2. 21階で日本茶を試飲
  3. 3商品を購入
  4. 4イベントに参加した人が次の利用者・紹介者に

2階の稼働が、1階の売上を支える。

09ACTION STEPS

実行に向けた段階(目標)

事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。

  • 12階の使われ方の把握現在の稼働と、寄せられた相談の内容を整理します。
  • 2用途・料金・規則の設計貸し出す用途、時間帯、料金、利用のルールを決めます。
  • 3利用の開始と記録稼働率・用途・単価を記録します。
  • 41階との連携イベントと試飲・物販の導線を整えます。

10TAKEAWAY

この事例から分かること

以下は、この事例から一般的に考えられる経営上のポイントです。実際に行った支援内容とは区別しています。

  • 1まず、保有資産の稼働率を数える新しい投資の前に、遊休の資産を見つけます。
  • 2遊休→用途→顧客→料金→稼働率の順で設計する用途の設計が出発点です。
  • 3信用・コミュニティは、見えない資産同じ空間でも、文脈が価値を変えます。
  • 4新事業の人流で、本業を支える1階と2階が互いを支える設計です。

11SUMMARY

この支援で整理した主なポイント

  • 課題は、固定資産(店舗2階)の稼働率が低いことだと整理した。
  • 地域の信用・長年の固定客・店舗を中心としたコミュニティという、お金にならない資産に注目した。
  • スペース利用の相談がすでに寄せられていた点を、需要の根拠とした。

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※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。

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同じような課題を検討している方へ

同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。