事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)
事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)(武雄商工会議所)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。
事業承継・M&A補助金の16次公募は4つの枠に分かれる。親族・従業員への承継、M&A、M&A後の統合、廃業のどこにいるかで、見る枠が決まる
武雄商工会議所が2026年10月に載せた「事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)」は、国の事業承継・M&A補助金の16次公募を知らせるものです。補助金です。融資でも税制でもなく、事業承継やM&Aに取り組む中小企業・個人事業主が使った経費の一部を、国が後払いで補助します。
この補助金の特徴は、1つの公募の中に4つの枠があることです。商工会議所の案内も、事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠、廃業・再チャレンジ枠の順に、要件、対象、上限額、補助率を並べています。枠ごとに公募要領が別で、問合せ先の電話番号も違います。この記事は、4つの枠の違いを整理し、自社がどこを読めばよいかを決められるようにまとめました。
根拠にしたのは、事務局(事業承継・M&A補助金事務局)の公式サイト shoukei-mahojokin.go.jp に載る16次公募の資料です。各枠の公募要領(Ver.1.0、2026年9月)、各枠の説明会資料、全体のパンフレット、事業承継促進枠のよくある質問を読みました。確認日は2026年10月12日です。経済産業省・中小企業庁のページは編集部の環境では開けなかったため、事務局サイトの資料だけで確認しています。
最初に、4つの枠を一覧にします。
| 枠 | 向く場面 | 補助率 | 補助上限額(基本) | 問合せの電話(事務局) |
|---|---|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 5年以内に親族か従業員へ代表を交代する。後継者が設備投資などをする | 1/2以内(小規模事業者等は2/3以内) | 800万円(賃上げを誓約して1,000万円) | 050-3192-6274 |
| 専門家活用枠 | M&Aで会社や事業を買う、または譲る。仲介・FAなどの専門家に払う費用 | 買い手は2/3以内。売り手は1/2以内(条件で2/3以内) | 600万円(類型により450万円、2,000万円) | 050-3145-3812 |
| PMI推進枠 | M&A後の統合作業(専門家活用)や、統合に伴う設備投資 | 専門家活用類型は1/2以内。事業統合投資類型は1/2以内(小規模事業者等は2/3以内) | 150万円、800万円(賃上げで1,000万円) | 050-3192-6228 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 事業の廃業や、廃業後の再挑戦。他の枠との併用もある | 単独は2/3以内。併用は組み合わせる枠の補助率 | 単独300万円。併用は上乗せ | 050-3145-3812 |
問合せの受付時間は、どの枠も9時30分から12時、13時から17時(土日祝日を除く)です。事務局は、枠ごとに電話番号が違うので、間違えないように、と公募要領に書いています。
武雄商工会議所の案内の数字は、公式資料のどの部分に当たるのか
案内は、4つの枠を短く要約しています。要約なので、公式の資料と見比べると、読み替えが必要な箇所があります。
| 案内の記載 | 公式資料で確認できた内容 | 読むときの注意 |
|---|---|---|
| 申請受付 2026年10月2日(金)から11月6日(金)17:00 | 同じ。厳守で、期限後は受け付けない | 5営業日前(10月29日)までの提出を、事務局が推奨 |
| Jグランツによる電子申請のみ。GビズIDプライムが必要 | 同じ。GビズIDプライムの取得に1〜2週間、混雑時は3週間程度かかる場合がある | 未取得なら、今日申請を始める |
| 事業承継促進枠 上限800万〜1,000万円、補助率1/2〜2/3 | 上限は800万円。賃上げの誓約で1,000万円。小規模事業者等は2/3以内 | 賃上げは任意。未達だと引き上げ分(最大200万円)を返還 |
| 専門家活用枠 上限600万〜2,000万円、補助率1/2〜2/3 | 600万円は買い手・売り手の基本額。2,000万円は買い手の100億企業特例 | 小規模売り手支援類型は450万円。デューデリジェンスの上乗せ200万円、廃業費の上乗せ300万円もある |
| 専門家活用枠の対象は、M&Aの仲介手数料やデューデリジェンス費用 | 仲介・FAの費用、謝金、旅費、外注費、委託費、M&Aマッチングサイトの利用料、表明保証保険料など | 仲介・FAの委託費は、M&A支援機関登録制度の登録業者への支払いに限られる |
| PMI推進枠 上限150万〜1,000万円 | PMI専門家活用類型が150万円。事業統合投資類型が800万円(賃上げで1,000万円) | 2つの類型で、対象経費がまったく違う |
| 廃業・再チャレンジ枠 上限150万円、補助率1/2〜2/3 | 再チャレンジ申請(単独)は、補助率2/3以内、下限50万円、上限300万円。他の枠との併用では、事業費に上乗せされ、小規模売り手支援類型との併用の上乗せ上限が150万円、それ以外が300万円 | 案内の「150万円」は、併用の一部の場合の数字に当たる。単独申請の上限は300万円 |
この表で一番大事な点は、廃業・再チャレンジ枠の上限です。商工会議所の案内は150万円と書いていますが、事務局の資料では、単独の再チャレンジ申請は300万円までです。要約の違いで、案内が間違っているという意味ではありません。どちらの数字が自社に当てはまるかは、どの形で申請するかで変わります。
自社はどの枠を見ればよいのか。状況別の早見表
枠を選ぶときの基準は、事業承継の相手が誰か、M&Aが済んでいるかの2つです。
| 自社の状況 | 見る枠 | 理由 |
|---|---|---|
| 5年以内に、親族か従業員に代表を譲る予定がある。後継者が設備投資をしたい | 事業承継促進枠 | 同じ会社の中の代表者交代が対象。M&Aは対象外 |
| 第三者の会社や事業を買う予定がある | 専門家活用枠(買い手支援類型) | 仲介・FA、デューデリジェンスなどの費用 |
| 売上高100億円を目指す中小企業が、5億円以上の対価で買う | 専門家活用枠(買い手支援類型の100億企業特例) | 上限2,000万円。100億宣言と雇用維持の条件がある |
| 自社や自社の事業を第三者に譲る予定がある | 専門家活用枠(売り手支援類型) | 売り手も専門家費用を補助される |
| 小規模事業者で、事業譲渡か株式譲渡で譲る | 専門家活用枠(小規模売り手支援類型) | 補助率が一律2/3以内。上限は450万円 |
| M&Aが済み、あるいは基本合意まで進み、統合作業に専門家を使いたい | PMI推進枠(PMI専門家活用類型) | 統合計画、規程の見直し、登記変更など |
| M&A後に、工場の統合やシステム統合などの設備投資をしたい | PMI推進枠(事業統合投資類型) | 設備費、外注費、委託費 |
| M&Aで事業を譲ったあと、手元に残った事業を廃業する | 廃業・再チャレンジ枠(併用申請) | 売り手側の専門家活用枠などと併用 |
| M&Aを試みたが成約しなかった。廃業して、新しい活動を始める | 廃業・再チャレンジ枠(再チャレンジ申請) | M&Aを試みた期間、廃業、再チャレンジの3つの要件 |
複数の枠を同時に申請できるかは、次の表のとおりです。
| 組み合わせ | 同時申請 | 補足 |
|---|---|---|
| 専門家活用枠(買い手)とPMI推進枠(専門家活用類型) | できる | 同時申請は、M&Aの成立が前提。同時に採択されることを想定している |
| 専門家活用枠の買い手と売り手 | できない | 立場は1つ |
| 売り手支援類型と小規模売り手支援類型 | できない | 小規模事業者等は、どちらか1つを選ぶ |
| 事業承継促進枠と専門家活用枠、PMI推進枠 | できない | 同一公募回での申請は不可 |
| 事業承継促進枠と廃業・再チャレンジ枠 | 併用申請できる | 廃業費を上乗せ(最大300万円)。廃業費だけの申請はできない |
| 専門家活用枠、PMI推進枠と廃業・再チャレンジ枠 | 併用申請できる | 上乗せの額は枠ごとに違う |
事業承継促進枠は、何を支えるのか
親族内承継や従業員承継をする会社のために、後継者が主導する設備投資、販路開拓、新商品開発などの経費を補助する枠です。補助率は、小規模事業者等なら2/3以内、それ以外は1/2以内。補助上限額は800万円で、従業員1人当たり給与支給総額を翌年度に3%以上引き上げることを誓約すると、上限が1,000万円になります。補助下限額は100万円です。
承継の定義がこの枠の肝です。法人は同じ法人内での代表者交代、個人事業主は承継予定者への事業譲渡だけが対象で、M&Aによる第三者への承継は対象外です。承継の実施期間は、公募申請の終了日(2026年11月6日)から5年後の2031年11月5日までと決められています。申請より前に承継が終わっていると対象外です。
| 要件の主な点 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 被承継者の側。法人は3期分の決算申告が済んでいること。個人事業主は青色申告で、開業届から5年が経っていること |
| 後継者 | 役員3年、雇用3年、またはそれらの通算3年、あるいは被承継者の親族で代表経験がないこと |
| 承継の完了 | 登記上の代表者の交代と、株式(過半数)または事業資産の移転の両方 |
| 事業計画 | 5年間で、付加価値額または1人当たり付加価値額が年3%以上伸びる計画。認定経営革新等支援機関が確認書を出す |
| 経費の例 | 国内の店舗・事務所の工事、機械装置、工具、器具、備品。設備は品目1件につき20万円以上(税抜)が目安 |
事業承継促進枠だけでも、書くことが多い枠です。この記事では4つの枠を比べることに絞ったので、承継予定者の要件、対象外の経費、審査の観点、必要書類の詳細は、枠ごとの公募要領とよくある質問を読んでください。
専門家活用枠は、買い手、売り手、小規模売り手、100億企業特例で条件が違う
M&Aで、仲介業者やFA(ファイナンシャル・アドバイザー)などの専門家に払う費用を補助する枠です。16次公募では、4つの形があります。
| 類型 | 補助率 | 補助下限額 | 補助上限額 | 上乗せ |
|---|---|---|---|---|
| 買い手支援類型(Ⅰ型) | 補助対象経費の2/3以内 | 50万円 | 600万円 | デューデリジェンスで200万円、廃業費で300万円 |
| 売り手支援類型(Ⅱ型) | 1/2以内。条件を満たせば2/3以内 | 50万円 | 600万円 | デューデリジェンスで200万円、廃業費で300万円 |
| 小規模売り手支援類型 | 一律2/3以内 | 公募要領で確認 | 450万円 | 廃業費で150万円。デューデリジェンスの上乗せはなし |
| 買い手支援類型の100億企業特例 | 1,000万円以下の部分が1/2以内、1,000万円超から2,000万円までの部分が1/3以内 | 公募要領で確認 | 2,000万円 | 廃業費で300万円 |
売り手支援類型の補助率は、次の2つのどちらかに当てはまれば、1/2以内から2/3以内に上がります。
| 補助率を上げる条件 | 確認の方法 |
|---|---|
| 物価高などの影響で営業利益率が低下している | 直近の申告済み事業年度と2期前の営業利益率を比べる。または、申請時点で進行中の事業年度の任意の連続3か月と、前年度の同じ時期の営業利益率を比べる |
| 直近の決算期の営業利益または経常利益が赤字 | 決算書で確認 |
デューデリジェンス(DD)は、買い手が売り手の財務や法務を調べる作業で、財務、法務、税務、人事労務、知的財産、環境、不動産、ITなど、多くの種類があります。DDを実施すると、補助上限額が200万円加算されます。説明会資料は、次の計算例を示しています。
| 例 | 仲介・FA費用 | DD費用 | 計算 | 補助額の合計 |
|---|---|---|---|---|
| 資料の例1 | 1,000万円 | 300万円 | 仲介・FAの費用は1,000万円×2/3=約666万円だが、事業費の上限600万円で頭打ち。DD費用は300万円×2/3=200万円で、上乗せ枠の200万円に収まる | 800万円 |
| 資料の例2 | 600万円 | 300万円 | 仲介・FAの費用は600万円×2/3=400万円。DD費用は300万円×2/3=200万円 | 600万円 |
補助事業期間内にM&Aが実現しなかった場合は、上限が下がります。買い手・売り手の類型で300万円(原則補助対象にならないDD費用も経費として認められる)、小規模売り手支援類型で50万円です。反対に、廃業費の上乗せは、M&Aが補助事業期間内に実現した場合に限って対象になります。未成約のときは、基本合意書の写しと、未成約時追加報告書の提出が求められます。
経費が成立する時期にも注意が必要です。専門家との契約、最終契約、成功報酬の支払いが、補助事業期間(交付決定日以降から完了期限日まで)に入っているか、事務局の資料で整理されています。3つがすべて期間内にある場合が、補助対象になる形です。期間が始まる前に最終契約を済ませた案件は、覚書などで最終契約日を期間内にずらしても認められません。
M&Aが実現したとは、最終契約に基づいて株式や事業の引渡し、譲渡代金の支払いまで終わり、経営権や所有権の移転が完了したことをいいます。
仲介・FA費用には、見積の取り方にも決まりがあります。補助対象経費のうち、1件50万円以上の支払いは、原則として2者以上から見積(相見積)を取り、最低価格の者を選びます。例外として、次のどちらかなら、相見積を取らなくてもよく、その代わりに選定理由書などを出します。
| 相見積が不要になる条件 | 内容 |
|---|---|
| 条件1 | 選定先以外の2者以上に見積を頼んだが、全員が見積の作成を断った。断ったことを確認できる書面を添える |
| 条件2 | 仲介・FAの見積額が、譲渡額または移動総資産に段階的な割合をかけて算出した金額以下。5億円以下の部分は5%、5億円超10億円以下の部分は4%、10億円超50億円以下は3%、50億円超100億円以下は2%、100億円超は1% |
条件2を仮の数字で計算します。譲渡額が3億円なら、3億円×5%=1,500万円以下の見積なら、相見積が不要です。譲渡額が8億円なら、5億円×5%=2,500万円に、残りの3億円×4%=1,200万円を足した3,700万円以下です。
その他の要件も、確認しておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 委託費の相手 | FAや仲介業者への委託費は、M&A支援機関登録制度に登録された業者の支援に限って補助対象。交付決定のときに登録を確認する |
| 表明保証保険の保険料 | 買い手支援類型は買い手が手配した保険、売り手支援類型は売り手が手配した保険の保険料が対象。買い手と売り手の重複加入は、対象にならない |
| 申請者の規模 | 中小企業者等(業種ごとの資本金と従業員数の基準)。医療法人、社会福祉法人、各種の社団・財団法人、学校法人、組合、任意団体は対象外 |
| 株式譲渡の売り手 | 対象会社と、議決権の過半数を持つ株主(または株主代表)の共同申請が必要 |
| 売り手の雇用 | 買い手支援類型の100億企業特例では、被承継者の従業員の雇用を3年間維持するなどの条件 |
| 100億企業特例の対価 | 被承継者に支払う最低譲渡価額が5億円以上 |
PMI推進枠は、M&Aの後始末の費用と、統合の投資に分かれる
PMI(Post-Merger Integration)は、M&Aが成立した後の統合の作業です。経営方針や体制、業務、人事・会計・法務の制度、組織の文化を、2つの会社の間でそろえていきます。事務局の説明会資料は、M&Aの前に調べるデューデリジェンスの費用は専門家活用枠で、M&A後のPMIの費用はPMI推進枠で補助する、と整理しています。
| 類型 | 何に使うか | 補助率 | 補助下限額 | 補助上限額 |
|---|---|---|---|---|
| PMI専門家活用類型 | PMIに関わる専門家(弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士、経営コンサルタント、金融機関など)への費用 | 1/2以内 | 50万円 | 150万円 |
| 事業統合投資類型 | M&A後の統合効果を高めるための設備投資など | 1/2以内(小規模事業者等は2/3以内) | 100万円 | 800万円(賃上げの誓約で1,000万円)。廃業費の上乗せ300万円 |
PMI専門家活用類型の対象経費は、謝金、旅費、委託費です。説明会資料に出てくる対象の例を、分野ごとに整理します。
| 費用の分類 | 支払い相手の例 | 内容の例 |
|---|---|---|
| 統合計画の策定 | PMIの専門家 | M&A後の100日計画など、統合の具体的な行動計画の策定 |
| 中期経営計画・事業計画の修正 | 中小企業診断士、経営コンサルタント | 買収に伴う各種計画の修正 |
| 進捗管理の支援 | PMIの専門家 | 行動計画の作成と管理、課題の管理、全体会議の運営 |
| 定款・登記の変更 | 司法書士 | 商号、事業目的、資本金、役員、発行可能株式数などの変更 |
| 人事・給与制度の見直し | 社会保険労務士 | 就業規則、人事評価、給与体系、福利厚生、退職金規程 |
| 年金制度の見直し | 税理士、社会保険労務士 | 年金受託機関の選定、運用商品の選定、年金規約の作成 |
| 会計・税務の統一 | 公認会計士、税理士 | 会計処理方針の統一、連結決算の作成、税務処理の統一 |
| 契約の承継 | 弁護士 | 契約主体の変更に関する検討、交渉、届出 |
PMI専門家活用類型の対象にならない費用も、明記されています。FAや仲介の手数料、デューデリジェンス費用など、M&Aの成約に向けた委託費、説明会の開催や個別面談、主要な取引先への対応といった、統合の後の信頼関係づくりに関する専門家の支援費用、顧問契約の範囲内の対応、が挙がっています。
事業統合投資類型は、統合によって生まれた非効率を解消し、売上や利益を伸ばす見込みのある設備投資が対象です。工場や製造ライン、物流などの統合に伴う設備の導入や工事、業務統合の効率化のためのシステムの導入と最適化、販路の拡大のための看板制作などが例に出ています。5年間の事業計画で、付加価値額か1人当たり付加価値額が年3%以上伸びる計画が要ります。専門家に払うPMI費用は、この類型の補助対象にはならず、PMI専門家活用類型で申請します。
PMI推進枠には、申請の形が2つあります。
| 申請の形 | 条件 | 注意する点 |
|---|---|---|
| 単独申請 | 公募申請の期日の時点で、M&Aの成立(最終契約)から3年以内であること。交付申請の時点で最終契約を結んでいること | M&Aの成立日から3年を超えていると対象外 |
| 同時申請 | 専門家活用枠の買い手支援類型と、同じ公募回に同時に申請する。専門家活用枠が不採択ならPMI推進枠も不採択になる | M&Aが補助事業期間内に実現しなければ、PMI費用は補助対象外。PMI専門家との契約が結ばれていない案件が対象 |
買い手がデューデリジェンスを実施すると、PMI推進枠の審査で加点されます。実施は必須ではありません。
廃業・再チャレンジ枠は、単独の申請と、他の枠への併用に分かれる
事業の廃業にかかる費用を支える枠です。他の枠と一緒に申請して上乗せする「併用申請」と、この枠だけで申請する「再チャレンジ申請」の2種類があります。
| 申請の種類 | 内容 | 補助率 | 補助下限額 | 補助上限額 |
|---|---|---|---|---|
| 再チャレンジ申請(単独) | M&Aで事業を譲ろうとしたが成約しなかった中小企業者の株主や個人事業主が、廃業して、新しい活動を始める | 補助対象経費の2/3以内 | 50万円 | 300万円 |
| 併用申請 | 事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠に併用して、事業の全部または一部を廃業する | 併用する枠の事業費の補助率に従う | 上乗せ | 300万円(小規模売り手支援類型との併用は150万円) |
再チャレンジ申請には、次の3つの要件がすべて必要です。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| M&Aを試みた | 2020年1月1日から2026年11月6日までの間に、3か月以上、M&Aによる事業の譲渡を試みた。申請者自身がM&Aの相手探しを行った場合は対象外。M&A支援機関登録制度に登録された業者や支援機関などとの包括契約などの根拠が要る |
| 廃業した | 会社自体の廃業(廃業登記、在庫の処分、建物や設備の解体、原状回復)を、補助事業期間内に完了する。事業の一部の廃業は、単独申請では認められない |
| 再チャレンジをする | 新しい法人を設立して事業活動を行う、個人事業主として新しい事業活動を行う、または自分の知識と経験を生かして企業に就職したり、社会に貢献したりする |
廃業費の経費区分は、廃業支援費(司法書士の登記申請手続きの費用など。上限50万円)、在庫廃棄費、解体費、原状回復費、リースなどの解約費、土壌汚染調査費、移転・移設費(併用申請のみ)です。在庫を売って対価を得た場合は、処分費が補助対象経費から外れる点に注意してください。
申請者は、対象会社と、その支配株主または株主代表の共同申請が必須です(個人事業主は単独)。同じ内容で複数の申請者が申請して、実質的に同一と事務局が判断した場合は、全申請の補助額の合計が300万円までになります。
賃上げの扱いは枠によって違う
賃上げに関わる仕組みは、枠によって適用が変わります。
| 仕組み | 水準 | 対象の枠 | 未達のとき |
|---|---|---|---|
| 審査の加点 | 従業員1人当たり給与支給総額の上昇率が2%以上 | 全枠 | 事業化状況報告で未達が報告されてから18か月間、中小企業庁所管の補助金の審査で、正当な理由がなければ大幅に減点 |
| 補助上限額の引き上げ | 同じく3%以上 | 事業承継促進枠、PMI推進枠の事業統合投資類型だけ | 引き上げた分(最大200万円)の返還。事業計画期間中の維持も確認 |
専門家活用枠や、PMI専門家活用類型、廃業・再チャレンジ枠には、上限の引き上げはありません。M&Aの費用を、賃上げと結び付けて引き上げる設計ではないためです。ただし、2%の賃上げの誓約による加点は、使えます。
賃上げの測り方は、補助事業が完了した日を含む事業年度を「基準年度」とし、その翌年度の従業員1人当たり給与支給総額の上昇率を見ます。公募申請の時点で、賃上げの目標を従業員や従業員代表者、役員に表明するのが条件です。
日程は、今日から逆算するとどうなるか
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2026年9月4日 | 公募要領の開示 |
| 2026年10月2日 | 公募申請の受付を開始 |
| 2026年10月9日 | 公募説明会(資料は10月7日に公開済み) |
| 2026年10月29日 | 申請期日の5営業日前。差戻しによる修正を使いたいなら、この日までの提出が目安 |
| 2026年11月6日17:00 | 公募申請の締切(厳守) |
| 2026年12月下旬以降(予定) | 採択の通知 |
| 2027年1月上旬(予定) | 交付申請の受付(随時) |
| 2027年1月下旬以降(予定) | 交付決定が順次 |
| 2028年3月中旬(予定) | 補助事業の完了期限の目安 |
今日、10月12日から締切までは25日で、11月3日の祝日を除くと18営業日です。M&Aに関する枠では、申請の前に、専門家との契約や最終契約の時期を確かめておく必要があります。補助事業期間は交付決定日以降なので、交付決定の前に専門家と契約すると、その費用は補助対象外です。どの枠でも、見積や契約の順序は、見積、契約・発注、納品・検収、支払の順を守る必要があります。
今日から締切までの作業を、仮の日程で並べます。
| 期間(仮の日程) | 作業 |
|---|---|
| 10月12日から10月16日 | 自社が当てはまる枠を決める。GビズIDプライムの取得を始める。中小企業者等に当たるか、みなし大企業でないかを確認 |
| 10月19日から10月23日 | 認定経営革新等支援機関に確認書を依頼する枠(事業承継促進枠)は、この週に依頼。M&Aの枠は、仲介・FAの登録状況と契約の時期を確認 |
| 10月26日から10月29日 | Jグランツに入力して提出。差戻しへの対応時間を残す |
| 10月30日から11月6日 | 予備日 |
事務局は、申請が締切の前日や当日に集中すると、不備を指摘して差し戻す作業を複数回できず、不備が直らないまま不採択になる可能性があると、公式サイトで知らせています。
申請の手続きは、どの枠でも共通のものがある
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請の方法 | Jグランツの電子申請のみ。申請書類は原則PDF |
| GビズID | プライムアカウントが必要。取得の手続きには、法務局発行の印鑑証明書(発行から3か月以内)、実印を押した申請書、SMSを受信できる携帯電話番号などが必要 |
| 申請書の作成を第三者に頼む場合 | 行政書士(行政書士法人)に限る。行政書士証票の写しと委任契約書の写しを提出。それ以外が作成したと判明すると、交付決定が取り消される可能性がある |
| 見積書 | 公募申請の時点では不要な枠が多い。採択後の交付申請で提出 |
| 支払い方法 | 補助事業者の名義の口座からの銀行振込、またはクレジットカードの1回払い |
| 補助金の支払い | 事業の完了後、実績報告を事務局が検査して額を確定したあとの精算払い。先に自己資金で支払う |
| 報告 | 事業化状況報告を、補助事業の完了日が属する事業年度から5年間、各事業年度の終了後90日以内に |
| 補助金の税務 | 交付を受けた事業年度の収益に計上し、法人税などの課税対象 |
公募要領は、申請書類の作成を外部に頼む場合に、作業の実態から離れて高額な成功報酬を請求する業者に注意するよう書いています。申請書類の作成にかかった費用は、補助対象になりません。
これまでの採択の状況
事務局は、採択の件数を公式サイトに載せています。直近2回の件数は次のとおりです。割合は、編集部が公表の件数から割り算した概数です。
| 枠 | 14次の申請 | 14次の採択 | 15次の申請 | 15次の採択 |
|---|---|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 169件 | 103件(約61%) | 190件 | 115件(約61%) |
| 専門家活用枠 | 299件 | 180件(約60%) | 312件 | 194件(約62%) |
| PMI推進枠 | 43件 | 27件(約63%) | 47件 | 28件(約60%) |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 1件 | 1件 | 2件 | 1件 |
| 合計 | 512件 | 311件 | 551件 | 338件 |
どの枠でも、約6割が採択されています。ただし、これは過去の回の数字で、16次の結果を約束するものではありません。廃業・再チャレンジ枠は、件数が少ないので、割合は出しません。
つまずきやすい点
| つまずく点 | 起きること | 避け方 |
|---|---|---|
| 枠を間違える | 要件に合わず、資格審査で外れる | 上の早見表で、承継の相手とM&Aの進み具合から枠を決める |
| 事業承継促進枠で、M&Aによる承継を申請する | 対象外 | 第三者への承継は専門家活用枠 |
| M&Aの契約を、交付決定の前に結ぶ | 専門家費用が補助対象外 | 契約や最終契約が補助事業期間に入るかを、事前に確認 |
| 仲介・FAが、M&A支援機関登録制度に登録されていない | 委託費が補助対象外 | 契約前に登録の有無を確認 |
| 相見積を取らず、選定理由書も出さない | 経費が認められない | 1件50万円以上の支払いは、原則、2者以上の見積 |
| PMIの費用を、M&Aの前の契約でまとめて払う | PMI推進枠の対象外になる場合がある | PMIの専門家との契約は、M&Aの成立後を基本に考える |
| 同じ内容を、他の補助金にも申請する | 重複で交付決定の取消し | 同一または類似の内容は、国の他の補助金と重複できない |
| 賃上げを誓約したが達成できない | 最大200万円の返還や、18か月の減点 | 5年先の人件費まで見て決める |
| 申請が締切の直前に集中する | 差戻しの修正が間に合わない | 10月29日までに提出 |
| 認定経営革新等支援機関への依頼が遅い | 事業承継促進枠で確認書が間に合わない | 締切の3週間前までに依頼 |
向く会社、向かない会社
| 向く会社 | 向かない会社 |
|---|---|
| 5年以内の親族や従業員への承継が決まっている会社(事業承継促進枠) | M&Aの相手がまだ決まらず、費用の見通しもない会社(専門家活用枠は、契約と最終契約が期間内に入る必要がある) |
| 買い手として、仲介・FAの費用とDDの費用を、一定の見積の取り方で確認できる会社 | 専門家との契約を、すでに交付決定の前に結んだ会社 |
| M&A後に、統合の専門家や投資を計画している会社(PMI推進枠) | M&Aの成立から3年を超えている会社 |
| M&Aを試みたが、成約せず、廃業して再挑戦する人(再チャレンジ申請) | 申請者自身がM&Aの相手探しを行っただけの人 |
| 補助金が入る前に、全額を先に支払える会社 | 資金に余裕がなく、補助金の入金まで持たない会社 |
よくある質問
| 質問 | 答え |
|---|---|
| 4つの枠は、どれか1つにしか申請できないのか | 事業承継促進枠と、専門家活用枠・PMI推進枠は同一の公募回で併せて申請できない。専門家活用枠の買い手とPMI推進枠の専門家活用類型は同時申請ができ、廃業・再チャレンジ枠は併用申請ができる |
| 補助金は、いつ入金されるのか | 事業の完了後、実績報告を事務局が検査して額を確定したあとの精算払い |
| 商工会議所の案内にある上限額は、必ず出るのか | 案内の数字は、各枠の上限額の概要。補助率を掛けた額が上限を超えない範囲で、実際の経費に応じて決まる |
| 専門家活用枠で、売り手が使えるのはどの類型か | 売り手支援類型。小規模事業者等なら小規模売り手支援類型も選べる。どちらかを選び、同時に申請はできない |
| M&Aが成立しなかったら、補助金はどうなるか | 買い手・売り手の類型は上限が300万円、小規模売り手支援類型は50万円に下がる。廃業費の上乗せは、M&Aが実現した場合に限る |
| 小規模事業者に当たるかは、どう決まるか | 製造業その他は従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下(宿泊業・娯楽業は20人以下)の会社や個人事業主 |
| PMI推進枠で、専門家はだれに頼めるのか | 弁護士、公認会計士、税理士、中小企業診断士、経営コンサルタントなどの専門家、金融機関など。不正があれば、所属先の名称などが公表される |
| 申請の完了は、どう確認するのか | Jグランツに登録した担当者のメールアドレスに完了メールが届く。マイページでも確認できる |
| 地域に関する要件はあるか | 補助対象者は、地域の雇用の維持・創出や、地域の強みの活用などで、地域経済に貢献している(する予定の)中小企業者等とされている |
確認先
最終的な判断は、枠ごとの公募要領が基準です。
| 項目 | 確認先 |
|---|---|
| 公式サイト(16次公募) | https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/ |
| 事業承継促進枠の資料 | https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/16-succession_download/ |
| 専門家活用枠の資料 | https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/16-experts_download/ |
| PMI推進枠の資料 | https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/16-pmi_download/ |
| 廃業・再チャレンジ枠の資料 | https://shoukei-mahojokin.go.jp/r7h/16-challenge_download/ |
| 事務局の電話 | 事業承継促進枠 050-3192-6274、専門家活用枠と廃業・再チャレンジ枠 050-3145-3812、PMI推進枠 050-3192-6228(9時30分から12時、13時から17時。土日祝日を除く) |
| 案内を出した商工会議所 | 武雄商工会議所 0954-23-3161 |
| 電子申請 | Jグランツ https://www.jgrants-portal.go.jp/ / GビズID https://gbiz-id.go.jp/top/ |
どの枠も、後払いの補助金で、先に払う資金が必要です。要件を満たしていても、交付決定の前に契約や発注をすると、補助対象になりません。ProdX Crowd編集部は、公式の資料に出ている日付と数字を確認したうえで、記事にしています。自社の状況がどの枠に当たるかを決めるところから、始めてみてください。ほかの補助金の一覧は、補助金検索から探せます。
この制度を一言でいうと
「事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)」は、武雄商工会議所が実施する補助金・助成金です。対象の地域は佐賀県です。
事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆) | 補助金・助成金関係 | 公式|武雄商工会議所 ご利用の Internet Exproler は古すぎます。 あなたがご利用の Internet Explorer はすでにサポートが終了しているため、正しい表示・動作を保証しておりません。 古い Internet Exproler はセキュリティーの観点からも、 新しいブラウザに移行する事が強く推奨されています。
受付の期間は、2026年10月2日から2026年11月6日まで。
| 制度名 | 事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆) |
|---|---|
| 実施機関 | 武雄商工会議所 |
| 種類 | 補助金・助成金 |
| 対象地域 | 佐賀県 |
| 受付期間 | 2026年10月2日から2026年11月6日まで |
「事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)」の対象になる方
対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。
- 1地域佐賀県
- 2規模従業員数の制約は示されていません
| 確認すること | この制度の内容 |
|---|---|
| 地域 | 佐賀県 |
| 規模 | 従業員数の制約は示されていません |
申請の方法と、そろえる書類
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 商工会議所 | 商工会議所・商工会・支援機関が関与する手続きがあります。窓口の予約や、確認書の発行に、日数がかかる場合があります。 |
「事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)」の手続きの流れと日程
この制度の受付は2026年10月2日から2026年11月6日まで。締切の2026年11月6日から逆算した、準備の目安は次の表のとおりです。
- 申請計画書・見積書を提出
- 審査1〜3か月
- 交付決定ここから発注できる
- 発注・実施期間内に支払いまで
- 実績報告証拠書類を提出
- 検査・確定補助額が決まる
- 入金お金が入るのは最後
発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。
| 時期(目安) | やること |
|---|---|
| 2026年9月6日ごろ | 公募要領を読み、対象かどうかを確認する |
| 2026年9月21日ごろ | 見積書の依頼、電子申請のアカウント取得、決算書・納税証明書の準備 |
| 2026年10月6日ごろ | 事業計画書の作成を始め、第三者(商工会議所・よろず支援拠点など)にも見てもらう |
| 2026年10月29日ごろ | 書類の最終確認。入力を前倒しで済ませる |
| 2026年11月6日 | 受付の終了日。この日までに提出が完了していること |
「事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)」についてのよくある質問
Q&A事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)
Q. 事業承継M&A補助金 16次公募のお知らせ(11/6〆)の受付期間はいつですか?
2026年10月2日から2026年11月6日まで。
この制度を検討するときの確認リスト
| 確認項目 | 状況 |
|---|---|
| 対象の地域(佐賀県)に、事業所がある | □ はい □ いいえ |
| 受付期間(2026年10月2日から2026年11月6日まで)に間に合う | □ はい □ いいえ |
| 交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない | □ はい □ いいえ |
| 後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている | □ はい □ いいえ |
情報の確認元:武雄商工会議所の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関等のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。
補助金・経営支援顧問