募集中地域・自治体の補助金

京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内

実施機関
宮津商工会議所
募集期間
2026/07/01 〜 2026/10/30
地域
京都府

京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内(宮津商工会議所)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。

京都府の建設業向け設備補助は、測量機器・ICT建機・空調服などの「買い切り」を、最大300万円まで支える制度(2026年度分は受付終了)

この制度の正式名称は「令和8年度京都府建設業等人手不足対策支援事業」の、工事現場等の生産性向上に資する設備等を導入する事業です。実施するのは京都府建設交通部指導検査課で、宮津商工会議所が会員向けに2026年6月19日に案内したことから、地域の商工会議所のページ経由で知った方も多い制度です。

先に、いちばん大事な状況をお伝えします。京都府の公式ページ(2026年10月7日更新)には、交付申請の受付は予算額に達したため、2026年9月28日(月)17時で打ち切ったと書かれています。当初の申請期間は2026年7月1日から10月30日まででしたが、先着順のため、期間の途中で締め切られました。したがって、この記事の主な役割は、今年度に申請できる方への手続き案内ではなく、すでに交付決定を受けた事業者が実績報告で迷わないための整理と、次の年度に備える方が仕組みを理解するための解説です。募集の再開や追加募集があるかどうかは、後述の担当課に確認してください。

この制度は、補助金です。融資や認定ではなく、設備を購入した費用の一部が、事業完了後の確認を経て、振込で交付されます。

制度の骨格を、まず表で整理します。

項目内容(京都府の申請の手引き・交付要領より)
実施機関京都府建設交通部指導検査課(調整係)
目的建設産業の人手不足等の課題解決や、生産性向上につながる取組への経費の一部補助
対象者京都府内に主たる営業所を置く、令和8年度京都府建設工事競争入札参加資格者または令和8年度京都府測量等業務指名競争入札参加資格者のうち、中小企業事業者
補助率と上限処遇改善を実施した場合は3分の2以内で上限300万円。それ以外は2分の1以内で上限200万円
補助対象経費測量機器やICT機器等の導入費で、業務の効率化や省人化等の効果があると知事が認めたもの(消費税・地方消費税は除く)
申請方法電子申請フォームのみ。持参・郵送・メール等は受け付けない
補助期間交付決定日(事前着手の場合は事前着手日)から2027年2月19日まで
交付の順番予算の範囲内で先着順
受付の状況2026年9月28日17時で打ち切り

以下では、対象になる会社、金額の仕組み、対象になる品目と外れる品目、申請から入金までの流れ、実績報告で迷いやすい点、向く会社と向かない会社、同じ年度の関連制度との関係、よくある質問の順に説明します。

誰が申請できる制度なのか:資格者名簿に載っている府内の中小企業

申請できる会社の条件は、3つの要素で決まります。ひとつめは、京都府内に主たる営業所があること。ふたつめは、令和8年度の京都府建設工事競争入札参加資格者、または令和8年度の京都府測量等業務指名競争入札参加資格者であること。みっつめは、中小企業事業者であることです。

三つめの「中小企業事業者」は、交付要領の第2条が定義しています。

区分資本金・出資の総額または常時使用する労働者数条件
建設業を主たる事業とする事業者3億円以下の法人300人以下建設業に属する事業を主たる事業として営むこと
サービス業を主たる事業とする事業者5,000万円以下の法人100人以下サービス業に属する事業を主たる事業として営むこと

測量等業務の名簿に載っている会社でも、主たる事業が建設業またはサービス業のどちらに当たるかで、この表のどちらかに当てはめて確認します。どちらの区分に入るか迷う場合は、後述の担当課に、会社の事業内容を伝えて確認するのが確実です。

ここで見落としやすいのが、「資格を持っているか」の年度です。対象は令和8年度の入札参加資格者です。令和7年度の名簿にだけ載っていた会社や、令和8年度の名簿登録がまだ済んでいない会社は、そのままでは条件に当てはまりません。名簿の登録状況は、京都府の入札担当部署の資料で確認してください。

また、京都府外に本社があり、府内に支店や営業所だけがある会社は、「主たる営業所」が府内にあるかどうかが論点になります。この点は、手引きの文言どおり、主たる営業所の所在地で判断されます。

金額はどう決まるのか:処遇改善の有無で、補助率と上限が分かれる

この制度の特徴は、同じ設備を買っても、賃金を上げているかどうかで、補助率と上限額が変わることです。

区分条件補助率補助金額の上限
労働者の処遇改善を実施した場合下の判定を満たす補助対象経費の3分の2以内300万円
上記に該当しない場合判定を満たさない補助対象経費の2分の1以内200万円

処遇改善の判定は、手引きの注に次のように定められています。交付申請日の時点で、2022年(令和4年)4月1日以降に、事業年度または暦年の「給与等受給者一人当たりの平均受給額」を、前の事業年度(暦年)と比べて1,000分の15(1.5%)以上増やしていること、です。

平均受給額の計算方法は2通りが示されています。

方式分子分母
法人事業概況説明書を使う方式「10 主要科目」のうち、労務費、役員報酬、従業員給料の合計額「4 期末従業員等の状況」の「計」
法定調書合計表を使う方式給与所得の源泉徴収票合計表(375)の「A 俸給、給与、賞与等の総額」の支払金額欄同じ表の人員

どちらの方式でも、証明に使うのは、管轄の機関に提出済みの連続する2年分の法人事業概況説明書、または法定調書合計表の写しなどです。賃金台帳のように個人情報が載る資料を使う場合は、個人を特定できる情報をマスキングして提出します。

たとえば、仮の数字で考えてみます。前年度の平均受給額が400万円の会社は、400万円の1.5%増しの406万円以上が、当年度の平均受給額として必要になります。仮に当年度が405万円だと、増加率は1.25%で、1.5%に届きません。この仮の数字のように、1万円の差で区分が変わるため、申請前に自社の数字で計算しておくことが大切です。

処遇改善の区分を判定する材料について、京都府のQ&Aは、従業員数が増減している場合の扱いも示しています。法定調書合計表の給与総額と、人員から確認する、という答えです。人数が変わっていても、一人当たりに直して比較するわけです。

補助金額の計算例(仮の数字)

以下は、補助率と上限額の動きを理解するための、仮の数字による計算例です。実際の経費の額ではありません。補助金額は、1,000円未満の端数が切り捨てられます。

仮の補助対象経費処遇改善あり(3分の2、上限300万円)処遇改善なし(2分の1、上限200万円)自己負担(あり/なし)
150万円100万円75万円50万円/75万円
300万円200万円150万円100万円/150万円
450万円300万円(ちょうど上限)200万円(上限で頭打ち)150万円/250万円
600万円300万円(上限で頭打ち)200万円(上限で頭打ち)300万円/400万円

上限に届く経費の目安は、処遇改善ありなら450万円、なしなら400万円です。この水準を超えた分は、補助が増えません。たとえば、ICT建機を1台買う会社が経費600万円で申請しても、処遇改善ありで受け取れるのは300万円で、補助率の3分の2(400万円)には届きません。上限の存在を前提に、どの機器をいつ買うかを決めるのが現実的です。

なお、補助対象経費には消費税・地方消費税が含まれません。見積書の税込額ではなく、税抜の本体価格と、付随する据付費などの合計で計算します。さらに、仕入控除税額(消費税の仕入税額控除に当たる部分)が申請時に明らかな場合は、それを差し引いて申請するルールが、交付要領の第6条にあります。

何を買えるのか:測量機器、建設機械、ICT機器等と被服の4つの系統

申請の手引きは、対象品目を3つの系統で例示しています。さらに、交付要領の別表3が、経費の区分を3つに分けています。

系統(手引き)例
測量機器地上型レーザースキャナー、自動追尾機能付き測量機器、ドローン、GNSS受信機 等
建設機械ICT建機(マシンガイダンスまたはマシンコントロール)、チルトローテータ、既存の油圧ショベル等に装着するシステム 等
ICT機器等ウェアラブルカメラ、定点カメラ、CCUS現場運用支援機器、空調服、電熱式防寒服、3次元CADソフトウェア(買い切り) 等
経費区分(交付要領 別表3)内容
機械装置等購入費機器・設備類等の購入費用。パソコン(タブレット端末、スマートフォンとその周辺機器を含む)は除く。ただし、計画段階の三次元モデルや属性情報を持つ電子データをもとに工事現場等の業務効率化に寄与する情報処理システムは対象
被服費空調服、電熱式防寒服の購入費用。2027年2月19日までに利用するものに限る
役務費機械装置の据付等の費用

ここで、対象になるかどうかの線引きを、制度の文言から整理します。

場面扱い根拠となる文言
機器を買い取る対象手引きの注:機器・機械等は購入に要する経費のみが対象
機器をレンタル・リースする対象外手引きの注、Q&A:リース等費用は認めない
ソフトのサブスクリプション対象外手引きの注:ソフトウェアライセンス(サブスクリプションを含む)は対象外
3次元CADの買い切り対象になりうる手引きのICT機器等の例に記載
機器に付属するアプリの利用料対象外Q&A:アプリ等のソフトウェア利用費は認めない。見積に含まれる場合は除いた額で申請
機器に最初から入っている買い切りソフト対象Q&A:機器と一体不可分かつ買い切りの場合に限り対象
スマートフォン・タブレット条件つきQ&A:今回導入する機器と一体的かつ専用で使うことが明らかな場合に限る
個人に支給するもの対象外手引きの注:個人支給のものは対象外
機器の据付・設置の費用対象別表3:役務費(機械装置据付等)
単なる経費削減(LED電球への交換等)や個人給付(ヘルメットライト等)対象外別表3 注②
執務室の備品(エアコン設置、机・椅子の増設等)対象外別表3 注③
消耗品、通信費、汎用事務機器、広告宣伝費対象外別表3 注④
振込手数料対象外別表3 注①

空調服・電熱式防寒服を申請するときの注意

被服費は、個人に支給するものが対象外であることと、対象経費の一部に「令和9年2月19日までに利用するもの」という期限がかかっていることが、ポイントです。京都府のページには、空調服や電熱式防寒服を申請する場合に参照する「被服等(ファン付きウェア、電熱式防寒服等)写真台帳」のエクセルが用意されています。実績報告では、購入した被服等を2027年2月19日までに利用したことが分かる資料が、該当する場合に必要です。

さらに、交付を受けた50万円未満の機器や被服等は、任意の台帳に、貸与日、貸与者などを書いて、貸与状況を常に明らかにしておく決まりがあります。Q&Aによると、台帳の様式は指定されておらず、財産名、数量、購入日、貸与日、貸与者、貸与数、返還日などが分かればよい、とされています。

「工事現場等の生産性向上に効果がある」かどうかを誰が判断するのか

交付要領の対象経費の定めには、「労働生産性の向上、その他の人手不足対策推進のための取組に要する機器又は被服の導入(他の用途に用いることができるものを除く)」とあります。つまり、他の用途にも使えてしまう汎用品は、原則として外れる考え方です。パソコンが別表3で明確に除かれているのは、そのためです。

最終的には、「知事が認めたもの」という書き方です。手引きの例に載っている品目でも、申請する現場での使い方や、見積の内容によって、判断が分かれる余地があります。迷う機器は、見積を取った段階で、担当課に品目名と型番を伝えて、対象になるかどうかを確認するのが無難です。

申請から入金までの流れ:先着順の受付、交付決定、購入、実績報告、確定

手引きの「申請の流れ」は、5つの段階で書かれています。受付がすでに終わっているため、以下は、交付決定を受けた方が現在どの段階にいるかを確認する目的で読んでください。

段階やること主な書類・期限
申請書の作成・提出電子申請フォームから提出交付申請書(別記第2号様式)、所要額調書、補助対象経費の算出基礎資料、事業計画書、口座振替依頼書、カタログ等と見積
申請内容の審査・交付決定京都府が内容を審査して決定交付決定に係る通知が届く
機器の購入、実績報告書の作成購入・支払・納品を終える事業完了日から30日以内、または2027年2月26日必着のどちらか早い日まで
補助金の額の確定実績報告の審査確定した交付額を文書で通知
補助金の受領振込提出した口座に入金

先着順の意味と、受付完了通知メールの位置づけ

この制度は、予算の範囲内で申請の先着順に交付します。申請の順序は、電子申請フォームの「受付完了」の順番で決まります。Q&Aには、打ち切りの条件として「交付申請の総額が予算額に達した時刻で打ち切る」と書かれていました。実際に、2026年9月28日17時に打ち切られています。

注意したいのは、受付完了通知メールの意味です。Q&Aと手引きは、このメールはフォームへの申請が届いたことを知らせるもので、補助金の交付を確約するものではない、と説明しています。受付完了の通知が出た時点で、すでに累計の交付申請額が予算額に達していた場合は、その申請は受理されません。メールが届いたあとに、審査完了後、受理した申請について別途メールで知らせる、という二段構えです。

申請内容に不備や不足書類があれば、入力した申請担当者のメールアドレス宛に、個別に連絡が来ます。連絡先のメールを、誰も見ない共有アドレスにしていないかどうか、確認しておくと安心です。

事前着手とは何か

原則は、交付決定日のあとに事業を始めることです。ただし、やむを得ない事由で、交付決定より前に事業を始める(契約を結ぶことを含む)場合には、事前着手届(別記第1号様式)を出して、承認を受ける必要があります。

項目内容
事前着手が認められる最も早い日2026年4月1日以降
4月1日より前に契約済みの物品納品が4月1日以降でも対象外(Q&A)
事前着手届を出せば交付が確約されるか確約されない(手引き)
補助期間の始まり事前着手が承認された場合は事前着手日

つまり、2026年3月31日以前に注文書や契約書を取り交わした機器は、納品が4月以降であっても、対象になりません。ここが、「すでに買ってしまったものは対象になるのか」という問いへの回答です。

実績報告で迷いやすい点を、制度の文言で確認する

補助期間は、交付決定日(事前着手日)から2027年2月19日までです。この日までに、経費の支払いを含めて、事業を完了させる必要があります。実績報告書の提出期限は、補助事業が完了した日から30日を経過した日、または2027年2月26日のいずれか早い日です。事前着手をしている場合は、起算日が交付決定日になります。

確認する場面制度の扱い出典
事業の完了とは支払いを含めて完了していること手引き、Q&A
実績報告の提出書類実績報告書(別記第5号様式)、交付申請書所要額調書、算出基礎資料、請求書・領収書の写し等手引き 6
取得財産等管理台帳該当する場合に提出(第7号様式)手引き 6
複数回に分けて購入まとめて1回で申請するQ&A
下取りがある支払金額に基づき、下取り額を考慮して計算Q&A
他の補助金との併用併用する補助金の額を差し引いた額が対象経費手引き 9、Q&A
事業内容の変更軽微でなければ変更承認申請書(第3号様式)手引き 5
増額変更予算の都合上、認められないQ&A
軽微な変更とは交付決定額の3割以内の減額Q&A
事業の中止中止(廃止)承認申請書(第4号様式)手引き 5

下取りがある場合の計算(Q&Aの例)

京都府のQ&Aは、下取りの扱いを、次のような数字で説明しています。300万円の製品を下取りに出して、450万円の製品を購入する場合、補助対象経費は450万円から300万円を引いた150万円で、これが申請者の実質の負担額と一致します。見積書の値引きや下取りがあって「機器単体の費用×数量」と書けない場合は、欄外に但し書きを入れて、支出する経費が分かるように説明すれば足りるとされています。

他の補助金と併用するとき(Q&Aの例)

実際に要した経費が500万円で、国等の補助金が200万円の場合、この制度の補助対象経費は500万円から200万円を引いた300万円です。ただし、国や地方公共団体が、この補助金との併用を認めていない場合は、そもそも本補助金に申請できません。併用を予定している機器がある場合は、先にもう一方の制度の要件を確認しておく必要があります。

変更が必要になる場面

交付決定のあとに、機器を追加する、数量を変える、3割を超えて減らす場合は、変更の申請が必要です。逆に、交付決定額の3割以内の減額は、軽微な変更として、変更承認申請書の提出が不要です。一方で、増額は、予算の都合上、認められません。見積から機種が変わりそうなときは、納品前に変更の要否を確認しておくと、実績報告の段階で慌てずに済みます。

補助金をもらったあとの義務:保存期間、立入検査、取得財産の管理

補助金は、受け取って終わりではありません。手引きの注意事項には、次の義務が書かれています。

項目内容
帳簿・証拠書類の保存事業が完了した年度の終了後10年間、管理・保存する
立入検査等補助事業の完了後10年間、京都府が必要と判断した場合、職員が事務所等に立ち入り、帳簿書類等を調査・検査する
50万円未満の機器・被服等任意の台帳で、貸与日や貸与者などの貸与状況を明らかにしておく
取得価格が50万円以上の財産取得財産等管理台帳を備え、耐用年数の期間は処分が制限される(交付要領 第14条)
財産を処分したいとき事前に取得財産処分承認申請書(別記第8号様式)を郵送で提出
仕入控除税額が後で確定したとき速やかに別記第6号様式で報告し、返還を命じられることがある
虚偽の記載など交付決定の取消し、補助金の返還、事業者名・不正内容の公表。指名停止等の措置を受けることもある

取得財産の制限期間は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令の耐用年数とされています。たとえば、仮に耐用年数が数年の機器を、補助金を使って購入した場合、その期間内に売却や譲渡をするには、事前の承認が必要です。故障による買い替えや、現場の撤退に伴う売却などが想定される会社は、機器の購入時点で、この制限を頭に入れておくべきです。

この制度が向く会社、向かない会社

判断の軸向く会社向かない会社
資格令和8年度の入札参加資格者または測量等業務の指名競争入札参加資格者で、主たる営業所が京都府内名簿に載っていない、または主たる営業所が府外
買い方機器を購入(買い切り)するリースやレンタル、サブスクリプションで使いたい
賃金給与の平均受給額を1.5%以上引き上げた実績があり、それを書類で示せる賃上げの実績がなく、上限200万円・補助率2分の1で十分とは言えない
機器の用途現場の測量、施工、安全、見える化に専用で使うパソコンやスマートフォンなど、他の用途に使える汎用品が中心
資金繰り補助金は事業完了後の確定を経て振り込まれるため、いったん自社で支払える購入代金の立替えが難しい
事務10年間の書類保存と立入検査に対応できる保存・管理の体制をつくれない

事業完了までの支払いを自社で行う点は、見落とされがちです。補助金は、実績報告の審査を経て確定してから入金されるため、機器の代金は、先に自社が払います。仮に450万円の機器を買う会社が処遇改善ありで300万円の補助を受ける場合でも、450万円の支払いを先に済ませる必要があります。

同じ年度の「バックオフィス」事業との関係

京都府は、同じ令和8年度に、「バックオフィスの生産性向上及び多様な担い手確保に資する事業」も、同じ要領のもとで実施しています。2つは別の事業で、補助率も上限も違います。

項目工事現場等の生産性向上に資する設備等を導入する事業バックオフィスの生産性向上及び多様な担い手確保に資する事業
補助率処遇改善ありで3分の2、なしで2分の12分の1以内
上限300万円(なしは200万円)50万円
対象経費の例測量機器、建設機械、ICT機器、空調服などシステム等導入費、教育研修費、日本語研修費
対象経費の区分機械装置等購入費、被服費、役務費システム等導入費、教育研修費、日本語研修費(別表2)

Q&Aによると、この2つの事業には、両方に申請することができます。ただし、それぞれの申請書の提出が必要です。同じ経費区分の中で、たとえば機械装置等購入費と被服費のように、複数の経費区分を同時に申請することも、補助金の限度額の範囲内であれば可能です。

去年度の同種制度との違い

京都府は、令和7年度にも、似た名前の「建設業等人材確保対策支援事業」を行っていました。令和7年度分は、設備等の導入について、働きやすい環境づくりを目的に、補助期間が2026年2月24日まで、受付期間が2025年度中と2026年1月6日から30日までの追加募集(1月16日で打ち切り)という経過をたどっています。令和8年度は、事業名が「人手不足対策支援事業」に改められ、設備等導入の補助率と上限(処遇改善ありで3分の2・300万円、なしで2分の1・200万円)は、令和7年度と同じ水準で示されています。令和8年度には、手引きの対象品目例に、3次元CADソフトウェア(買い切り)が載っています。

年度が変わるたびに、要領や手引きが改正されます。令和8年度の交付要領は、2026年6月1日に施行されたものです。次の年度に備える場合は、その年度の要領を読み直してください。

つまずきやすい点を、順番に整理する

つまずき起きやすい理由防ぐ方法
申請しようとしたら受付が終わっていた先着順で、期間の途中で予算額に達した次年度は、受付開始日に提出できるよう、書類を前もって準備する
処遇改善の区分が想定と違った平均受給額の計算の分母・分子の取り方を取り違える手引きの注に書かれた帳票の欄どおりに、2年分で計算する
3月以前に契約した機器が対象外だった納品日ではなく、契約日で判断される契約・注文の日付を、申請前に確認する
サブスクリプション型の機器サービスが対象外だった機器は買い切りでも、ソフトが月額課金のことがある見積を、本体、据付、ソフト利用料に分けて出してもらう
受付完了メールで交付が決まったと思ったメールは到達の通知審査完了後の受理メールを待つ
完了日の算定を誤った納品日と支払日の遅いほうで完了となる支払日も含めて、期日の逆算をする
増額変更ができなかった予算の都合上、増額は認められない見積の時点で、余裕を持った金額にしておく

手続きの日程を、日付で並べる

2026年度の経過を、公式ページと手引きの日付で整理すると、次のとおりです。

日付出来事出典
2026年4月1日事前着手が認められる最も早い日。これより前に契約した機器は対象外手引き、Q&A
2026年6月1日令和8年度の交付要領が施行交付要領の附則
2026年6月19日宮津商工会議所が会員向けに制度を案内宮津商工会議所の記事
2026年7月1日交付申請の受付開始京都府のページ
2026年9月9日実績報告、変更申請、中止・廃止申請の受付開始京都府のページ
2026年9月28日17時予算額に達したため交付申請の受付を打ち切り京都府のページ
2026年10月30日当初予定の申請期間の最終日(すでに打ち切り済み)手引き
2027年2月19日補助期間の終わり。経費の支払いを含めて事業を完了させる日手引き、交付要領
2027年2月26日実績報告書の提出期限(完了日から30日を経過した日と比べ、早いほう)手引き、交付要領

交付決定の日が遅い方ほど、2月19日までの期間が短くなります。機器の納期が長い測量機器やICT建機は、納品が間に合わないと、補助対象にならない恐れがあります。納期が確定しない場合は、事業内容の変更や中止の手続きを、期限に余裕を持って検討することになります。

実務の目線:買い方と書類の用意で、差がつく場所

当社(ProdX Crowd編集部)が、これまで多くの補助金の申請書類を見てきた経験から言えるのは、設備導入型の補助金では、機器の選定よりも、書類の整合性で手戻りが起きやすいということです。株式会社ウブントゥでは、500件以上、20億円以上の支援実績(社内集計)があります。その経験を踏まえた、この制度に当てはめたときの確認ポイントを、表にします。

確認する書類見る点
見積書本体、付属品、据付費、ソフト利用料が分かれているか。消費税が別になっているか
カタログ見積書の機種名・型番と一致しているか。測量・施工・安全など、現場で何に使うか分かるか
事業計画書補助率や採択の判断には影響しないとQ&Aにあるが、導入後の効果をあとから聞かれることがある。導入の目的を、自社の言葉で書けているか
給与の証明資料2年分が連続しているか。管轄機関に提出済みの控えか。個人情報はマスキングしたか
口座振替依頼書名義とカナの表記が通帳と一致しているか
他の補助金の書類併用する場合、交付申請書または交付決定書の写しがあるか

Q&Aでは、事業計画書の記載内容は補助率や採択に影響しない、と明記されています。点数をつけて競う審査ではなく、要件を満たす申請が、受付完了の順に処理される仕組みです。そのため、この制度では、書き方の巧みさより、書類の不備がなく早く出せるかどうかが、結果を左右します。

よくある質問

質問回答(京都府の資料による)
令和8年度分は、今から申請できますか交付申請の受付は、予算額に達したため、2026年9月28日17時に打ち切られています。追加募集などの有無は、担当課に確認してください
すでに購入済みの機器は対象ですか2026年4月1日以降に売買契約(注文書を含む)を結んだものに限ります。3月31日以前に契約済みのものは、納品が4月以降でも対象外です
機器をリースで入れる場合は対象ですか対象外です。購入費と、付随する据付等の役務費のみが対象です
機器を使うためのアプリ代は対象ですか対象外です。機器にあらかじめ入っている買い切りのソフトで、機器と一体不可分の場合に限り対象になります
スマートフォンやタブレットは対象ですか機器と一体的かつ専用で使うことが明らかな場合に限ります
何回かに分けて買うのですが年度内に複数回に分けて購入するものは、まとめて申請します
国や市町村の補助金と併用できますか国等が認めれば申請できます。ただし、国等の補助額を差し引いた額が、この制度の補助対象経費です
事業計画書の内容は補助率に影響しますか影響しません。達成したい目的を把握するために提出するもので、導入後の効果をあとで聞かれることがあります
交付決定はいつごろですか申請が届いたあと、順次、内容を確認して手続きが進められます。具体的な日付は示されていません
交付決定後に金額を増やせますか予算の都合上、増額変更は認められません
補助事業の完了とはいつですか経費の支払いを含めて完了していることです。納品日と支払日のいずれか遅いほうが、機械装置等購入費の完了予定日の目安とされています
申請フォームの操作で困ったら京都府の資料には、電子申請システムの操作方法の問い合わせ先として、0120-464-119(平日9時から17時、年末年始を除く)が記載されています

次に何をするか:状況別の行動表

あなたの状況次の一手
すでに交付決定を受けた補助期間の終わり(2027年2月19日)から逆算し、納品と支払いの日程を確認する。実績報告の提出期限(完了日から30日、または2027年2月26日の早いほう)をカレンダーに入れる
9月28日の打ち切りに間に合わなかった追加募集の有無は、指導検査課調整係に確認する。電話は075-414-5225、メールはshido@pref.kyoto.lg.jp。連絡のときは「設備の補助金について」と伝える(手引きの案内)
来年度以降の申請を考えている入札参加資格の名簿登録、賃金の推移(1.5%の判定)、導入したい機器の見積を、前もって整える
他の補助金と併用したい併用の可否を、双方の担当窓口に確認する。併用する場合は、併用する補助金の額が差し引かれる点を、資金計画に入れる
自社で検討中で、迷っている制度の資料と、自社の数字を並べて確認する段階から、ProdX Crowdの月額10,000円のサービスで、補助金の探し方や申請書類の整理を一緒に進めることもできます(初期費用0円、成果報酬0円、最低契約期間なし、いつでも解約OK)

公式資料の入手先

この記事は、京都府ホームページの「令和8年度京都府建設業等人手不足対策支援事業」のページ(2026年10月7日更新)と、そこに掲載されている申請の手引き(設備等導入)、交付要領、Q&Aを読んで整理したものです。宮津商工会議所の案内記事は、地域の会員向けの紹介として参照しました。

資料場所
制度のページhttps://www.pref.kyoto.jp/shido/hojokin/news/r8seisanseikoujo_hojokin.html
申請の手引き(設備等導入)https://www.pref.kyoto.jp/shido/hojokin/documents/r8tebiki_setsubi.pdf
交付要領https://www.pref.kyoto.jp/shido/hojokin/news/documents/r8koufuyouryou.pdf
Q&Ahttps://www.pref.kyoto.jp/shido/hojokin/news/documents/r8qanda.pdf
宮津商工会議所の案内https://miyazu-cci.or.jp/2026/06/19/12599
問い合わせ先京都府建設交通部指導検査課調整係(平日9時から17時、土日祝日を除く)、電話075-414-5225、E-mail shido@pref.kyoto.lg.jp

制度の細部は、年度ごとに要領と手引きが改められます。実際に動く前には、必ず、最新の公式ページと、担当課の案内を確認してください。

この制度を一言でいうと

「京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内」は、宮津商工会議所が実施する補助金・助成金です。対象の地域は京都府です。

京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内 | 宮津商工会議所 京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内 京都府では、中小企業が行う建設産業における人手不足等の課題解決につながる取組や、生産性向上等につながる取組に対し、経費の一部を補助されます。 令和8年7月1日(水)~令和8年10月30日(金)(郵送、持参等は不可)

受付の期間は、2026年7月1日から2026年10月30日まで。

制度名京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内
実施機関宮津商工会議所
種類補助金・助成金
対象地域京都府
受付期間2026年7月1日から2026年10月30日まで

「京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内」の対象になる方

対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。

対象かどうかを、この順に確認します
  1. 1地域京都府
  2. 2規模従業員数の制約は示されていません
確認することこの制度の内容
地域京都府
規模従業員数の制約は示されていません
この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
中小企業中小企業者・小規模事業者の定義に当たることが条件です。業種ごとに、資本金や従業員数の上限が決まっています。自社が当たるかを、定義の表で確認します。

「京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内」の経費で気をつけたいこと

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
建設工事・設置・施設整備に関する経費が含まれています。着工が交付決定の前だと対象外になる制度が多く、工事の写真(施工前・中・後)が証拠として求められます。天候や工期の遅れで期間内に終わらないリスクも、先に見ておきます。

申請の方法と、そろえる書類

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
郵送書類の郵送や持参が必要です。到着の期限(必着か、消印有効か)を確認し、余裕を持って発送します。コピーを手元に残しておきます。
商工会議所商工会議所・商工会・支援機関が関与する手続きがあります。窓口の予約や、確認書の発行に、日数がかかる場合があります。

「京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内」の手続きの流れと日程

この制度の受付は2026年7月1日から2026年10月30日まで。締切の2026年10月30日から逆算した、準備の目安は次の表のとおりです。

手続きの流れ
  1. 申請計画書・見積書を提出
  2. 審査1〜3か月
  3. 交付決定ここから発注できる
  4. 発注・実施期間内に支払いまで
  5. 実績報告証拠書類を提出
  6. 検査・確定補助額が決まる
  7. 入金お金が入るのは最後

発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。

時期(目安)やること
2026年8月30日ごろ公募要領を読み、対象かどうかを確認する
2026年9月14日ごろ見積書の依頼、電子申請のアカウント取得、決算書・納税証明書の準備
2026年9月29日ごろ事業計画書の作成を始め、第三者(商工会議所・よろず支援拠点など)にも見てもらう
2026年10月22日ごろ書類の最終確認。入力を前倒しで済ませる
2026年10月30日受付の終了日。この日までに提出が完了していること

「京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内」についてのよくある質問

Q&A京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内

経営者のイメージ写真
経営者

Q. 京都府建設業等人手不足対策支援事業(工事現場の生産性向上に資する設備等を導入する事業)のご案内の受付期間はいつですか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

2026年7月1日から2026年10月30日まで。

この制度を検討するときの確認リスト

確認項目状況
対象の地域(京都府)に、事業所がある□ はい □ いいえ
受付期間(2026年7月1日から2026年10月30日まで)に間に合う□ はい □ いいえ
交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない□ はい □ いいえ
後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている□ はい □ いいえ

情報の確認元:宮津商工会議所の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関等のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。