募集中地域・自治体の補助金

倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金

実施機関
倉吉商工会議所
募集期間
通年(随時受付)
地域
鳥取県

倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金(倉吉商工会議所)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。

倉吉商工会議所の商品開発・販路開拓等補助金は、会員が「新しい商品を出す費用」と「売り込む費用」の一部を、1事業者・年度内1回、上限10万円まで補助する制度

倉吉商工会議所の「商品開発・販路開拓等補助金」は、鳥取県中部の経済基盤を強くするために、会員企業が行う新商品の開発と、開発した商品の販路開拓にかかった費用の一部を補助する、商工会議所独自の制度です。国や県の大型補助金とは違い、金額は小さく、手続きも軽い作りです。その代わり、申請の順番、対象の線引き、会員であることなど、見落とすと対象外になる条件がいくつかあります。

この記事は、倉吉商工会議所の公式ページ(補助金・助成金情報の一覧、商品開発・販路開拓等補助金のご案内、販路開拓(商談会)のページ、入会のご案内)と、同じ会議所のページに載っている関連制度(倉吉市商品等販路開拓支援事業費補助金、産業未来共創補助金、企業人材育成支援助成金)を読んだうえで、ProdX Crowd編集部が整理したものです。公式ページの最終更新日は2024年6月6日です。制度の細目を定めた要綱や申請様式は、今回読んだ公開ページからは確認できなかったため、その部分は書かずに、確認先を示します。

最初に、制度の骨格を表にします。

項目内容(倉吉商工会議所の公式ページより)
実施機関倉吉商工会議所
目的鳥取県中部の経済基盤強化
補助の対象になる人倉吉商工会議所の会員である中小企業者等(組合も含む)
補助の対象になる費用新商品開発等、および開発等した商品の販路開拓のために要した費用の一部
補助上限額100,000円
受付期間随時。予算の範囲内で募集
申請の回数1事業者につき年度内1回
申請のタイミング事前の申請が必要
採択された取組みの扱い「倉吉商工会議所だより」で取組みを紹介

この表のうち、最初に押さえたいのは3点です。会員であること、事前に申請すること、そして上限が10万円で年度内1回きりであることです。以下、順に掘り下げます。

この補助金は誰が使えるのか。会員でないと申請できないのか

公式ページが示す交付対象者は「当所会員である中小企業者等(組合も含む)」です。ここでいう「当所」は倉吉商工会議所のことです。つまり、倉吉市で事業をしていても、会員でなければこの補助金の対象者になりません。

会員になる手続きと費用は、同じ会議所の「入会のご案内」ページに出ています。年会費は、法人会員が1口10,000円、個人会員が1口8,000円で、2口目からは3,000円ずつ増額となります。加入資格は、倉吉市内で事業を営んでいる方なら業種・規模を問わず入会でき、倉吉市以外の方も特別会員として入会できる、と説明されています。

確認する点公式ページから読み取れること申請前にすること
会員であるか交付対象者は会員の中小企業者等(組合を含む)会員番号・会員名義を事務局に確認する
まだ会員でない場合法人1口10,000円、個人1口8,000円の年会費で入会できる。窓口またはWEB入会フォームから申し込む補助金の申請より先に入会を済ませる。入会のタイミングと申請の可否は事務局に確認する
市外の事業者市外の方は特別会員として入会できると案内されている特別会員がこの補助金の交付対象者になるかは、公式ページに書かれていないため、事務局に確認する
組合・団体「中小企業者等(組合も含む)」とされている組合として申請できる範囲を事務局に確認する
中小企業者の定義公式ページでは細かい定義が示されていない資本金・従業員数などの基準があるか、事務局に確認する

ここで強調しておきたいのは、会員であることが「申請の入口」になっている点です。補助金は上限10万円ですが、年会費は法人で1万円からです。補助金をもらうためだけに入会するのかどうかは、会費、会員向けの他のサービス(商談会、会報、共済など、入会のご案内に挙がっているもの)を含めて、会社ごとに判断することになります。

補助の対象になる事業は3種類。補助率はそれぞれ違う

この補助金の対象事業は、公式ページで3つに分けて示されています。補助率は事業の種類ごとに異なります。

区分対象事業補助率(消費税を除く対象経費に対して)補助上限
①会員事業所オリジナルの新商品・新サービスの開発、および販路開拓のための広告宣伝3分の2100,000円
②会員事業所オリジナルの商品・サービス・技術の改良、および販路開拓のための広告宣伝2分の1100,000円
③事業所オリジナルの商品・サービス・技術等の販路開拓のために、県・支援機関等が主催する商談会へ出展する事業2分の1100,000円

3つの区分のうち、補助率が高いのは①の3分の2です。ゼロから新しい商品やサービスを作る取組みは、既存品の改良(②)よりも手厚く見てもらえる設計です。③は、既にある商品や技術を、外部の商談会で売り込む場合の区分です。

公式ページには、次の注意書きが付いています。

注意書き意味するところ
①②の事業については、宣伝広告のみの申請は不可広告費だけで申請することはできない。商品・サービスの開発や改良という中身があり、そのうえで広告宣伝を行う、という組み立てが必要
③の事業については、当所が出展者を募集して出展する商談会は対象外倉吉商工会議所自身がブースを設けて会員を募り出展する商談会は、この区分の補助の対象にならない。対象は「県・支援機関等が主催する商談会」への出展

特に見落としやすいのが2つ目です。倉吉商工会議所の「販路開拓(商談会)」のページでは、会議所が各種商談会でブースを設置して会員の販路開拓を支援しており、過去の出展実績としてFOODSTYLEの各回(九州2023、関西2024、Japan 2024、関西2025)が挙げられています。このページの商談会情報には、GOURMET SHOW Autumn 2026の出店者募集中という案内もあります。会議所が出展者を募集するこうした商談会が、③の「当所が出展者を募集して出展する商談会」にあたるのか、あたらないのかは、公式ページの文面からは判断できません。出展を決める前に、事務局に「この商談会は③の対象になるか」を聞いてください。ここで確認を怠ると、出展料を払ってから対象外と分かる可能性があります。

いくら補助されるのか。上限10万円の計算例

補助額の考え方は単純です。消費税を除いた補助対象経費に、区分ごとの補助率を掛け、上限10万円を超える場合は10万円で止まります。計算例を、仮の数字で示します。金額はすべて仮の数字です。公式ページには、対象になる具体的な経費の一覧は載っていないため、ここでは「対象経費が、事務局に認められた額になった」と仮定した計算です。

ケース(仮の数字)区分対象経費(税抜)補助率で計算した額上限適用後の補助額自己負担(税抜ベース)
新商品の試作と広告宣伝①(3分の2)90,000円60,000円60,000円30,000円
新商品の試作と広告宣伝①(3分の2)150,000円100,000円100,000円50,000円
新商品の試作と広告宣伝①(3分の2)240,000円160,000円100,000円140,000円
既存商品の改良と広告宣伝②(2分の1)120,000円60,000円60,000円60,000円
既存商品の改良と広告宣伝②(2分の1)250,000円125,000円100,000円150,000円
商談会への出展③(2分の1)80,000円40,000円40,000円40,000円
商談会への出展③(2分の1)300,000円150,000円100,000円200,000円

表から分かることは、次のとおりです。①は対象経費が150,000円で、補助額がちょうど上限の100,000円に届きます。これより経費が増えても、補助額は増えません。②と③は、対象経費が200,000円になった時点で上限に達します。上限に達したあとは、事業費を増やしても補助は増えないため、「この補助金のために事業費を膨らませる」考え方は合いません。補助金は、すでにやると決めた取組みの背中を押すものと考えるのが現実的です。

消費税が「除く」とされている点も計算に効きます。たとえば、税込110,000円の請求書なら、対象経費は税抜の100,000円で計算します(税率10%の場合の仮の数字)。税込の金額に補助率を掛けると、実際の補助額より多く見積もってしまいます。

もう一点、補助は「後払い」の形をとるのが一般的な補助金の作りですが、この制度で支払いが先か後か、いつ入金されるかは、今回読んだ公開ページには書かれていません。入金の時期は、事務局に確認してください。

申請の順番はどうなっているのか。事前申請と年度内1回の意味

公式ページの受付期間には、次の3つが書かれています。随時であること、予算の範囲内で随時募集し、1事業者が年度内に1回だけ申請できること、事前の申請が必要なことです。

ルール実務上の意味
随時受付締切日が決まった公募ではなく、年間を通じて受け付けている。ただし予算の範囲内なので、予算を使い切れば受付が終わる可能性がある
予算の範囲内毎年の予算額は公開ページには出ていない。年度の後半に申請する場合は、受付が続いているかを先に確認する
1事業者年度内1回同じ年度に、新商品開発と商談会出展の両方をやりたくても、申請できるのは1回。どの取組みを申請に乗せるかを選ぶ必要がある
事前の申請が必要発注・契約・支払いなどを進める前に申請する。すでに支払った経費をあとから申請する流れではない

この中で最も大切なのは「事前の申請が必要」です。補助金の世界では、補助の決定前に発注や支払いをした経費が対象にならない扱いが多く、この制度でも事前申請が求められています。ただし、「どの時点の行為(見積依頼、発注、契約、支払い)から対象外になるのか」は、公開ページからは分かりません。商品の試作や広告の制作を始める前に、事務局に、どの段階で申請すればよいかを聞くのが安全です。

また、「1事業者年度内1回」は、①②③のどれで申請するかの選択も意味します。補助率が高く、新商品の開発という大きな事業に取り組むなら①、すでにある商品を外に出すことが主なら③、というように、年度の計画のなかで一番費用がかかり、かつ対象になりやすい取組みを選ぶことになります。

申請から交付までの日程の目安は、次のとおりに整理できます。ここに書いた順序は、公式ページに書かれている条件から導ける最低限の流れです。審査の有無、交付決定までの日数、実績報告の書式などは、公開ページには出ていないため、事務局に確認してください。

段階やることこの段階で確認すること
事業の計画何を作る・改良する・出展するかを決め、費用の見積を取る①②③のどれに当てはまるか。広告宣伝だけの計画になっていないか
事前相談倉吉商工会議所の事務局に、計画と見積を持って相談する会員であること、対象経費の範囲、申請書の様式
事前申請申請書を出す年度内1回の申請を、この取組みで使ってよいか
決定の連絡事務局から結果の連絡を受ける決定の前に発注・支払いをしていないか
事業の実施商品の試作、広告の制作、商談会への出展などを行う領収書・請求書・成果物(チラシ、出展ブースの写真など)を保存する
報告と請求実績の報告と補助金の請求をする提出書類、提出期限、入金時期
取組みの紹介「倉吉商工会議所だより」で取組みが紹介される紹介の内容や時期を事務局と調整する

「倉吉商工会議所だより」での紹介は、公式ページに書かれた付随事項です。補助金を受けた取組みが、会議所の広報で地域に知られる可能性があるということです。自社の販路開拓につながる場合もありますが、公表してよい情報の範囲は、あらかじめ事務局と決めておくと安心です。

どんな取組みが向いているのか。業種別の使い方のイメージ

公式ページには、事例の紹介はありません。そこで、制度の文面から、どういう取組みが当てはまりそうかを、仮の例として整理します。以下は例であり、実際に対象になるかは事務局の判断によります。

事業者のタイプ取組みの例(仮の例)当てはまりそうな区分注意する点
食品の製造・小売新しい味の商品を試作し、チラシやパッケージを作り直して売り込む①広告宣伝だけでなく、新商品の開発費が申請に含まれているか
食品の製造・小売既存の商品の容量やパッケージを改良し、販路を広げる②「改良」といえる内容か、単なる値上げや表示変更ではないか
サービス業(美容・飲食・宿泊など)新しいメニューやプランを作り、告知する①新サービスとして、開発の中身を説明できるか
製造業・加工業自社の技術を紹介する資料を作り、県が主催する商談会に出展する③主催者が「県・支援機関等」か。当所が出展者を募集する商談会ではないか
小規模な店舗既存商品を、県が主催する物産の商談会で売り込む③出展のための費用のうち、対象になるもの・ならないものを事前に確認する
組合組合の共同ブランドを開発し、広告する①組合として申請できるか。会員としての名義を確認する

この表から読み取れる共通点は、「自社のオリジナル」であることが前提になっている点です。公式ページの文言は、①が「会員事業所オリジナル新商品・新サービス」、②が「会員事業所オリジナル商品・サービス・技術」、③が「事業所オリジナルの商品・サービス・技術等」となっています。他社の商品を仕入れて売るだけの取組みは、オリジナルとは言いにくく、対象にならない可能性があります。仕入れ販売や、OEMで他社ブランドの商品を作る場合などは、対象になるかどうかを、事務局に具体的に相談してください。

対象になる経費・ならない経費はどう考えるのか

ここは、この制度で最も情報が少ない部分です。公式ページが示しているのは、「補助対象経費(消費税は除く)」という言い方だけで、具体的な経費の種類(試作費、デザイン料、印刷費、広告掲載料、出展料、運搬費など)の一覧は、今回読んだ公開ページには出ていません。したがって、ここでは、確かな範囲だけを示し、先の部分は確認先を示します。

項目公式ページで確認できること事務局に確認すること
消費税対象経費から除く税抜の領収書・請求書の見方
①②の広告宣伝広告宣伝のみの申請は不可広告費の中で対象になる媒体、制作費の範囲
③の商談会県・支援機関等が主催する商談会への出展が対象。当所が募集する商談会は対象外出展料、ブース装飾、運搬費、旅費などのうち、対象になるもの
開発費新商品開発等のために要した費用の一部が補助される試作の材料費、外注費、デザイン費などの扱い
証拠書類公開ページには出ていない領収書、請求書、見積書、納品書などの提出ルール
他の補助金との重複公開ページには出ていない同じ経費を他の補助金で補助されていないか

同じ会議所のページに載っている「倉吉市商品等販路開拓支援事業費補助金」では、「他の補助金等を活用して実施される事業」は対象にならない、と明記されています。今回の商品開発・販路開拓等補助金の公式ページには、同様の文言は出ていません。しかし、補助金は一般に、同じ経費に重ねて補助を受けることを認めない扱いが多く、特に市の補助金と会議所の補助金を同じ商談会に使いたい場合は、事前に両方の窓口に確認する必要があります。次の章で、この関係を整理します。

同じ商談会に、市の補助金と会議所の補助金を重ねて使えるのか

倉吉商工会議所の補助金・助成金情報のページには、会議所の制度のほかに、倉吉市と鳥取県の制度が並んでいます。販路開拓に関係するのは、倉吉市商品等販路開拓支援事業費補助金と、本記事の補助金です。両者を比べます。

比べる点倉吉商工会議所 商品開発・販路開拓等補助金(本制度)倉吉市商品等販路開拓支援事業費補助金
実施倉吉商工会議所倉吉市(会議所のページで案内)
対象者会議所の会員である中小企業者等(組合を含む)市内に主たる事業所または工場を有する中小企業、小規模企業者。中小企業団体も対象
対象事業①新商品等の開発と広告宣伝、②改良と広告宣伝、③県・支援機関等が主催する商談会への出展他者が主催する展示商談会で、商品・製品(一次産品を含む)または技術を展示・紹介する事業。展示商談会はおおむね5社以上、オンライン開催を含む
補助率①3分の2、②③2分の1対象経費の1/2以内
上限100,000円200,000円
申請の回数1事業者年度内1回同一の補助対象者は1会計年度につき1回が上限
受付随時、予算の範囲内。事前申請予算がなくなり次第終了。交付決定の日から年度末までに開催される商談会が対象
注意点①②は宣伝広告のみの申請不可。③は当所が募集する商談会を除く他の補助金等を活用して実施される事業、一般消費者への販売促進が主な目的のものは対象外
問い合わせ倉吉商工会議所倉吉商工会議所 中小企業相談所(電話0858-22-2191)

比べると、商談会に出展するとき、会議所の③は上限10万円、市の補助金は上限20万円です。市の補助金は、対象経費の例として、出展料、備品等の賃借料、広告費、印刷製本費、消耗品費、案内状の発送費、商品等の搬送費、従事者の交通費・宿泊費などが列挙されています。会議所のほうは、経費の一覧が公開ページに出ていません。

市の補助金には「他の補助金等を活用して実施される事業は対象にならない」という条件があるため、同じ商談会に、会議所の補助金と市の補助金の両方を使えるとは限りません。どちらか一方を選ぶのか、経費を分けて両方使えるのかは、公開ページからは判断できません。両方の窓口(どちらも倉吉商工会議所の中小企業相談所が問い合わせ先になっています)に、同じ商談会で併用できるかを確認してください。

使い分けの目安は、次のように考えられます。ただし、これは考え方の整理であり、最終的な判断は窓口の回答によります。

状況考え方
市内に事業所があり、商談会の出展費用が大きい市の補助金(上限20万円)のほうが、上限が高く、経費の例も具体的。まず市の補助金の条件に当てはまるかを見る
商談会ではなく、新商品の開発や広告が中心市の補助金は展示商談会への出展が前提。会議所の①②が候補になる
商談会が一般消費者向け市の補助金は対象外になる。会議所の③も、県・支援機関等が主催する商談会であることが条件で、消費者向けの催事が対象かは確認が必要
年度内にすでに会議所の補助金を使った会議所の補助金は年度内1回。同じ年度の次の取組みは、市の補助金など他の制度を検討する

県の産業未来共創補助金とは、何が違うのか

同じ会議所のページには、鳥取県の産業未来共創補助金の案内もあります。金額も要件も大きく違うので、混同しないために比較します。県の制度は、公式ページの「令和7年度」の案内に基づく内容で、年度が変わると変更される可能性があります。最新の公募要領は、会議所または県に確認してください。

比べる点倉吉商工会議所 商品開発・販路開拓等補助金産業未来共創補助金(新たな企業価値創造型)
位置づけ会議所の会員向けの独自制度県内中小企業の「新たな取組み」「生産性向上」を支援する県の制度
上限100,000円最大200万円
補助率①3分の2、②③2分の11/2
計画づくり申請書による事前申請経営計画を立てて認定を受ける。短期計画で売上高、付加価値額、経常利益額のいずれかが増加する計画
審査公開ページには書かれていない審査会を経ての採択。不採択になる場合もある
事業規模の下限公開ページには書かれていない事業規模の下限50万円
公募の形随時令和7年度は4回の公募期間を予定(第1回は2025年5月12日から6月6日など)

県の制度は、計画を立てて審査を受けるため、準備の手間は大きくなります。そのかわり、上限も大きい制度です。反対に、会議所の補助金は、上限は10万円ですが、随時受付で、手続きは軽いと考えられます(軽さの具体的な内容は、様式を確認してください)。大きな設備投資や新規事業を計画するなら、まず県の制度を検討し、小さな試作や広告、商談会の出展費用に会議所の補助金を使う、という分け方が考えられます。ただし、同じ経費を二重に補助してもらうことはできない扱いが一般的なので、経費ごとにどの制度に載せるかを、窓口と相談して決めてください。

会議所のほかの助成制度との関係は

倉吉商工会議所には、人材育成の費用を助成する「企業人材育成支援助成金」もあります。公式ページによれば、対象者は会員の中小企業者等で、受講料補助は1人1回あたり2万円まで、講師招聘費補助は研修会1回あたり2万円までです。1企業あたり、受講料補助と講師招聘補助を合わせて年間延べ3人分までなどの条件があります(このページの最終更新日は2019年12月25日と古いため、現在の内容は確認が必要です)。

制度目的上限など(公式ページより)
商品開発・販路開拓等補助金(本制度)新商品開発と販路開拓の費用の一部を補助上限100,000円、年度内1回
企業人材育成支援助成金研修の受講料・講師招聘費の助成受講者1人1回2万円まで、研修会1回2万円まで

この2つは、対象にする費用が異なります。商品開発や広告の費用と、研修の費用は別の制度で扱われるため、同じ年度に、新商品の開発(本制度)と、従業員の研修(人材育成の助成)を、別々に申請する、という使い方は考えられます。ただし、年度内の申請回数や併用の条件は制度ごとに決まっているため、確認してください。

審査や採択はあるのか。申請書で何を書くのか

公式ページには「審査」「採択」という言葉は出ていません。そのため、この制度が、申請書を出せば原則として内容の確認だけで決まるのか、審査会で選ばれるのかは、今回読んだ範囲では分かりません。県の産業未来共創補助金のように、審査会を経て不採択になる場合があると明記された制度もあるため、会議所の補助金でも、申請の内容によって認められない場合はあると考えて準備するのが無難です。

申請書に書く内容は、様式を事務局から入手して確認する必要があります。一般に、補助金の申請で問われやすい点を、この制度の対象事業(①②③)に合わせて整理すると、次のようになります。これは公式ページの内容ではなく、事前に整理しておくと相談がしやすい論点です。

論点事前に整理しておくこと
何が「オリジナル」か自社が作る商品・サービス・技術の特徴を、既存品との違いで説明できるようにする
①と②の線引き新しく開発するのか、既存品の改良なのかを、変更点を挙げて整理する
広告宣伝の位置づけ開発や改良の取組みが先にあり、広告はその売り込みのためだと分かる構成にする
費用の内訳見積書を取り、項目ごとに金額を整理する。税抜で数える
商談会の選定主催者が県・支援機関等であることを、案内資料で確認する。当所が募集する商談会でないことも確認する
売り込む先どんな取引先・買い手に、何を売り込むかを説明できるようにする
日程申請→決定→発注→実施の順で、事前申請になっているかを確認する

つまずきやすい点は何か

この制度でつまずきやすい点を、公式ページに書かれた条件から整理します。

つまずきやすい点起こること避けるための確認
会員でないまま申請しようとする交付対象者に当たらない申請前に入会手続きと会員資格を確認する
発注・支払いを先にしてしまう事前の申請が必要とされているため、対象外になる恐れがある発注や支払いの前に、事務局に相談して申請する
広告宣伝だけで申請する①②は宣伝広告のみの申請が不可開発・改良の中身を計画に含める
当所が募集する商談会に出展する③では当所が出展者を募集して出展する商談会は対象外商談会の主催者を、出展前に確認する
税込の金額で計算する補助額を多く見積もってしまう消費税を除いた額で、補助率を掛ける
年度内に2回申請しようとする1事業者年度内1回年度の計画を見て、どの取組みに使うかを決める
予算が尽きている予算の範囲内の募集のため、受付が終わっている可能性がある年度の後半は、特に早めに事務局へ連絡する
市の補助金と同じ経費に重ねる市の補助金は他の補助金を活用する事業は対象外併用の可否を両方の窓口に確認する

この補助金は、どんな会社に向いているのか。向かないのは

向く会社と向かない会社を整理します。

向く会社理由
すでに倉吉商工会議所の会員で、小さな商品開発・販促を計画している会員であることが入口の条件を満たしている。上限10万円に見合う規模の取組みに使いやすい
新商品や新サービスを、チラシやWebなどで売り込もうとしている①は3分の2と、補助率が高い
県や支援機関が主催する商談会への出展を検討している③で出展にかかる費用の2分の1(上限10万円)が補助される
手続きの重い補助金は、準備の余裕がない随時受付で、事前申請が中心という、軽い制度設計
向かない会社理由
会員になる予定がない交付対象者が会員に限られる
大きな設備投資をしたい上限が10万円と小さい。県の産業未来共創補助金など、大きな枠の制度のほうが合う
広告宣伝だけをしたい①②は宣伝広告のみの申請が不可
すでに発注や支払いを済ませた取組みに使いたい事前申請が必要とされている
他社商品の仕入れ販売が中心「オリジナル」の商品・サービス・技術が対象という文面に合いにくい
年度内にすでにこの補助金を使った1事業者年度内1回

申請前の確認は、どこにすればよいか

補助金の細かい点は、公式ページにすべて書かれているわけではありません。確認先は、倉吉商工会議所です。倉吉商工会議所のトップページには、電話0858-22-2191、電話対応時間は平日8:30から17:00、FAXは0858-22-2193、と案内されています。また、関連する市や県の補助金のページには、問い合わせ先として「倉吉商工会議所 中小企業相談所」と、メールアドレスcci3103@kurayoshi-cci.or.jpも出ています。

確認したいこと聞き方の例
会員資格「会員です。この補助金の交付対象者に当たりますか」
区分「今回の取組みは、①新商品開発、②改良、③商談会出展のどれになりますか」
申請の様式「申請書の様式と、添付書類を教えてください」
申請の時期「いつまでに申請すれば、事前申請として認められますか。発注はいつからできますか」
対象経費「見積書の項目のうち、対象になるものを教えてください」
商談会「この商談会は、当所が出展者を募集する商談会に当たりますか」
他制度との併用「倉吉市の補助金など、他の制度と同じ経費で併用できますか」
入金「補助金はいつ、どのように支払われますか」
予算の状況「今年度の予算は、まだ残っていますか」

よくある質問

質問答え
申請に締切はありますか公式ページでは、受付期間は随時で、予算の範囲内の募集です。締切日は示されていません。ただし、予算がなくなれば受付が終わる可能性があるため、早めの相談が安全です
年に何回申請できますか1事業者につき年度内1回です
補助率はいくらですか①新商品開発等と広告宣伝は3分の2、②改良と広告宣伝は2分の1、③商談会出展は2分の1です。いずれも消費税を除く対象経費に対する割合です
補助の上限はいくらですか100,000円です
広告宣伝だけでも申請できますか①②は、宣伝広告のみの申請は不可です
倉吉商工会議所が出展者を募集する商談会は対象になりますか③では、当所が出展者を募集して出展する商談会は対象外です。個別の商談会が該当するかは、事務局に確認してください
会員でなくても申請できますか交付対象者は会員の中小企業者等です。会員でない場合は、入会が先になります
事業を終えたあとに申請できますか公式ページには、事前の申請が必要とあります。事後の申請は想定されていないと考えてください
倉吉市の補助金とどちらを使えばよいですか商談会への出展では、市の補助金(上限20万円、1/2以内)と比較できます。併用の可否は、窓口に確認してください
申請書の様式はどこにありますか今回読んだ公式ページには、様式の掲載は確認できませんでした。事務局(電話0858-22-2191)に確認してください
補助金を受けたことは公表されますか公式ページには、「倉吉商工会議所だより」で取組みを紹介するとあります

まとめ。小さな制度を、使い切るために

倉吉商工会議所の商品開発・販路開拓等補助金は、会員が、新商品の開発(3分の2)、改良(2分の1)、県・支援機関等が主催する商談会への出展(2分の1)を、上限10万円まで補助してもらえる、会議所独自の制度です。随時受付ですが、事前の申請が必要で、1事業者年度内1回までです。

使うかどうかの判断は、次の3つの問いで足ります。会員であるか。これからやる取組みを、事前に申請できるか。年度内の1回を、この取組みに使ってよいか。この3つに「はい」と答えられるなら、事務局に、区分と対象経費、様式、入金時期を確認して進めてください。大きな投資を考えているなら、県の産業未来共創補助金のように、上限の大きな制度との役割分担を考えると、無理のない計画になります。

上限が小さい補助金でも、年間の計画のなかで、どの取組みにどの制度を当てるかを先に決めておくと、年度内1回という枠を無駄にせずに済みます。

この制度を一言でいうと

「倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金」は、倉吉商工会議所が実施する補助金・助成金です。対象の地域は鳥取県です。

倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金 - 倉吉商工会議所 倉吉商工会議所 > 各種ご相談 > 補助金・助成金情報 > 倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金 倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金のご案内 倉吉商工会議所は、鳥取県中部の経済基盤強化を図るため、会員企業が行う新商品開発等及び開発等した商品の販路開拓のために要した費用の一部を補助しています。

受付の期間は、通年(随時)で受け付けています。

制度名倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金
実施機関倉吉商工会議所
種類補助金・助成金
対象地域鳥取県
受付期間通年(随時)で受け付けています

「倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金」の対象になる方

対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。

対象かどうかを、この順に確認します
  1. 1地域鳥取県
  2. 2規模従業員数の制約は示されていません
確認することこの制度の内容
地域鳥取県
規模従業員数の制約は示されていません

「倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金」の経費で気をつけたいこと

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
開発試作・開発・試験・実証に関する費用が含まれています。目的と、試験の方法、評価の基準を、計画書に書いておくと、経費の必要性を説明しやすくなります。

申請の方法と、そろえる書類

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
商工会議所商工会議所・商工会・支援機関が関与する手続きがあります。窓口の予約や、確認書の発行に、日数がかかる場合があります。

「倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金」の手続きの流れと日程

この制度は通年で受け付けられています。予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。

手続きの流れ
  1. 申請計画書・見積書を提出
  2. 審査1〜3か月
  3. 交付決定ここから発注できる
  4. 発注・実施期間内に支払いまで
  5. 実績報告証拠書類を提出
  6. 検査・確定補助額が決まる
  7. 入金お金が入るのは最後

発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。

「倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金」についてのよくある質問

Q&A倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金

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経営者

Q. 倉吉商工会議所商品開発・販路開拓等補助金の受付期間はいつですか?

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ProdX Crowd編集部
A.

通年で受け付けています。予算の状況により終了することがあるため、早めに実施機関へ確認します。

この制度を検討するときの確認リスト

確認項目状況
対象の地域(鳥取県)に、事業所がある□ はい □ いいえ
交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない□ はい □ いいえ
後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている□ はい □ いいえ

情報の確認元:倉吉商工会議所の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関等のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。