募集中地域・自治体の補助金

ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)

実施機関
千代田区
募集期間
通年(随時受付)
地域
東京都・千代田区

ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)(千代田区)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。

千代田区の「路地等のねずみ巣穴対策助成」は、私有地の路地の土面を塞ぐ工事費の4分の3(上限10万円)を補助する区の補助金

この制度の正式な事業名は「ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金」です。千代田区が、区内の私有地にある路地で、ねずみが営巣している、または営巣するおそれがある場所に対し、営巣を防ぐ工事の費用の一部を補助します。区の案内では、制度の目的を「区民の快適な生活環境を守ること」としています。実施しているのは千代田保健所の生活衛生課環境衛生係です。

先に位置づけを確認しておきます。これは国の補助金でも、認定や税制の制度でもなく、区が自らの予算で運営する補助金です。中小機構のJ-Net21には、分野「経営改善・経営強化」、種類「補助金・助成金」、地域「東京都」、実施機関「千代田区」として、2026年8月25日付で掲載されています。事業者向けの掲載ですが、区の公式ページを読むと、対象は住宅の所有者・居住者と、区内に事業所をもつ個人・法人の両方です。つまり、店舗や事務所、事務所ビルの裏手などに私有の路地があり、そこでねずみの被害に困っている事業者が使える制度です。

制度の骨格を、公式ページとリーフレットに沿って表にします。

項目内容
事業名ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金(愛称は「路地等のねずみ巣穴対策助成」)
実施機関千代田区千代田保健所 生活衛生課 環境衛生係
補助の対象ねずみの営巣を防ぐための工事の費用
補助率と上限工事費の4分の3、上限10万円
対象の場所千代田区内の私有地の路地で、土面があり、人が立ち入れる場所
対象者住宅の所有者・居住者、区内事業所の個人・法人
申請の時期工事等の契約前(契約後・工事後の申請は不可)
同一箇所への申請1回限り
区の公式ページの更新日2026年9月20日

この記事では、金額の仕組み、対象になる路地の条件、対象工事と対象外の費用、申請から支払いまでの順番、必要書類、つまずきやすい点、区が進めているほかのねずみ対策との関係、類似のマンション向け助成との違いを、順に整理します。融資や相談窓口などの支援サービスは扱いません。あくまで、工事費を補助する補助金としての側面だけを解説します。

いくら補助されるのか。工事費の4分の3、上限は10万円

補助の内容は、工事費の4分の3です。上限は10万円です。区のリーフレット(PDF)には、工事費ごとの補助額と自己負担額の例が表で載っています。区が示した4つの例を、そのまま整理します。

工事費補助額(4分の3)自己負担(4分の1)
4万円3万円1万円
8万円6万円2万円
12万円9万円3万円
16万円以上10万円(上限)残額すべて

リーフレットの最後の行は「16万円以上」となっていますが、上限に達する工事費の目安は、計算で出せます。補助額が10万円になるのは、工事費の4分の3が10万円に達するときです。10万円を4分の3で割ると、約13万3,334円です。したがって、工事費がおよそ13万4千円を超えると、補助額は10万円で頭打ちになります。端数の扱い(千円未満や円未満の処理)は、公式ページには書かれていないため、交付要綱や担当窓口で確認してください。ここでは、あくまで目安の計算です。

次に、仮の数字で、負担の感じ方をつかんでみます。以下は区の資料にある金額ではなく、編集部が置いた仮の数字です。

仮の工事費補助額自己負担補助額が工事費に占める割合
6万円4万5,000円1万5,000円75%
10万円7万5,000円2万5,000円75%
13万円9万7,500円3万2,500円75%
20万円10万円10万円50%
30万円10万円20万円約33%

この表から読み取れるのは、工事費が13万円台までなら、補助率は一定の4分の3で、その先は上限に当たるため、実質の負担割合が上がっていくということです。つまり、この制度は、小さな工事を的確にやるほど、補助の割合が高くなる設計です。路地全体を大きく舗装し直すような工事を考えている場合は、補助が及ぶのは一部だけだと見ておく必要があります。逆に、巣穴のある範囲を絞って、固まる砂やコンクリートで塞ぐような工事であれば、補助の割合を保ちやすくなります。

もうひとつ、補助の対象になる費用は、営巣防止の工事そのものに限られます。ねずみを駆除するための費用や、消毒の費用は対象外です。工事に直接関係しない材料や機器の費用も対象外です。この線引きは、あとの章で表にします。

どの路地が対象になるのか。3つの条件をすべて満たす必要がある

対象になる路地には、3つの条件があります。区の公式ページは、「つぎの3つの条件すべてに該当する場合のみ対象です」と書いています。

条件内容確認のポイント
場所千代田区内の私有地(路地)公道ではなく、私有地であること。登記事項証明書で所有者を確認する
ねずみの状況ねずみが営巣している、または近隣でねずみの生息が確認され、土面がある場所自分の敷地内で見かけていなくても、近隣で生息が確認されていれば条件に入りうる。ただし土面があることが前提
立ち入れること人が立ち入れる場所(目安は幅約50センチメートル以上)工事のために人が入れる幅があること

条件のうち、見落としやすいのが2つめです。「営巣している」だけでなく、「近隣でねずみの生息が確認され、土面がある場所」も含まれています。巣穴が見つかっていなくても、近くでドブネズミが確認されていて、路地に土の部分があるなら、営巣しやすい環境だと判断される余地があるということです。ただし、リーフレットは、ここを自分で判断しないよう、強く求めています。「ねずみ営巣路地に該当するか区の現地確認が必須です。ご自身で『対象か?』と判断せず、必ずご相談から始めてください」という趣旨です。

次に、対象外になる路地です。公式ページは3つを挙げています。

対象外の路地補足
私道(幅1.5メートル以上)一定の幅のある私道は、この制度の路地としては扱われない
幅約50センチメートル以下の狭い路地人が立ち入って工事できる幅がないため
近隣との境界に争いのある場所工事の範囲や所有の確認ができないため

ここで注意したいのは、「私道(幅1.5メートル以上)」の書き方です。区の公式ページとリーフレットはともに、この表現で対象外としています。幅1.5メートル未満の私有の通路が、このうちの「路地」として想定されていると読めますが、公式ページは、その境目の判断について、これ以上の説明を載せていません。たとえば、幅が1.5メートル前後の場所や、一部だけ広い場所では、どう扱われるのかは、現地確認で決まります。測って判断するのではなく、先に区に相談してください。

どんな工事が対象で、何が対象外なのか

対象になる工事は、公式ページに4つ挙がっています。いずれも、ねずみが巣をつくる土面や、すでにある穴をなくす工事です。

対象になる工事狙い
コンクリート・固まる砂による穴埋めすでにある巣穴を塞ぐ。範囲を絞った工事に向く
アスファルト・コンクリートによる完全舗装路地全体の土面をなくす
土面をコンクリートで覆う工事巣をつくれる土の部分を覆う
ねずみが侵入できない厚さの玉砂利の敷き詰め土面の上に、掘り進めにくい厚さの玉砂利を敷く

このほかの方法は、「その他の方法につきましてはご相談ください」とされています。申請書の様式(第1号様式)には、施工方法として「完全舗装」「穴埋め」「その他」、施工材料として「アスファルト」「コンクリート」「固まる砂」「砂利」「その他」の選択欄があります。ここから、区が想定している工事の種類がわかります。

一方、対象外の費用は、次の2つです。

対象外の費用考え方
ねずみの駆除費・消毒費営巣を防ぐ工事ではなく、いま居るねずみへの対応にあたるため
工事に直接関係しない材料・機器費補助の目的である営巣防止の工事と、直接つながらない支出

駆除や消毒は、別の方法で行う必要があります。区の別のページには、保健所がねずみにお困りの方に殺鼠剤や粘着シートを配布していることが書かれています。工事費の補助とは別の仕組みなので、併せて相談するとよいでしょう。

申請できるのは誰か。所有者、居住者、事業所の個人・法人、そして賃借人

対象者は、公式ページでは次のように整理されています。

区分申請できる人追加で必要になること
住宅所有者、または居住者居住者が申請する場合は、所有者の承諾が必要
事業所区内事業所の個人・法人賃借人が申請する場合は、所有者の承諾が必要

事業者の視点で重要なのは、2つめの行です。区内に事業所をもつ個人・法人であれば、補助の対象者になります。ただし、自社が建物や土地の所有者でない場合、つまり賃借して営業している場合は、所有者の承諾が必要になります。申請書類のなかにも、「所有者承諾書(所有者以外が申請の場合)」が入っています。

また、第1号様式では、補助対象者の種別を「所有者」「借主」から選ぶ欄があり、添付書類には、補助対象者であることを証する書類として、借主の場合は、所有者がねずみ営巣防止施工の実施と交付申請について承諾した旨を含むこと、と書かれています。さらに、集合住宅のある敷地内で申請する場合は、管理組合の総会または理事会の議事録など、申請することを決めたことがわかる書類が必要です。申請者の欄にも「管理組合名・会社名」「役職・管理者又は代表者名」と書かれているため、管理組合や会社の名義での申請を想定した書式になっています。

もうひとつ、隣地との関係があります。必要書類には、「隣地所有者等の同意書(必要な場合)」があります。路地は、隣の敷地との境にあることが多く、工事が隣の土地にかかる場合や、境界付近で作業が必要な場合には、同意が求められるということです。「近隣との境界に争いのある場所」が対象外とされているのも、この点と関係しています。

申請から支払いまでは、どの順番で進むのか

区の流れは、5つの段階です。順番を入れ替えられない点が、この制度の最大の特徴です。

順番段階内容注意点
1事前相談区(委託業者)が現場を確認する電話で予約のうえ、来所して相談する。相談後に現地確認がある
2申請補助金交付申請書などを提出する工事等の契約前に申請が必要
3交付決定区が決定を通知する決定の後でなければ工事を始められない
4工事・報告工事を行い、実績報告書を提出する報告後に、区の現場検査がある
5請求・支払い補助金を請求し、支払いを受ける請求は交付決定年度の3月末日まで

リーフレットには、事前相談の窓口は、お電話で予約のうえ来所するよう書かれています。千代田保健所生活衛生課環境衛生係の電話番号は03-5211-8166です。所在地は、千代田区九段南1-6-17 千代田会館8階です。

この表で特に注意したいのは、2つの区切りです。ひとつは、事前相談のあと、区の現地確認で「ねずみ営巣路地」と認められてはじめて、申請手続きに進む点です。もうひとつは、交付決定を受けるまで、工事を始められない点です。つまり、現地確認、申請、交付決定の3つが、すべて工事の前に終わっている必要があります。

申請時と工事完了後に、どんな書類が必要か

公式ページとリーフレットから、書類を2つの時点に分けて整理します。

時点書類ひとこと
申請時補助金交付申請書(第1号様式)区の様式。施工者、施工予定期間、施工方法、施工材料、費用を書く
申請時路地の位置・規模がわかる図面幅や長さ、土面の範囲がわかるもの
申請時土地・建物の登記事項証明書所有者の確認に使う
申請時所有者承諾書(所有者以外が申請の場合)居住者、賃借人が申請するとき
申請時見積書等(工事方法・費用がわかる書類)材料費は見積書や製品カタログ、施工費用は施工業者発行の見積書を添付
申請時隣地所有者等の同意書(必要な場合)工事が境界にかかるとき
工事完了後実績報告書(第5号様式)交付決定の日付、交付決定額、事業完了日を書く
工事完了後領収書の写し補助の対象経費の支払いを示す
工事完了後契約日・発注日がわかる書類注文書、納品書、工事請負書など
工事完了後工事完成後のカラー写真施工後の完成写真(カラー)

申請書(第1号様式)は、区の様式のPDFが公式ページに載っています。記入項目は、建物(敷地)の所在地、補助対象者の種別(所有者または借主)、施工者、施工予定期間、施工方法、施工材料、費用です。費用の欄は、材料費と施工費用に分かれています。実績報告書(第5号様式)は、記入項目が少なく、添付資料にチェック欄があります。領収書の写し、発注日・契約日または施工材料の購入日・入手日がわかる書類、施工後の完成写真、そのほか区長が必要と認める書類の4つです。

ここで、申請書の様式を実際に読んで気づく点があります。申請書の添付書類には、図面、補助対象者であることを示す書類、管理組合の議事録等(集合住宅のある敷地内の申請に限る)、営巣防止の方法とその費用がわかる書類、実施と申請に関する同意書の5つが挙げられています。公式ページの一覧と、細かい項目の言い回しが異なる部分があります。どちらが必要かは、区との事前相談の際に、自分のケースで確認してください。

契約前に申請しないと、なぜ補助されないのか

この制度の失敗は、ほとんどが順番の誤りから起こります。公式ページとリーフレットには、次の注意事項が、同じ内容で繰り返されています。

注意事項意味
申請前の契約・工事は補助対象外契約・発注・材料購入をしたあとでは、申請できない
交付決定後でなければ工事を開始できない申請しただけでは足りず、決定通知を待つ
事前相談と区の現地確認が先「ねずみ営巣路地」と認められてから申請手続きに入る
同一箇所への申請は1回限り再申請は認められない
補助金の請求は交付決定年度の3月末日まで工事が年度をまたぐと、請求の期限が厳しくなる

実際の場面で、起こりやすい失敗を3つ挙げます。

ひとつめは、見積りを取る段階で、うっかり契約してしまうことです。見積書は申請に必要な書類ですが、見積りと契約は別です。業者に見積りを依頼するときは、「補助金の申請をするので、交付決定が出るまで契約と着工はできない」とあらかじめ伝えておくと、行き違いを防げます。

ふたつめは、材料の購入です。固まる砂や玉砂利を、ホームセンターで先に買って、自分たちで施工しようとするケースです。公式ページでは、契約・発注・材料購入後は申請できないとされています。自分で施工する場合でも、材料を買う前に、交付決定を受ける必要があります。

3つめは、年度末の請求期限です。補助金の請求は、交付決定年度の3月末日までです。年度の後半に交付決定を受けた場合、工事の時期、完了検査、実績報告、請求の手続きが、3月末に間に合うかどうかを、逆算して計画する必要があります。

日程は、どう逆算すればよいか

区の公式ページには、この制度の申請受付の終了日や、年度ごとの予算の上限は書かれていません。受付の状況は、保健所に確認してください。確認できているのは、手続きの順番と、請求が交付決定年度の3月末日までという期限だけです。そのため、ここでは、請求期限の3月末日から逆算する考え方を示します。以下は、日数を区の資料から引いたものではなく、考え方の整理です。

逆算の起点確認すること考え方
年度の3月末日請求の期限請求書の提出まで終えている状態から逆算する
その少し前区の現場検査と実績報告書の提出完成写真、領収書の準備と、検査日の調整
工事の期間業者の施工日程天候や路地の使用状況で動く可能性がある
交付決定の日工事の着手決定通知を受けるまで、契約も着工もしない
申請の日申請書類一式の提出図面、登記事項証明書、承諾書、同意書、見積書の準備
事前相談と現地確認区の確認電話で予約のうえ来所。現地確認の日程は区との調整

交付決定までの期間は、公式ページには書かれていません。そのため、年度の後半に入ってから動き出すと、3月末に間に合わないおそれがあります。早めに事前相談を入れることが、結果的に、補助を受けやすくする方法になります。

なぜ土面を塞ぐ工事に補助が出るのか。ねずみの生態から考える

この制度が、土面の穴埋めや舗装を補助する理由は、区が示しているねずみの生態から読み取れます。区の公式ページでは、区内で見かけるねずみは、主に屋外を住みかとするドブネズミと、建物内に住み着くクマネズミの2種類だと説明されています。

項目ドブネズミクマネズミ
生活範囲屋外、建物の1階以下建物内(天井、屋根裏)
行動地面に巣をつくる。垂直の移動は不得意壁をかけ上がる。垂直の移動が得意
見た目目・耳が小さい目・耳が大きい
性格どう猛。警戒心が弱め。殺鼠剤が効きやすい臆病。警戒心が強い。殺鼠剤・粘着シートを非常に警戒する
対策の中心殺鼠剤や粘着シートによる一時的な駆除と、環境の改善侵入経路・餌場・巣を探して除去する環境的防除

路地の土面でねずみが営巣する場合に、主な相手になるのは、地面に巣をつくるドブネズミです。ドブネズミは、地面を掘って巣をつくるため、土の部分があるかぎり、いったん駆除しても、また別の個体が住み着く可能性があります。区の公式ページは、ドブネズミ対策の基本は、ねずみが好まない環境をつくる「環境的防除」だと説明しています。具体的には、エサを与えないこと、巣穴や隠れ家をなくすことです。路地の土面を舗装したり、穴を埋めたりする工事は、この「巣穴をなくす」にあたります。

つまり、この制度の補助対象は、駆除ではなく、環境を変える工事です。駆除費や消毒費が対象外とされているのも、この考え方によります。

工事だけで足りるのか。地域ぐるみの取組と生息実態調査

区は、個人や事業者の工事への補助とは別に、地域単位のドブネズミ対策を、令和5年度から進めています。公式ページは、「ねずみの好む環境がある限り、殺鼠剤や粘着シートによる駆除を行っても、十分な効果が得られません」と述べ、地域全体での継続的な対策が鍵になると説明しています。

区が紹介している、ある町会の事例は、勉強会、一斉清掃、駆除の3段階でした。

段階内容狙い
勉強会の実施ねずみの生態と、有効な対策方法を学ぶ対策の考え方をそろえる
地域の一斉清掃路上や建物の間の不要物、段ボール、ビニール袋などを片付けるエサと隠れ場所を減らす
駆除の実施清掃で環境を整えたうえで、ベイトボックス(薬剤を安全に設置するための箱)などを使って専門的に駆除する住みにくくなった環境で、効果を高める

区は、この町会で、対策前は捕獲かごの90パーセント近くにかかっていたねずみが、対策直後は数パーセント程度まで減ったと紹介しています。ただし、同じページに、一度ねずみが減っても、ごみの出し方や不要物の放置が元に戻ると、再び増えてしまうとも書かれています。工事で土面を塞いでも、路地に物を置きっぱなしにしたり、生ごみを袋のまま出したりしていれば、効果が長続きしない可能性があるということです。

区が行っている生息実態調査(生体捕獲調査)も、あわせて知っておくとよいでしょう。令和8年度は、神保町、神田錦町、外神田、東神田、岩本町、九段南、富士見、麹町の各地区で、6月に、地区ごとに日を変えて、公道などに捕獲かごを設置して実施されました。かごの中には、えさのソーセージ等だけが入っていて、殺鼠剤は入っていません。委託事業者が原則、設置の翌日に回収します。調査の期間は、地区ごとに2日程度で、天候などで前後する場合があるとされています。地域でどのくらいドブネズミが多いかを、区が把握するための調査です。

隣の「マンションのねずみ対策助成」とは何が違うのか

区のねずみ対策のページには、もうひとつ、助成制度が載っています。マンション管理組合や所有者向けの「マンションのねずみ対策助成」です。両方を、並べて比べます。

比較の項目路地等のねずみ巣穴対策助成マンションのねずみ対策助成
事業名ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金マンションにおける衛生環境整備事業
対象の場所私有地の路地(土面のある場所)マンションのごみ集積所
対象者住宅の所有者・居住者、区内事業所の個人・法人分譲マンションの管理組合または区分所有者の代表者、賃貸マンションの所有者または所有者全員の合意で選ばれた代表者
対象経費営巣防止の工事費蓋付きごみ箱などの購入・設置・配送費、ごみ集積所の修繕・改修費
補助の額工事費の4分の3、上限10万円実費または30万円のいずれか低い額
回数同一箇所1回限り1マンション1回限り
窓口千代田保健所 生活衛生課 環境衛生係(03-5211-8166)まちみらい千代田 住宅まちづくりグループ(03-3233-3223)
受付の方式事前相談、現地確認、申請先着順。予算がなくなりしだい終了

どちらも、交付決定後に事業を実施することが条件です。マンションのほうは、購入や修繕をしたあとの申請は認められません。区の公式ページでは、マンション助成の事前相談・申請受付は、公益財団法人まちみらい千代田が行い、制度に関することは環境まちづくり部住宅課住環境整備係(03-5211-4312)に問い合わせる、と案内されています。

使い分けの考え方は、困っている場所で決まります。ごみ集積所が原因なら、マンション向け。路地の土面に巣穴があるなら、路地向けです。事業者が、自社ビルの裏の私有の通路に困っているなら、路地向けの制度の対象になりえます。同じ建物でも、集積所の整備と路地の舗装は別の工事であり、別の制度の対象です。ただし、両方の制度をどう併用できるかは、区の公式ページには書かれていません。併用を考えるときは、それぞれの窓口に、事前に確認してください。

この制度が向いているのは、どんな事業者か

最後に、向く場合と向かない場合を整理します。以下は、区の公式資料の条件にもとづく、編集部の判断です。

向く場合向かない場合
区内に、自社が所有または利用する私有の路地がある路地が公道、または幅1.5メートル以上の私道である
路地に土面があり、巣穴やねずみの出入りが確認できる、または近隣で確認されている路地がすべて舗装済みで、土面がない
工事の範囲を絞って、固まる砂やコンクリートで穴を塞げる工事を、すでに契約・発注・着工している
賃借の場合でも、所有者の承諾が得られる所有者の承諾や、隣地所有者の同意が得られない
年度内に、工事と請求まで終えられる同一箇所で、すでにこの補助を受けている
地域や近隣と、清掃やごみの出し方の改善にも取り組めるねずみの駆除や消毒だけを、補助してほしい

駆除だけを求める場合は、区が配布している殺鼠剤や粘着シートの相談先である、千代田保健所を頼るのが現実的です。繰り返しになりますが、この補助金の対象は、環境を変える工事です。

申請の前に確認したい、よくある質問

質問答え
賃貸で営業している店舗でも申請できますか区内事業所の個人・法人は対象者です。賃借人が申請する場合は、所有者の承諾が必要です。承諾書を準備してください
見積りを取っただけで、契約はしていません。申請できますか見積りの段階であれば、申請前の契約にはあたりません。ただし、契約・発注・材料購入をしたあとは申請できません。契約の前に、区に相談してください
自分で材料を買って、自分で施工してもよいですか公式ページでは、材料の購入後は申請できないとされています。自分で施工する場合も、材料を買う前に、相談と交付決定が必要になります。自主施工が補助の対象になるかは、区に確認してください
補助額が10万円を超えることはありますかありません。上限は10万円です
前回の工事の追加分を、もう一度申請できますか同一箇所への申請は1回限りで、再申請は認められません
ねずみを見かけたことはありませんが、申請できますか「近隣でねずみの生息が確認され、土面がある場所」も条件に入りますが、判断は区の現地確認です。まず相談してください
いつまでに申請すればよいですか公式ページには、受付の終了日が書かれていません。請求は交付決定年度の3月末日までです。受付の状況は、千代田保健所に確認してください
補助金はいつ支払われますか工事、実績報告、区の現場検査のあとに請求し、支払いを受けます。支払いの時期は、公式ページには書かれていません。窓口で確認してください

確認先をまとめます。制度の相談と申請は、千代田保健所生活衛生課環境衛生係(電話03-5211-8166、ファクス03-5211-8193、〒102-0074 東京都千代田区九段南1-6-17 千代田会館8階)です。千代田区コールセンター(03-3264-3910、年中無休、朝8時から夜9時まで)でも、区全体の案内を受けられます。公式ページの更新日が2026年9月20日となっているため、手続きの前に、最新の案内を確認してください。

ProdX Crowd編集部の見方。この制度を、どう読むべきか

最後に、編集部の見方を、短くまとめます。

この制度は、金額が小さい分、手続きの精度が結果を分ける制度です。上限10万円の補助を受けるために、申請書類を準備し、現地確認を受け、交付決定を待ち、工事の写真と領収書をそろえて、年度内に請求する。この一連の流れを面倒に感じる方もいるでしょう。しかし、順番さえ守れば、書類は多くなく、様式も短いものです。事前相談の段階で、自分の路地が対象かどうかがわかり、そこで対象外とされても、駆除の相談や、地域の取組につなげることができます。

もうひとつ、事業者にとっての見方があります。ねずみの被害は、店舗の衛生管理や、近隣との関係、来客の印象に、直接かかわります。補助金の額だけを見るのではなく、路地の環境を継続して保つ体制、つまり、清掃、ごみの出し方、物の置き方を、近隣と一緒に見直す機会として、この制度を使うのが、効果の長続きにつながります。区自身が、一度減っても元に戻れば再び増えると、公式ページで繰り返し述べているからです。

補助金の一覧から、自社に合う制度を探したい場合は、補助金検索で、地域と分野を絞って調べることができます。制度の最新の条件は、必ず、千代田区の公式ページと、担当窓口で確認してください。

この制度を一言でいうと

「ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)」は、千代田区が実施する補助金・助成金です。対象の地域は千代田区・東京都です。

千代田区内の私有地(路地)でねずみが営巣している・するおそれがある場所の営巣防止工事費用を補助し、区民の快適な生活環境を守ります。

受付の期間は、通年(随時)で受け付けています。

制度名ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)
実施機関千代田区
種類補助金・助成金
対象地域千代田区・東京都
受付期間通年(随時)で受け付けています

「ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)」の対象になる方

対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。

対象かどうかを、この順に確認します
  1. 1地域千代田区・東京都(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本)
  2. 2規模従業員数の制約は示されていません
確認することこの制度の内容
地域千代田区・東京都(市区町村の制度のため、その市区町村内に事業所があることが基本)
規模従業員数の制約は示されていません

「ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)」の経費で気をつけたいこと

この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
工事工事・設置・施設整備に関する経費が含まれています。着工が交付決定の前だと対象外になる制度が多く、工事の写真(施工前・中・後)が証拠として求められます。天候や工期の遅れで期間内に終わらないリスクも、先に見ておきます。

「ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)」の手続きの流れと日程

この制度は通年で受け付けられています。予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。

手続きの流れ
  1. 申請計画書・見積書を提出
  2. 審査1〜3か月
  3. 交付決定ここから発注できる
  4. 発注・実施期間内に支払いまで
  5. 実績報告証拠書類を提出
  6. 検査・確定補助額が決まる
  7. 入金お金が入るのは最後

発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。

「ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)」についてのよくある質問

Q&Aねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)

経営者のイメージ写真
経営者

Q. ねずみ営巣路地等のねずみ巣穴への対策に係る補助金制度(ねずみ営巣路地に係る衛生環境整備事業補助金)の受付期間はいつですか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

通年で受け付けています。予算の状況により終了することがあるため、早めに実施機関へ確認します。

この制度を検討するときの確認リスト

確認項目状況
対象の地域(千代田区・東京都)に、事業所がある□ はい □ いいえ
交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない□ はい □ いいえ
後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている□ はい □ いいえ

情報の確認元:千代田区の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。