支援事例建築・フィットネス / 既存技術の転用・無人運営・マッチング

建築設計の強みを生かし、無人プライベートジムを事業化

建築設計・リフォーム・インテリアを手がける企業が、顧客の要望を可視化し、設計から施工管理までを進めてきた「空間を企画し、運用できる状態にする力」を、24時間利用できる無人プライベートジムの事業へ転用する取り組みを整理した、支援事例です。

業種
建築・フィットネス
支援テーマ
既存技術転用
区分
経営コンサルティング
建築・フィットネスのイメージ
イメージ画像です。実際の支援先を撮影したものではありません。

+OUR SUPPORT

この事例での、ProdX Crowdの支援

事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。

  • 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
  • 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
  • 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
  • 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。

01CORE

本当の強みは何か

設計・施工の会社の強みは、技術の種類(木造、鉄骨、内装など)で語られがちです。しかし、この構想では、次のように整理されています。

  • 1顧客の要望を聞き出す力言葉にならない希望を引き出し、条件を整理する力です。
  • 2完成イメージの可視化CGパースなどで、完成後の姿を顧客に見せ、合意を取る力です。
  • 3設計への落とし込み要望を、実現可能な図面と仕様にする力です。
  • 4施工管理複数の工事・職人・納期を調整し、完成に導くプロジェクト管理力です。

この4つを合わせると、「空間を企画し、設計し、運用可能な状態にする能力」と言い換えられます。この能力は、扱う空間が住宅でも店舗でも、ジムでも、同じように使えます。

02LIMIT

既存事業の構造的な制約

設計・施工の事業は、受注した案件ごとに成立します。案件が途切れれば、収益も途切れます。また、自社が空間を「使う側」「運営する側」として経験する機会が少なく、完成後の空間がどう使われているかを、自ら体験として持ちにくい構造でもありました。

03PROBLEM TREE

課題を掘り下げる

目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。

  • 1表面|案件ごとの受注に左右される収益が、案件の有無によって変動します。
  • 2原因|自社で運営する事業がない空間を作る事業に収益が限られています。
  • 3さらに奥|運営の知見を持てない完成後の空間が使われる様子を、体験として持ちにくい構造です。
  • 4経営上の制約提案の説得力が、図面とイメージに限られます。

04BUSINESS BEFORE

支援前の事業

この企業は、建築設計、リフォーム、CGパース、インテリア、家具などの事業を営んできました。顧客の要望を聞き、完成した姿を図や映像で示し、設計に落とし込み、施工の現場を管理する。企画から完成までを一貫して担う、プロジェクト型の事業です。

05NEW BUSINESS

新事業|24時間利用の無人プライベートジム

新事業は、24時間利用できるプライベートジムです。デジタル技術を用いて、無人での運営を基本とします。利用者が自分の時間に利用でき、スタッフの常駐の費用を抑えられる点が、運営モデルの特徴です。

また、フリーランスのトレーナーと、利用者を結びつける考え方も、構想に含まれていました。トレーナーにとっては、自分で場所を持たずに指導の機会を得られ、利用者にとっては、専門的な指導を必要なときに受けられます。

06TRANSFER

「建築からフィットネスへ」ではなく、「空間の能力の転用」

建築会社がフィットネスの事業をするのは、業種としては遠く見えます。しかし、ジムの事業の成否は、トレーニングの内容だけでなく、空間の設計に大きく左右されます。機器の配置、動線、照明、更衣や休憩の空間、無人運営に必要な入退室の仕組み。これらは、空間を設計し、運用できる状態にする仕事そのものです。

図解|設計力が店舗づくりに還流する

建築設計力 + 空間設計力 + CG可視化 + プロジェクト管理

店舗をつくる

  1. ジムの空間を企画
  2. 設計・施工を自社で管理

自ら運営する

  1. 無人運営の仕組みを実装
  2. 利用者の動きを観察

知見が還流する

  1. 運営の知見の蓄積
  2. 今後の店舗設計の提案に反映
  3. 自社のジムがショールームになる

07SHOWROOM

自社運営がもたらす二つの価値

支援では、自らジムを運営することが、収益とは別の価値も生むと整理されています。

  • 1運営の知見利用者がどの時間に、どの機器を、どのように使うか。現場でしか得られない情報が、設計の質を高めます。
  • 2ショールーム効果自社が設計した空間が、実際に稼働している様子を見せられます。同じように店舗を作りたい事業者に、完成後の姿を具体的に示せます。
  • 3設計提案の差別化図面だけの提案と、運営の実感に基づく提案とでは、説得力が異なります。

08ACTION STEPS

実行に向けた段階(目標)

事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。

  • 1利用者像と空間の設計利用者層、機器、動線、無人運営の仕組みを設計します。
  • 2施工と無人運営の準備自社で施工し、入退室・安全・清掃の運用を整えます。
  • 3運営と記録利用状況と運営の課題を記録します。
  • 4設計提案への反映運営の知見を、他の店舗設計の提案に生かします。

09TAKEAWAY

この事例から分かること

以下は、この事例から一般的に考えられる経営上のポイントです。実際に行った支援内容とは区別しています。

  • 1業種の距離ではなく、コア能力の転用を見る「空間を企画し、運用可能にする力」は、多様な業種で通用します。
  • 2自社運営は、収益と学習の両方になる運営を通じた知見が、本業の提案の質を高めます。
  • 3無人化は、運営費の構造を変える人件費の代わりに、設備と安全管理への配慮が重要になります。
  • 4新事業と本業の循環を設計する運営の知見が本業へ戻る流れを、あらかじめ描いておきます。

10SUMMARY

この支援で整理した主なポイント

  • 業種の距離ではなく、「空間を企画・設計し、運用できる状態にする能力」の転用として整理した。
  • CGパースによる可視化とプロジェクト管理力を、店舗づくりの強みとした。
  • 無人運営とトレーナーのマッチングという、デジタルを用いた運営モデルを構想した。
  • 自社運営のジムを、設計提案のショールームと運営知見の源泉にする循環を描いた。

11RELATED SERVICES

関連するサービス

※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。

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同じような課題を検討している方へ

同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。