支援事例電気工事 / 継続収益・保守サービス・技術の組織化
単発の電気工事から、定期保守による継続収益モデルへ
工場等を中心に電気設備工事を手がけてきた企業が、「工事が発生したときだけ売上になる」スポット型の構造から、支援事例です。

- 課題電気工事は、需要が発生して受注し、工事して完了するスポット型の売上で、毎月自動的に売上が積み上がる構造ではなかった。
- 支援した打ち手工事(単発売上)から保守契約(継続売上)へ、事業の構造そのものを変える事業として整理した。技術を属人から組織の能力へ変える視点も含めた。
- 目指す状態保守から工事へ、工事から保守へ、双方向に送客する仕組みを整理した。
+OUR SUPPORT
この事例での、ProdX Crowdの支援
事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。
- 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
- 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
- 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
- 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。
01STRENGTHS
既存事業の強み
- 1長年蓄積された電気工事の技術現場の状況に合わせて、安全に工事を進める技能があります。
- 2過去事例の形式知化経験を、記録として整理し、共有できる形にしてきました。
- 3トラブルシューティング不具合の原因を見つけ、解決に導く力があります。
- 4地域密着と短時間対応現場へ早く対応できる商圏を意識して事業を設計しています。
- 5長期取引先長年取引を続けてきた顧客との信頼があります。
02PROBLEM TREE
課題を掘り下げる
目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。
- 1表面|売上が受注ごとに途切れる工事が終わると収益が止まります。
- 2原因|工事の後に継続の接点がない完了後は、顧客との関係が薄くなります。
- 3さらに奥|設備を保有する顧客の課題に応えていない保守の需要が、他社に流れたり、放置されたりしています。
- 4経営上の制約収益の予測がしにくく、人員計画を立てづらい構造です。
03BUSINESS BEFORE
支援前の事業
この企業は、工場などを中心に、電気設備の工事を請け負っています。長年にわたって蓄積された電気工事の技術と、過去に対応した事例、トラブルの原因を探して解決する力が、事業の基盤です。地域に根ざし、顧客の現場に短い時間で駆けつけられる商圏の設計も、強みの一つです。
04CUSTOMER SIDE
顧客側の課題|設備の保守を誰が担うのか
既存の取引先には、高圧の受電設備などが設置されています。これらの設備は、更新・点検・保守が必要です。しかし、顧客の側では、次のような課題がありました。
- 1設備の更新と点検時期を管理し、適切に実施する必要があります。
- 2技術者の高齢化保守を担う技術者が減っています。
- 3外部業者の遠距離対応遠方の業者に依頼すると、駆けつけに時間がかかります。
既存取引先が、こうした課題を抱えていることは、保守のサービスへの需要の根拠になります。すでに工事で関係のある企業であれば、設備の状況も把握しており、信頼もあります。
05NEW BUSINESS
新事業|高圧受電設備などの定期保守
新事業は、キュービクルなどの高圧受電設備の保守・メンテナンスです。
保守契約が増えれば、毎月・毎年の収益が積み上がり、事業の予測がしやすくなります。さらに、保守の過程で設備の状態を把握できるため、必要な更新工事の提案を、適切な時期に行えます。
06SYNERGY
双方向の送客
- 1保守 → 電気工事保守で設備の状態を把握し、更新や修繕の工事を提案できます。
- 2電気工事 → 保守工事を行った設備を、そのまま保守の対象にできます。
- 3技術の共通化工事の経験が保守の判断に使え、保守の情報が工事の質を高めます。
- 1設備の保守契約
- 2状態の把握
- 3更新・修繕の提案
- 4追加の電気工事
- 5工事した設備を保守の対象に
07SKILL
属人技術から組織の能力へ
保守のサービスを広げるには、一人の熟練者に頼るのではなく、技術者を増やし、品質を揃える必要があります。この構想では、過去の事例を形式知として整理し、マニュアルと社内訓練によって、技術者を育てていく考え方が含まれています。
専門的なサービスを「属人技術」から「組織の能力」へ変えることは、保守の事業を継続させるための前提条件であり、同時に、技術の継承の課題への答えにもなります。
08ACTION STEPS
実行に向けた段階(目標)
事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。
- 1保有設備と顧客の課題の把握既存取引先の設備の状況と、保守の困りごとを整理します。
- 2保守の内容と料金の設計点検の範囲、頻度、緊急対応、契約の形を決めます。
- 3技術者の育成マニュアルと訓練で、品質を揃えます。
- 4契約の開始と拡大契約数・継続率を記録しながら、対象を広げます。
09TAKEAWAY
この事例から分かること
以下は、この事例から一般的に考えられる経営上のポイントです。実際に行った支援内容とは区別しています。
- 1スポットの前後に、継続の接点を探す保守・点検・更新・アフターサービスが、継続収益の入口です。
- 2単発売上ではなく、顧客生涯価値で見る契約が続くほど、収益が積み上がります。
- 3既存顧客の課題が、サービスの根拠になる高齢化や遠距離対応という課題が需要を示しています。
- 4専門サービスを、属人から組織の能力へ形式知化・マニュアル化・訓練が、事業の継続を支えます。
10SUMMARY
この支援で整理した主なポイント
- 課題は、工事の売上が受注ごとに途切れるスポット型の構造だと整理した。
- 既存取引先に高圧受電設備があり、更新・点検・保守の課題があることに着目した。
- 技術者の高齢化や外部業者の遠距離対応という、顧客側の課題が需要の根拠になった。
- 過去事例の形式知化とマニュアル化・社内訓練で、専門サービスを属人技術から組織能力へ変える視点を含めた。
11RELATED SERVICES
関連するサービス
※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。
12RELATED CASES
関連する支援事例
コーヒー加工で培った品質管理を、D2Cスイーツ事業へ展開
消費者との直接の接点を持ち、継続購入とデータを、次の商品開発に生かす構造を整理した。
- 当初の課題
- BtoB販売は、取引先の業績や仕入価格などの外部環境の影響を受けやすく、最終消費者との接点がなかった。
- 支援した打ち手
- 卸から、商品開発→製造→D2C→消費者データ→継続購入へ。熟練の技術を商品設計に使い、量産の工程は標準化する設計とした。
- 目指す方向
- 消費者との直接の接点を持ち、継続購入とデータを、次の商品開発に生かす構造を整理した。
健康商材の提案力を、継続型のサロンサービスへ転換
既存商品とのクロスセルと、1店舗の運営条件を標準化して多店舗へ展開する再現性の設計を整理した。
- 当初の課題
- 商品販売は商談・対面説明に依存しやすく、外部環境の影響も受けやすい。1回の販売で顧客との接点が途切れやすかった。
- 支援した打ち手
- 販売型から、継続的な来店が前提となるサービス型へ。収益を、新規集客数ではなく来店頻度と顧客生涯価値で捉え直した。
- 目指す方向
- 既存商品とのクロスセルと、1店舗の運営条件を標準化して多店舗へ展開する再現性の設計を整理した。
既存顧客の声から、ミドル世代向けプライベート美容室を設計
既存の技術・固定客・接客・スタッフの定着という資産を、別の顧客体験へ転用する取り組みを整理した。
- 当初の課題
- 既存の店舗では応えきれていない、落ち着いた空間・個別対応・丁寧なヒアリング・カスタム型サービスへのニーズが、固定客から寄せられていた。
- 支援した打ち手
- 既存顧客→未充足のニーズ→別コンセプトの店舗→新規事業という順で整理し、工程時間→1日の対応可能数→稼働率→売上を一つの流れとして設計した。
- 目指す方向
- 既存の技術・固定客・接客・スタッフの定着という資産を、別の顧客体験へ転用する取り組みを整理した。
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同じような課題を検討している方へ
同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。
補助金・経営支援顧問

