支援事例設備点検 / 営業・技術者配置・報告の統合

非常用発電機点検の営業・技術者配置・報告書作成を統合し、地方展開を支えるDXを構想

非常用発電機の負荷試験、点検、修理、メンテナンスを、建物の設備管理会社や消防点検の事業者との関係を通じて受注し、専門的な点検をワンストップで提供する企業が、事業の拡大で人員と案件が増え、顧客の情報、技術者の情報、資格、見積、検査の履歴、検査機器、車両、請求が分散し、案件ごとの技術者・機材・車両の組み合わせの管理も複雑になったという課題を、これらを統合する業務システムで解こうとした取り組みを整理した事例です。真因は紙の業務が多いことではなく、全国に案件が広がるほど、適切な資格を持つ技術者と、必要な検査機器、車両、現場の日程を組み合わせる調整の業務が増え、それが事業拡大の制約になる点にあります。

業種
消防設備・法定点検
支援テーマ
現場サービスの資源を統合管理する
区分
経営コンサルティング
消防設備・法定点検のイメージ
イメージ画像です。実際の支援先を撮影したものではありません。

+OUR SUPPORT

この事例での、ProdX Crowdの支援

事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。

  • 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
  • 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
  • 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
  • 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。

01BEFORE

この企業の事業と、強み

この企業は、非常用発電機の負荷試験、点検、修理、メンテナンスを行っています。建物の設備管理会社や、消防点検の事業者などとの関係を通じて受注し、非常用発電機に関する専門的な点検を、ワンストップで提供しています。

02PROBLEM

直面していた課題と、その本当の原因

事業の拡大によって人員と案件が増えた結果、顧客の情報、技術者の情報、資格の情報、見積、検査の履歴、検査機器、車両、請求が分散しました。案件ごとの技術者、機材、車両の組み合わせの管理も複雑になっていました。

真因は、単に紙の業務が多いことではありません。全国に案件が広がるほど、適切な資格と能力を持つ技術者、必要な検査機器、車両、現場の日程を組み合わせる調整の業務が増え、それが事業拡大の制約になっていたことです。

  • 1見えていた課題情報の分散。組み合わせ管理の複雑化。
  • 2一段奥の原因案件が広がるほど調整の業務が増える。
  • 3真因資格・機器・車両・日程の組み合わせが、人の調整に依存している。

03PROBLEM TREE

課題を掘り下げる

目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。

  • 1情報の分散顧客・技術者・機器・車両。
  • 2調整の複雑化組み合わせ管理。
  • 3拡大の制約人の調整への依存。

04STRATEGY

選んだ打ち手と、その理由

営業管理、顧客管理、社員管理、見積、検査、請求、機器、車両などを統合する業務システムを導入します。

従来は、顧客からの問い合わせを受け、担当者が情報を探し、技術者の状況を確認し、機器と車両を調整し、現場で作業し、帰社後に報告書を作成していました。計画後は、顧客と案件の情報を、技術者・機器・車両の情報と統合して管理し、日程の調整、点検、検査情報の登録と報告、請求、収益の分析までを一連の流れにします。

図解|従来と計画後の流れ

点検案件の流れ

従来

  1. 問い合わせ
  2. 情報の検索
  3. 技術者の状況確認
  4. 機器・車両の調整
  5. 現場作業
  6. 帰社後に報告書

計画後

  1. 顧客・案件情報
  2. 技術者・機器・車両の統合管理
  3. 日程調整
  4. 点検
  5. 検査情報の登録・報告
  6. 請求・収益分析

05ALT

なぜこの打ち手か|他の選択肢との比較

人員を増やして調整を担当させる選択は、すぐ始められますが、案件が増えるほど人件費が増えます。

既存の汎用ツールを組み合わせる選択は、費用を抑えられますが、技術者・機器・車両の組み合わせの管理には限界があります。

06ACTION STEPS

実行に向けた段階(目標)

事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。

  • 1調整業務の実測時間を測ります。
  • 2要件の整理統合する情報を決めます。
  • 3導入と定着段階的に運用します。

07NOTE

補足|自社で試すときの順序

最初に、直近の数件の案件について、問い合わせから請求までの流れと、各段階にかかった時間を記録します。次に、技術者、資格、機器、車両の情報が、どこにあり、誰が更新しているかを書き出します。

統合する範囲は、調整の負担が大きい部分から決めます。例えば、技術者の資格と機器・車両の割り当てを先に統合し、その後に見積や請求をつなぐ、という順序が考えられます。導入後は、代表工程の所要時間と、案件別の利益を比べます。

08DIAGNOSTIC QUESTIONS

自社に当てはめるときの問い

現場サービスの統合管理を考えるときの問いです。

  • 1案件の調整で、いちばん時間がかかるのは何か組み合わせの調整を測る。
  • 2資格・機器・車両の情報は一か所にあるか分散を点検する。
  • 3既存システムと追加の範囲は投資範囲を分ける。
  • 4法令の要件は最新か公的情報で確認。

09POINT

読み方のポイント|拡大を止めるのは、現場の外にある調整

事業が広がるほど、現場の作業そのものより、人と機材と日程を組み合わせる調整が負担になることがあります。そこを仕組みにすると、拡大の制約が緩みます。

10HOW TO USE

自社の計画に使うときの読み方|現場サービスの事業者

この事例を、自社の検討に使うときは、業種の違いに引きずられず、構造を取り出して当てはめると役に立ちます。次の問いに、自社の場合を書き込んでみてください。

  • 1技術者・機器・車両の組み合わせを、誰がどう決めているか調整の方法。
  • 2既存システムと追加する範囲を分けているか投資の範囲。
  • 3法令の要件を最新の公的情報で確認しているか過去の記述に頼らない。

11LEARNINGS

他社が学べること

現場サービスの拡大では、技術者・資格・機器・車両・日程の組み合わせの調整が制約になります。

代表工程の改善計画を、全案件の実績にしないことが前提です。

12SUMMARY

この支援で整理した主なポイント

  • 課題は、情報の分散と、技術者・機材・車両・日程の調整の複雑化。
  • 打ち手は、営業・顧客・社員・見積・検査・請求・機器・車両を統合する業務システム。
  • 約7時間→約3時間は代表工程の計画。法令の記述は過去時点で、すべての発電機に同じ検査義務があるとは一般化しない。

13RELATED SERVICES

関連するサービス

※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。

14RELATED CASES

関連する支援事例

医療分断された診療情報をつなぐ経営支援

紙カルテと分散した検査情報を統合し、受付から診療報酬請求までの業務をDX

診療情報の分断をなくし、受付から請求までの流れを整える計画。

当初の課題
紙カルテ、検査情報とカルテの別管理、データの転記、レセプトの処理に非効率があり、USBメモリーでの受け渡しなど情報セキュリティの課題もあった。
支援した打ち手
クラウド型の電子カルテとレントゲン画像管理システムを導入し、受付から診療報酬請求までの一連の流れを統合する取り組みとして整理した。
目指す方向
診療情報の分断をなくし、受付から請求までの流れを整える計画。

経営支援・宿泊事業多角化経営支援

外国人支援の知見を生かし、宿泊事業へ事業領域を拡張

宿泊の利用者が相談事業の入口になり、相談事業の顧客が宿泊の利用者にもなる双方向の流れを整理した。

当初の課題
特定の顧客層・単一の事業に収益が寄っており、その顧客層の動向が経営リスクになっていた。
支援した打ち手
「宿泊業へ参入する」のではなく、外国人顧客を理解してきた経験を、訪日外国人の滞在ニーズへ転用する事業として整理した。
目指す方向
宿泊の利用者が相談事業の入口になり、相談事業の顧客が宿泊の利用者にもなる双方向の流れを整理した。

食品・飲食ブランド拡張経営支援

無店舗ブランドを起点に、オーツ麦専門カフェへ展開

無店舗販売で生まれた需要を受け止める拠点を作り、製造能力と顧客接点の不足を同時に解消する構想を整理した。

当初の課題
無店舗販売のため、製造・販売・顧客体験・ブランド発信が分散しており、食品事業の業務も代表者に集中していた。
支援した打ち手
単なるカフェ出店ではなく、販売・製造・体験・新商品テスト・物販を1つの拠点に集約する多用途の店舗として設計した。
目指す方向
無店舗販売で生まれた需要を受け止める拠点を作り、製造能力と顧客接点の不足を同時に解消する構想を整理した。

同じような課題を検討している方へ

同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。