支援事例卸売・小売 / 利益構造の再設計・自社ブランド化

薄利の包装資材卸から、オリジナル商品・D2C・体験店舗へ事業の仕組みを再設計

飲食店向けに包装資材や店舗備品を販売してきた卸売企業が、「売上を増やすほど仕入も増え、自社企画の商品、加工の内製化、消費者への直販(D2C)、体験型店舗を組み合わせて、事業の構造そのものを組み替える取り組みを整理した、支援事例です。「カフェを始めた」「ECを作った」で終わらせず、利益の作り方の変化として読み解きます。

業種
卸売・小売
支援テーマ
事業構造の転換
区分
経営コンサルティング
卸売・小売のイメージ
イメージ画像です。実際の支援先を撮影したものではありません。

+OUR SUPPORT

この事例での、ProdX Crowdの支援

事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。

  • 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
  • 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
  • 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
  • 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。

01STRENGTHS

既存事業の強み

  • 1顧客へのヒアリング飲食店の困りごとを聞き取る関係があります。
  • 2販促の企画売り方まで提案できます。
  • 3デザイン包装や販促物の見た目を設計できます。
  • 4市場調査何が求められているかを調べる力があります。
  • 5オリジナル商品の開発企画から商品にする経験があります。

02REAL ISSUE

本当の課題|価格で比べられる商品に依存している

商品、商流、チャネル、加工、ブランド、顧客によって変えられます。この企業の課題は、価格で比べられる商品に事業が依存していることでした。比べられにくい商品を持つこと、中間を減らすこと、外に出していた工程を自社で持つこと、これらを組み合わせて利益の構造を変えます。

03PROBLEM TREE

課題を掘り下げる

目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。

  • 1原因|同じ商品を扱う会社との競争価格以外の違いが示しにくい商品が中心です。
  • 2さらに奥|自社の商品と顧客データを持っていない企画力や提案力が、商品として形になっていません。

04BUSINESS BEFORE

支援前の事業|卸売を超えて提案してきた企業

この企業は、飲食店などに、包装資材、店舗備品、販促用品、包装機械などを販売しています。さらに、デザイン、商品企画、販促の支援まで提案してきました。単に商品を届ける卸売ではなく、顧客の売り方まで一緒に考える支援が特徴です。

05STRATEGY 1

戦略1|自社企画商品(オリジナル)を増やす

他社と同じ商品を仕入れるだけでなく、自社で企画した商品を増やします。同じものがほかにない商品は、価格で比較されにくくなります。この企業にはデザインや商品企画の力があり、すでに持っている強みを商品に変えることになります。

06STRATEGY 2

戦略2|外注していた加工を内製化する

一部の加工を外注していた工程を、設備の導入によって自社で行います。外注の場合は、依頼、見積、加工、納品、検品を経るため、時間も手間もかかります。内製にすれば、受注から自社加工、顧客へ、という短い流れになります。目的は、リードタイム、外注費、柔軟性、独自商品の4つです。

図解|加工の流れ
  • BEFORE|外注
  • 受注
  • 外注先へ依頼
  • 見積
  • 加工
  • 納品・検品
  • 顧客へ
  • AFTER PLAN|内製
  • 受注
  • 自社で加工
  • 顧客へ

07STRATEGY 3

戦略3|D2Cを加える

従来の流れは、仕入先から自社、飲食店・小売店、消費者でした。ここに、仕入先から自社、消費者へ、という経路を加えます。そして、消費者の購入データという、卸売では得にくかった情報を自社で持てます。

図解|バリューチェーンの変化
BEFOREAFTER PLAN
流れ

メーカー → 卸 → 飲食店 → 消費者

メーカー → 自社 → 飲食店 / D2C消費者

利益

価格競争で圧迫

商品と経路で変えられる

顧客データ

飲食店止まり

消費者のデータも持つ

08STRATEGY 4

戦略4|体験型店舗(雑貨とカフェ)

オリジナルの雑貨とカフェを組み合わせた店舗を持つ計画です。カフェはFront End(入口)であり、オリジナル商品はBack End(本命)です。カフェは来店のハードルが低く、商品を体験してもらえます。来店 → 体験 → 物販、という導線をつくります。店舗は、売る場であると同時に、商品を見せるショールームでもあります。

図解|最終的な構造

自社のオリジナル商品

D2C EC

  1. 消費者へ直接
  2. 顧客データ

BtoB卸売

  1. 飲食店・小売へ
  2. 既存の強み

体験型店舗

  1. カフェで来店
  2. 物販へつなぐ

09STAKEHOLDERS

関係者ごとに見る|誰にとって何が変わるか

チャネルの変化が、関係者に与える意味を整理します。

  • 1飲食店などの既存顧客独自の商品という新しい選択肢が増えます。
  • 2消費者企画された商品を直接買えるようになります。
  • 3社内企画・加工・販売の役割が増えます。

10ACTION STEPS

実行に向けた段階(目標)

事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。

  • 1自社商品の企画強みを商品に変えます。
  • 2加工の内製化設備を整えます。
  • 3D2Cの開始ECで消費者に直接販売します。
  • 4体験型店舗の検証小さく始めて導線を確かめます。

11VALUE CHAIN

バリューチェーンの変化を見る

従来は、メーカーから卸、飲食店、消費者へと流れていました。支援では、メーカーから自社を経て、飲食店と、D2Cの消費者に分かれます。自社が持つ接点が増えることで、価格を決められる範囲と、顧客データを持てる範囲が広がります。ただし、直販が卸先の飲食店と競合しないよう、商品と経路の役割を整理することが前提です。

12FACT PLAN

資料の読み分け|事実・計画・前提・編集部の解釈

同じ重みで読まないために、次の4つに分けて整理しました。公開する説明は、この区別を保ったものです。

  • 1事実(FACT)飲食店向けの包装資材等の卸売。企画・デザイン・販促の提案力。
  • 2計画(PLAN)自社企画商品、加工の内製化、D2C、体験型店舗。

13TAKEAWAY

この事例から分かること

以下は、この事例から一般的に考えられる経営上のポイントです。実際に行った支援内容とは区別しています。

  • 1卸売の強みは、商品を超えた提案力にある企画力を自社商品に変えられます。
  • 2入口と本命を分ける体験を入口に、物販につなげます。

14SUMMARY

この支援で整理した主なポイント

  • 強みは、販促企画・デザイン・商品企画・市場調査まで提案できる、卸売の枠を超えた支援力。
  • 戦略は4つ:自社企画商品、加工の内製化、D2C、体験型店舗(雑貨とカフェ)。
  • カフェはFront End、オリジナル商品はBack End。来店から物販へつなぐ導線。
  • 最終形は、BtoB卸売+オリジナル商品+加工内製+D2C EC+体験店舗の組み合わせ。

15RELATED SERVICES

関連するサービス

※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。

16RELATED CASES

関連する支援事例

卸売・小売D2C経営支援

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データを次の商品選定に戻し、卸売と直販が互いを支える循環を整理した。

当初の課題
卸売だけでは最終消費者との接点が少なく、購入者・購入理由・支持された商品・不満・次に求めるものを直接把握しにくかった。
支援した打ち手
卸売に自社ECを加える複線化として整理し、ECの最大の価値を売上ではなく一次顧客データの取得に置いた。
目指す方向
データを次の商品選定に戻し、卸売と直販が互いを支える循環を整理した。

食品D2C経営支援

コーヒー加工で培った品質管理を、D2Cスイーツ事業へ展開

消費者との直接の接点を持ち、継続購入とデータを、次の商品開発に生かす構造を整理した。

当初の課題
BtoB販売は、取引先の業績や仕入価格などの外部環境の影響を受けやすく、最終消費者との接点がなかった。
支援した打ち手
卸から、商品開発→製造→D2C→消費者データ→継続購入へ。熟練の技術を商品設計に使い、量産の工程は標準化する設計とした。
目指す方向
消費者との直接の接点を持ち、継続購入とデータを、次の商品開発に生かす構造を整理した。

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来訪から継続発注までを段階ごとに追跡する、法人販路の設計として描いた。

当初の課題
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支援した打ち手
展示会を法人顧客との接点に、商品別のLPを商品理解と問い合わせの入口に使う取り組みとして整理した。
目指す方向
来訪から継続発注までを段階ごとに追跡する、法人販路の設計として描いた。

同じような課題を検討している方へ

同じ業種・同じ取り組みでなくても構いません。設備投資、新規事業、販路開拓、AI活用など、現在考えていることを伺い、まず何を整理すべきか一緒に考えます。