支援事例エネルギー・IoT / リユースバッテリーと管理技術の組み合わせ

リユースバッテリーとエネルギー管理技術を組み合わせ、低コストな独立電源を構想

IoTシステム、スマート家電、換気・監視システム、電力関連システム、オーダーメイドの開発を手がける企業が、オフグリッドシステムの初期導入費用、バッテリー費用、更新費用、エネルギー管理という課題に対して、リユースバッテリーとHEMS、Webアプリ、発電・使用のデータを組み合わせ、性能のばらつきを設計・制御・管理の技術で補えるかを検証する構想を整理した事例です。安価な中古の資材を使うだけでは競争優位にならず、品質や性能のばらつきを技術で吸収できるかが重要だという点が読みどころです。

業種
エネルギー・IoT
支援テーマ
再利用品の品質差をソフトウェアで吸収する
区分
経営コンサルティング
エネルギー・IoTのイメージ
イメージ画像です。実際の支援先を撮影したものではありません。

+OUR SUPPORT

この事例での、ProdX Crowdの支援

事業の構想と計画を、経営の判断としてたどれるように整理する支援を行いました。支援の範囲は構想・計画の整理までで、実施や成果を示すものではありません。

  • 課題と真因の整理表面の問題と、その奥の原因を切り分けました。
  • 強みの棚卸しと打ち手の検討すでにある経営資源を、どう使うかを複数の選択肢で比べました。
  • 取り組みの具体化進める順序と、現場で何が変わるのかを、言葉と図で整理しました。
  • 実行の条件の整理法令・安全・体制など、進める前に確かめることを洗い出しました。

01BEFORE

この企業の事業と、強み

この企業は、IoTのシステム、スマート家電、換気や監視のシステム、電力に関するシステム、そしてオーダーメイドの開発を手がけています。

電力とIoTの両方の技術を持ち、顧客の要望に合わせた開発ができることが、強みです。個別の要望に合わせて設計する力は、規格品では対応しにくい電源の分野で、特に役立ちます。

02PROBLEM

直面していた課題と、その本当の原因

オフグリッドのシステムには、初期の導入費用、バッテリーの費用、更新の費用、そして、エネルギーの管理という課題があります。特にバッテリーは、システム全体の費用に占める割合が大きく、更新の時期にも費用が発生します。

リユースのバッテリーは、新品と比べてコスト面での利点が期待できます。一方で、性能にばらつきがあることを考慮する必要があります。真因は、安く手に入る資材があっても、品質のばらつきが、システムの信頼性を損なう可能性があることです。費用と信頼性の両立が、課題の核心です。

  • 1見えていた課題導入・バッテリー・更新の費用と、エネルギー管理。
  • 2一段奥の原因バッテリーの費用がシステム全体で大きい。
  • 3真因安価な再利用品は、性能のばらつきが信頼性の課題になる。

03PROBLEM TREE

課題を掘り下げる

目に見える問題から、その原因、さらにその奥にある経営上の制約まで、順に掘り下げて整理しました。表面の症状に対処するだけでは、同じ問題が形を変えて戻ってくるためです。

  • 1導入・更新の費用が重いバッテリーの費用が大きい。
  • 2再利用品の信頼性に不安がある性能にばらつきがある。
  • 3安価さだけでは差別化にならない同じ資材を他社も使える。

04STRATEGY

選んだ打ち手と、その理由

構想は、リユースのバッテリー、HEMS(家庭などのエネルギー管理システム)、Webアプリ、発電や使用のデータを組み合わせることです。バッテリーの性能、気象の条件、利用する時間帯、電力の需要を把握し、エネルギーの利用の最適化を目指します。

技術的な価値仮説は、「安価な中古の資材を使うこと」自体ではなく、「品質や性能のばらつきを、設計・制御・管理の技術で補えるか」にあります。個々のバッテリーの状態を測り、使い方を調整できれば、ばらつきがあっても、全体として安定した電源になる可能性があります。

05ALT

なぜこの打ち手か|他の選択肢との比較

新品のバッテリーを使う選択は、品質が安定し、信頼性の確保が容易です。ただし、導入費用が高く、顧客の費用の壁は残ります。既存の太陽光などの設備に、バッテリーだけを組み合わせる方法もありますが、管理の技術による差別化にはなりません。

リユースのバッテリーと管理技術を組み合わせる選択は、費用を抑えながら、技術で付加価値をつくる方向です。ただし、安全と品質の検証が、新品を使う場合よりも重要になります。小規模な実証で、ばらつきと管理の効果を確かめてから、製品として展開する順序が必要です。

06SYNERGY

重要な知見|技術の再結合と、安価な資材の落とし穴

既存の技術(IoT、電力、オーダーメイド開発)を、新しい製品の企画に再結合する、という発想です。新しい技術をゼロから作るのではなく、持っている技術を、別の課題に合わせて組み合わせます。

一方で、安価な中古の資材を使うだけでは、競争の優位にはなりません。同じ資材を、他社も使えるからです。優位になるのは、ばらつきを補う設計・制御・管理の技術と、その運用のノウハウです。品質が保証できなければ、価格の安さは、リスクの高さと同じ意味になります。

  • 1再結合する技術IoT・電力・オーダーメイド開発。
  • 2安価な資材の限界誰でも使えるため、優位にならない。
  • 3優位になるものばらつきを補う設計・制御・管理の技術。

07ACTION STEPS

実行に向けた段階(目標)

事業計画で整理された実行の順序を、段階として示します。時期や規模は、策定時点の想定です。

  • 1調達と試験の整理資材の入手と選別の方法を整理します。
  • 2管理技術の試作状態の測定と制御を試します。
  • 3実証小規模で性能と安全を確かめます。

08DIAGNOSTIC QUESTIONS

自社に当てはめるときの問い

再利用品や安価な資材を使うときの問いです。

  • 1安さの代わりに、何を負担することになるか品質のばらつき、試験の費用などを書き出します。
  • 2ばらつきを、技術で補えるか測定と制御の方法を考えます。
  • 3同じ資材を使う他社と、何が違うか優位になる点を具体化します。
  • 4安全性を、どう検証するか試験の方法と基準を決めます。

09POINT

読み方のポイント|ばらつきを、情報で扱う

品質のばらつきがある資材は、これまで「使いにくいもの」として扱われてきました。しかし、一つひとつの状態を測り、その情報に基づいて使い方を調整できれば、ばらつきは管理できる範囲になります。

この考え方は、バッテリーに限らず、再生材や中古の部品、天然素材など、品質に幅のある資材を使う事業に広く当てはまります。資材の安さだけを見るのではなく、状態を測る仕組み、使い方を調整する仕組みを、事業の中核に置くことが、再利用の事業の本質的な強みになります。

10LEARNINGS

他社が学べること

安価な再利用の資材は、費用の面で魅力的ですが、それだけでは競争の優位にはなりません。品質のばらつきを、測定と制御と管理の技術で補えるかが、事業の成否を分けます。

さらに、既存の技術の再結合として企画することで、ゼロから技術を作る負担を抑えられます。

11SUMMARY

この支援で整理した主なポイント

  • 課題は、オフグリッドの導入・バッテリー・更新の費用と、エネルギー管理にあること。
  • 構想は、安価なリユースバッテリーの性能のばらつきを、設計・制御・管理の技術で補えるかの検証である。
  • 既存の類似事例(蓄電・バッテリー再結合の事例)との重複は人が判断する。安全性・環境効果の断定はしない。

12RELATED SERVICES

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※掲載事例は、過去の支援内容(事業の構想・計画の整理)をもとに、企業・個人が特定されないよう情報を匿名化・再構成しています。

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