令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します
令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します(三重県)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。
三重県の事業者向け太陽光補助金は、10kW以上の屋根置き太陽光と、その付帯の蓄電池に出る「設備導入費の補助」
令和8年度の三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金は、県内に自分の事業所を持つ事業者が、事務所や事業所の屋根(敷地内のカーポートを含む)に太陽光発電設備を設置し、必要に応じて蓄電池もあわせて入れるときに、費用の一部を県が補助する制度です。目的は、脱炭素社会に向けて、発電した電気を自分の事業所で使う「自家消費型」の太陽光を増やすことです。補助の仕組みは、太陽光は「1kWあたり最大5万円」、蓄電池は「価格の3分の1(kWhあたりの上限つき)」という、容量に応じた単価方式です。
この記事は、三重県のお知らせページ(2026年9月7日付で「募集を再開します」に更新)と、同ページに掲載された交付要領、実施の手引き(令和8年度用)、Q&A(令和8年度用)、申請様式を読んで整理しています。確認日は2026年10月12日です。
最初に、制度の骨格を表で見ておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施機関 | 三重県(環境生活部 環境共生局 地球温暖化対策課) |
| 申請書類の受付・問い合わせ窓口 | 三重県地球温暖化防止活動推進センター(一般財団法人三重県環境保全事業団内) |
| 補助の種類 | 太陽光発電設備、蓄電池(蓄電池のみの導入は対象外) |
| 募集期間 | 令和8年5月28日(木)から令和8年11月6日(金)まで。必着。予算の上限に達した場合は期限前でも終了 |
| 受付の方式 | 先着順。ただし予算の上限に達する日に届いた書類は抽選で受付順を決める |
| 予算額 | 約129,000千円の予定(Q&A) |
| 提出方法 | 郵送または持参に限る |
| 経費の支払い方 | 事業完了後の精算払い(先に全額を自分で払い、後から補助金が入る) |
制度の特徴は3つあります。1つめは、金額が「経費の何割」ではなく、「kWあたり5万円」「kWhあたり最大5.1万円または6.3万円」という単価で決まること。2つめは、受付が先着順で、予算がなくなれば期限前に終わること。3つめは、補助を受けたあとも3年間、毎年「自家消費割合」を県に報告する義務が続くことです。
この記事では、金額の計算、対象になる人と設備の条件、スケジュール、提出書類、つまずきやすい点、向く会社と向かない会社、他制度との関係を順に整理します。融資や相談窓口の紹介にあたる内容は、このサイトの対象外のため触れません。
今、申請できるのか。募集再開の経緯と、残りの予算の確認方法
県のお知らせページは、2026年9月7日に更新され、「補助金の申請受付を再開します」と書かれています。補助金の残り金額については、三重県地球温暖化防止活動推進センターのホームページを見るよう案内があります。あわせて、志摩市といなべ市は、県の受付とは別に、引き続き市の補助金の募集をしているとも書かれています。
つまり、いったん受付が止まっていた時期があり、再開されたのが9月です。募集期間の終わりは11月6日(金)ですが、Q&Aには「補助金の予算の上限に達した場合は、期限前であっても受付を終了します」とあります。この記事を読んだ時点で受付が続いているかどうかは、申請前に必ず窓口で確かめてください。
| 確認すること | 確認先 |
|---|---|
| 受付が続いているか、残りの予算はいくらか | 三重県地球温暖化防止活動推進センターのホームページ(https://www.mec.or.jp/index.php/ondan/) |
| 窓口の電話 | 059-245-7517(土日・祝日を除く平日9時から16時まで) |
| 要件や様式への疑問 | 県地球温暖化対策課 地球温暖化対策班 059-224-2368 |
| 志摩市・いなべ市の事業所に設置する場合 | 各市の補助金(県のお知らせページの関連リンクに掲載)。県の補助とどう関係するかは、各市と県に事前確認 |
予算額は、Q&Aで約129,000千円の予定とされています。仮に1件あたり数百万円の補助だとすると、予算を使い切るまでの件数には限りがあることがわかります。先着順なので、書類を早く整えて早く出すことが、そのまま有利不利に関わります。
補助金額はどう決まるのか。太陽光は1kWあたり最大5万円、蓄電池は価格の3分の1
交付要領第6条と手引きの「補助金の額」が、金額の根拠です。
| 設備 | 補助額の考え方 | 容量の上限 |
|---|---|---|
| 太陽光発電設備 | 「5万円」と「1kWあたりの実支出額(税抜き・1円未満切捨て)」を比べて少ない方に、最大出力(kWの小数点以下切捨て)を掛け、千円未満を切り捨てる | 200kW |
| 蓄電池(20kWh以下) | 「5.1万円」と「1kWhあたりの蓄電池価格(工事費込み・税抜き)の3分の1(千円未満切捨て)」を比べて少ない方に、蓄電容量(kWhの小数点第2位以下切捨て)を掛け、千円未満を切り捨てる | 200kWh |
| 蓄電池(20kWh超) | 同上。ただし単価の上限は「6.3万円」 | 200kWh |
大事なのは、「少ない方」を採用する点です。太陽光の1kWあたりの設置費用(工事費込み・税抜き)は、多くの場合5万円を上回るはずなので、実際には「5万円×kW」で計算されることが多くなります。逆に、設置費用が1kWあたり5万円を下回るような安い案件では、実際の支出額が基準になります(Q&A Q31)。
蓄電池は、価格の3分の1と上限単価の低い方になります。高い蓄電池を入れても、補助額は上限単価で頭打ちになります。
太陽光のkWは、パネルとパワコンの小さい方で数える
手引きは、太陽光パネルとパワーコンディショナーのうち、低い方の容量(kW表示の小数点以下切捨て)で計算すると定めています。Q&A Q18も、パネルまたはパワコンのどちらか一方だけの設置は補助の対象外としています。例として、過積載を目的にパネルだけ増設する場合、故障でどちらかだけ買い替える場合が挙げられています。
また、10kW未満の設備は補助の対象になりません。要領第2条では「10kW以上の太陽光発電設備であること」が条件です。
公式Q&Aの計算例を表で読む
Q&Aには、蓄電池の計算例がそのまま載っています。数字は県の公式資料のものです。
| ケース(Q&Aの例) | 計算 | 補助額 |
|---|---|---|
| 価格240万円・15.98kWh(Q21) | 容量は小数点第2位以下を切り捨てて15.9kWh。240万円÷15.9kWh×1/3は約5.03万円/kWh。上限の5.1万円/kWh以下なので、5.0万円/kWhとして、5.0万円×15.9kWh | 79.5万円 |
| 価格650万円・30kWh(Q21-1) | 650万円÷30kWh×1/3は約7.22万円/kWh。20kWh超の上限6.3万円/kWhを適用し、6.3万円×30kWh | 189万円 |
| 価格4,150万円・250kWh(Q22) | 4,150万円÷250kWh×1/3は約5.53万円/kWh。5.5万円/kWhに、上限の200kWhを掛ける | 1,100万円 |
| 15kWhの蓄電池を2台(Q20) | 1台あたりの容量で単価を決める。15kWhなので5.1万円/kWhの区分で計算 | 台ごとに計算 |
Q&A Q19は、蓄電池を複数台入れる場合の考え方も示しています。国の要領が家庭用(20kWh以下)と業務用(20kWh超)を区分しているため、合計容量ではなく1台ごとの容量で補助額を計算します。見積書の内訳も、1台ごとに作ってもらう必要があります。
編集部で作った仮の計算例
以下は、制度の算式にあてはめた「仮の数字」です。実際の補助額は、見積書と交付決定で確定します。
| 前提(仮の数字) | 計算 | 補助額の目安 |
|---|---|---|
| 太陽光:パネル30.4kW、パワコン30.0kW。1kWあたりの設置費用は20万円(税抜き)と仮定 | 低い方の30.0kWを採用。5万円と20万円の少ない方は5万円。5万円×30kW | 150万円 |
| 蓄電池:12.0kWh、工事費込み・税抜きで200万円と仮定 | 200万円÷12.0kWh×1/3は約5.56万円/kWh。20kWh以下の上限5.1万円/kWhを適用。5.1万円×12.0kWh=61.2万円、千円未満切捨て | 61万円 |
| 合計 | 150万円+61万円 | 211万円 |
| 太陽光:パネル250kW、パワコン240kWと仮定 | 低い方の240kWだが、上限200kWまで。5万円×200kW | 1,000万円(上限) |
この仮の例では、太陽光の設置費用が全体で600万円ほど、蓄電池が200万円ほどだとして、合計800万円ほどの投資に対し、補助額の目安は211万円です。補助額が投資額に占める割合は、設備の価格によって大きく変わります。ここでの割合は仮の数字からの試算にとどまるため、実際の見積もりで計算し直してください。
誰が対象になるのか。「自分の事業所の屋根」「自家消費50%以上」「FITなし」が3本柱
補助事業者の要件は、交付要領第4条に10項目あります。ここでは、実務で引っかかりやすいものから並べ直して、表にします。
| 要件 | 内容(交付要領・手引き・Q&A) | 引っかかりやすい点 |
|---|---|---|
| 設置場所 | 県内の、自らが事業を営む建物を有する事務所または事業所の屋根等 | 人的設備のない無人倉庫、独立した車庫、社宅など事業に直接使われていない建物は対象外(Q7) |
| 所有 | 設置する建物と土地を自ら所有していること | 例外あり(下の表) |
| FIT・FIP | 固定価格買取制度(FIT)またはFIP制度の認定を取得しないこと | 売電で収益を得る計画は、この制度の想定外 |
| 自己託送 | 電気事業法の接続供給(自己託送)を行わないこと | 発電した電気を送配電網で別の事業所に送って使う計画は対象外(手引き) |
| 自家消費 | 発電した電力量の50%以上を、申請した事務所または事業所で自ら消費すること | 事業完了後3年間、実績の報告がある |
| 環境価値 | 自ら消費する分の環境価値のみが設置者のものとなる | 売電分の環境価値は設置者のものにできない |
| Jクレジット | 法定耐用年数を経過するまで、この事業で得た温室効果ガス排出削減効果をJ-クレジット制度に登録しないこと | クレジット化を考えている場合は要注意 |
| 他の補助金 | 補助対象設備について、国または地方自治体から他の補助等を受けていないこと | 国費・県費を原資に財団等が実施する補助金も併用不可(Q25) |
| 県税 | 県税を滞納していないこと | 納税証明書を県税事務所で取得して添付 |
| 事業者の信用 | 暴力団等の排除措置要綱に該当しないこと | 役員等に関する事項の提出で警察への確認が行われる |
手引きの「主な条件」には、さらに、中古品・リース品を設置する場合、電力購入契約(PPA)を利用する場合、蓄電池のみを導入する場合は対象にならないとあります。PPAは、第三者が屋根に設備を設置して電気を売る仕組みで、設置者が自分で費用を負担する本制度とは立て付けが違います。
建物の所有者が別の場合の特例
原則は、申請者自身が土地と建物を所有する事業所への設置です。手引きとQ&A Q7は、次の場合も条件を満たすものとしています。
| 申請者 | 所有者として認められる人 | 追加で必要なこと |
|---|---|---|
| 個人事業主 | 配偶者、または1親等内の血族 | 祖父母や姻族が所有する場合は対象外 |
| 法人 | 法人の役員、または子会社等・親会社等 | 孫会社等が所有する場合は対象外 |
| 共同所有の家屋や土地(Q13) | 他の共同所有者全員 | 全員の承諾書(任意様式)を提出 |
いずれの特例でも、土地建物の所有者が、法定耐用年数が経過するまで設備を設置することに同意し、自らはこの補助金を申請しないと約束する必要があります。申請者と所有者の関係がわかる資料も提出します。Q&Aには、承諾書の文例が載っています。
また、法定耐用年数が経過するまで設備を活用できないことが明らかなものは適当でないとされ、仮設事務所や、2〜3年後に廃止が決まっている事業所が例示されています。一般的な太陽光発電設備の法定耐用年数は17年、蓄電池は6年です(手引き)。賃貸の事務所や、近い将来に移転予定の事業所は、この点で厳しくなります。
自家消費50%以上は、どう確認されるのか
申請時には、「発電・消費電力計画書」を提出します。年間の発電想定量、そのうち事務所または事業所の敷地内で消費する自家消費想定量、売電する場合は売電想定量を書きます。あわせて、直近1年間の消費電力量、買電・売電プランの種類と契約電力がわかる契約書の写し、直近1か月の電気代の明細がわかる請求書または領収書の写しを付けます。つまり、事業所で電気をどれだけ使っているかの実績から、50%を超える見込みを示すことが求められます。
事業完了後は、完了した年度の翌年度から3年間、毎年「自家消費割合報告書」を出します。年間発電量の累計を記録する装置が必要です(手引き)。
増設の場合は少し複雑です(Q11)。既存施設と同じ系統に増設するなら、「既存施設での発電量+本補助金で設置する設備の発電量」の50%以上を自家消費する必要があります。200kWを超える設備を設置する場合は、補助に相当する200kW分の発電量の50%を自家消費します。たとえば210kWの設備なら、発電量に200kW÷210kWと50%を掛けた量以上を自家消費する計算です(Q28)。
どんな設備が対象で、どんな設備は対象にならないのか
設備の条件は、要領第2条にあります。
| 設備 | 条件 | 補足 |
|---|---|---|
| 太陽光発電設備 | 商用化され導入実績があること、中古でないこと、リースでないこと、10kW以上であること | 屋根のほか、敷地内のカーポートも対象。野立ては対象外(Q9) |
| 蓄電池 | 商用化され導入実績があること、中古でないこと、リースでないこと | 太陽光発電設備の付帯設備であること |
| 蓄電池の用途 | 再エネ発電設備の電気を蓄電し、平時に充放電を繰り返すことを前提とした設備。停電時のみの非常用予備電源は対象外 | 定置用であること |
| 20kWh以下の蓄電池 | 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が令和4年度以降の補助事業で登録・公表した蓄電システム | パッケージ型番の登録があること |
| 20kWh超の蓄電池 | 設置場所の地方公共団体の火災予防条例が定める安全基準の対象となる蓄電システム | 完了報告で消防署への届出書の写しを提出 |
| 価格の目安 | 20kWh以下は12.5万円/kWh以下、20kWh超は11.9万円/kWh以下(工事費込み・税抜き)となるよう努める | 努力規定。ただし、上回る場合でも補助単価は上限が適用される(Q14) |
蓄電池の価格について、Q&A Q14に興味深いやりとりがあります。1kWhあたり20万円の蓄電池は対象になるかという問いに、「令和7年度から対象となる」と答えています。ただし、価格の目安に努めることが条件で、補助額は価格の3分の1の上限6.3万円/kWhを超えているため、6.3万円/kWhが適用されます。つまり、高い蓄電池を入れても補助は増えません。
太陽光パネルの方式については、フレキシブルタイプ(やわらかい素材)のパネルは、再生可能エネルギー電子申請のホームページに掲載されている「太陽光パネル型式登録リスト」に型式があれば対象になります(Q15)。
併用住宅、増設、買い替え
Q&Aは、判断が分かれやすい設置ケースにも答えています。
| ケース | 扱い | 条件・理由 |
|---|---|---|
| 併用住宅の屋根に設置(Q12) | 対象となるケースがある | 事業者の立場で全費用を負担し、発電した電力の50%以上を事務所・事業所で自家消費し、残りを家庭用として消費または売電等し、他の条件も満たすこと |
| 既存設備の増設(Q11) | 対象 | 増設分で50%以上を自家消費。同じ系統なら既存分と合算で判断 |
| 設備の買い替え(Q10) | 対象外 | |
| 野立て(Q9) | 対象外 | 建物の屋根またはカーポートに限る |
| カーポート・倉庫の屋根(Q8) | 同じ敷地内なら対象 | 事務所または事業所となる建物と同じ敷地内で、50%以上を敷地内で自家消費。自家消費する建物の登記事項証明書等も必要 |
| ハイブリッド蓄電池(Q27) | 蓄電池として扱う | パワコンと蓄電池が一体のため、パワコンも蓄電池の価格とみなす |
| 蓄電池だけ別の補助を受ける(Q29) | 太陽光のみ本補助の対象にできる場合あり | 蓄電池は国等の補助を受け、太陽光は受けていないとき |
補助の対象になる経費は何か。設備費と工事費の内訳を見積書で分ける
補助対象経費は、エネルギー起源の二酸化炭素排出削減に効果がある補助対象設備の購入と設置にかかる費用で、要領の別表が区分を示しています。
| 区分 | 費目 | 内容の要点 |
|---|---|---|
| 工事費(本工事費・直接工事費) | 材料費、労務費、直接経費 | 材料の購入費と運搬・保管料、本工事に直接必要な賃金等、特許権使用料・電力料・機械経費・負担金など |
| 工事費(本工事費・間接工事費) | 共通仮設費、現場管理費、一般管理費 | 機械器具の運搬・移動、準備・後片付け、交通管理・安全施設、現場の労務管理費、事務用品費など |
| 工事費 | 付帯工事費 | 本工事費に付随する直接必要な工事。必要最小限度の範囲とする |
| 工事費 | 機械器具費 | 工事用機械器具の購入、借料、運搬、据付け、撤去、修繕など |
| 工事費 | 測量及び試験費 | 調査、測量、基本設計、実施設計、工事監理、試験 |
| 設備費 | 設備費 | 設備・機器の購入と、運搬、調整、据付けなどの経費 |
申請書の記入注意事項には、「補助対象経費」は事業完了後の収益納付の要否を判断する数値として使われると書かれています。保守点検等の維持管理費は補助対象経費として認められないので除くよう明記されています。
見積書の作り方にも指示があります。手引きの別添「太陽光発電設備等の設置費用の内訳について」にならって、太陽光発電設備と蓄電池それぞれの「工事費」「設備費」を記載してもらいます。間接工事費などの共通費は、任意の合理的な方法で、それぞれの内訳に配分します。「細分」の項目ごとに額が書かれているのが望ましいものの、難しい場合は複数の細分を合算してもよいが、内訳について別途聞き取りが行われる場合がある、とされています。
見積書を依頼する施工会社には、この別添の様式を最初に渡しておくと、あとで書き直す手間が減ります。
税抜きと税込み、2つの金額を取り違えない
交付申請書には、「総事業費(税込)」と「補助対象経費(税抜)」を別々の欄に書きます(第1号様式)。Q&A Q24によると、総事業費は工事全体の費用(税込み)で、200kW(h)を超える設備を設置する場合は、超えた部分の費用も含めて記入します。補助額の計算に使う価格は、工事費込み・税抜きの額です。申請書の3つの金額の欄を、税込みと税抜きで取り違えないように注意してください。
申請から入金まで、どんな順番で進むのか
実施の手引きにある手順を、時系列に直します。
| 段階 | やること | 期限・注意 |
|---|---|---|
| 事前準備 | 条件の確認、複数の施工会社から見積もりを取る | 契約相手の決定にあたり、入札や複数者(原則3者以上)の見積もりで競争性を確保 |
| 交付申請 | 第1号様式の申請書と添付書類を郵送または持参で提出 | 令和8年11月6日(金)必着。予算の上限に達すると期限前に終了 |
| 審査・交付決定 | 受付順に審査し、予算の範囲内で県が交付決定 | 交付決定日以後に、工事施工者と契約 |
| 契約・着手 | 工事施工者と契約し、誓約書(工事施工者用)の作成を依頼 | 交付決定前に契約したものは補助対象外 |
| 工事・完了 | 設備の引き渡しを受け、工事代金を全額支払い、系統連系を完了 | 連系は、系統連系受給開始日が記載された書類で確認 |
| 完了実績報告 | 第5号様式の完了実績報告書と添付書類を提出 | 完了日から15日を経過する日、または令和9年2月5日(金)のいずれか早い日まで必着 |
| 額の確定・請求 | 県が補助金の確定額を通知。通知後に第6号様式の交付請求書を提出 | 令和9年3月5日(金)まで必着 |
| 入金 | 県が支払う | 精算払い |
| 自家消費割合報告 | 完了した年度の翌年度から3年間、毎年報告 | 報告対象年度の翌年度の7月31日まで |
「事業の着手」と「事業の完了」の定義が、結果を左右する
Q&A Q4〜Q6は、日付の解釈を明確に書いています。
| 用語 | 意味 | 実務上の影響 |
|---|---|---|
| 着手 | 一般的には、太陽光発電設備等の設置工事に関する契約をした日 | 交付決定の前に契約書を交わすと、補助対象外 |
| 完了 | 設備の引き渡しを受けたうえで、工事施工者への代金全額の支払いが終わり、太陽光発電設備の連系が確認できる(系統連系受給開始日が記載された書類が出る)こと | 設備が屋根に載っただけでは、完了とは認められない |
| 連系の例外 | 全量自家消費で売電(逆潮流)をしない場合、または一般送配電事業者に連系手続きの申込みをしたうえで、手続きに時間がかかることを協議資料などで確認できる場合は、この限りでない | 売電契約の締結と電力供給ができる状態が原則 |
納期の遅れで期限までに事業が完了しない場合は、補助対象外です(Q34)。補助金の目的や上限を気にして進めていても、機器の納期や電力会社との連系手続きが遅れると、完了実績報告の期限である令和9年2月5日(金)に間に合わなくなるおそれがあります。
申請書提出日から逆算した日程の組み方
募集の終わりは令和8年11月6日(金)です。この記事を確認した2026年10月12日から数えると、残りは約3.5週間です。交付決定から契約、工事、連系、実績報告までを、令和9年2月5日までに終える必要があります。交付決定までに何日かかるかは、公式資料に書かれていないため、センターに目安を確認してください。
| 日付 | 動き |
|---|---|
| 〜令和8年11月6日(金) | 交付申請書を必着で提出。先着順なので、早ければ早いほどよい |
| 交付決定の通知後 | 工事施工者と契約(着手)。誓約書(工事施工者用)の作成を依頼 |
| 工事・連系・代金の全額支払い | 完了。連系の書類(系統連系受給開始日の記載があるもの)を準備 |
| 完了日から15日以内、遅くとも令和9年2月5日(金) | 完了実績報告書を必着で提出 |
| 額の確定通知の後、令和9年3月5日(金)まで | 交付請求書を必着で提出 |
この日程から読み取れるのは、「交付決定から令和9年2月5日までに、工事と連系のすべてを終える」という条件の厳しさです。太陽光パネルやパワコンの納期、蓄電池の納期、電力会社への連系申込みの手続きにかかる期間は、施工会社と事前に確認しておく必要があります。
申請書類は何を、どのくらい集めるのか
交付申請の添付書類は多く、取得に日数がかかるものを含みます。
| 書類 | 条件・注意 | 対象 |
|---|---|---|
| 登記事項証明書(原本) | 取得から3か月以内 | 法人 |
| 住民票(原本) | 取得から3か月以内。マイナンバー「なし」のもの。マイナンバー記載のものは受理されない | 個人事業主 |
| 確定申告書の写し | 直近1年分。事業者名の欄には、原則として確定申告書の屋号を記入 | 個人事業主 |
| 設置する土地・建物の登記事項証明書(原本) | 取得から3か月以内。土地は、建物の登記の「所在」欄の全ての番地分 | 全員。建築予定の建物なら、建築契約書の写しを出し、登記事項証明書は完了実績報告時に提出 |
| 公図 | 写し可 | 全員 |
| 敷地内の見取り図、設置場所の見取り図 | 住宅地図等。パネル、蓄電池、パワコン等の位置。カーポートなど離れた設置は配線経路がわかるように | 全員 |
| 県税の納税証明書(原本) | 県税事務所で取得。滞納がないことの証明 | 全員 |
| 補助対象設備の仕様書 | 製品カタログ等で出力、容量がわかるもの | 全員 |
| 見積書の写しと内訳書 | 太陽光と蓄電池それぞれの内訳書。原則3者以上の見積もり | 全員 |
| 施工前の写真 | 事務所または事業所の外観、設備の設置予定場所 | 全員 |
| 補助対象設備一覧(第1号様式の別紙様式1) | 必要事項を記入 | 全員 |
| 誓約書(申請者用)(別紙様式2) | 内容を確認のうえ提出 | 全員 |
| 発電・消費電力計画書 | 県のセンターのホームページからExcelをダウンロード | 全員 |
| 買電・売電プランの契約書の写し、直近1か月の電気代の請求書や領収書の写し | 契約電力がわかるもの | 全員 |
| 役員等に関する事項(別紙様式4) | 警察への確認のため | 全員 |
| 委任状 | 行政書士等に委任する場合 | 該当者 |
誓約書(工事施工者用)の別紙様式3は、契約後に施工会社に作ってもらい、完了実績報告時に出します。必要に応じて、親族等が所有する土地建物に導入する場合の戸籍謄本等、既存の太陽光パネルがある場合の単線結線図等の提出を求められることがあります。
提出された書類は返還されません。提出された交付申請書等は、三重県情報公開条例にもとづく情報公開請求の対象です(手引き)。
申請書に何を書くのか
第1号様式の申請書は、記入項目が比較的整理されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置場所住所 | 設置場所の住所。事業者の住所ではない |
| 補助対象設備の概要 | 設置する設備全体の出力・容量。211.2kW設置なら211.2kWと書き、200kW以下にする必要はない |
| 総事業費 | 事業全体の費用(税込) |
| 補助対象経費 | 補助対象となる費用(税抜) |
| 補助金の申請金額 | 千円未満切捨て。太陽光と蓄電池の内訳を書く |
| 売電の有無、既存の太陽光発電設備の有無 | 有または無 |
| 事業の着手予定期日と完了予定期日 | |
| 工事施工者(予定) | 建設業許可証を確認することがある |
申請を取りやめる場合は、「取りやめ願い」(別紙様式5)を出します。
完了後も続く義務は何か。自家消費の報告、売電収益、財産処分
この補助金は、設備が完成して補助金が入ったら終わり、ではありません。事業完了後に続く義務を、先に把握しておく必要があります。
| 義務 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 自家消費割合の報告 | 完了した年度の翌年度から3年間、毎年、報告対象年度の翌年度の7月31日までに報告。計3回 | 要領第17条、手引き9 |
| 売電収益の報告・収益納付 | 売電収入があれば、年間の売電収入金額と使途を報告。事業完了後の5年間、算式にもとづき収益納付の要否を判断 | 手引き9、Q&A Q33 |
| 財産処分の制限 | 法定耐用年数が経過するまで、設備を補助の目的に沿って使用。処分、譲渡、貸付けは原則として知事の許可が必要 | 要領第18条、手引き10 |
| 書類の保存 | 帳簿や証拠書類は、補助対象事業の完了の日の属する年度の翌年度以後10年間保存。法定耐用年数が10年を超える設備は、耐用年数が経過するまで | 要領第20条、手引き11 |
| 検査 | 国および県の監査関係者等が、実地検査に入ることがある | 手引き11 |
| 返還と延滞金 | 返還命令から20日以内に納付。納付がなければ、年10.95%の延滞金。交付決定の取消しの場合は、受領日から納付日まで年10.95%の加算金 | 要領第16条 |
報告のスケジュールは、手引きに例が載っています。令和9年1月(令和8年度1月)に事業が完了した場合は、次の3回です。
| 報告対象期間 | 報告期限 |
|---|---|
| 令和9年4月1日〜令和10年3月31日 | 令和10年7月31日 |
| 令和10年4月1日〜令和11年3月31日 | 令和11年7月31日 |
| 令和11年4月1日〜令和12年3月31日 | 令和12年7月31日 |
自家消費割合報告書に記載する期間は、原則として事業を実施した翌年度の1年間(4月1日〜3月31日)ですが、困難な場合は任意の1年以上の期間とできます(Q23)。報告には、発電量、買電量、売電量、自家消費量の1年分の実績がわかる書類を添付します。モニターなどから出力したデータをとりまとめる形です。
売電による収益納付の算式
Q&A Q33は、事業完了後の5年間について、次の算式で収益納付の要否を判断すると説明しています。
| 記号 | 意味 |
|---|---|
| A | 収益額(補助事業に係る設備等における営業損益等の各年度の累計) |
| B | 控除額(補助対象経費) |
| C | 補助金確定額 |
| D | 補助事業に係る支出額(補助事業に要した経費と、補助事業終了後に追加的に要した経費の合計) |
| E | 納付額(前年度までに収益納付を行っている場合の当該納付額) |
収益納付額は(A−B)×(C÷D)−Eで求めます。収益(A)が控除額(B)を上回る場合に、相当の収益が生じたものとされます。納付は、累計が補助金確定額を超えない範囲で行います。
余剰電力は売電してもよいが、申請した事務所または事業所の敷地内での自家消費の割合が50%を下回らないことが条件です(Q32)。売電先は県が紹介することはなく、自分で探します。FITが不可であることから、売電や送電に関する条件を要領で確認する必要があります。
契約と発注で気をつけること。交付決定前の契約、競争性、施工者の誓約
手引きは、契約相手(工事施工者)を決めるにあたり、入札や複数者(原則3者以上)からの見積もり徴収と比較で競争性を確保するよう求めています。交付要領第9条の交付条件にも、売買、請負その他の契約をする場合は一般競争入札に付すことが原則として書かれています。運営上、一般競争入札が困難または不適当な場合は、指名競争入札または随意契約によることができます。
| 場面 | 求められること |
|---|---|
| 見積もりの取り方 | 原則3者以上から取り、比較して決める |
| 契約の時期 | 交付決定日以後。交付決定より前に契約したものは補助対象外 |
| 施工者の誓約書 | 契約後、施工会社に別紙様式3の誓約書を作成してもらい、完了実績報告時に提出 |
| 施工者の資格確認 | 申請書の施工者欄について、建設業許可証を確認することがある |
| 導入するパネルの設置基準 | ガイドラインを遵守して設置された設備であることが補助の条件(手引き) |
| 事業内容の変更 | 交付決定後に補助金の額の変更が生じる場合は、あらかじめ知事の承認が必要。まずセンターに連絡 |
| 20kW以上の設備の柵塀 | 設置することとされているが、屋根置きや屋上置き、塀つきの庭など第三者が近づきにくい場合は省略できる(Q35) |
誓約書(申請者用)には、FITまたはFIPの認定を取得しないこと、自己託送を行わないことに加えて、地域住民や自治体と適切なコミュニケーションを図ることなどが書かれています。事業計画策定ガイドラインに準拠して事業を実施する要件もあり、屋根置きでも、地域の理解を得る姿勢が求められています。
つまずきやすい点はどこか
資料を読んで、申請者がつまずきやすいと思われる点を、頻度の高いと思われる順にまとめます。
| つまずき | 何が起きるか | 避け方 |
|---|---|---|
| 交付決定前の契約 | 補助対象外になる | 契約は交付決定の通知を受けてから。見積書の取得と契約は別の段階と考える |
| 納期の遅れ | 令和9年2月5日までに完了できず、補助対象外(Q34) | 機器の納期と連系申込みの期間を、申請前に施工会社に確認 |
| パネルとパワコンの片方だけの設置 | 補助対象外(Q18) | 両方を同時に導入。増設や買い替えは、条件を事前に確認 |
| 10kW未満 | 補助対象外 | 屋根の面積と、パネル・パワコンの容量を設計段階で確認 |
| 自家消費が50%未満 | 要件を満たさない | 直近1年の消費電力量をもとに、発電想定量と比べる。蓄電池の導入も検討 |
| 建物の所有関係 | 賃貸や、所有者が別の場合に対象外 | 特例の範囲(配偶者、1親等内、役員、子会社等、親会社等)を確認。承諾書を準備 |
| 他の補助金との併用 | 国や県の他の補助を受けた設備は対象外(Q25) | 蓄電池のみ別補助の場合の扱い(Q29)を確認 |
| 蓄電池の仕様 | SII登録のパッケージ型番でない、非常用のみ、など | 20kWh以下は、SIIの登録を確認。非常用予備電源のみは対象外 |
| 金額欄の税込・税抜き | 申請内容の食い違い | 総事業費は税込、補助対象経費は税抜 |
| 書類の有効期限 | 登記事項証明書や住民票は取得から3か月以内 | 申請の直前に取得 |
| 事業完了の捉え方 | 設置しただけでは完了にならない | 代金の全額支払いと、連系の書類まで含めて完了 |
| 先着順 | 予算がなくなると、期限前でも終了 | 書類の準備を早め、残額をセンターのホームページで確認 |
蓄電池の価格が高いと、補助は増えない
蓄電池は価格の3分の1が補助額になりますが、単価に上限があるため、高価な蓄電池を選んでも補助額の増え方は限られます。20kWh以下では1kWhあたり5.1万円が上限で、これは価格が1kWhあたり約15.3万円のときに頭打ちになる計算です(15.3万円の3分の1が5.1万円)。20kWh超では上限6.3万円なので、価格が1kWhあたり約18.9万円で頭打ちです。要領の努力規定の価格(12.5万円/kWh、11.9万円/kWh)より高い設備でも、補助額は上限のままです。この点は、公式Q&Aの例(19.0万円×1/3=6.3万円)とも整合しています。
審査では何が見られるのか
この制度は、公募要領にある採点方式の審査ではありません。手引きには、「申請書の受付順に内容を審査し、補助金の予算の範囲内で県が交付決定をします」とあります。事業計画の優劣を競うのではなく、要件を満たしているかを、受付順に確認する方式です。
| 見られる点 | 具体的な確認の中身 |
|---|---|
| 事業者の要件 | 県内に事業所があるか、所有関係、FIT・FIPの認定なし、県税の滞納なし、暴力団等の排除 |
| 設備の要件 | 10kW以上、中古・リースでない、蓄電池の仕様 |
| 自家消費 | 発電・消費電力計画書から、50%以上の見込みが読み取れるか |
| 金額の根拠 | 見積書の内訳、競争性の確保(3者以上の見積もり) |
| 書類の整合 | 申請書、見積書、仕様書、計画書の数字が合っているか |
| 事前着手がないか | 契約日が交付決定日以後か |
採点で差がつく制度ではないため、「内容をよく書く」より、「要件を満たす書類を、不備なく、早く出す」ことが結果を分けます。
この制度に向く会社、向かない会社
資料から読み取れる条件にもとづき、向き不向きを整理します。
| 区分 | 向く会社 | 向かない会社 |
|---|---|---|
| 建物 | 自社所有の事業所があり、屋根の面積に余裕がある | 賃貸の事業所、数年内に移転や廃止が決まっている事業所 |
| 電力の使い方 | 日中の電力使用量が多い(工場、店舗、事務所など)。発電量の半分以上を自社で使える | 日中の使用量が少なく、発電の大半を売電する計画 |
| 売電の意向 | 自家消費が中心 | FITまたはFIPの認定を受けて売電したい |
| 設備の規模 | 10kW以上、200kW程度までの屋根置き | 10kW未満、野立て、蓄電池のみ |
| 資金の動き | 工事代金を先に全額払える(精算払い) | 補助金の入金を前提に工事代金を払う計画で、資金繰りに余裕がない |
| 時期 | 11月6日までに書類をそろえられ、令和9年2月5日までに連系を含め完了できる | 機器の納期が長く、2月上旬までの完了が難しい |
| 事務負担 | 3年間の報告、10年間の書類保存に対応できる | 報告や保存の担当者を置けない |
| 他の補助 | 他の補助を使わずに進められる | 国の補助などを使いたい(本制度とは併用できない) |
最後の併用の点は、設備単位で判断が分かれます。他の補助を受けた「補助対象設備」は対象外ですが、Q&A Q29のように、蓄電池が別の補助を受け、太陽光は受けていないなら、太陽光のみを本補助の対象にできる場合があります。
関連する制度とは、どう使い分けるのか
この制度と並べて検討されやすいものを、資料に書かれている範囲で整理します。
| 比較の対象 | 本制度との関係 |
|---|---|
| 志摩市・いなべ市の事業者向け太陽光補助金 | 県のお知らせページが関連リンクで案内している市の制度。県の受付とは別に、引き続き募集しているとされている。県の補助と同じ設備に重ねられるかは、各市と県の窓口で確認 |
| 国や他の自治体の補助金 | 本制度は、補助対象設備について国または地方自治体から他の補助等を受けていないことが要件。国費・県費を原資とする財団等の補助金も併用不可(Q25) |
| 環境省の交付金 | 交付要領第9条は、環境省の二酸化炭素排出抑制対策事業費交付金(地域脱炭素移行・再エネ推進交付金)の交付要綱に規定する要件を満たす事業を対象とした補助であることを、交付の条件としている。事業者が国に直接申請する制度ではない |
| 固定価格買取制度(FIT)・FIP | 本制度は、FIT・FIPの認定を取得しない自家消費型が対象。売電中心の事業とは立て付けが違う |
| 蓄電池単独の補助 | 本制度は蓄電池のみの導入を対象外とする。蓄電池だけを入れる場合は、別の制度を探す必要がある |
県の資料で確認できるのは、ここまでです。国の他の補助金の最新の公募状況や条件は、国や該当する機関の公式資料で確認してください。
「補助金は後払い」を前提に、資金の動きをどう組むか
精算払いは、この制度でいちばん現実的な負担になりやすい点です。工事代金は、設備の引き渡しの後、工事施工者に全額を支払う必要があり(これが事業の完了の条件)、その後に完了実績報告、額の確定、請求を経て、補助金が入ります。
| 時期 | 資金の動き |
|---|---|
| 契約から引き渡し | 契約金や中間金を求める施工会社もある。支払い条件は、見積もり時に確認 |
| 引き渡しと全額支払い | 工事代金の全額を自己資金等で支払う。ここまでで事業の完了の条件の一部 |
| 完了実績報告から確定通知まで | 県による審査。期間は資料に記載がない。センターに確認 |
| 請求書の提出 | 確定通知を受けてから、令和9年3月5日までに提出 |
| 入金 | 県が支払う |
入金までのつなぎの資金をどうするかは、事業者側で考える必要があります。借入によるつなぎ資金については、このサイトでは扱っていません。取引金融機関などに相談するのがよいでしょう。
実際の申請を考える前に確認する質問リスト
以下は、申請前に施工会社とセンターに確認しておくとよい点を、役割ごとに表にしたものです。
| 誰に聞くか | 聞くこと |
|---|---|
| 施工会社 | 機器の納期、連系申込みから連系までの期間、完了実績報告の期限(令和9年2月5日)までの工程、1台ごとの蓄電池の内訳書の作成、別添様式の見積書への対応、誓約書(工事施工者用)の作成 |
| 電力会社(小売・一般送配電) | 連系の手続き、売電契約の有無、系統連系受給開始日が記載された書類の発行時期 |
| センター(059-245-7517) | 受付状況と残りの予算、書類の内容や様式、交付決定までの目安、変更が生じた場合の連絡 |
| 県地球温暖化対策課(059-224-2368) | 要件の解釈、財産処分、自家消費割合報告の方法 |
| 税理士・経理担当 | 総事業費(税込)と補助対象経費(税抜)の整理、補助金の会計処理、設備の減価償却 |
| 建物の所有者や共同所有者 | 承諾書、法定耐用年数の間、設置を続けることへの同意 |
よくある質問
| 質問 | 答え(県の資料にもとづく) |
|---|---|
| 申請の期限はいつか | 令和8年11月6日(金)まで。ただし、予算の上限に達した場合は期限前でも受付を終了する(Q1) |
| 先着順か | 先着順。予算の上限に達する日に届いた書類は、抽選で受付順を決める(Q2) |
| 予算額はいくらか | 約129,000千円の予定(Q3) |
| いつの設置が対象か | 交付決定日以降に事業に着手し、完了して、令和9年2月5日(金)までに実績報告書を出せるもの(Q4) |
| 国の補助金と併用できるか | できない。国や県から他の補助を受けた事業は対象外。財団等が国費や県費を原資に実施する補助金との併用も不可(Q25) |
| 余剰電力を売ってもよいか | 申請した事業所の敷地内での自家消費が50%を下回らなければ可。売電先は自分で探す(Q32) |
| 売電で儲かると補助金を返すのか | 事業完了後5年間、算式で収益納付の要否を判断する。収益が控除額(補助対象経費)を上回る場合に生じる(Q33) |
| 蓄電池の容量は、定格容量か実効容量か | 原則として、カタログ記載の定格容量を使う。不明なときは、蓄電容量の算出式を使ってもよい(Q30) |
| 蓄電池だけを入れたい | 対象外。太陽光発電設備の付帯設備であることが条件 |
| 同じ事業者が何回も受けられるか | 同一の補助事業者が受けられる回数は、年1回(要領第7条) |
| 完了後、設備を売ったり貸したりしてよいか | 法定耐用年数が経過する前は、原則として知事の許可が必要。事前に県に相談する(手引き10) |
| 書類は返してもらえるか | 返還されない。情報公開請求の対象となる(手引き11) |
| 郵送以外の提出方法はあるか | 提出方法は郵送または持参に限る(手引き5)。持参は平日9時から16時 |
制度の見立て。編集部の見解
ここからは、資料の事実を踏まえた編集部の見解です。
| 論点 | 見解 |
|---|---|
| 金額のイメージ | 太陽光のkWあたり単価は、設備の価格が一般的な水準であれば、「5万円×kW」で決まる場面が多いはず。蓄電池は、価格の3分の1と単価上限の低い方なので、高価な機種ほど、補助される割合は下がる |
| いちばんの難所 | 要件の細かさよりも、日程。交付決定の後に契約し、令和9年2月5日までに連系を含めて完了させる工程は、納期と電力会社の手続きに左右される |
| 先着順の意味 | 採点審査ではないので、計画書の出来栄えで差がつかない。不備なく早く出すことが、そのまま受付順に反映される |
| 長い付き合い | 3年間の報告、5年間の収益納付の判断、耐用年数までの財産処分の制限、10年間の書類保存。補助金の入金後も、事務は続く |
| 向かない場面 | 売電収益を主な目的とする計画、賃貸の事業所、移転予定のある事業所は、この制度の想定外 |
自社の電力使用量、屋根の条件、建物の所有関係をそろえて、残りの予算と受付状況をセンターで確認する。この順番で動けば、締切までの時間を無駄にしにくくなります。
申請を考えるときの確認先まとめ
| 目的 | 確認先 | 連絡先 |
|---|---|---|
| 制度のお知らせページ、要領、手引き、Q&A、様式のダウンロード | 三重県のお知らせページ | https://www.pref.mie.lg.jp/TOPICS/m0012300381.htm |
| 申請書類の提出、受付状況、残りの予算 | 三重県地球温暖化防止活動推進センター(一般財団法人三重県環境保全事業団)〒510-0304 津市河芸町上野3258番地 | 059-245-7517(平日9時〜16時)、FAX 059-245-7518、E-mail mccca@mec.or.jp、https://www.mec.or.jp/index.php/ondan/ |
| 要件の解釈、報告、財産処分 | 三重県 環境生活部 環境共生局 地球温暖化対策課 地球温暖化対策班 | 059-224-2368 |
| 志摩市、いなべ市の事業所への設置 | 各市の補助金(県のお知らせページの関連リンクから) | 各市の窓口 |
この記事で取り上げた数字や日付は、2026年10月12日に確認した県の資料にもとづきます。募集の状況や様式は更新されることがあるため、申請の直前に、県のお知らせページとセンターのホームページで最新の内容を見直してください。
この制度を一言でいうと
「令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します」は、三重県が実施する補助金・助成金です。対象の地域は三重県です。
脱炭素社会の実現に向け、自家消費型太陽光発電設備の導入促進を図るため、事業者が太陽光発電設備及び蓄電池を導入するために必要な経費の一部を補助する事業を募集します。 募集期間:令和8年5月28日(木曜日)から令和8年11月6日(金曜日)まで
受付の期間は、2026年5月28日から2026年11月6日まで。
| 制度名 | 令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します |
|---|---|
| 実施機関 | 三重県 |
| 種類 | 補助金・助成金 |
| 対象地域 | 三重県 |
| 受付期間 | 2026年5月28日から2026年11月6日まで |
「令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します」の対象になる方
対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。
- 1地域三重県
- 2規模従業員数の制約は示されていません
| 確認すること | この制度の内容 |
|---|---|
| 地域 | 三重県 |
| 規模 | 従業員数の制約は示されていません |
「令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します」の経費で気をつけたいこと
| この制度の文章にある言葉 | ProdX Crowd編集部の見方 |
|---|---|
| 太陽光 | 省エネ・再エネ設備が対象に含まれています。対象は、性能の基準を満たす機器(登録製品の一覧など)に限られることが多く、型番ごとの確認が必要です。性能を証明する書類を、メーカーに早めに依頼します。 |
「令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します」の手続きの流れと日程
この制度の受付は2026年5月28日から2026年11月6日まで。締切の2026年11月6日から逆算した、準備の目安は次の表のとおりです。
- 申請計画書・見積書を提出
- 審査1〜3か月
- 交付決定ここから発注できる
- 発注・実施期間内に支払いまで
- 実績報告証拠書類を提出
- 検査・確定補助額が決まる
- 入金お金が入るのは最後
発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。
| 時期(目安) | やること |
|---|---|
| 2026年9月6日ごろ | 公募要領を読み、対象かどうかを確認する |
| 2026年9月21日ごろ | 見積書の依頼、電子申請のアカウント取得、決算書・納税証明書の準備 |
| 2026年10月6日ごろ | 事業計画書の作成を始め、第三者(商工会議所・よろず支援拠点など)にも見てもらう |
| 2026年10月29日ごろ | 書類の最終確認。入力を前倒しで済ませる |
| 2026年11月6日 | 受付の終了日。この日までに提出が完了していること |
似た取り組みの支援事例
この制度の目的に近いテーマで、当社が事業計画の整理を支援してきた事例です(企業が特定されないよう匿名化しています)。
| 事例 | 内容 |
|---|---|
| 精密3D図面に対応し、高難度の造形型枠を製造する体制へ。 | NCカット設備の導入で、高精度案件への対応力向上を目指す。 |
| 建設機械部品の加工技術を、航空機部品市場へ。 | 重機部品の加工技術を、新しい品質・加工要求に適合させて航空機部品へ。 |
| 切削工程の段取り負担を減らし、高精度・安定生産体制を目指す。 | CNC制御と工程の標準化で、高精度な製造体制を整える。 |
「令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します」についてのよくある質問
Q&A令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始します
Q. 令和8年度三重県太陽光発電設備等設置費(事業者向け)補助金の募集を開始しますの受付期間はいつですか?
2026年5月28日から2026年11月6日まで。
この制度を検討するときの確認リスト
| 確認項目 | 状況 |
|---|---|
| 対象の地域(三重県)に、事業所がある | □ はい □ いいえ |
| 受付期間(2026年5月28日から2026年11月6日まで)に間に合う | □ はい □ いいえ |
| 交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない | □ はい □ いいえ |
| 後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている | □ はい □ いいえ |
情報の確認元:三重県の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。
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