募集中地域・自治体の補助金

エイジフレンドリー補助金

実施機関
厚生労働省
募集期間
— 〜 2026/10/31
地域
全国

エイジフレンドリー補助金(厚生労働省)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。

エイジフレンドリー補助金は、60歳以上の社員を守る設備や専門家の指導に、費用の一部が出る厚生労働省の補助金

エイジフレンドリー補助金は、中小企業が、60歳以上の高年齢労働者の労働災害を防ぐために行う設備の導入、専門家によるリスクアセスメント、運動指導、熱中症対策、健康づくりなどに、かかった費用の一部を補助する制度です。国(厚生労働省)の補助事業で、申請の受付、審査、支払いは、一般社団法人 日本労働安全衛生コンサルタント会の「エイジフレンドリー補助金事務センター」が担当しています。財源は、労災保険の原資です。

中小機構のJ-Net21には「募集期間は2026年10月31日まで」と載っていますが、事務センターの公式サイトとリーフレットでは、交付申請の受付期間が令和8年11月20日(金)まで(当日消印有効)に延長されています。この記事は、事務センターが公開しているリーフレット、Q&A(令和8年6月26日更新)、厚生労働省の事業実施要領、事務センターの案内ページを読んで書いています。

最初に、全体像を表にします。

項目内容
制度の種類補助金(厚生労働省の補助事業。間接補助として事務センターが交付)
対象者1年以上事業を実施している中小企業事業者で、労災保険が適用される60歳以上の労働者(役員を除く)が常時1名以上就労していること
コース専門家総合対策コース(第1段階・第2段階)、熱中症対策コース、コラボヘルスコース
補助率と上限コースによって異なる。上限は100万円(専門家総合対策・熱中症対策)、30万円(コラボヘルス)。いずれも消費税を除く
申請受付期間令和8年5月20日から11月20日(当日消印有効)。予算額に達した場合は期間中でも終了
実績報告・支払請求の期限令和9年1月31日(当日消印有効)。超えると補助金は支払われない
申請方法郵送、またはJグランツ。メールでの申請は不可
問い合わせエイジフレンドリー補助金事務センター 申請担当 03-6381-7507、支払担当 03-6809-4085(平日10時から12時、13時から15時)

この記事で扱うのは、補助金そのものの仕組みです。融資や、相談窓口・セミナーといった支援サービスにあたるものは扱いません。

どんな会社が申請できるのか

申請できるのは、次の2つを両方満たす中小企業事業者です。1つ目は、1年以上事業を実施していること。2つ目は、役員を除き、自社の労災保険が適用される60歳以上の労働者が、常時1名以上就労していることです。

「中小企業事業者」の範囲は、業種ごとに、常時使用する労働者数か資本金(出資総額)の、どちらか一方を満たせば足ります。

業種の区分常時使用する労働者数資本金または出資の総額
小売業(飲食店、持ち帰り・配達飲食サービス業を含む)50人以下5,000万円以下
サービス業(医療・福祉、宿泊業、娯楽業、教育・学習支援業、情報サービス業、物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業など)100人以下5,000万円以下
卸売業100人以下1億円以下
その他(製造業、建設業、運輸業、農業、林業、漁業、金融業、保険業など)300人以下3億円以下

社会福祉法人や医療法人のように、資本金も出資もない法人は、労働者数だけで判断します。医療・福祉を含むサービス業は、法人全体で100人以下が条件です(Q&A問7)。

常時使用する労働者の数え方は、企業全体(すべての事業所)の労働者から、日々雇い入れられる者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の期間で使用される者、試用期間中の者を除きます(Q&A問8)。

ここでつまずく会社が多いのが、「60歳以上の労働者」の数え方です。次の表で、Q&Aの答えを整理します。

状況取り扱い根拠
労災保険の特別加入者(中小事業主等)労働者として認められないQ&A問9
家族従事者認められないQ&A問9
役員対象の高年齢労働者に含まれないリーフレット
派遣労働者設備導入などの補助対象となる高年齢労働者から除かれるリーフレット
今年1月に開設した新事業場や新倉庫への導入「1年以上事業を実施」の条件に反するため対象外Q&A問16
作業現場に60歳以上がおらず、事務室にはいる場合設備導入は、高年齢労働者の災害リスクを下げる効果が認められなければ対象外。運動指導・外部専門家の安全衛生教育・コラボヘルスは対象になりうるQ&A問12

申請者の条件として、実施要領には、労働保険に加入していること、過去1年以内に厚生労働省所管法令違反で行政処分を受けていないこと、過去5年以内に補助金等の決定取消しなどを受けていないこと、暴力団等と関係がないことも定められています。労災保険の加入状況と保険料の支払い状況は、実際に確認されます。提出するのは、最新の「労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書」と、同じ年度の領収済通知書または納付書・領収証書です(Q&A問81)。納入通知書は領収書ではありません。

4つのコースは、何がどれだけ補助されるのか

コースは3種類ですが、専門家総合対策コースは2段階に分かれるため、実質は4つに分けて考えると整理しやすくなります。

コース補助対象の中身補助率上限額(消費税を除く)
専門家総合対策 第1段階(A)労働安全衛生の専門家による、高年齢労働者の特性に配慮したリスクアセスメントを受ける費用4/5100万円(第2段階との合計)
専門家総合対策 第2段階(B)リスクアセスメントの結果を踏まえた、身体機能の低下を補う設備・装置の導入など(熱中症対策は除く)1/2100万円(Aとの合計)
専門家総合対策 第2段階(C)転倒防止・腰痛予防のための、専門家による身体機能チェックと運動指導、または専門家による安全衛生教育1/2100万円(Aとの合計)
熱中症対策暑熱な環境での熱中症予防のため、身体機能の低下を補う装置・装備の導入1/2100万円
コラボヘルス健康診断結果のデータを保険者に提供したうえでの、健康教育、システム導入、栄養・保健指導など3/430万円

重要な決まりが3つあります。

複数のコースを併せて申請することはできません(Q&A問11)。同じ事業者への交付は、同一年度内に1回限りです(Q&A問10)。専門家総合対策コースの第1段階と第2段階は、あわせて1回の申請とみなされます。第2段階では、職場環境改善(設備の導入)と運動指導のどちらか一方しか申請できません。

もう一つ、以前に補助を受けた対策や取組と同一のものは対象外です(Q&A問13)。昨年度に「重量物取扱いや介護作業における労働災害防止対策」で補助を受けた会社は、今年度は同じ対策を使えませんが、「転倒・墜落災害防止対策」なら使えます。

専門家総合対策コースは、どう進めるのか

このコースは、「まず現場のリスクを洗い出し、その結果にもとづいて対策を打つ」流れを求めます。事務センターのリーフレットには、外部専門家に頼む流れと、自社で行う流れの2通りが、図で示されています。

第1段階:専門家によるリスクアセスメント

専門家とは、労働安全コンサルタント、労働衛生コンサルタント、労働災害防止団体法第12条に規定する安全管理士または衛生管理士です(Q&A問20)。補助率は4/5と高く、自己負担が小さい段階です。

ただし、令和8年度の第1段階の受付は、9月30日で終了しています。 事務センターのページに「すでに受付は終了しました」と明記されています。この記事を書いている10月12日の時点で、これから専門家にリスクアセスメントを頼んで補助を受けることはできません。

第1段階を省く方法:自社でリスクアセスメントを行う

リーフレットとQ&A問25・26は、外部専門家の代わりに、自社の安全衛生担当者などがリスクアセスメントを実施し、第2段階から直接申請する方法を認めています。初めて申請する会社は、第2段階から申請できます。この場合、自社で行うリスクアセスメントの費用は、補助の対象になりません。

確認する点内容
実施者の要件安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者のいずれか。常時使用する労働者が10人未満の事業場では、事業主が自ら実施することも可能(Q&A問26-1)
実施時期令和8年4月1日以降に実施したものが対象(Q&A問26-2)
代わりの方法安全衛生委員会等で安全衛生対策を審議し、その議事録や記録を添付して申請する方法もある。審議は令和8年4月以降に行ったものが対象(Q&A問25・27)
委員会がない事業場定例会議や業務ミーティングなど、労働者の意見を聴く機会で話し合い、記録を残す(Q&A問27)
優先順位対策を挙げ、重要度や優先順位をつけて検討する。優先順位が高くても、過去に同じ対策で補助を受けていれば対象外

事務センターは、製造業、建設業、社会福祉施設などの業種ごとに、簡易的なリスクアセスメントの様式と記載例を公開しています。初めて取り組む会社は、これを使うと、書き方に迷いません。

第2段階B:どんな設備が補助の対象になるのか

リーフレットとQ&Aから、対象になる取組を整理します。

分類補助の対象になる例注意点(Q&Aより)
転倒・墜落災害の防止階段への手すり設置、床や通路の段差の解消、水場などへの防滑性能の高い床材・グレーチング、階段の踏み面の滑り止め、凍結防止装置、転倒時のけがを減らす設備・装備、高所作業台凍結防止装置は、自社の労働者が使う事業場敷地内の通路が対象で、顧客用の通路は対象外(問33)。高所作業台は床面から2メートル未満で、囲いや手すり付きのもの。自走式は含まない。トラックに載せて使うものも対象外(問35)。滑り止めは、現在施工されていない階段が対象で、劣化した滑り止めの張り替えは対象外(問36)
重量物の取扱い・介護作業不自然な作業姿勢をなくす作業台、重量物搬送機器・リフト、アシストスーツ、介護の移乗介助・入浴介助の機器、ノーリフトケアの教育ハンドリフト、チェーンブロックは対象。クレーン(つり上げ荷重0.5トン以上)、乗用フォークリフト、テールゲートリフターは対象外(問37)。電動ベッドは対象外(問38)。入浴用ストレッチャー、リフト、自動浴槽などは対象(問40)
その他業務用車両への踏み間違い防止装置自社名義の車両への後付けのみ。新車購入時のオプションやリース車への取り付けは対象外(問42)

次の取組は、問い合わせが多いにもかかわらず、令和8年度は対象になりません。

取組取り扱い
工具、生産機器、事務用機器、生産ライン(コンベアを含む)対象外(問30)
法令で事業者が導入しなければならない安全機器、シャッターガード対象外(問29)
床の配線を床下に収納するための嵩上げ工事対象外(問31)
照明器具の変更、トイレの改修、新型コロナ対策対象外(問43〜45)
危険箇所の安全標識・警告灯、防滑靴、トラック荷台の昇降設備、事務室・作業場へのエアコン対象外(問78)
顧客や施設利用者が通常使う施設・設備の改善対象外(問28)
機器を自社で据え付ける費用(材料費を含む)対象外(問76)
物品のリース代金対象外(問1)

対象になる取組は、年度ごとに、直近の労働災害の発生状況や予算額を踏まえて見直されます(問78)。昨年度に対象だった取組が、今年度は対象外になる場合があります。

人数分が上限という考え方

もうひとつ、見落としやすい決まりがあります。個人が着用する機器(アシストスーツ、体温を下げる機能のある作業服など)は、対策にかかわる高年齢労働者の人数分に限って補助されます(問47)。複数の作業場所で使う場合も、補助は高年齢労働者の人数分が上限です。重量物取扱いに従事する高年齢労働者が1人なら、作業場所が複数あっても、リフトは1台までです(問46)。

第2段階C:運動指導

転倒防止、または腰痛予防のどちらか一方を目的に、次の3つをすべて実施すると補助されます(問48)。

順番内容注意
1専門家が対象労働者の身体機能をチェックし、評価する厚生労働省が公開している転倒等リスク評価セルフチェック票などを使う
2専門家が、1の結果にもとづいて運動指導を行うマッサージなどの施術は対象外
3効果を見るため、改めて身体機能のチェックを受ける最初の運動指導の後、1か月間隔ほどで継続的に事後チェックを受ける(問52)

専門家には、医師、健康運動指導士、理学療法士・作業療法士、柔道整復師、あん摩マッサージ指圧師などが含まれます(問50)。オンラインでの指導は対象外で、対面に限ります(問49)。自社で雇用している理学療法士などが同僚に行う場合も対象外です。会社同士で専門家を交換派遣する形も、同じく対象外です(問54)。ジムの回数券や、トレーニングマシンの設置も対象外です(問55)。

転倒防止と腰痛予防を同時に申請することはできません(問53)。申請には、リスクアセスメント結果表、または安全衛生委員会等の議事録や記録を添付します。

支払請求のときは、実施状況がわかる写真と、身体機能のチェック票(参加者が10人未満ならその人数分、10人以上なら10人分の事前・最終チェック票)を提出します。この記録をなくすと、請求できません。

熱中症対策コースは、どんな機器が対象になるのか

対象は、60歳以上の高年齢労働者が、屋外、または屋内でも一定の暑熱な環境で作業する場合の、体を冷やす機器・装備です。

「屋内の暑熱な環境」とは、労働安全衛生規則第606条による温湿度の調節を行ってもなお、室温31度または湿球黒球温度(WBGT)28度を超える作業場をいいます。申請では、温湿度を調節しても、この数値を下回らないことを説明する必要があります。リーフレットは、理由の例として、炉があるため空間全体で温湿度の調節ができない場合を挙げています。

区分補助の対象補助の対象外
体温を下げる機器・装備体温を下げる機能のある服(電動ファン付き作業服で、体温を下げる機能があるもの)、移動式のスポットクーラー(熱排気を屋外へ逃がせるもの、標準使用期間が5年以上のものに限る)扇風機、送風機、サーキュレーター、気化式冷風機、水冷式エアコン、大容量スポットクーラー(問60)。遮熱塗料や断熱材の工事(問62)
効率的に身体冷却を行う機器アイススラリーや保冷剤を冷やすための専用の冷凍ストッカー(最大400リットルまで)アイススラリー、スポーツドリンク、保冷剤そのもの。首に巻く・当てる保冷剤も対象外(問58)。保冷温庫や冷凍冷蔵庫(問61)
健康管理システム熱中症の初期症状などの体調の急変を把握できる小型携帯機器(ウェアラブルデバイス)による健康管理システム。通信機能で集中的に管理でき、深部体温を推定できる機能を備えるものに限る使用者本人だけに通知されるもの。WBGT指数計は令和8年度は対象外(問57)

同じ目的の機器は、どちらか一つです。たとえば、スポットクーラーとミストファンを、同じ高年齢労働者のために同時に申請することはできず、台数は高年齢労働者の人数分が上限です。用途の違うスポットクーラーと冷凍ストッカーは、同時に申請できます(問60)。

コラボヘルスコースは、何に使えて、何に使えないのか

コラボヘルスとは、医療保険者と事業者が連携して、労働者の健康づくりを進める考え方です。このコースは、申請の時点で、事業者が労働安全衛生法にもとづいて実施した健康診断(事業主健診)の結果を、保険者に提供していることが前提です(問63)。

補助の対象になる取組内容注意
健康教育・研修健康診断結果を踏まえた、禁煙指導、メンタルヘルス対策などの教育・研修産業医、保健師、精神保健福祉士、公認心理師、労働衛生コンサルタントなどによる、対面での実施に限る。メンタルヘルス対策は、他の健康教育とセットでなければ申請できない(問72)
システムの導入健康診断結果などを電磁的に保存・管理し、事業所カルテや健康スコアリングレポートの活用でコラボヘルスを進めるシステム初期経費のみ。導入後の月額利用料、パソコンやタブレットの購入・リース費用は対象外(問69)
栄養・保健指導栄養指導、保健指導などの健康保持増進措置対面に限る。健康診断、歯科健康診断、身体機能のチェックの費用は対象外

申請に必要な資料は、保険者が発行する事業所カルテや健康スコアリングレポートの写し(申請企業名が書かれたもの)と、取組の内容がわかる資料です。協会けんぽや健保組合の生活習慣病予防健診を受診している場合は、保険者が事業主に発行している対象者一覧の写しなどが、その確認書類になります(問65)。労働安全衛生法にもとづく定期健康診断そのものの費用は、補助の対象外です(問68)。腰痛予防を目的とした運動指導は、このコースではなく、専門家総合対策コースの第2段階で申請します(問73)。

昨年度にコラボヘルスコースで補助を受けた会社は、今年度はこのコースで申請できません(問71)。取組の内容が違っても同じです。

補助金の金額は、どう計算するのか

補助される金額は、補助対象経費に補助率を掛けた額と、上限額を比べて、低い方です。消費税と振込手数料は、補助の対象にはなりません。

次の例の金額は、すべて仮の数字です。制度の仕組みを理解するためのもので、実際の見積もりとは関係ありません。

例経費(税抜・仮の数字)計算補助額自己負担
専門家総合対策(専門家のリスクアセスメント+設備)リスクアセスメント12万円、手すり・滑り止めなどの設備60万円12万円×4/5=9.6万円、60万円×1/2=30万円39.6万円32.4万円
熱中症対策移動式スポットクーラー2台で60万円、冷凍ストッカー1台で40万円(対象の高年齢労働者は2人)100万円×1/250万円50万円
コラボヘルス(上限に当たる例)禁煙指導などの健康教育と栄養指導で合計50万円50万円×3/4=37.5万円、上限は30万円30万円20万円
コラボヘルス(上限に当たらない例)健康教育の研修で20万円20万円×3/415万円5万円

専門家総合対策コースには、Q&A問23に、公式の計算例が載っています。専門家によるリスクアセスメントの経費が20万円(第1段階の補助は16万円)、優先度が高いと判断された取組として、段差の解消20万円、床の改修100万円、リフトの導入80万円の合計200万円(第2段階の補助は1/2で100万円)の場合、合計は116万円になりますが、上限が100万円のため、補助金は100万円です(第1段階16万円+第2段階84万円)。

つまり、上限の100万円は、機器や設備の1つごとに出るのではなく、リスクアセスメントの補助と設備などの補助を合わせた総額に掛かります。

もう1点、補助金は、会社の口座に入るまでに時間がかかる後払いです。業者への支払いを先に済ませる必要があるので、その期間の資金繰りも、見積もりの段階で確認しておく必要があります。

今から申請すると、いつ補助金が出るのか

この記事を書いている10月12日時点で、これから申請する会社が使える日程を整理します。

事務センターの案内では、熱中症対策コース、コラボヘルスコース、専門家総合対策コースの第2段階は、申請書類を毎月末に取りまとめ、翌月に審査します。個別に審査を早めることはありません(Q&A問82)。

申請の受付期間審査結果の連絡
10月1日から10月31日11月11月末日から12月上旬
11月1日から11月20日11月下旬から12月初旬12月中旬以降

交付決定の通知が届いてから、発注・契約・購入を行います。実績報告書と精算払請求書は、令和9年1月31日(当日消印有効)までに提出します。事務センターの図では、交付決定から取組の完了、支払請求までを、約2か月と見込んでいます。実施要領は、可能な限り交付決定後3か月以内に精算払い請求をするよう努めることを求めています。

時期やること気をつける点
今週から10月末対象コースを決める。見積書を取る。必要書類をそろえる見積書は、補助金の受付開始日(令和8年5月20日)以降に作成されたものに限る。複数のコースは併願できない
10月31日(消印)または11月20日(消印)郵送、またはJグランツで交付申請封筒に消印が確認できない料金別納・料金後納、受付日が確認できない宅配便は使わない。Jグランツは不備がすべて解消された日が受付日になる
11月末から12月中旬以降交付決定通知書を受け取る申請から時間が経っても連絡がない場合は、申請担当へ電話する
交付決定通知書の到着後業者へ発注し、契約を結ぶ。発注書には日付を必ず入れる見積書は発注書の代わりにならない。交付決定通知書の日付と同日の発注書も不適切とされている
発注から納品・工事の完了まで取組を実施する。代金は、取組がすべて完了した後に、銀行振込などで支払う着手時点での前払いは対象外。ローン、手形、小切手、電子マネー、プリペイドでの支払いも対象外
令和9年1月31日まで実績報告書と精算払請求書(様式3)を、支払担当へ提出期限を超えると、補助金は支払われない

運動指導のように、1か月間隔ほどで事後チェックを重ねる取組は、特に日程が厳しくなります。Q&A問52は、10月に申請すると交付決定が12月になり、事後チェックや業者への支払いが、実績報告の期限に間に合わないこともあると注意しています。設備の導入も、納品までの期間が長い機器は、申請の前に納期を確認してください。

申請で不備になりやすいのは、どんな点か

Q&A問3は、「交付決定されても、支払いが保証されるものではない」という趣旨を、はっきり書いています。過去に支払えなかった事例も、挙げられています。

つまずく場面起きること避ける方法
発注書の日付が空欄、または交付決定日より前補助対象外になる。いかなる理由でも認められない交付決定通知書を受け取り、内容を確認してから発注する。発注書には必ず日付を入れる
見積書を発注書の代わりにする発注の資料として認められない申請時の見積書とは別に、発注書または契約書を作る
交付決定の内容と、実際の取組が違う支払えない変更が生じたときは、事務センターへ早めに連絡する
補助対象分と自費購入分をまとめて発注・支払いしている交付決定の範囲内かどうかが確認できず、支払えない補助対象分を、別の発注、納品、請求、支払いに分ける
取組が実施できなくなった放置すると手続きが滞る電話で申請担当に連絡し、辞退届の様式をメールで受け取って手続きする(問6)
販売業者や施工業者が申請書を作って提出提出は認められない。事業者本人が直接行う業者は見積もりや資料の準備までにとどめ、申請は自社で行う(問14)
社会保険労務士が提出を代行提出代行はできない申請者である中小企業事業者が自ら責任をもって申請する(問79)
申請書の控えや、到着の証明が欲しい証明書や控えは発行されない郵送は、追跡できる方法で、消印が確認できる形を選ぶ。控えのコピーを手元に残す(問83)

申請書には、担当部署、担当者名、確実に連絡がとれる電話番号を書きます。申請の書類は、返却されません。

不採択になったら、どうなるのか

「申請すれば必ず交付される」補助金ではありません。リーフレットは、高年齢労働者の雇用状況や、対策・取組の計画を審査し、効果が期待できるものについて交付する、と書いています。

ただし、実施要領には、再申請の考え方が定められています。審査の結果、交付決定の対象にならなかった申請者は、内容を検討し直して、同一年度の後の公募期間に、再度申請できます。以前に「転倒防止や腰痛予防のための運動指導」で申請して不採択になった会社も、過去に補助を受けた同一の対策や取組でなければ、別のコースや別の対策で申請できます(Q&A問15)。

ここで、受付期間の終わりが近いことが効いてきます。結果は、10月末までの申請で11月末から12月上旬、11月20日までの申請で12月中旬以降に届きます。再申請の機会は、実際にはほとんど残りません。申請する以上、1回で通る準備をしておくのが現実的です。

この補助金が向く会社、向かない会社

向く会社理由
60歳以上の社員が、階段、段差、水場、重量物の取扱いなどで働いている手すり、床材、リフト、アシストスーツなど、目に見える設備が補助の中心になっている
夏の屋外作業や、炉のそばなどの暑熱な屋内作業に、60歳以上の社員がいる熱中症対策コースで、体を冷やす機器が対象になる(来年度以降の準備にもなる)
介護施設で、移乗・入浴介助の機器を入れたい移乗介助機器、入浴用ストレッチャー、リフトなどが対象。電動ベッドは対象外
健康診断の結果を、保険者に提供しているコラボヘルスコースの前提を満たしている
発注や納品の日程を、交付決定の後に組み替えられる事前着手が禁止されているため、日程に余裕が必要
向かない会社理由
事業を始めて1年未満申請の基準を満たさない
60歳以上の労働者が、役員、家族従事者、特別加入者だけ労働者として認められない
すでに発注・契約・購入を済ませた設備を補助の対象にしたい交付決定前の発注は、いかなる理由でも対象外
欲しいのが、工具、生産ライン、エアコン、照明、トイレ改修のような設備令和8年度は対象外
補助金の入金まで、資金を立て替えられない後払いで、前払いも対象外
3月以降に取組を実施する予定令和9年1月31日までに、実施と支払いを終える必要がある

ほかの制度とは、どう違うのか

比較する制度違い
業務改善助成金(厚生労働省)事業場内最低賃金を引き上げることが条件で、生産性向上の設備投資などが対象。エイジフレンドリー補助金は、賃上げは条件にならず、高年齢労働者の労災防止が目的
小規模事業者持続化補助金などの経済産業省系の補助金販路開拓や生産性向上が目的で、労災防止そのものを目的にしていない。エイジフレンドリー補助金は、労災保険の財源で、高年齢労働者の安全衛生に特化している
都道府県や市区町村独自の補助国の補助と同じ経費に、重ねて補助を受けられるかどうかは、それぞれの制度の要件による。申請前に、窓口へ確認する

同じ経費を、ほかの国や自治体の補助金でも補助してもらう場合は、併給の調整が入る制度があります。重ねて使うつもりなら、両方の窓口に、先に確認してください。

申請前に、社内で確認しておきたいことは何か

確認項目確認する内容
対象の高年齢労働者60歳以上で、労災保険が適用される労働者が、常時1名以上いるか。役員、家族従事者、特別加入者を除いて数える
事業年数事業を始めて1年以上か
労災保険の保険料最新の申告書と領収書がそろっているか
過去の補助過去にエイジフレンドリー補助金を受けた対策やコースと、重ならないか
コースの選択どれか1つに絞れるか。専門家総合対策コースは、リスクアセスメントの結果、または安全衛生委員会等の議事録があるか
見積書受付開始日(令和8年5月20日)以降の日付か。補助対象の経費だけを、別に切り分けられるか
支払方法銀行振込など、認められた方法で、取組の完了後に払えるか
日程交付決定の後に発注し、令和9年1月31日までに納品、支払い、実績報告まで終えられるか

よくある質問

Q. J-Net21には10月31日までと書いてありますが、いつまで申請できますか。事務センターの公式サイトとリーフレットでは、交付申請書類の受付期間が令和8年5月20日から11月20日(当日消印有効)までです。10月31日から延長されました。ただし、交付決定額が予算額に達した場合は、期間中でも受付が終了します。リーフレットには、本年度は申請状況に余裕がある、と書かれていますが、状況は変わりうるため、早めの申請が安全です。

Q. 専門家総合対策コースの第1段階は、今から申し込めますか。令和8年度の第1段階の受付は、すでに終了しています。専門家総合対策コースは、自社の安全衛生担当者によるリスクアセスメント、または安全衛生委員会等での審議の結果にもとづいて、第2段階から申請できます。

Q. 見積もりを取った業者に、先に発注してもよいですか。いけません。交付決定日より前の発注・契約・購入は、いかなる理由でも補助の対象外です。交付決定通知書が手元に届いてから、発注してください。

Q. ネット通販で購入してもよいですか。購入自体は禁止されていませんが、交付決定の前に購入すれば対象外、取組の完了前に代金を支払う前払いも対象外です。ネット購入でも同じです(問2)。

Q. 申請書の作成を、販売業者に任せてもよいですか。申請書の提出は、販売業者・施工業者・運動指導を実施する業者にはできません。事業者が直接行ってください。事務局からの問い合わせも、申請事業者に届きます。

Q. 昨年度に補助を受けた会社でも、今年度申請できますか。できます。ただし、以前に補助を受けた対策や取組と同一のものは対象外です。別の対策であれば、申請できます。コラボヘルスコースは、過去にこのコースで補助を受けていれば、今年度は申請できません。

Q. 申請は何回までできますか。同一年度内の交付は、1事業者につき1回限りです。複数のコースを併せて申請することもできません。

Q. 申請後に、辞退したくなったらどうしますか。交付決定の後に取組が実施できなくなった時点で、事務センターの申請担当に、電話で連絡します。辞退届の様式がメールで届きます。

問い合わせ先

制度の内容は、年度ごとに見直されます。最終的な判断は、必ず事務センターが公開している最新のリーフレット、Q&A、事業実施要領、交付規程で確認してください。

内容連絡先
交付申請に関する問い合わせエイジフレンドリー補助金事務センター 申請担当 電話03-6381-7507
支払請求に関する問い合わせ同 支払担当 電話03-6809-4085
受付時間平日10時から12時、13時から15時(12時から13時は電話に出られない。8月10日から14日、12月29日から1月3日を除く)
申請書類の送付先〒105-0014 東京都港区芝1-4-10 トイヤビル5階 エイジフレンドリー補助金事務センター(交付申請は「申請担当」宛、支払請求は「支払担当」宛)
電子申請Jグランツ(https://www.jgrants-portal.go.jp/)
事務センターの公式サイトhttps://www.jashcon-age.or.jp

ProdX Crowd編集部は、制度ごとに公式資料を読み、日程と条件を整理しています。自社の設備や取組がどのコースに当てはまるか迷うときは、見積書と現場の状況を並べて、上の表に当てはめてみてください。

この制度を一言でいうと

「エイジフレンドリー補助金」は、厚生労働省が実施する補助金・助成金です。対象の地域は全国です。

中小企業事業者による60歳以上の高年齢労働者の労働災害防止のための職場環境の改善等に要する経費の一部を補助します。 公募時期:令和8年4月~10月末日まで(予定)

受付の期間は、—から2026年10月31日まで。

制度名エイジフレンドリー補助金
実施機関厚生労働省
種類補助金・助成金
対象地域全国
受付期間—から2026年10月31日まで

「エイジフレンドリー補助金」の対象になる方

対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。

対象かどうかを、この順に確認します
  1. 1地域全国
  2. 2規模従業員数の制約は示されていません
確認することこの制度の内容
地域全国
規模従業員数の制約は示されていません
この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
中小企業中小企業者・小規模事業者の定義に当たることが条件です。業種ごとに、資本金や従業員数の上限が決まっています。自社が当たるかを、定義の表で確認します。

この制度の内容

区分内容
その他中小企業事業者による60歳以上の高年齢労働者の労働災害防止のための職場環境の改善等に要する経費の一部を補助します。
日程公募時期:令和8年4月~10月末日まで(予定)
この制度の文章にある言葉ProdX Crowd編集部の見方
中小企業中小企業者・小規模事業者の定義に当たることが条件です。業種ごとに、資本金や従業員数の上限が決まっています。自社が当たるかを、定義の表で確認します。

「エイジフレンドリー補助金」の手続きの流れと日程

この制度の受付は—から2026年10月31日まで。締切の2026年10月31日から逆算した、準備の目安は次の表のとおりです。

手続きの流れ
  1. 申請計画書・見積書を提出
  2. 審査1〜3か月
  3. 交付決定ここから発注できる
  4. 発注・実施期間内に支払いまで
  5. 実績報告証拠書類を提出
  6. 検査・確定補助額が決まる
  7. 入金お金が入るのは最後

発注・契約は「交付決定」の後。お金が入るのは、最後の「入金」です。

時期(目安)やること
2026年8月31日ごろ公募要領を読み、対象かどうかを確認する
2026年9月15日ごろ見積書の依頼、電子申請のアカウント取得、決算書・納税証明書の準備
2026年9月30日ごろ事業計画書の作成を始め、第三者(商工会議所・よろず支援拠点など)にも見てもらう
2026年10月23日ごろ書類の最終確認。入力を前倒しで済ませる
2026年10月31日受付の終了日。この日までに提出が完了していること

似た取り組みの支援事例

この制度の目的に近いテーマで、当社が事業計画の整理を支援してきた事例です(企業が特定されないよう匿名化しています)。

事例内容
観光需要を捉え、特殊印刷による高付加価値サービスへ。金銀の装飾表現を用いた特殊印刷と、小ロット・多品種対応による高付加価値な販促物。
精米・選別・包装工程を再構築し、多品種需要への対応力を高める。工程全体の流れと制約工程を改善し、安定供給体制を強化。
電力設備用管材の切断・ねじ加工を自動化し、品質安定化を目指す。加工設備と標準化で、測定から検査までの工程を改善。

「エイジフレンドリー補助金」についてのよくある質問

Q&Aエイジフレンドリー補助金

経営者のイメージ写真
経営者

Q. エイジフレンドリー補助金の受付期間はいつですか?

解説役のイメージ写真
ProdX Crowd編集部
A.

—から2026年10月31日まで。

この制度を検討するときの確認リスト

確認項目状況
対象の地域(全国)に、事業所がある□ はい □ いいえ
受付期間(—から2026年10月31日まで)に間に合う□ はい □ いいえ
交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない□ はい □ いいえ
後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている□ はい □ いいえ

情報の確認元:厚生労働省の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。