大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました
大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました(北海道経済産業局)の対象者、金額、対象経費、日程、注意点を、この制度の内容にそって整理しました。
大胆な投資促進税制は、補助金ではなく「大型の設備投資に即時償却か7%の税額控除を認める税制」。入口は経済産業大臣の確認
大胆な投資促進税制(正式名称は特定生産性向上設備等投資促進税制)は、令和8年度税制改正で創設された税制です。補助金のように、国や自治体から現金が交付される制度ではありません。一定規模以上の国内設備投資を、あらかじめ経済産業大臣に確認してもらい、その設備を取得して事業に使ったとき、税の計算上、即時償却か税額控除を選べる、という仕組みです。このページで取り上げているのは、北海道経済産業局が出した「申請受付を開始しました」というお知らせ(J-Net21に2026年8月21日掲載)です。この税制は全国共通で、北海道に限った制度ではありません。受付の窓口が、事業者の所在地を管轄する経済産業局になる、という整理です。
まず、この制度の位置づけと骨格を表に整理します。数字や条件は、経済産業省の資料(2026年1月、令和8年度税制改正大綱の記載に基づく説明資料)、財務省の「令和8年度税制改正の解説」、中小機構J-Net21の2件の案内ページを読んで確認したものです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度の種類 | 税制(租税特別措置)。補助金ではない |
| 目的 | 高付加価値な国内設備投資の推進 |
| 対象業種 | 全業種 |
| 対象者 | 青色申告書を提出する法人(財務省の解説では、青色申告書を提出する個人にも同様の措置が創設されている) |
| 対象資産 | 生産等設備を構成する、機械装置、工具、器具備品、建物、建物附属設備、構築物、ソフトウェア |
| 投資下限額 | 35億円以上。中小企業者等は5億円以上 |
| 投資収益率 | 年平均15%以上と見込まれること |
| 措置内容 | 即時償却、または税額控除7%(建物、建物附属設備、構築物は4%)を選ぶ |
| 税額控除の上限 | 法人税額の20%(個人は調整前事業所得税額の20%) |
| 確認の期限 | 令和11年(2029年)3月31日までに経済産業大臣の確認を受ける |
| 設備の取得の期限 | 確認を受けた日から5年を経過する日までに取得し、事業に使う |
| 確認を行う機関 | 経済産業大臣(経済産業局が確認する) |
最初に押さえておくべき点が二つあります。一つは、この制度が投資規模の大きな案件を前提にしていることです。投資下限額は、中小企業者等でも5億円以上です。もう一つは、設備を買う前に、投資計画の確認を受ける手続きが先にあることです。確定申告のときになって「使えるかな」と調べても、確認がなければ使えません。
なお、融資や貸付の制度ではありません。この記事では、税制の説明だけを扱います。
即時償却と税額控除は、何がどう違うのか
この制度では、対象設備ごとに、即時償却と税額控除のどちらかを選びます。経済産業省の資料は、事業者が対象資産ごとに選べると説明しています。二つの違いを、表にします。
| 比較する点 | 即時償却 | 税額控除 |
|---|---|---|
| 何ができるか | 取得価額の全額を、事業に使い始めた年度に、償却費として損金に入れる(普通償却額を引いた残りの額を特別償却として足す仕組み) | 取得価額の7%(建物、建物附属設備、構築物は4%)を、法人税額から差し引く |
| 税への効き方 | 課税所得が下がり、納める法人税が減る。償却を前倒しするため、後の年度の償却は減る(課税の繰延べ) | 納める法人税額が、直接減る |
| 上限 | 資料に、上限額の記載なし | 法人税額の20% |
| 向く場面 | その年度に十分な黒字があり、前倒しで大きく費用化したいとき | 控除の上限の範囲で、確実に税額を減らしたいとき |
| 資料に書かれた例 | 建物50億円で、15億円のキャッシュフロー改善効果 | 機械装置30億円で、2.1億円の減税効果。ソフトウェア20億円で、1.4億円の減税効果 |
財務省の解説は、即時償却について、取得価額から普通償却額を控除した金額相当額の特別償却、と書いています。つまり、普通償却と特別償却を合わせて、取得価額の全額が、その年に費用になるということです。その年の必要経費(または損金)に入れきれなかった償却不足額は、翌年分への繰越しができる、とも説明されています。
税額控除を選ぶときは、法人税額の20%が上限です。この上限を超えた分は、原則として翌年以降に繰り越せません。例外が、後述する、国際経済事情の急激な変化に対応する計画の認定を受けた事業者です。
経済産業省の試算例を、表で読み解く
経済産業省の資料に載る、工場を新設するケースを表にします。
| 対象資産 | 内容 | 投資額 | 選んだ措置 | 資料に書かれた効果 |
|---|---|---|---|---|
| 建物 | 工場の建屋を新設 | 50億円 | 即時償却 | 15億円のキャッシュフロー改善効果 |
| 機械装置 | 自社製品の生産拡大のための機械装置を導入 | 30億円 | 税額控除7% | 2.1億円の減税効果 |
| ソフトウェア | 製造ラインを自動制御するソフトウェアを導入 | 20億円 | 税額控除7% | 1.4億円の減税効果 |
| 合計 | 100億円 | 100億円の設備投資に対して、19億円程度の税制インセンティブ |
資料は、15億円のキャッシュフロー改善を、建物50億円の即時償却の効果としています。50億円の損金が一度に発生したときに、一定の税率をかけた分だけ、その年の税の支払いが減る、という考え方だと読めます(試算の税率の前提は資料から読み取れません)。また、税額控除を選んだ資産の効果は、投資額に7%を掛けた額です。30億円×7%=2.1億円、20億円×7%=1.4億円で、資料の数字と一致します。
対象になる設備は、いくらから数えるのか
「投資下限額35億円・5億円」は、投資計画全体の取得価額の合計の話です。これとは別に、設備1つあたりの取得価額の下限があります。経済産業省の資料の表を整理します。
| 設備の種類 | 取得価額の要件 | 選べる措置 |
|---|---|---|
| 機械装置 | 一台または一基の取得価額が160万円以上 | 税額控除7% または 即時償却 |
| 工具及び器具備品 | それぞれ一台または一基の取得価額が120万円以上。または、一台または一基が40万円以上で、かつ、一事業年度の取得価額の合計が120万円以上のものを含む | 税額控除7% または 即時償却 |
| 建物 | 一の取得価額が1,000万円以上 | 税額控除4% または 即時償却 |
| 建物附属設備、構築物 | それぞれ一の取得価額が120万円以上。建物附属設備については、一の取得価額が60万円以上で、かつ、一事業年度の取得価額の合計が120万円以上のものを含む | 税額控除4% または 即時償却 |
| ソフトウェア | 一の取得価額が70万円以上。販売目的のソフトウェアは除く | 税額控除7% または 即時償却 |
この制度の特徴は、建物も対象に含まれる点です。経済産業省の資料は、「建物も含めた設備投資」と、投資促進の重点を説明しています。ただし、建物の税額控除率は4%で、機械装置などの7%より低くなります。建物は即時償却を選ぶほうが、効果が大きくなる場面もあります。どちらが有利かは、会社のその年度の課税所得と、その後の見通しによって変わります。税理士など専門家に、試算を依頼してください。
対象にならないものも、資料から確認できる範囲で整理します。経済産業省の資料は、投資計画に含める設備を「生産等設備」と書き、その設備を構成する資産が対象と説明しています。中古品や貸付用の資産が対象かどうかは、今回読んだ資料の文面からは判断できません。具体的に対象となる資産の範囲は、経済産業局に確認してください。
投資計画の確認で、見られる5つの条件
経済産業大臣の確認を受けるには、投資計画が、次の条件を満たす必要があります。経済産業省の資料から、5項目を表にします。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 投資の規模 | 生産性向上設備等の取得価額の合計額が35億円以上。中小企業者または農業協同組合等は5億円以上 |
| 投資利益率 | 投資計画における年平均の投資利益率が15%以上となることが見込まれる |
| 資金調達 | 投資計画に、その実現に必要な資金調達手段が記載されている |
| 意思決定 | 投資計画が、取締役会等の適切な機関の意思決定に基づく |
| 投資の増加 | 上記のほか、設備の導入がその法人の設備投資を増加させるものである等の要件を満たす |
投資利益率15%は、どう計算するのか
経済産業省の資料は、投資利益率を、次の算式で算定すると説明しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 算式 | (営業利益+減価償却費)÷ 設備投資額 |
| 減価償却費 | 会計上の減価償却費 |
| 設備投資額 | 設備の取得等をする年度に、取得等をする設備の取得価額の合計額 |
| 注記 | 資料では「計算式(調整中)」と書かれている |
つまり、この算式は、2026年1月時点の資料の記載です。最終的な計算方法は、経済産業省と経済産業局の公表資料で確認する必要があります。ここからの計算は、制度のイメージをつかむための仮の数字です。
| 仮の例 | 設備投資額 | 年平均の(営業利益+減価償却費) | 投資利益率 | 15%の要件 |
|---|---|---|---|---|
| ある製造業が、生産ラインを新設する計画 | 6億円 | 9,000万円 | 15% | ちょうど満たす水準 |
| 同じ投資で、利益の見込みが低い場合 | 6億円 | 6,000万円 | 10% | 満たさない |
| 投資額を絞って、効果の高い部分に集中した場合 | 5億円 | 8,000万円 | 16% | 満たす |
中小企業者等の下限が5億円なので、仮の例では、6億円と5億円で試しました。この例は、投資額を大きくしても、利益が伴わなければ、要件を満たさないことを示す目的です。逆に、投資額の規模を調整しながら、15%の条件を満たす計画に組み替えることが、実務の腕の見せどころになります。
税額控除を選んだときの、上限と繰越し
税額控除を選ぶ場合、控除額の上限は、法人税額の20%です。この制限が、実際の減税効果を決める重要なポイントです。次の例は、制度の仕組みを確かめるための仮の数字です。
| 仮の例 | 数字 |
|---|---|
| 取得する機械装置の取得価額 | 6億円 |
| 税額控除率 | 7% |
| 税額控除の計算上の額 | 6億円×7%=4,200万円 |
| その年度の調整前法人税額 | 1億円 |
| 上限(法人税額の20%) | 1億円×20%=2,000万円 |
| 実際に控除できる額 | 2,000万円 |
| 上限を超えた分(控除限度超過額) | 4,200万円−2,000万円=2,200万円 |
この例では、計算上の控除額4,200万円のうち、2,200万円が、その年度に控除しきれません。経済産業省の資料によると、控除限度超過額の繰越しができるのは、産業競争力強化法の認定(予見し難い国際経済事情の急激な変化に対応するための計画)を受け、その計画の実施について経済産業大臣の確認を受けた法人に限られ、最大3年間の繰越しです。繰越しができない法人は、その年度の上限を超えた分は使えません。
この場合、同じ投資でも、即時償却を選んだほうが、効果が大きくなる場合があります。逆に、その年度の課税所得が小さい会社は、即時償却を選んでも、前倒しで生じる損金を使い切れないことがあります。法人税額の水準と、損金が使い切れるかどうかが、選択を左右します。繰越欠損金の取扱いなど、会社固有の事情もあるので、必ず税理士に試算してもらってください。
設備を買うタイミングは、いつまでなのか
この制度の措置期間は、少し複雑です。経済産業省の資料によると、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 確認を受ける期間 | 産業競争力強化法等改正法の施行日から、令和11年(2029年)3月31日まで |
| 設備を取得して事業に使う期間 | 確認を受けた日から5年を経過する日まで |
| 資料に書かれた特徴 | 建設工事が長期化している大型の設備投資にも適用できる |
| 投資計画の提出期間 | 資料の図では、令和8年度(2026年度)から令和10年度(2028年度)まで |
資料の図では、令和8年度から令和10年度の3年間が「投資計画提出期間」として示されています。首相の発言を収録した部分にも、「3年間の集中的な投資決定期間内に投資判断を行う必要がある」と書かれています。早めに計画を固め、確認を申請したほうが、取得や稼働のタイミングに余裕が出ます。
一方で、確認を受けた日から5年を経過する日までに、設備を取得して事業に供しなければなりません。取得が間に合わない見込みになると、制度が使えなくなります。大規模な工事を伴う場合は、工程を5年以内に収められるか、事前に確認してください。
日程の逆算の目安
次の表は、制度の期限をもとに、事業者が考えるべき順序を整理したものです。具体的な日付は、事業者ごとに異なります。
| 段階 | やること | 資料から言えること |
|---|---|---|
| 計画づくり | 投資案件の設計。投資額、投資利益率、資金調達、機関決定 | 投資額5億円以上(中小企業者等)、35億円以上(それ以外)。投資利益率15%以上 |
| 確認の申請 | 産業競争力強化法に基づく、特定生産性向上設備等投資計画の確認の申請 | 令和11年3月31日までに確認を受ける。申請の窓口は、経済産業局 |
| 確認 | 経済産業大臣が、要件を満たすか確認する | 確認の標準的な処理期間は、今回読んだ資料からは確認できない |
| 設備の取得・稼働 | 確認を受けた日から5年を経過する日までに、設備を取得し、事業に使う | 長期の工事も、期間内に収まれば対象 |
| 確定申告 | 即時償却か税額控除かを選び、申告書に明細書等を添付して申告 | 具体的な書式は、国税庁や経済産業局の案内で確認 |
確認の処理期間と、申告書の添付書類の書式は、今回の調査で読めた資料には出てきません。確認の窓口である経済産業局、そして税務の取扱いは税務署または税理士に、それぞれ確認してください。
他の設備投資税制とは、どう違い、どう影響しあうのか
この税制の確認を受けた法人は、その投資計画の期間中、類似の設備投資税制の適用を制限されます。経済産業省の資料は、次の三つを挙げています。
| 制限を受ける制度 | 内容 |
|---|---|
| 地域未来投資促進税制 | 地域経済牽引事業の促進区域内で、特定事業用機械等を取得した場合の特別償却または税額控除 |
| 中小企業経営強化税制 | 中小企業者等が、特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却または税額控除 |
| カーボンニュートラルに向けた投資促進税制 | 資料には名称のみ記載。内容は、各制度の最新の公式案内で確認 |
資料には「②の制度のうち繰越税額控除制度を除く」と、カッコ書きがあります。ここでいう②は、中小企業経営強化税制の方です。この点は、中小企業経営強化税制の繰越税額控除の仕組みが、引き続き使えると読めます。詳細は、資料の原文と、各制度の最新の公式案内で確認してください。
この制限が意味するのは、同じ設備投資を、複数の優遇税制で重ねて使うことはできない、ということです。中小企業が、これまで中小企業経営強化税制を使ってきた場合、投資額が5億円を超える大型投資では、どちらが有利かの比較が必要になります。中小企業経営強化税制の中身は、今回読んだ資料では詳しく確認していないので、ここでは比較の結論は書きません。
大企業に課される「ムチ税制」とは
経済産業省の資料には、大企業向けの条件が書かれています。中小企業者(適用除外事業者に該当するものを除く)または農業協同組合等以外の法人は、所得が前期を超える事業年度で、次のどちらにも当てはまらない場合、この制度(繰越税額控除を除く)を適用しません。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 賃上げ | 継続雇用者給与等支給額の増加割合が1%以上。資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の場合、または従業員2,000人超の場合は2%以上 |
| 国内設備投資 | 国内設備投資額が、当期償却費総額の30%を超える。資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の場合、または従業員2,000人超の場合は40%を超える |
この条件は、中小企業者には、基本的に関係しません。ただし、資本金や従業員数の規模によっては、中小企業者の定義に当たらない会社もあります。自社が中小企業者等に当たるかどうかは、事前に確認してください。
この制度が向く会社、向かない会社
制度の性格から、整理します。
| 向く会社 | 理由 |
|---|---|
| 5億円以上(中小企業者等)、または35億円以上の、国内の設備投資を計画している会社 | 投資下限額の要件を満たす |
| 工場や物流施設などの建物を含めて、一体で投資する会社 | 建物も対象に含まれる。即時償却または4%の税額控除が使える |
| 投資案件の利益見込み(投資利益率15%以上)を、数字で説明できる会社 | 確認の要件に、投資利益率が入っている |
| 経営会議や取締役会で、投資を正式に決める体制がある会社 | 確認の要件に、取締役会等の意思決定が入っている |
| 設備の取得から稼働まで、5年以内に収まる長期工事を計画している会社 | 確認を受けた日から5年を経過する日まで、取得と稼働が認められる |
| 向かない会社 | 理由 |
|---|---|
| 設備投資が、数百万円から数千万円規模の会社 | 投資下限額(5億円以上)に届かない |
| 青色申告書を提出していない会社 | 青色申告書を提出する法人が対象 |
| 中古設備や、既存の設備の補修が中心の会社 | 資料の表に出てくるのは、新たな取得を前提とした記載。個別の取扱いは経済産業局に確認 |
| 投資利益率が15%に届かない見込みの案件 | 確認の要件を満たさない |
| 設備の取得が、5年を超える見込みの会社 | 確認から5年を経過する日までに稼働が必要 |
中小企業の多くは、金額の面でこの制度の対象になりません。そのかわり、数百万円から数千万円規模の設備投資を支援する、別の制度(補助金や、別の税制)を検討することになります。ProdX Crowd編集部が見る限り、この制度は、設備投資の規模が大きい、いわゆる中堅企業の、大型の工場投資や、複数拠点をまたぐ投資で威力を発揮する設計です。
官民投資目標と、制度ができた背景
経済産業省の資料は、制度導入の背景に、日本の潜在成長率の低さと、資本投入量の差を挙げています。政府と経団連は、国内の設備投資について、2030年度に135兆円、2040年度に200兆円という目標を置いています。
| 資料に書かれた背景 | 内容 |
|---|---|
| 課題の認識 | 日本の潜在成長率は諸外国より低く、資本投入量の差が大きな要因の一つ |
| 官民の投資目標 | 2030年度に135兆円、2040年度に200兆円 |
| 諸外国の動き | 米国は、国内の設備投資に対する即時償却措置を恒久化し、建物を追加。ドイツは、設備投資の償却率を最大30%に引き上げ |
| 制度の見込み | 資料に収録された首相の発言では、この税制の運用が可能となる投資は、年間約4兆円を見込む |
この制度は、「危機管理投資」と呼ばれる、経済安全保障、エネルギー、サイバーセキュリティなどの分野の投資を後押しする文脈でも説明されています。ただし、対象業種は全業種で、特定の分野に限る制度ではありません。
よくある質問
補助金のように、申請して現金が入るのか。
いいえ。この制度は税制です。経済産業大臣の確認を受けたうえで、設備を取得して事業に使い、確定申告で即時償却または税額控除を選ぶことで、納める税額が減ります。確認の申請は、補助金の申請とは性格が違います。
中小企業でも使えるのか。
制度上、使えます。中小企業者等の投資下限額は5億円以上です。大企業の35億円以上より低く設定されています。ただし、5億円は、中小企業にとって大きな金額です。実際には、投資額の規模で、対象になる会社が絞られます。
北海道以外の会社は、北海道経済産業局に申請するのか。
この記事で確認できたのは、北海道経済産業局が、本税制について、産業競争力強化法に基づく特定生産性向上設備等投資計画の確認等の申請を受け付けているという、J-Net21に掲載された案内です。他の地域は、それぞれの管轄の経済産業局が、窓口になる整理だと考えられますが、窓口の割り当ての詳細は、今回読めた資料からは確認できません。事業者の所在地を管轄する経済産業局に、確認の窓口を問い合わせてください。
個人事業主は使えるのか。
財務省の「令和8年度税制改正の解説」には、青色申告書を提出する個人について、同様の措置が創設されたと書かれています。個人でも、投資下限額などの要件を満たす場合は、制度の対象になりえます。具体的な適用の可否は、税務署か税理士に確認してください。
設備ごとに、即時償却と税額控除を、別々に選べるのか。
経済産業省の資料は、事業者は対象資産ごとに、即時償却または税額控除を選択できると書いています。たとえば、建物は即時償却、機械装置は税額控除、という使い分けが、資料の事例に出ています。
確認を受けたあと、他の優遇税制は使えなくなるのか。
投資計画の期間中、地域未来投資促進税制、中小企業経営強化税制、カーボンニュートラルに向けた投資促進税制の適用を受けられません(中小企業経営強化税制の繰越税額控除制度を除くと読める記載あり)。使える組合せの比較は、投資額が大きいほど、税額に差が出るので、事前に専門家に試算してもらってください。
申請の窓口と、問い合わせ先は、どこか。
J-Net21に掲載された北海道経済産業局のお知らせは、申込方法ほかの詳細情報を、「詳細情報を見る」から確認するよう案内しています。詳細ページは、北海道経済産業局のサイト(https://www.hkd.meti.go.jp/hokii/20260807/index.htm)に置かれています。今回の調査では、このサイトにアクセスできなかったため、申請書類の様式や受付期間の詳細は、上記のページで直接確認してください。全国共通の案内は、J-Net21の「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」のページ(https://j-net21.smrj.go.jp/snavi2/articles/188810)に、経済産業省の制度ページへの導線があります。
申請前に、確認しておくこと
最後に、検討するときの確認表です。
| 確認すること | 見る資料 |
|---|---|
| 投資額が、5億円(中小企業者等)または35億円の下限以上か | 経済産業省の説明資料「投資下限額」 |
| 投資利益率が、年平均15%以上と見込めるか | 同「投資計画に関する要件」「投資利益率の計算方法」 |
| 対象資産の、1台・1基ごとの取得価額の下限を満たすか | 同「措置内容」の表 |
| 資金調達手段が、計画に書かれているか。取締役会等で決定しているか | 同「投資計画に関する要件」 |
| 即時償却と税額控除の、どちらが有利か。法人税額の20%の上限はどう効くか | 税理士の試算 |
| 他の設備投資税制を、計画期間中に使う予定がないか | 経済産業省の説明資料「他の税制との関係」 |
| 確認を受けてから5年以内に、設備の取得と稼働が終わる工程か | 同「措置期間」 |
| 最新の要件と、申請の窓口・様式 | 管轄の経済産業局のページ、J-Net21の案内 |
経済産業省の資料には、「令和8年度税制改正大綱の記載に基づいて整理しているため、今後情報が一部変更となる可能性がある」と留意事項が書かれています。この記事の数字と条件は、2026年1月時点の資料と、財務省の解説が根拠です。申請の直前には、経済産業局が公表する最新の要件を、必ず確認してください。この記事は、制度を理解する入口として、位置づけと全体像を整理したものです。申告の可否や有利不利の判断は、税理士などの専門家にご相談ください。
この制度を一言でいうと
「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました」は、北海道経済産業局が実施する税制優遇です。対象の地域は北海道です。
今般、大規模で高付加価値な国内投資を促進する「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」が創設されました。経済産業省北海道経済産業局では、本税制について、産業競争力強化法に基づく特定生産性向上設備等投資計画の確認等の申請を受け付けています。 2029年3月31日までの間に産業競争力強化法に基づく確認を受け、その日から5年の間に設備投資を行えば、建物も含めた設備投資について、即時償却または税額控除といった税制措置を受けることが可能です。
受付の期間は、通年(随時)で受け付けています。
| 制度名 | 大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました |
|---|---|
| 実施機関 | 北海道経済産業局 |
| 種類 | 税制優遇 |
| 対象地域 | 北海道 |
| 受付期間 | 通年(随時)で受け付けています |
「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました」の対象になる方
対象になるかどうかを、この制度で定められている条件ごとに整理します。
- 1地域北海道
- 2規模従業員数の制約は示されていません
| 確認すること | この制度の内容 |
|---|---|
| 地域 | 北海道 |
| 規模 | 従業員数の制約は示されていません |
この制度の内容
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 規模 | 今般、大規模で高付加価値な国内投資を促進する「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」が創設されました。 |
| 申請の方法 | 経済産業省北海道経済産業局では、本税制について、産業競争力強化法に基づく特定生産性向上設備等投資計画の確認等の申請を受け付けています。 |
| 日程 | 2029年3月31日までの間に産業競争力強化法に基づく確認を受け、その日から5年の間に設備投資を行えば、建物も含めた設備投資について、即時償却または税額控除といった税制措置を受けることが可能です。 |
「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました」の手続きの流れと日程
この制度は通年で受け付けられています。予算がなくなり次第、受付を終了する場合があります。
- 要件の確認対象設備・期限
- 認定・証明書の取得取得の前に
- 設備の取得事業に使い始める
- 決算利益の見通し
- 申告で適用特別償却・税額控除
似た取り組みの支援事例
この制度の目的に近いテーマで、当社が事業計画の整理を支援してきた事例です(企業が特定されないよう匿名化しています)。
| 事例 | 内容 |
|---|---|
| 医療用リネンの仕上げ工程を再設計し、安定供給体制を強化。 | 高い衛生品質と効率的な生産工程を両立する。 |
| 建築設計の強みを生かし、無人プライベートジムを事業化 | 空間設計力を無人ジムへ転用。自社運営がショールームと運営知見になる計画。 |
| 不動産管理の問い合わせ業務をアプリ化し、効率化と継続収益を同時に設計 | 問い合わせ対応をアプリ化して工数を削減し、月額サービスで継続収益も狙う計画。 |
「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました」についてのよくある質問
Q&A大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しました
Q. 大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)の申請受付を開始しましたの受付期間はいつですか?
通年で受け付けています。予算の状況により終了することがあるため、早めに実施機関へ確認します。
この制度を検討するときの確認リスト
| 確認項目 | 状況 |
|---|---|
| 対象の地域(北海道)に、事業所がある | □ はい □ いいえ |
| 交付決定(または承認)の前に、発注・契約をしない | □ はい □ いいえ |
| 後払いの資金繰り(つなぎ資金)の目処が立っている | □ はい □ いいえ |
情報の確認元:北海道経済産業局の公開情報。最新の募集状況・申請書類は、実施機関のページで入手できます。 情報取得日:2026/10/12。
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