市場動向検索|公的統計で読む
長崎県の製造業の市場・事業所動向
長崎県の製造業の市場・事業所動向について、公的統計(e-Stat)の数字と、そこから読み取れることを、順に整理します。
長崎の製造業の規模と増減
長崎の製造業の規模と増減は、どうなっていますか?
まず、全体像からお伝えしますね。
長崎県の製造業は、3,555か所の事業所で62,940人が働いています。長崎の全産業の従業者のうち製造業が占める割合は12.0%で、全国の15.4%と比べると、全国より、この地域での集積は小さい産業です。
濃い色が製造業です。
| 指標 | 長崎の製造業 | 増減(2016→2021年)・全国との比較 |
|---|---|---|
| 事業所数 | 3,555か所 | −7.0%(全国 −4.7%) |
| 従業者数 | 62,940人 | −4.0%(全国 +3.0%) |
| 1事業所あたりの従業者数 | 17.7人 | 全国 21.6人 |
| 全産業の従業者に占める割合 | 12.0% | 全国 15.4% |
この数字から読み取れること
この数字から、何が読み取れますか?
数字から言えることを、整理しますね。
従業者数は−4.0%で、全国の+3.0%と比べると、全国より7.0ポイント弱い動きです。市場が縮む前提での、事業の絞り込みや、既存の顧客・取引先との関係の見直しが、論点になりやすい局面です。
事業所と従業者の両方が減っています。市場全体が縮んでいる可能性があり、新規参入より、今ある事業の収益性を高める発想が、先に必要になります。
経営上のポイント
経営では、どんなことに気をつければいいですか?
ここは、押さえておきたいところです。
この地域では製造業の集積が大きくないため、取引先の選択肢が限られる場面があります。他地域の取引先の開拓や、オンラインでの販路づくりを、先に検討する価値があります。
1事業所あたりの従業者数は17.7人(全国は21.6人)で、小規模な事業所が中心の地域です。少人数で成果を出す仕組みづくりが、競争力に直結します。
長崎の中で、ほかの業種と比べる
同じ地域の、ほかの業種と比べると、どうですか?
見比べてみましょう。
長崎で従業者が多い業種を並べると、製造業は12業種中3番目です。従業者数の増え方が最も大きいのは不動産業・物品賃貸業(+23.9%)、最も小さいのは生活関連サービス業・娯楽業(−10.9%)です。同じ地域の中で、働く人を取り合う関係にある業種と、並べて見ることが、採用や賃金を考える出発点になります。
| 業種 | 従業者数(割合) | 従業者の増減 |
|---|---|---|
| 医療・福祉 | 112,701人(21.4%) | +11.4% |
| 卸売業・小売業 | 106,727人(20.3%) | −2.2% |
| 製造業(この業種) | 62,940人(12.0%) | −4.0% |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 43,452人(8.3%) | −8.6% |
| 建設業 | 40,961人(7.8%) | +6.4% |
| サービス業 | 35,887人(6.8%) | +20.5% |
| 運輸業・郵便業 | 24,377人(4.6%) | +2.7% |
| 生活関連サービス業・娯楽業 | 21,491人(4.1%) | −10.9% |
| 教育・学習支援業 | 15,847人(3.0%) | +8.3% |
| 専門・技術サービス業 | 13,397人(2.5%) | +4.6% |
| 不動産業・物品賃貸業 | 11,205人(2.1%) | +23.9% |
| 情報通信業 | 5,216人(1.0%) | +8.4% |
同じ地方の都道府県と比べる
近くの県と比べると、どうですか?
同じ地方の県と、並べてみますね。
全国47都道府県のうち、製造業が全産業の従業者に占める割合は、長崎が41番目に高く、この産業の存在感は、全国の中では小さい地域です。
従業者数の増減は47番目で、全国の中でも、減っている方の地域です。1事業所あたりの従業者数は38番目で、小さな事業所が多い地域です。
| 都道府県 | 製造業の従業者の割合 | 従業者数の増減 |
|---|---|---|
| 福岡県 | 11.4% | +8.3% |
| 佐賀県 | 18.5% | +5.9% |
| 長崎県(この地域) | 12.0% | −4.0% |
| 熊本県 | 13.7% | +0.3% |
| 大分県 | 14.6% | −2.1% |
| 宮崎県 | 13.3% | −1.9% |
| 鹿児島県 | 12.6% | +1.1% |
| 沖縄県 | 5.6% | +4.8% |
長崎で、いま使える制度(製造業の方向け)
今、使える制度は、ありますか?
ここは、実際に使える制度を、見てみましょう。
補助金検索に載っている制度のうち、長崎県を対象にした、いま受付中・受付予定のものは53件です(全国どこでも使える国の制度は288件)。
長崎の制度を目的別に見ると、「設備整備・IT導入」12件、「人材育成」11件、「雇用・職場環境を改善したい」11件の順に多くなっています。設備やITへの投資を後押しする制度が、地域の制度の中心です。
市場動向に関係しそうな制度(設備投資・新事業・販路の拡大)は、129件あり、うち長崎の制度は15件です。いちばん締切が近いのは、「令和9年度佐世保市宇久地域雇用機会拡充事業(創業・事業拡大)の公募を行います」(締切 2026年10月13日)です。地域の制度と国の制度は、同じ経費に重ねて使えないことが多いため、併用できるかを、公募要領で先に確かめます。
- 令和9年度佐世保市宇久地域雇用機会拡充事業(創業・事業拡大)の公募を行います佐世保市|締切 2026年10月13日
- 長崎県伝統的工芸品支援事業費補助金のご案内長崎県|締切 2026年10月23日
- 令和8年度 諫早市太陽光発電導入支援事業補助金諫早市|締切 2026年10月30日
- 【長崎】令和8年度中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金(業務改善助成金)業務改善助成金|締切 2026年11月1日
- もりびとの魅力きらめきアップ支援事業の公募のお知らせ長崎県|締切 2026年11月30日
制度の数は、補助金検索のデータ(取得日:2026-10-13)から数えました。最新の受付状況は、各制度の公式ページで確認してください。
似た課題に取り組んだ、支援事例
似た課題に取り組んだ事例は、ありますか?
参考になりそうな事例が、あります。
当社が支援してきた事例のうち、市場動向に近い課題に取り組んだものを紹介します(企業が特定されないよう、匿名化しています)。業種が違っても、課題の構造が似ている事例は、自社の打ち手を考える材料になります。数字から見える地域の傾向を、自社の打ち手に結びつけるときの、参考にしてください。
数字と制度を重ねると、見えてくること
数字と制度を重ねると、何が言えますか?
ここが、いちばん大事なところです。
長崎を対象にした、市場動向に関係する制度が15件(国の制度を含めると129件)あります。締切が近いのは「令和9年度佐世保市宇久地域雇用機会拡充事業(創業・事業拡大)の公募を行います」(締切 2026年10月13日)です。使えるかを確かめるなら、早めの確認が安全です。
従業者が減っている産業では、規模を追うより、利益の出る事業に絞って、設備や仕組みに投資する発想が合います。制度は、その投資の負担を、軽くするために使えます。
自社で確かめたい問い
自社に当てはまるかは、どう確かめればいいですか?
次の問いで、確かめてみてください。
数字は、地域全体の傾向です。自社に当てはまるかは、次の問いで確かめてください。
自社の売上は、この地域の製造業の動き(従業者−4.0%)と、同じ方向に動いていますか。地域の動きより良ければ自社の強みが、悪ければ自社固有の課題が、表れている可能性があります。
主な取引先や顧客は、この地域の中にいますか。地域の外に広げられる余地があるかを、先に考えます。
同業の事業所が減っている、または増えている影響を、自社の受注や価格に感じていますか。
考えられる打ち手
具体的に、どんな打ち手が考えられますか?
打ち手は、次のように考えられます。
市場が縮む前提で、売上の大きい顧客・商品に、経営資源を集めます。利益の出ていない取引や商品を整理して、残す事業の収益性を高めます。
販路の見直し(地域外の顧客、オンライン、法人向け)で、需要の偏りを減らします。
設備投資やシステム導入は、補助金・助成金・税制優遇を、先に調べてから、計画します。
長崎の製造業の、ほかのテーマ
使える制度の探し方
この内容に合う制度は、どうやって探せばいいですか?
数字から見える課題に合わせて、補助金検索で、次のキーワードを試してみてください。制度の対象・期限・上限額は、必ず各制度の公式ページで確かめてくださいね。
補助金・経営支援顧問